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チビタランチュラの決闘 [日常の情景]

洗面所にいるジャン妻から素っ頓狂な声が聞こえた。
「あっ、こんなところにチビタラがいるっ!!」
チビタラとは、チビのタランチュラ、ハエトリグモのことです。
「何処にいるって?」
「洗面所」
「のどこ?」
「歯磨きの前に」
「・・・」
「こんなところにいてっ!!流しちゃったらどーすんのっ!!」
ひとりで騒いでいる。この時は私は見に行かなかった。たかがハエトリグモじゃねぇか。
ちびたら.jpg
チビタラはしばらく見かけなかった。
チビタラはおろか家の中で虫1匹、蜘蛛1匹、ゴキブリ1匹見なかったね。普段、家食が少ないから餌も無いんだろうな。もしくは猛暑で昇天しちゃったか。全滅したかと思ってた。
それきり忘れた。

8月末に上州へ出張に行った時、現場の控室にチビタラをいるのを目撃。ジャン妻のように、「こんなところにチビタランチュラがいやがる」って叫びはしなかったがフッっと吹き飛ばした。その日の午後、くるまを走らせてたら偶然ある場所に某山城を発見し、比高差がそれほど無かったのでにアタックしたら訪城路が蜘蛛の巣だらけ!!
この写真がその訪城路なんですが、傾斜があるうえに、左右から張り出した木の枝全てに蜘蛛の巣がトラップの如く張ってあったんです。
これがその山城の訪城路です。
某山城訪城路.jpg
私は蜘蛛の巣を避け、迂回し、潜り抜けたりして少しずつ登ったが、少なくとも3つ以上の蜘蛛の巣が私のアタマに貼り付いた。剥がされた巣の主は恨めし気に私を見る。「迷惑な。この闖入者は何だ?この山城に来るなら晩秋以降に来いよ」という蜘蛛のお告げを聞いたような気がする。
私は訪城を断念した。下ろうとしたら今度は蜘蛛の巣が見えんのです。登ってる時は山城の向こうから刺す光が逆光になり、蜘蛛の巣がキラキラ光って見える場合もあるのだが、下りだと私の図体が光を遮断してよく見えないのです。
ほうほうの体でくるまを停めた麓の公民館(役所の分室のようなもの)に逃げ帰り、外の水道水をお借りして額を洗い流した。
事前に駐車する旨をお断りしておいたので、そこの係員さんに言われた。「夏場は無理でしょう。場に是非お出でください」と言われる始末。
くるまに戻ったらアタマに蜘蛛糸が残っていてベトベトする。濡れハンカチでゴシゴシ拭きながら思いだした。巣を張る蜘蛛は風が吹くのを待って巣を張るんだな、獲物が来るのをじっと待っているんだな、破壊して悪かったかなと。
山城で巣を張る蜘蛛に罪はない。そういえば、巣を張らないでピョンピョン撥ねる蜘蛛がウチにいたなと久々に思い出した。それがチビタランチュラ。

9月になってから。また洗面所で厚化粧しているジャン妻が洗面所で叫んだ。
「あっ、またこんなところにチビタラがいるっ!!2匹もっ!!」
「2匹!!」
複数同時に現れたのは初めてである。ネッシーやオゴポゴも複数が同時に目撃されるのは滅多にない。それは単体の個体ではなく大家族の証拠でもある。
私はⅰ―Phoneを持って現場(洗面所)に行った。チビタラが2匹カチ合うとどうなるか生態を確認したかったのである。ちょっとした昆虫学者の気分。
ジャン家の洗面所.jpg
ホントだ。2匹いる。
拡大して見た訳ではないが、同種類らしい。
そしたらチビタラはお互いの存在を意識したのか近寄っていく。
近寄って行く.jpg
「これって雄と雌じゃないの?」
「雄と雌?ムートーか」
「兄弟かな」
「何で?」
「だってウチにいるんだモン。同じ巣から生まれたんじゃない?」
そうだろうか。ウチで生まれたとは限るまい。外から来た余所者同士ではないのか。そんなバカっ話をしてたらチビタラはこっちの期待に応えようとしているかの如く、ジリッ、ジリッと近づいて行く。間合いが狭くなっていく。
まさかスリスリし合ったり抱擁などしないだろう。
これは戦うな。
緊張の一瞬である.jpg
ロックアップ!!
ロックアップ寸前.jpg
次の瞬間、バシッと張り手一発!!
勝負は一瞬で.jpg
勝負は一瞬でついた。
下手から上がった方が弾かれ、ほうほうの体で逃げていく。
やはり上手を取った方が有利なんだな。

闘い済んで.jpg
私はカブトムシ同士の喧嘩のようなバトルを期待したのだが、あっという間に終わってしまい、ツマラナイと言えばツマラナイ。
でもこれはケーフェイではない。真剣勝負というのはそういうものかも知れない。

「縄張り争いかな」(ジャン妻)
縄張り争いか、雌を争うのか、餌場を争うのか、よくワカラン。調べて見たら戦う習性らしいよ。ハエトリグモの雄同士を戦わせる子供の遊び(相撲)があったそうである。ホンチという。
行われていたのは何と私の住む横浜市や隣の川崎市だった。戦前から東京オリンピックの頃まで行われていたとあった。
今は見かけないのは宅地開発で虫は蜘蛛が少なくなり、子供の遊びも変化しているからだが、保存会というのがあって、年に一度、何処かの森でトーナメント制で開催されるそうである。番付もあるそうですよ。
どっちだろう.jpg
夜、自室のPCをOFFしようとしたら、カーテンにチビタラがいやがる。
さっきの勝利者か、それとも敗者か。リベンジはしないのかい?
それとも3匹めがいるのだろうか。居候もいいけど、害虫卵退治をせっせとやってくれ。
私は自室の電源を消した。
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