SSブログ
人間ドラマ ブログトップ
前の30件 | -

私も行きますっ! [人間ドラマ]

前の上長であるディクソンのデスクは私の左の管理者席で、廊下と事務フロアを結ぶ入口近くにある。「〇〇さん!」
ディクソンが自分の名を呼ばれてギョッとして振り向いた。
そこにBOSSがヌオッと立っていた。
「自分、今から買い出しに行ってきますっ!」
「・・・」
「何時には戻りますっ!」
「あ、そうですか。わかりました」
BOSSは風のように立ち去った。

「何です今のは?」
「さぁ、ああ言われちゃうと、ハイそうですかとしか言えなかった」(ディクソン)
「何を買い出しに行くんでしょうね。」
「う~ん。。。」
「家から電話が架かってきて、奥さんからトイレットペーパーを買ってきてとでも頼まれたのかな」
「苦笑」
まだお中元の時期じゃないが、何か客先への手土産でも買いにいったのかな。BOSSは自分の懐が痛まない贈り物を選別、選定するのが大好きで、よくネットでオーダーしてますよ。
だけど前の席にソリ合わないがいなかったのは幸いだった。今、この場にソリがいようものなら、
「買い出しって何ですかね」、
「仕事ですかね。プライベートですかね」、
「それってBOSSの仕事ですかね」、
ディクソンに向かってうるさくまくし立てるだろう。ディクソンは聞いてるのがイヤになってWCに立つか、珈琲を煎れに立つか、他部署へ雑談しに行くかして席を外す。
すると私が残る。ソリは残った私に向かって話の続きを繰り返すだろう。
私に話すのに飽きたら在宅勤務中のDON子にでも電話して、「BOSSが買い出しに行くって言って出かけたんだよ」そう吹きまくるに決まっているさ。
何やら難しいいカオをしているディクソンと2人でいたら気詰まりになってきたので、港区方面へ外出した。

さて、今日も居酒屋ランチです。都営三田線で港区に向かう途中下車ですよ。
店11.jpg
非常事態宣言の延長で、夜の外飲みが全くできなくなった。ネタストックもなくなり、枯渇してきているんです。
改めて思うのですが、自分って、結構な頻度、回数で外飲みしてたんですね。
お世話になった居酒屋たちが心配だが、営ってないんじゃぁしょうがないしなぁ。
メ11.jpg
また夜にこの席に座れるのはいつかな。
いつもの席.jpg
豚ロース塩焼定食、肉厚だがアッサリした塩焼きだった。焼き立てじゃぁないなこれは。
豚ロースランチ1.jpg
刻みネギの主張の方が強い気がするな。冷めた肉、冷えた刻みネギ、この店は夜と昼じゃぁ随分と差があるなぁ。夜のメニューでランチできないのかな。
豚ロースランチ2.jpg

ジャンは既に異動しています。もうすぐ席替え予定です。
ソリ合わないの前かた離れることになる。やっと、やっとですよ。ついに!
もうさきほどみたいに、BOSSがいきなりオフィスに入ってきても、私自身の名前が呼ばれない限りは知らん顔していいんだ。

ところが。。。
席替えは延期になった。。。
この件は別記事にします。

今日はいなかったソリは、BOSSと表面上は上手く付き合っているが、実は嫌いなのです。
ソリに聞いたことがある。
「何でBOSSが嫌いなのさ。何かあったのか?」
「それはですねぇ」
ソリから返ってきた話だと、私が群馬に飛ばされる2年前かな。BOSSはまだ総務部長で、ソリはBOSSの直属の部下だったのです。その頃の私は支店勤務の応援要員だったので本社に殆どいなかったのですが。
BOSSが関連他社へ副社長で転籍することになった。今思えばウチのBOSSになる為の試金石だったようだが、赴任する前、ソリ合わないが当時のBOSSに業務の引継ぎをお願いしたら、
「必要ありません」
拒否られたというんだな。
「今度、交替で来る部長さんに自分から引き継いでおきます」
ところが交替でやってきた後任の部長さん、人はいいけど総務や経理のズブの素人で、赴任早々ソリにこう言ったそうです。
「自分、全くわからないので任せます」
「???」
「彼(BOSS)が言うには、業務は〇〇さん(ソリ)に全て引き継いだって言ってましたけど」

(―“―;;;) ← ソリのカオ、想像、

「あの時、BOSSはアタシに『引き継ぎは必要ないこっちでやっておきます』って言ったんです。でも交替で来た部長さんは全く存じあげてなくて『自分まったくわからないんで任せます』だったんですよ。だから自分でイチから、いや、ゼロから始めたんです。関連他社の担当者に聞いたりして。」
へぇ、真相はそうだったんだ。任せて貰えたんでしょ。
私はソリがやや傲岸になったのはこの一件が原因だと思うんだな。

私が群馬に飛ばされてそこで水と魚みたいに遊んでたら、BOSSになって戻ってきたんですよ。
「まさかウチのBOSSになって戻ってくるとは思いませんでしたよっ」(ソリ)
根に持ったというか、BOSSに心中深く含むものがあるんだと。今でも多分。

「確かにそういうことをされたらねぇ。信用されてないんだなってなるし。こっちも信用したくないようねぇ」(ジャン妻)

豚ロースランチ3.jpg
豚ロースランチ4.jpg
やっぱり塩味だとご飯がすすまないよ。サイドで生卵をオーダーしといてよかったぜ。
生卵.jpg
また別の日、その日はソリが在宅勤務でDON子がいた。外線が鳴った。出たのはディクソン、昨年晩秋に他社からウチの会社に吸収された新店からだった。
「ハイ、ハイ、エッ?」
ディクソンの口から驚いたような、素っ頓狂な声が出た。
「今から行きますっ」
受話器を置いて、私とDON子に言うには、
「〇〇店のWCが壊れて水が漏れだしたそうです。店内が水浸しなので行ってきます」
「業者を呼べばいいじゃないですか」で済むところだが、ディクソンはそれとは別に珍しく現地に行く気満々だったのである。
ディクソンは既存店舗にはよほどの用事が無い限り行かないのです。行くと後で必ずその支店長から、
「なんなんだアイツは?」、
「偉そうに」、
「現場を知らないクセに」、
小さいけれど火種を残してくるのだ。言ってる内容は正論なんだが、言い方が官僚的で上から目線だというんだな。

「アナタ支店の不満に便乗して、一緒になってディクソンの悪口を言ったりしてないでしょうね」(ジャン妻)
「言ってない。仮にも自分とこの上長だからね。下手に迎合すると、〇〇さん(私のこと)もこう言っていたってなりかねないからな」
「じゃぁ何て応えたのよ」
「ディクソンは上から来た人だから現場を知らなくていいんだよ。だからああいう言い方ができるんだ。むしろ感心するよ。誉めちゃいねぇけどなって言った」
「・・・」(ジャン妻)
異動前の話ですよ。異動した今は悪口言ってるかも。いや、言ってません多分。

そのディクソンが他所から移って来た新店にスッ飛んでったのは、既存店には馴染みがなくても、その新店にはウチに来るまでの他社の頃から待遇面談とか従業員説明とかでマメに足を運んでたので、彼なりに情が湧いたんだろうと思う。
WCから水漏れて何しに行ったかというと、業者さんが来るまでの間、溢れた水を雑巾で拭いてバケツに絞って、雑巾を取り換え引っ換えしてたんだと。
「あの人は体育会系らしいよ。だからそういう汚れ仕事に抵抗ないのよ」(ジャン妻)
私は少し悪意に満ちたジョークを放った。
「いい意味での点数稼ぎにはなるわな。」
「・・・」
付け合わせ11蒟蒻.jpg
付け合わせ12厚揚.jpg
味噌汁11.jpg
ディクソンはスッとんでった。他社からきた支店へ。
そこの従業員は、ウチのシステム、帳票類、社風や文化に慣れるのに時間を要する。不安なのです。だから本社の者がカオを出すのはいいことだと思う。
何かあれば来てくれる、対応してくれる、信頼を得るうえでも最初の頃はそういうのが必要だ。WCの水漏れ、現地ではまだ誰に相談連絡していいかわからないから、ディクソンを選んだんだろう。

これは現場にスッ飛んでったディクソンを持ち上げる記事ではないです。ディクソンが出てって数分後、BOSSがヌッと現れて、
「〇〇さん(ディクソン)は?」
「〇〇店でWCの水が漏れて水浸しだそうです。それに対応しに行かれました」
「〇〇店で水が?」
何かイヤな予感がした。
「だったら私も行きますっ」
「えっ?」
BOSSは強い口調で宣言するように言い放つと、行先ボードにズカズカと歩み寄り、ディクソンの名前の上にある自分の行先欄に「〇〇店」水漏れした支店名を記した。
「いやいや、もう彼(ディクソン)が行ってますから」
「でも自分も行きますっ」
脱兎の如く出てってしまったのである。

「WCの水漏れにBOSS自ら行くなんて」(DON子)
「・・・」
「上長(ディクソン)も行ってるってのに。BOSSは行って何するんですかね」
「さぁな。水汲むとも思えんしな。見舞いかな」
「TOPですよ。ウチってそんな軽い会社なのかと思われますよ」
「確かにそうだな。任せておけばいいのにな」
3.11東日本大震災、K首相自ら福島第二原発に飛んだでしょう。あれじゃないけど、TOPは軽々に飛び出さずとも、ディクソンに任せて本社にデンとしてればいいんだよ。
さすがに本人には言ってない。言えないし。出てっちゃったし。
前にBOSSが支店の従業員から現地でお願いされたことをその場で安請け合いしてOKしてしまったことがあり、店舗営業部はBOSSが支店にカオをだすのをあまり喜ばない。
「できれば店舗に行かないで欲しいってハッキリ言ってますよ」(ソリ合わない)
「それは私も聞いたことがある。でもウチのBOSSなんだから、支店にカオを出して悪い訳はないんだがなぁ」

だけどDON子はソリみたいにBOSSを嫌ってない。まだ途中入社して3年になるかどうかだし、長くいるが為の因縁話もない。
よかったよDON子で。ソリがいなくて・・・

・・・って思ったんですけどっ!

やっぱりDON子もDON子です。在宅勤務で不在なソリに電話してやがる。話のとっかかりは業務上の確認事項だったが、途中から「〇〇店で水が・・・」の話になり「・・・出てっちゃったんですよ~」「ですよねぇ、」「笑、アハハハハ、でも凄い勢いでしたよ」「オホホホホ(笑)」、
妙に長電話になった。どうせ電話の向こうのソリが「なぁんでTOPが自ら行くのぉ」「何をしにぃ。何もできないじゃなぁい」その場にいないクセにいろいろ言ってるんだろ。
私は聞き苦しくなってその場を離れた。
休業4.jpg
休業3.jpg
翌日、ディクソンに言いましたよ。
「昨日はお疲れでした」
「ああどうも。業者が来るまで雑巾とモップでずーっと拭きましたよ」
「下水?」
「いや、下水じゃないですけど、ビルの屋上で雨水を溜めてそれを再利用して流すんですけどそれが破損したみたい。でもまさか後からBOSSが来るとは思わなかった」(ディクソン)

BOSSは自分でも言ってたが「自分はTOPの器じゃないんです」
「だったら下りなよ、下が迷惑するから」とは言わないよ。でもそれを聞かされるこっちは困惑するだけだよ。BOSSはBOSSなんだからさ。BOSSらしくカッコよく振る舞って欲しいものだ。
コメント(2) 

電話が繋がらない [人間ドラマ]

5月6日、11時~、T也(仮名)という人と小会議室で打ち合わせをしていた。
11:30になった。
「じゃぁT也さん、〇〇区に申請に行く事前アポを取ってくださいよ」
T也さんなんて名前で呼んでないですよ。苗字で呼んでます。
T也は都内某区役所窓口に電話をかけた。
だが、つながらなかった。
プーッ、プーッ、プーッ、
「話し中ですね」(T也)
「話し中?」
「もうちょっとしたらかけなおしてみます」
それから打ち合わせ中に、11:40、11:50、12:00前、と度々かけてもずーっと話し中なのです。
「番号が間違ってるのかな?」
確認したら合っている。間違いない。
「オカシイですね」
「つながらない?」
「ずっと話し中です。ヘンですねぇ」
受話器が浮いてるのかな。
T也は私みたいにカーッとならないのはいいが、見てると歯痒い。異動前までは何だかノラリクラリしてる人だなぁと遠巻きに見ていたが、異動先で同じ部署内になったらいいところよりもアラの方が如実に見えてきた。コイツ大丈夫かなと思う時がある。
12時過ぎたのでそこで一旦、止めた。
「では今から2時間ほど外出しますが、事前のアポ取っといてください」
「ハイわかりました」
そう言い置いて一旦外出した。12時半頃だったかな。緊急事態宣言下でそこらじゅうの店が閉まっていて、途中、都営三田線の内幸町で下車して、前によく来た店での居酒屋ランチ、
店1.jpg
メ1.jpg
メ2.jpg
メ4.jpg
メ3.jpg
日替わり、鯖の竜田揚げ定食、
タレカツ丼、タレでなかったら、卵とじだったらいいのに、
地鶏の親子煮、前に食べたことあるけど鶏の胸肉だったんだよな、
おやき重、重なってなくて別皿だったらな、
焼き魚はイワシ明太焼き定食、普通の塩焼きなら。でも焼き魚のイワシって生臭みが口中に残る。今はマスクしてるから尚更ね。
鯖灰干し焼定食、これは日本酒でしょう。
鮭ハラス焼、夜に何回か食べてますが凄いアブラのノリです。
お刺身定食、前に食べたら凍ってたことがあって。
日替わりにしました。
鯖ランチ1.jpg
今は昼だけで夜は営ってない。酒を出せなくなったら酒房じゃなくなるからね。
「お野菜いっぱいありますよ」
女将が満面の造り笑顔でそう言った。
サッと出された鯖の竜田揚げランチ、骨もなくいいサバだけど齧ってみてすぐに気づいた。こりゃ揚げ置きだな。それも幾らか時間が経ってるね。
鯖ランチ2.jpg
鯖ランチ3.jpg
2時間くらいして帰社したらT也は自分のデスクにいて、マイペースで作業に勤しんでいる。彼は昨年暮れまではエリア長のひとりだったが、本社中枢にある店舗営業部に抜擢され、ある特定業務についてエリア全体を統括することになった。私もいずれその特定業務のサポートをすることになるのだが、その前に、新規店舗申請が6件あって、2件をうるさ型の取締役である毅が担当、私は残り4件をひとりでやろうとしたら、異動先の店舗運営部長さん(いずれ仮名を、HNを考えます)から、
「T也さんに教えがてらやって貰えますか?」
「いいですよ」
T也はそういう申請をやったことがないので、私がT也に教えるのを兼ねて2人で組むことになった。残り4件を2件ずつね。
部署内の他の連中も「T也さんを毅さんにつけるよりは、〇〇さん(私のこと)の方がマシだろう」と思ったみたいだね。毅はひとりでやってしまって人に教えようとしないが、私は嫌がる草の者たちに少なからず教えてる実績があるからです。意外と私って教え方がソフトなんですよ。
「またそうやってアナタは毅さんを悪役にして、自分はいい役になるんだから」(ジャン妻)
「そんなつもりはない。でも教えるって面倒だな。ひとりで4件全部やった方がいい」
「その為に異動したんでしょ」
異動前は毅と2にで「あっちの部署は自分らでやろうとしない。教えようとしない」ってブゥ垂れていたが、そっちに異動したことでブゥ垂れられなくなったのもある。
鯖ランチ4.jpg
鯖は悪くないけど結局は冷めた魚の揚げものだからねぇ。
二度揚げすると固くなるからねぇ。
最初の1枚はそのまま食べて、次から味変、タレに浸して食べました。それほど酸っぱくないポン酢、刻みネギ入りだった。
タレに浸ける.jpg
鯖ランチ5.jpg
コシヒカリが美味しい。固めに炊いてあってぬくぬくです。熱々じゃない。私は炊き立ての熱々ご飯を好まないヘンな人でもあります。
だからといっていつ炊いたかわかんないメシは御免だけどね。
付け合わせの小鉢は明太マヨのパスタみたいなの、里芋と厚揚、
付け合わせ2かんすり入り明太スパのようなもの.jpg
付け合わせ1里芋と厚揚げ.jpg
味噌汁は。。。
具が麩じゃぁなぁ。業務用の出汁味噌汁ではなさそうだが。
味噌汁1.jpg
先に挿話を進めます。食べてから三田線で春日駅まで行き、そこの文京区の窓口ともう1か所、カオを出してから帰社したんだった。
Tはがデスクにいて、書類作成に勤しんでるのはいいが。アポは取れたのかな。
「〇〇区、アポ取れましたか?」
「あ、それがですね」
未だ取れてないという。繋がらないままだと。
「午後になってからも架けてるんですが。ずーっとプーッ、プーッ、プーッ、なんですよ」
T也はノラリクラリ口調でそう応えた。私も架けてみたら確かに話し中で、プーッ、プーッ、がずーっと鳴っている。
このままだとずーっと話し中で終わってしまう。業を煮やした私は窓口の下4桁の番号、0055が話し中なので、0056、0057、0058、0059と当てずっぽうで連番に架けまくった。個人宅に繋がったら謝ればいいやって思った。
0059までかけて繋がらないので、では番号を戻して0051に架けたらつながったんですよ。相手が出たのです。「〇〇区役所、〇〇〇〇課です」って。
捕まえたぞとばかりに私は自分の会社名と名前を名乗って、
「申請に来られる際は事前にアポイントメントを取るようそちらに言われていたのですが、午前11時半から今まで何回も電話をかけてるのにずっと話中で繋がりませんよ」
「え、そうですか?そんなことが」
「でも実際そうなんですよ。だから下4桁の番号に片っ端から架けてたらこの番号で繋がった次第です。担当の誰々さんお席にいますか?」
「今は窓口対応中でして。済み次第折り返し電話します」
私は隣で別の作業をしているT也に目配せして、彼の会社携帯を聞き出して相手に教えた。いったん切った。
「つながりましたよ。折り返しT也さんの携帯にかかって来ます」
「ど、どうやったんですか?」
「下4桁を片っ端から架けまくっても繋がらないから、振り出しの0051に架けたらつながったの」
「ええっ!」
T也は目を剥いた。
「す、すごいですね。そこまで・・・」
T也はそこまでやるのってカオだったが。そしたら前の上長だったディクソンがスッ飛んできて、
「今日から新型コロナワクチン接種受付がスタートしているんで、電話がつながり難くなっているんですよ」
知ったかぶりとは言わないが、訳知り顔で言ってきた。おおかた声の大きい私が「電話が繋がらないぞ」ってクレームでも入れたと心配したんでしょうな。
付け合わせ3お新香.jpg
後でネット記事を見たら、この日6日、NTT東日本の都内の固定電話への着信が一時的に制限され、利用者がつながり難くなる現象が起きたという。複数自治体が新型コロナウイルスのワクチン接種の電話予約受付を開始したことで、固定電話への着信が制限されたからである。
処理能力を超える電話が集中して通信網が渋滞、パンク状態になるのを輻輳(フクソウ)というんだね。そんな難しい単語初めて知ったよ。読めないし書けないよ。
消防や警察への緊急通報はどうするのかと思ったらそれは対象外らしい。それ以外の多くの固定電話がつながり難くなったのである。
ネット記事には「家庭や企業だけでなく、コロナ対応をしている保健所や病院なども影響を受けた可能性がある。」
「ネットに不慣れな高齢者がいっせいに受け付け電話にかけたことが想定される。」
「つながり難いときに何度もかけ直すと、通信網の渋滞状況が悪化する。」
まさにこれです。だから繋がらなかった。たまたま私の電話を受けた人もその時は知らなかったようだね。
話中のイメージ.jpg
「でもディクソンが『今日は繋がり難い日です』なぁんて言ってきてもなぁ。こっちは相手に繋げてアポを取るのが目的だからさぁ」
「相手に忖度してもしょうがないのに。そんなのでしかアピールできないんだね。こっちは仕事なのにさ」(ジャン妻)
ディクソンを認めていないジャン妻は冷たく言い放った。
そして都と大阪で大規模接種が始まろうとしている。また今日辺りから電話が繋がり難くなるのかなぁ。
コメント(4) 

アタシとだって! [人間ドラマ]

大都会-1.jpg
「毅さん、今度いつ本社に来ます?」
「週明け月曜には行きますよ。朝からいます」(毅)
「ちょっと相談が。一身上のことで。声かけます」
この会話はCメールです。社内いち気難しい毅は滅多に本社に来ない。支店の施工、改装、新機種導入、看板設置や設備の修繕を担当しているので、壊れた箇所を抱えた支店をいつも廻っている。
週明け、毅は朝からいた。関係各部署のMTGの後で声かけて、空いてる小会議室に連れ立って入った。
「一身上って?」
「あ、いや、辞めるとかそういうんじゃないですよ。もうすぐ上期の目標シートを上長(ディクソン)に出すんだけど、そのタイミングで異動願を出そうと思って」
「異動ですか?何処へ?」
「店舗運営部ですよ」
毅は目を見開いた。

私の通常業務は、支店の許認可更新と、医療従事者たちの届が主です。それらは店舗運営部内のエリア長、支店長、あるいは医療従事する資格者個人から依頼されることが多い。
「ディクソンの下で、給与担当のソリ合わないオンナ、DON子、庶務担当のW美たちのシマ(部署)にいる意味ないですよ。あっち(店舗運営部)に移った方がやりやすいんです。」
毅は大きく頷いた。
異動希望先の店舗運営部長(取締役ナンバー2)にも内々に話をしてあります。そっちに移りたいって。
「その方が絶対にいいですよ」って言われた。
(もっともそこの部長さんは私が移ることで、ある思惑があるのですが。)

またしても「毅さんと〇〇さん(私のこと)しかできる人がいないので」の業務がきてるんです。それは新規出店と他社からウチに吸収されるM&A、前に担当していた大和田(仮名)の病気療養が続いているので、会社は前回同様に毅と私に振って来るだろう。
座ってるのが毅、立っているのが大和田です。

毅と大和田-2.jpg

何で毅を巻き込んだかというと。毅が手掛ける新規出店の営業許認可申請と、私が担当するM&Aの営業許認可申請は同じ書式なのです。提出する窓口も同じです。
毅はゼロからテナント内を工事施工して新規に起ち上げる。私は既にある他社を廃止して、自社の支店として新規に起ち上げる。これは前にも書いたね。
私がやるM&Aは、既にモノがあるから毅のようにゼロから施行工事する必要はない。そこに他社とはいえ従業員もいるからね。
立ち入り検査も含めて手続き上で一緒なだけです。
他社→自社になるので、先方にかなり気を遣いますけどね。これも前に書いたな。
だから私と毅は対行政、対会社という部分で共同戦線を張ることがこれまでにも多々あったのよ。

「毅さんとこには都内の新店、私も都内のM&Aが幾つか来てる。でもまだ大和田さん無理みたいだしねぇ」
「ですね。無理なのわかっててアイツら(店舗運営部)はちっとも自分らでやろうとしない。人を抱えてるのに育成しようとしない」
「でしょう。今回も私らにきますよ。だったら自分があっち(店舗運営部)に異動すればいいやって。さすれば新規出店だって、毅さんがハード面(工事施工)して、自分がソフト面、レイアウト図さえあえば申請書作れるし、通常業務のラウンド過程で新店に異動する社員の免許証もかき集められるし、まとめて窓口に出しに行けますワ。」
いつもしかめっ面している毅の愁眉が明るくなった。
「ああ、その方が絶対にいいです。自分も助かります」
「〇〇(ソリ合わない)のカオも見飽きたしなぁ」
珍しく毅は哄笑した。

https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2021-03-26
この過去記事で、ジャン妻から、
「もう残り何年もないんだから異動願い出したら?」
「アタシはもうディクソンの下で燻っているアナタを見るのイヤ」
「店舗運営部に異動願出して、店舗運営部で終わりましょう」
これで心中に灯がついた私は毅の同意も得て勢いづいたが、このトシまで異動願なんて書いたことない。ウチの会社で異動願書いた経験あるヤツなんているのだろうか。

口の堅い後輩社員に聞いてみよう。もと草の者4号、今は本社中枢にいるU紀(仮名)に聞いてみた。U紀に「聞きたいことがある」って廊下に呼び出したの。彼女が支店から本社に来るにあたってそういうの書いたのかって。
「書いてないです」
「書かなかったんだ。ではどうやって?」
「〇〇さん(人事、教育部長)が、アタシに声かけて本社に引っ張ったんですよ。不本意ながら」
不本意どうこうってのは、ホントは自分はかなりの人見知りなので、本社に来て社員全員が対象になる今の部署に来たくなかったんだと。
「そうか。君はそういうの書いて異動したのかと思ってた」
「違うんです。書くんですか?」
「ウン、でも書いたことないし。書き方はネットで調べりゃいいんだけどね。この会社ってそういうのが叶う会社なのかどうかもわかんないから聞いてみたのさ」
「異動願を書いた人がいるのは知ってますけど。でもそれって殆どが支店間の異動で、誰々と合わないとかそういう理由ばかりでしたね」
私はそういう理由じゃない。
「何処へ異動希望してるんですか?」
「店舗運営部」
「ええっ!」
U紀は眉をしかめた。あんな部署に?ってカオだった。

異動願は2通書きました。上長のディクソン宛とBOSS宛にね。
2通別々に書いたのは、ディクソンが自分とこから異動願が出たことを不名誉に思って握り潰すんじゃないかと懸念したのです。
これまでの会社人生で初めて異動願を書いたのだ。ツボ、ポイントは心得ています。「自分を異動させることでこういうメリットがありますよ」をちゃんと書いたよ。稟議と一緒です。

理由①、現在の通常業務は100%店舗運営部内からの依頼で、そこへ異動することで情報が早く得られ作業効率が上がります。
(でもこれだけだと弱い。自分のことしか考えてないからね。)

理由②、M&Aの対応が可能です。
異動することで、自分は楽するどころか業務が増えるのです。
異動希望先の部長さんは別の目的でこれに喰いついた。毅が手掛ける新規出店作業にも私を加えようとしたのです。社内いち気難し屋の毅の窓口というか、担当にしようとしたフシがあるね。

理由③、後進への引継ぎです。
現在の部署にいたら引継ぎができない。自分も正社員として残り年数を考えると後進への引継ぎを考えなくてはならないが、今の部署にいたらマニュアルだけ作ってハイサヨナラになりかねないと。
まさか引き継ぐ相手が給与担当のソリ合わないオンナやDON子ってわけにいかない。異動希望先には14人か16人いるエリア長や、主任(草の者)たち、1200人近い従業員がいるからね。そこの誰かに落とし込むしかないのです。

それらを纏めて、私はこのトシで初めての異動願をディクソンとBOSSに出しました。
ディクソンには「よろしくお願いします」と言って事務的に渡した。BOSSには理由の①②③を口頭説明したうえで頭を下げて手渡した。
BOSSはこんなことを言った。
「新店の申請はできますか?」
それは毅の担当でしょ。
「毅さんがやってる新店は開発部が絡むのと、業者の工事施工があるので厳しいです。でも図面が上がってレイアウトが決まればそこから先の申請はできます。」
「わかりました」
後で思えば、①は私個人のことだからどうでもいい、③は会社として今後の為に絶対必要、それとは別に②「毅さん対応をお願いします」なんですよ。③と②なんですね。
如何に毅が周囲から畏怖されてるか、腫れもの扱いだってことです。彼と話や仕事ができるのは20年来の僚友の私しかいないのです。
でも私は工事施工は担当できないので、書類面だけ引き受けることになる。でもBOSSも私に、難し屋の毅の対応をお願いしますと暗に言ってるんですよ。
異動を考える人.jpg
だがそこからどうなったのか。動きが、発表が無いんですよ。
まさかディクソンが「〇〇さん(私のこと)はウチにいてくれなければ困る人材です」なんて心にもないことを言い張って止めてるとも思えんしなぁ。
焦れた私は異動先の部長(取締役ナンバー2)やBOSSに直談判してしまった。「その後、何も言われてないですが、どうなったんですかね」って。
異動先の部長(取締役ナンバー2)は、
「自分とBOSSの間の話では、その方向でいいんじゃないかってなってます。〇〇さん(ディクソンの本名)は、こちらで面談してからになりますねって言ってました」
杓子定規なディクソンめ。何だか知らんが形式段階を踏まないと進まないらしい。黙って今日にでも明日にでも放出すればいいんだ。

また別の男性職員から内々に呼ばれて、
「5月1日付で進めています」、
何でその男性職員から言われたかというと、その者は本社フロアの管理責任者で、電話回線、FAX回線、消火器や防災避難ルート、蛍光灯、自販機、ゴミ出し、コロナ感染防止対策などなどやってる人で、席替えやデスク配置も担当しているのですよ。いよいよ異動となったら私のデスクは異動先へ引っ越すからね。
私は群馬に飛ばされてた1年以外、ずっとずっとずーっと前にいるソリ合わないオンナとようやく離れることができる。早く離れたいんだけど。正式決定して発表して私を動かして欲しいんだけど。
私がいきなり辞めても困るのは店舗運営部にブラ下がってる支店の従業員であって、ソリ合わないやドン子に迷惑は全くかからないんだ。早く出してくれないかなぁ。
異動する気満々です。

また業を煮やした私は実績作ってやろうと、異動先の部長さん(取締役ナンバー2)の承認を得て、異動先の週イチMTG(ミィーティング)に出ることにした。
ちっとも動きが見えないディクソンに、
「自分、店舗運営部のMTGに出ます。もう例の案件がきてるので」
「ああそうですか」
ディクソンは「アナタはまだこっちの人間なんですよ」とでも言うかと思ったが、急いでいるのは今言ったように新店とM&Aが店舗運営部からの依頼で毅と私に来てるんです。ディクソンもそれは承知してるので黙認した。

異動先である店舗運営部のMTGに出ても、私はまだ異動前なので意見は言わない。全体の情報共有について聞いてるだけです。でも出て驚いたのが、どんな議題でも必ず毅が絡んでいること。
でも毅はその場にいないのです。いるメンバーが口を揃えて、
「それは毅さんでないと」
「毅さんが何ていうか」
「毅さんからまだ何も聞いていないです」
彼らは毅が手掛けている工事中の新店に、何処かのタイミングで引き継ぐというか立ち入るのですが、店舗運営部の誰もがその新店の合鍵を持ってないのがわかった。マスターキーを毅が持っていて、合鍵を作ったかどうかすら誰も毅に聞いてないのです。
私は聞いてるだけですが、合鍵ネタになった時、そこにいたメンバー全員が私のカオを見たものだよ。え?私がどうにかしろってこと?合鍵できたかどうか毅さんに聞いてくださいってこと?
誰かが毅に言わなきゃ手に入らないが、この時点では私はまだ前の部署だからねぇ。
小会議室を出て縦列にゾロゾロと歩いてオフィスに戻るのですが、部長がボヤくんですよ。
「ああイヤだなぁ。でも(毅さんに)言わなきゃならないしなぁ」
「気持ちはわかりますが」
「いいですよ、わかってますよ、自分がまとめて言うしかないでしょ」
そういう会話をしながら自席に戻る私を見て、ソリ合わないが訝しい表情をしていた。ソリは、何で他部署のMTGに出ているんだろう、アヤしい、そう思ったそうです。
ディクソンは無言だったが、もう彼(私のこと)はあっち(異動先)の人間なんだという表情だったよ。

だがまだ動きがない。焦れまくっていたら4月の後半になって、BOSSに呼ばれた。
「異動の件聞きましたか?」
「いや、聞いてないですよ」
「早く言うように〇〇部長と〇〇部長に言ったんですが・・・」
前者は異動先である店舗運営部の部長で、後者は今の上長であるディクソン、
「いえ、ぜんぜん」
BOSSは立ち上がりかけた。ディクソンの席へ行って「まだ言ってないんですか?」とでも言おうとしたらしだが、この日、ディクソンはいなかった。在宅勤務だった。
「だいたいアイツ遅いです。忘れっぽいし。」
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2021-04-26

後でBOSSは、私がアイツ呼ばわりしたディクソンに異動の件を早く進めるように言ったらしい。
そしたら在宅勤務中のディクソンから私に携帯メールが届いて、週明けの月曜朝、人事面談がありますと連絡があり、そこで正式に決まった旨、話をされた。
多少ネチネチと言われましたね。
「異動したいが為に先方に先走ったりするところが心配です」
自分だって忘れてたクセに。遅いクセに。
でもディクソンはこうも言った。
「自分も向こうに異動した方がいいと思ってました」
ああそう、だったら早く放出してくださいよ。
「機密保持の面で心配です」
あの件だな。前回のM&Aので、OPENにしちゃいけない段階で、エリア長会議で「今から行ってくっからよ」って捨て台詞を吐いて出たら、エリア長たちざわついて会議にならなくなったというアレか。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2021-04-01-1

私は異動したくてしょうがないので抗弁しないで黙ってました。そしたらディクソンはこんなことも言ったんです。
「毅さんと話せる人って〇〇さん(私のこと)だけですからね。その辺りは今までのノウハウを活かして」
ディクソンも毅の対応に苦慮しているのである。口では毅のことを「取締役なのにああいう態度は如何なものですかねぇ」とか批判してたが、その後で「私がこう言ってたってことは毅さんには言わないでくださいね」って保身に走ったのには内心で失笑した。
「もちろん毅さんとも一緒にやりますが、上の誰かが毅さんに日頃の態度を注意しないんですか?」
「誰かがしてると思います」
誰かがねって誰がよ。誰も注意してないってことだよ。私をクサしてるのか認めてるのかようワカラン面談だったが、ディクソンにしてみれば、私がBOSSや異動先の上長に「自分の異動まだですか?早くしてくださいよ」と急っついたから、私が早く出ていきたいようでオモシロくないんだろうね。
面談が済んで、ディクソンと2人で小会議室から戻ったら、ソリ合わないオンナがまた訝し気にこっちを見た。

私の前の席、ソリ合わないのアタマが写っています。
フンっ、もうすぐお前さんの前からもオサラバだよっ、
向こうにソリがいる-1.jpg

私はBOSSと異動先の部長に「ディクソンから正式に話がありました」と伝えました。
異動先の部長さんは、
「ウチに来たら毅さんのフォローをお願いしますね」
今まで腫物扱いで誰も接してなかったらしいんだな。そりゃ新規案件は毅と一緒にやるけどさ。でも連中が毅の態度を注意してくださいってのは等級からいってお門違いだよ。それはBOSSが言わないとね。

その日の翌日、支店廻って2人の親しいエリア長に、内々に「異動になります」と言った。
ひとりはhttps://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2019-09-29後半に登場した女性エリア長で、草の者5号の直接の上司でもあります。
「今までは何処の部署だったんですか?」
私は口あんぐりになった。自分たちと同じ部署(店舗運営部)だとずーっと思ってたらしい。
過去記事に続いてまたマイカーの助手席に乗せて別支店に移動したのですが、相変わらず汚い車内だったね。
次に行った支店には草の者18号がいて彼女と打ち合わせ、そこに男性のエリア長がいて、何故か私の異動を喜んでくれたのだが、
「最近、毅さんが無茶ぶりで。あそこまで細かくやらなきゃならないんですかねぇ」
そうやってボヤくんですよ。エリア長が私の異動を喜んでくれてるのは毅との間になってくれって意味も含んでるんです。
嫌われてはいないけどそこまで畏怖される毅にヘンな意味で感心したよ。凄いヤツだなと思った。

その後も外回りしてたら業務携帯が振動した。PCからメッセージが転送されてきたのです。送信者はディクソンで、配信先は私、ソリ合わない、DON子、W美、そして前述の席替え男(フロア全体を管理する責任者)です。
定型挨拶文の後に、
「5月1日の人事異動についてお知らせいたします。
〇〇さん(私のこと)ですが、5月1日から店舗運営部へ異動することになりました。
席はレイアウト変更があるまでは今のままとなりますのでよろしくお願いします。」

これだけかよって。
しかもメールですよ。全員を集めて口頭で言わなかったのです。
前は週1日MTGをやって各人のスケジュール確認とかをしてたのだが、ソリ、DON子たちは在宅勤務の方が多くなったので、全員集まってのMTGはしなくなった。だからディクソンはメッセンジャーだけで通達したのだろうけど、これだと異動決定事項だけで、異動の理由や異動先で何をするのかについては全く触れていませんよね。
そういうのは私抜きでもいいから皆に口頭で言って欲しかったのだがなぁ。後でソリ合わないはこの件でちょっとした権幕で私を詰るのですよ。
結局ディクソンにとって私なんかはこの程度なんだよなって。箸にも棒にも掛からぬ存在だったんだなと思った。いや、そんなこともないかな。
でも別にいいやって。私は出ていく人間だからね。

ディクソンが配信した週の後半、月イチで開催される異動先での全体会議というのがあります。方針とか今すすめていることとか、情報共有をするのです。それに自分も初めて出席することになった。
「自分も出ることになりました」
「ああ、そうですか」(ディクソン)
ディクソンは無表情に頷いた。
その会議はエリア長全員が出席します。取締役ナンバー2、ナンバー4、ナンバー5、東京本社で出席するエリア長と、コロナ禍もあってWEBで参加する遠方のエリア長、他、特定業務担当で部下のいない役職者数名が出席します。
ディクソンもいた。取締役ナンバー3の毅は新店の工事現場からWEBで参加だった。
私は群馬から戻ってからはずーっとひとりで決裁できる職掌が続いていたので、全体で決める会議なんて出たことないのです。こういうの久々です。
会議1-1.jpg

会議2-1.jpg

会議3-1.jpg

会議4-1.jpg
眠くなるかと思ったがそうでもなかった。へぇ、こういうことをやってるんだ、こういうプランを進めてるんだ、数値目標や人の動かし方に厳しいなぁ、感嘆しながら聞いてました。

途中、こんなことがあったのよ。顧客獲得の為の新プランが提起され、概ね賛同して「じゃぁ進めましょうか、いつから?」ってなった時、スクリーンに毅からのメッセンジャーが入った。
「それは如何なものですかね」
物言いなんだけど、これだけで会議出席者全員が凍り付いた。それまで割と和やかだったのが満座、シーンとなった。誰もその場で応えようとしないのです。
座長も兼ねていた店舗運営部長は音声を切って「やっぱり毅さんは反対ってきたかぁ」困り果てた表情で腕を組んだ。
エリア長たちも一言も発しない。店舗運営部長は昨年まではエリア長だった。政変があって大抜擢されたのですが、今いるエリア長たちにしてみればオモシロくないんですよ。昨年まで自分たちと同格だったのにっていう感情ですね。だから毅が物言いつけてきても「アンタ取締役になったんだから自分で決めなさいよ」なんです。援護射撃がなかったです。
毅の物言いでいったん保留になったが、提起するプランを毅に事前根回しないでやっちゃったということですね。他にも事前に根回ししないでいきなり提起した案件があってやや紛糾したけど、久々に刺激のある会議であったよ。おもしれぇなって。(笑)

会議終了前に、異動先の部長さん(ナンバー2)が、
「最後に人事面での発表があります。〇〇部の〇〇さん(私のこと)が、5月1日付で・・・」
私の異動が正式に発表になりました。私も消毒した専用マイクで簡単な挨拶をしました。
その場にいた数人のエリア長は目をひん向いたりギョッとしたり「だからこの席にいるんですね」ってなったり「何で急に?どうしたんスか?」って聞いてくる者もいた。
この場にいないWEB参加者の表情は全員はわからないが、https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2019-04-25-1に登場したM子が大口を開けてアングリ。この日の夜になって「今までより近くなりますね」っていう微妙なメッセージが来た。
生意気な女性課長がちょこちょこ私んとこにきて、
「毅さんの対応、お願いねぇ~」
「それかい」

異動先の全体会議でも発表されたからにはもう全社的にOPENなのですが、私はそソリ合わない、DON子、経理の連中、人事部、教育部、営業や開発部門には自分の口から言ってません。何事もなかったように知らん顔してました。
何となくソリ合わないオンナの態度がよそよそしくなった。目を逸らすんですよ。伏し目がちになるの。
4月後半、私は本社を出たり入ったり、4月29日やGWの休日の分を4月中に片付けようと忙しなかったので、直行直帰が続いた。この春に入社した新人研修もあったしね。外から帰社してもすぐ追加の書類を作って外出する慌ただしさ。稀に朝から本社にカオを出すと、ソリやDON子が在宅だったりして彼女らとはすれ違いが生じた。
そしたらある日、在宅勤務してたDON子からメッセージがきたんですよ。
「聞きました。でも異動の理由って何ですか?」
私はこう返事しています。
「アイツ(ソリ)のカオを毎日毎日見てるのに飽きたんだよ。」
まだ言い足りなくて、
「日に日に老けてくアイツと一緒にトシをとっていくのがイヤになったのもあるな」
DON子は私のシンパだが、こんな心無い返信を送られたことでさすがに色をなした。
「そんなこと言わないであげてくださいっ」
言わないでください、ではなく、言わないであげてください、これがミソで、ソリ合わないがかわいそうだからそういうこと言わないであげてください??
「本人メチャメチャショック受けてましたよっ」
「それはディクソンがメッセンジャーで発表したからだろ。」
「それもあるけど、ずっと長年一緒にいたのにって寂しいのもあるみたいですよ」
???

右、デカい背中がソリ合わない、
向こう奥にいるのがもと草4号のU紀、
左にいるのがDON子、
左からドン子U紀ソリ-1.jpg

新人研修が終了して、社内の空気が少し落ち着いた感のある日の午後のこと。
私は珍しく自席にいて次の書類を作ってた。いたのはディクソン、ソリ合わない、DON子は在宅、W美は有休、もうひとりいる有望株の男性は外出していなかった。
ディクソンは、毅には及ばないにせよ、私という難物を追い出すのが決まったのでサッパリしたカオしてやがるな。
時刻は14時50分前だった。まずいな、ディクソンは15時から管理部門の会議に入る。就業規則改訂や給与改定の最終決定だって。そしたらソリ合わないと2人きりになっちまう。
ディクソンが会議に入る前に席を外してやろうと、その場を逃げ出そうとしたのだが、ディクソンがBOSSに呼ばれた隙にソリ合わないがヌオッと立ち上がってゴジラのように私を見下ろし、ランランと睨むような目で、
「上長(ディクソン)が会議に入られたら話があります」
「・・・」
やれやれ、そうきたか。
「いいけど。例の件か」
「そうですっ」
「この席ではちょっとなぁ」
「じゃぁ場所を変えてでも」
逃げられない。わーったよ。ディクソンが会議に入ったのを見て、空いてた小会議室に2人で入った。

会議室のドアを閉めて向かい会ったらまぁ凄い剣幕で切りだしやがって。
「事前に聞いてないですっ」
だってお前さんには事前に言ってねぇし。何でお前さんに事前に言わなきゃならないんだっての。
「どういうことですかっ?」
「異動願を出したんだよ。」
「えっ!」
ソリは仰天した。
「異動願い出したんですか?」
「そう。このトシでね。自分でもまさかと思うけどな」
「なんでっ、上長(ディクソン)と合わないからですかっ?」
「合わないぃ?」
「DON子さんもそう言ってますっ」
私は噴き出してしまった。
「会わないって?それじゃぁ私のワガママじゃないか。そんな小さいことじゃないよ。まぁそれもちったぁあるけどな。そんなことよりも」
「じゃぁどうしてですかっ」
私はこの記事冒頭で毅に説明したのと同じ理由をソリに説明するハメになった。少しアレンジを変えて。

理由①、
「今自分がやってる通常業務は100%店舗運営部内からの依頼で支店に直結する内容だろ。お前さんやDON子がやってる給与とか保険とかと俺は関係ないもん。ディクソンは機密保持主義だから正式に決まってからでないと情報をOPENにしないし、向こうの部署にいれば腹案の段階で話してくれるからね」
「確かに上長は事前に言ってくれません。いきなり『いついつから決まったからやって』って言うだけです」(ソリ)
「だろ、機密保持の面で仕方がないんだろうけど私はそれじゃぁ困るんだ。いつ頃になると新規案件が始まりそうですとか、誰々が支店長に抜擢されます、その後は誰々を異動して補充する予定ですとか、そういうヒソヒソ話が大事なんだよ」

理由②、
「理由①だけだったら異動しないで今の部署でもできるけど、昨年から大和田が長期病欠で、新規案件は毅が怖ぇカオしてひとりでやってるだろ。M&Aが俺んとこに立て続けにきてさ。M&Aの書式は毅がやってるのと同じ書式、同じ窓口なんだよ。だから異動すれば新規出店とかで毅をフォローすることも可能なんだ」
「それだと今より仕事が増えるじゃないですか」
「構わないよ。昨年から『他にできる人がいませんのでお願いします』って私や毅に振ってきてるから結局は同じだよ。どうせ残り2年だしな」
「残り2年って言わないでください」
「(フンッ)毅と2人で、向こうの部署は自分らでやろうとしない、育てようとしないってブツクサ言ってる自分がイヤになったってのもあるんだよね。」
「じゃぁ毅さんの仕事も!」
「そうだよ。毅には事前に相談して彼も私の異動を望んでるんだ。次回の出店から一緒にやることになるな。異動先の連中にも言われたよ。毅さんのフォローお願いします窓口になってくださいって」
「確かに毅さんは気難しいし、お話ができるのは20年来の〇〇さん(私のこと)しかいないと思いますけど。でも、ア、アタシだって!」
「ああ、ちょっと待ってくれ。まだ理由があるんだ」
「何ですかっ」

理由③、
「後進への引継ぎだよ。自分も正社員として残りの年数だと後進への引継ぎを考えなくちゃならない。今の部署にいたらマニュアルだけ作ってハイサヨナラだぜ。まさか引き継ぐ相手が給与担当の君(ソリ)やDON子ってわけにいかないだろ。異動先には14人か16人いるエリア長や主任(草の者)たち、その下には1200人近い従業員がいるからね。その中の誰かに託すしかないんだ。」

異動後組織図(改訂).jpg

この理由③でソリは大人しくなった。少しは納得したみたい。
「今言われた理由を異動願に書いたんですか?」
「そう、異動願ってのは願いをかなえる為に書くんだから稟議と一緒なんだ。でも私は今の等級役職のまま異動するから余計な出費や経費が増えるわけじゃない。今やってる業務を持って異動するだけだから誰にも迷惑はかからない筈だ」
「・・・」
「普通は異動したら業務内容が変わるジャン。私の場合は変わらないんだ。だから異動は異動なんだけど、異なる異動ではなく移る移動だね。」
「・・・」
まだオモシロくなさそうなカオしてるからもう少し肚を割って話してやるか。
「もうひとつ、願に書けない理由があってさ」
「何ですか?」
「それはな」
少し深呼吸した。

仕事を評価できるのは、その仕事を依頼した者だけだろ。」
「ハイ」
「仕事の、業務の依頼者だよな。では私に業務を依頼してるのは誰かっていうと、さっきも言ったが各支店で勤務している従事者に繋がる向こうの部署なんだよ。」
「確かにそうです」
「だから私の評価者はディクソンじゃない。彼からは日々依頼されてない」
「・・・」
「私は向こうの部署、エリア長、支店長、主任(アブなく草の者と言いかけた。)社員たちに評価されたいね。ディクソンに評価されたくないんだ。店舗の社員から低い評価されたら仕方がないが、今のままだとずっとディクソンから平均的で無難な評価をされるだけだろ。彼は私の業務知らないもの」
「・・・」
「ディクソンに不当な低い評価をされたとかそういうんじゃないよ。でも彼の下で終わりたくないんだ」
「わかりました。」
「・・・」
「そういうことでしたら納得します。でも私だって彼から高い評価をされてると思ってませんよ」
「でも上がったんだろ?」
「いち等級あがりましたけど」
日々の私語、長いお喋り、立ち話や文句、そういうのが無くならない限り今より上は無理だよって言いたいけどね。
でもソリはわかってない。私は評価の高い低いを言ってるんじゃない。評価者に値するかしないかを言ってるんだがな。

「でもっ、でもっ、」
「なんだ?」
まだ何かあるのか。何か蒸し返すのか?
「毅さんには事前に相談したんですよねっ。」
「事前に相談した。だって次からは2人でやろうぜってのが発端でもあるしな。BOSSにも向こうの部長さんにも」
「アタシとだって、ずっとずっと、長年、一緒にいたのに・・・」
「・・・」
「水臭いじゃないですかっ」(涙)

「・・・」
「逆の立場で私が同じようなことをしたら怒りますよねっ」
「まぁ、そうだな。」

しばし沈黙、言うだけ言わせて目が潤んだソリも、やっと表情が和らいだ。
その後はディクソンの悪口じゃないけど、アタシは誰が上にきても受けるしかないし、フライングできる私のことを羨ましいって。
ディクソンと合わないからってそんなんが理由じゃないんだけどな。
「異動か。まさかこのトシでな」
「トシって言わないでください」
最初に会ったときはソリは20代後半、私は30代後半だった。それから20年、ソリはこないだも私の前で、老眼がどうのこうの、背中に肉がついたの、髪が白くなったとか、耳を覆いたくなるようなことを。そういうのを聞かされると私はこっちの老いまで指摘されてるようでイヤなんだよ。「トシって言わないでください」ってか。それはこっちがお前さんに言いたいね。

まだ若い頃、20代後半のソリ、
二の腕も細かった。
若い頃のソリ-1.jpg

「DON子さんも心配してましたよ。上長と合わないから異動するのかなって。個別にお話された方がいいですよ」
「へぇ、皆そう思ってるのかな。誤解を解く意味でも話すよ。」
「席はいずれ向こうに移るんですよね」
「決まればね。席はおそらく」
「毅さんの隣?」
「かもしれねぇなぁ」
「他にいませんよね、笑」

「水臭いってよ」
「彼女がそんなこと言ったのっ?衝撃だワ」(ジャン妻)
「人間ソリ合わないを見た思いであったよ」
それから4月30日の定時までの数日、私とソリは合わないまでも今まででイチバン穏やかな関係だったんですよ。
ところがですね。。。
お酒-11.jpg
退勤時間になって私は出かけたらソリに呼ばれて上写真の酒を渡された。これはもしかして異動する私への餞別か?餞かい?
だがソリはこう言ったんです。
「ハイこれ、今生のお別れね」
なにっ!
今生の別れだとっ?
私は呆気にとられてしまい、不覚にもその場で言い返せなかった。
それだけで収まらずあろうことか私の肩を叩いて、
「飲み過ぎちゃダメですよっ。身体の調子がちょっとでも悪かったら検査するんですよっ」
持ち帰って「こう言われた」話したらジャン妻は呆れた。
「それってさぁ、日本語の使い方わかってないんじゃないのぉ?」
(ー”ー;)
コメント(4) 

それは演技だよ! [人間ドラマ]

今日は入社式、私も2分ほど喋らなくてはならないので、東京本社に朝からいないと。
なのでビジネスネタにします。
ウチの会社は売上を増やす戦略が2つあります。
ひとつは新規出店。
弊社の開発部が不動産物件を開拓して賃貸契約、その後、工事業者を手配、施工して医療機器メーカーから設備を購入、在庫を仕入れ、既存の支店から人員を割いて、新規OPENにこぎつける。
もうひとつはM&Aというケース。
M&Aは、Mergers and Acquisitionといって、Mergersは合併、Acquisitionは買収です。既にある他社の店をウチの会社が買収して傘下に取り込み、そこの売上、利益、在庫、負債、人員、その他諸々を引き継ぐのです。
それは開発部ではなく営業部から廻ってきます。アメリア(仮名)という女性です。

この2つの手段は会社の業績を伸ばすのに必須ですが、新規出店は中期計画に載るので、期初から予算に組み込まれています。なので全社的にはOPENになっています。
ところがM&Aは、他社が売却、他社を買収という性格上、アメリアと先方の経営者と、ウチの上層部の連中といった限られた者だけで密かに水面下で進められ、いざ締結となったら担当者に振って沸いたように突然振りかぶってくるものなのです。期日も差し迫った場合が多い。

イメージ.jpg

新規出店は最初からウチの従業員で占められますが、M&Aの場合、先方はウチが買収するまでは他社です。←ここが大事です。最高責任者同士で締結にこぎつけたら先方(買収される側)の従業員面談を行ない、現時点での給与データや待遇等を引き継ぎ「今まではこうでしたが次からこうなりますが、待遇面で全く変更はございませんのでご安心を」「会社が変わっても変わりませんよ」と安心させる。それでも不安は残るし、締結後に不満が出ることもある。「こんな風になるなんて聞いてません」とかね。
支店の管理者さんは残っていただかないといけない。もしお辞めになると都道府県に提出する申請書の締め切りの関係で、1ヶ月保険請求ができなくなるからです。
従業員さんが全員揃って弊社に移動してくれるのが理想ですが、何人かは残念な結果になることもありますね。

新規出店もM&Aも営業許認可を所轄の行政に申請します。その一連の業務を昨年春までは店舗運営部に所属していた大和田(仮名)というプロ社員がいて、うるさ型の取締役である毅の協力を得てやってたのですが、大和田が昨年夏から病欠になってしまった。
その状態で昨年秋に新規出店が2件、これは予算に含まれているので当初の計画通りなのですが、これの工事関係と営業許認可申請を毅が担当することになった。
毅は一匹狼の気質があり、あまり人を使わないで自分で何でもやってしまう人です。かなりの難し屋ですが私とは20年来の僚友でもあります。幕末から一緒の会社にいるといっていい。
毅は私にボヤいた。
「自分がやることになりましたよ」
ウンザリする口調で言っていた。
「ああ、大和田さんがいないからね」
「他にできる人がいないって。だったらそっち(店舗運営部)で人を立ててやればいいものを。そしたら教えるのに。あの部署はいつもそうです」
その通りだと思う。私から見たら本来やるべき部署である店舗運営部は毅に押し付けていながら毅を避けてますね。
毅は周囲にも上にも下にも忖度しない人なので、畏怖されるけど摩擦も多いのです。
ところが、毅に振られた新規出店とは別に、アメリアがどっからかM&Aを2件引っ張ってきたのですよ。
アメリアは誰もが認める美女ですが、私はこのオンナが嫌いというか、このオンナがウロチョロしてるとロクなことがないんだよな。急な業務がこっちに予定外で飛び火してくるからです。
私は昨年夏、アメリアがBOSS室を頻繁に出入りしているのを廊下でフン捕まえ、
「また何かM&Aの新規案件かい?」
ズケリと言った。
「ハイ・・・」
「何処よ場所は?」
「いえ、あの、まだ極秘ですけど、神奈川県の・・・なんです」
「数は?時期は?」
「2店舗で、11月かな」
「そうか。わかった」
11月のXデーが毅の手掛ける新規出店と重なったのです。この時私は、こりゃ絶対M&Aの営業許認可は自分とこに振られるなぁって思った。私は群馬転勤が解けて帰還してから神奈川で1件、群馬で1件、これもアメリアがどっかから拾ってきたのですが、それらのM&A関連の営業許認可申請をやったことがある。
でも営業許認可の申請窓口は、普段、私がドサ廻ってる窓口と同じなのです。だからできないことはないのだ。
群馬は何で受けたんだったかな?東京本社で誰よりも土地勘があるという理由で私に振られたのかな。
私も「群馬なら」というヨコシマな理由で喜んで引き受けましたね。

私はアメリアが出てきたBOSS室をノックして、BOSS室に入って中から鍵をかけて、
「またM&Aですか?」
いきなりズケッと言った。
「・・・」
BOSSは固まった。
「な、何で知ってるんですか?」
「最近、アメリアがこの部屋を出たり入ったりしてますよね。今、本人に聞き出しました」
アメリアなんて言ってないですよ。本名で言ってます。
「今はまだ詳細は・・・」
M&Aは会社同士の合併なので、締結する日の午後3時にIRに載るまで発表しないのです。
「ええ、詳細はいいです。場所と数と時期だけ」
BOSSは、この男(私のこと)に嗅ぎつけられたかという苦々し気な表情で答えてくれましたが、こっちは絶対自分に振られると踏んでるし、BOSSはBOSSで、毅とは別にこの男(私のこと)しかいないんだよなと、仕方なくリークしてくれた。
「じゃぁ毅さんが手掛ける新規案件と同日付じゃないですか」
「ええ、まぁそうです」
「わかりました」
「まだ内密にお願いします」
お願いされたのをいいことに、私は余計なことを言った。
「だいたいアメリアがBOSS室をチョロチョロ出入りしているとこっちはロクなことないですからね」
そういう不遜極まりない捨て台詞を吐いて室を出ました。後でジャン妻に「アメリアさんやBOSSにそんな口の利き方をしたの」と呆れられたけどね。

(アメリアの名誉の為に言いますが。他社が手放そうとする案件を引っ張ってくる人間は、会社にとっては功労者なのです。予算外で売上が増えるんだからね。
先方にとってもそうです。ホワイトナイトではないが、働く場所や雇用が継続するんだから。
それと、売る側は高く売りたい、買うこっちはできるだけ抑えたい、プラス、ヘンな条件をクリアしてから受けたい、いろいろ交渉事があるらしいですよ。)

だが私は降って湧いたこのM&A案件のキックオフ会議に呼ばれなかった。私のいないところで開催されたその会議に出た連中の誰もが「大和田さんが長期療養中だし、毅さんは新規出店で忙しいし、となると他にできる人は〇〇さん(私のこと)しかいないね」となって満場一致!
だろうね。アタリマエだよな他にできるヤツいないんだから。上長のディクソンから降って湧いたように「他にできる人がいないのでお願いします」だったのです。でも私は組織図上では総務のシマなので、前任者大和田の部署(店舗運営部)じゃないのですよ。

組織図.jpg

この件を今度は私が毅に連絡した。
「そっちの新規出店とは別に、M&Aの件、私んとこに来たですよ」
「えっ、そっちにですか」
「他にできる人がいないって」
「ああ、自分が言われたのと同じですね。」
毅は取締役会でアメリアが持ってきたM&A案件は薄々知ってはいたそうです。毅もアメリアが嫌いで、
「あのオンナ、バカですよ」(毅)
「ポイント押さえてないからな。こっちが質問しても要領を得ないし」(私)
アメリアは私から必要な細部を問い合わせても通じないところがあって。これは営業と現場の温度差かも知れない。

毅の新規出店の営業許認可申請と、私に振りかぶさったM&Aの営業許認可申請は同じ窓口です。書式も同じです。
毅はゼロから工事して新規に起ち上げて、私は既にある他社を廃止して新規の申請になる。
ただ、私がやるM&Aは既にモノがあるから施行工事の必要はないです。そこに他社とはいえ従業員もいる。
手続き上で一緒なだけです。だから私と毅は対行政、対会社という部分で共同戦線を張ることがこれまでにも多々あったね。
「会社でいちばん気難しい毅さんと、毅さんほどじゃないけど皆に気を遣わせているアナタの2人が会社の営業根幹を握ってるんだからねぇ」(ジャン妻)

さて、私がやることになったM&A案件の営業許認可ですが、相手が何の営業許可を取得しているか、有資格者の氏名、生年月日、住所、資格登録番号、登録年月日、そしてそこの店の図面が要るのです。
つまり、先方に出向かなくてはならない。
上長のディクソンは私を小会議室に呼んで、
「今回の案件についてですが、くれぐれも先方は現時点では他社なので、普段のようにコワイカオしないで、優しく、穏やかに、相手の皆さんと接してください」
失礼だなぁ。
カオなんか直しようがねぇって。
このトシでこんなことを注意される私もどうかと思いますが。(笑)
そのうえでディクソンは先方に出向いて主要な人に「申請関連について〇〇(私のこと)という者が担当します。この者は見た目はコワイですが・・・」とか何とか言ったんだと。
まっこと失礼な話だが私にも問題があるんだろうね。そんなに心配なら私に振るなよって思った。

この案件は私が抱えている通常業務の中で優先度がTOPになった。私はそれに縛られて他のは極力、陰の部下である草の者たちに振った。
それでもタイヘンなことが3つあって。
その①
M&Aは締結する日(買収契約に至る日)の株式市場が閉まる3時以降にならないとOPENにできません。(株取引の時間帯には出さない。)
それまでに公にすると、よく言われるインサイダー取引がどうこうに抵触しかねない。だから当日まで関係者以外は完全秘匿です。
なので、私はこの案件は草たちの誰にも振れなかったのです。今は成宮(草の者3号)が担当していますが、彼女にも振れなかった。ひとりでやりました。

その②
私に振られた案件を行政に申請する窓口は、私が日頃からドサ廻っている行政窓口と同じ窓口です。衛生課とか、医療総務課とかね。
会社が私に振ったのは私が日頃そのスジに慣れてるからですが、今回の案件は、私が日頃カオを出している窓口やルートと被らなかったのです。
初めて出向く場所、窓口だった。
日頃、カオを出している窓口と重なればそこの担当者とも顔なじみで慣れているので、通常業務と併せてスムーズにいきますよ。だけど初めて出向く場所なので、通常ルートとは別にそれだけの為に足を向けなくてはならなかった。そこだけ単独ルートが増えたのです。

(だから市営地下鉄沿線で、岸根公園で途中下車して華やさんを知ることになったのですが。)

その③
ディクソンから注意されたように、相手は他社なので、言葉使い、物言い、態度、挨拶、身なり、一挙手一投足、気を遣いまくりました。これがいちばん疲れましたね。
命令できないのです。草の者たちに「寸法を測れ」「面積をザッと計算しろ」「〇薬保管庫の写真を撮って送れ」なんて横柄な指示、命令はできません。依頼、お願いしかできない。
だから口調、言葉使い、態度がタイヘンだった。「です」「ます」口調ですよ。
そんなんアタリマエだって?
そうかもしれないが私は別人格を演じたのです。演技したのです。
自分でも自分じゃないみたいだった。別人みたいだった。普通に喋ればいいだけなんだけどね。
これがこの記事のオチで、今でも私を苦しませるモトになっているのだが。

その①とその②による体力の消耗、その③による気疲れ、これに日頃抱えてる通常業務が減るわけじゃないので、私にしては珍しく疲弊しました。

ジャンの仕事がタイヘンなイメージ-1.jpg

M&Aのような飛び込み案件は、期日が決まってるし優先度が高いのは仕方がないが、それのせいで通常業務をやらなくていいってわけじゃないですからね。通常の申請書は草たちに振りまくりましたが、草たちから問い合わせや指示を仰ぐ電話が架かってくる。1号や3号、5号から「いついつラウンドで外に出るのでそれまでに送ってください」私は指示する側でありながら複数の部下たちからケツを叩かれる始末です。
「ちょっと待ってくれないか。今こっちは新規の案件で手が回らないんだ」
なんてボヤくわけにいかない。前述のように締結日までは草の連中にも言えないのです。案件の場所自体は地図を見たら、どうも草の者3号(成宮、仮名)のテリトリーになると踏んだが、ギリギリまで言えませんでしたね。
「〇〇さん(私のこと)何をやられてます?毅さんがやってる新店ですか?」
「いや、それじゃないんだが」
そう言ってごまかすのがやっとで、それ以上は明かせない。
毅が抱えている内容は新規出店なので社内で堂々とOPENにしてるし、こちらの既存社員を複数使っています。毅は厳しいので、彼の下で現場作業に携わるとタイヘンらしいがね。
私は締結時までは言えないのです。

私は失敗もしています。
本社に8人のエリア長たちが集まって会議してた。私はエリア長のひとりに渡すものがあったので、適当な時間にノックして、座長に目配せして、
「ハナシの途中で悪いが、これを渡したいのだが」
「あ、じゃぁちょうと今、キリがいいので」
渡すだけでその場を去ればよかったのですが、私は要らん余計な捨て台詞を吐いたのです。
「今から△△へ行ってくるからよ」
△△とは私がやってるそのM&Aの場所です。捨て台詞を吐いてバタンを扉閉めて出たんだけど、私が出てった後、エリア長たちはざわめいたんだって。
「何その△△って?」
「聞いてる?」
「知らない。初めて聞いた」
「誰のエリアになるんだろう」
エリア長たちは戦々恐々になったそうです。彼らは地域別に各支店を複数受け持っていて、私が動いている案件△△もいずれエリア長の誰かが担当することになる。すると彼らの業務、負担が増えるのですよ。
「誰がそこを担当するんだろう」って、皆、穏やかじゃなくなって会議どころじゃなくなったそうです。
これが後でちょっとした問題になった。
前述のように、M&Aは締結日の3時までは公にできないのに、私の捨て台詞で事前にエリア長にバレてしまったわけですよ。エリア長の誰かが上にチクったんだね。「それっていつ?何処の?誰が担当するんですか?」と聞いたらしく、私は上長のディクソンから注意を受けた。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-11-22

「エリア長たちがざわついたんだってよ。自分とこのエリアに振られたらどうしようって。」
「そりゃそうよ。新店やM&Aで支店が増えると、結局は彼らの誰かの負担になるんだからね」(ジャン妻)
「情けねぇ連中だ。自分とこで受けますよって気概のあるヤツはいないのか」
「アナタ反省してる?」
全く反省していません。

(ジャン妻は私を注意した上長、ディクソンを今でも快く思っていません。「あの人は仕事ができる人とは思えない」と常々言っている。
「あんな人に隙を見せて注意されないで」とも。)

業務が佳境に入ったある日、Z女史の支店に別件でカオを出したのですが、私はそこの控室の椅子にヘタリ込んでしまった。
「ど、どうしたの?」(Z女史)
「いや、ちょっと休ませてくれ。疲れた」
後で女史から、
「あの時はホントに心配した。すっごい疲れたカオしてたし。〇〇さん(私のこと)って疲れてもそういうのを表に出す人じゃなかったじゃない」
そう言われました。私をそういう風に見てくれてたのかと嬉しかったけどね。

握手1.jpg

握手2-1.jpg

一連の業務は通しで50日を要した。無事に期日というか会社の指定日に完了、社内で正式発表された。でも記者会見を開くほとのスケールではないです。小さい小さいものです。
記者会見-1.jpg
そこの事業所職員は誰も辞めなかった。ウチに吸収合併されたその事業所の従業員はその日からもうウチの社員です。
店舗運営部長からはアタマを下げるように礼を言われましたが、私に振ったディクソンは「お疲れ様でした」だけでしたよ。
ディクソンやソリ合わないオンナが人事面談に入って問題なく終わり、成宮(草の者3号)が事務や帳票関係の店舗指導に入っています。

ところで、華やさんのこの記事で、
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2021-01-29-2
支店を出る前、3号から私を困惑させ赤面させる報告があった。
「それってマジかよ」
「言ってましたよ~(笑)」
3号はニコニコ笑ってやがる。何で私は困惑赤面したか。これはネタ的に別項にします。

これにゲストのくまねこさんが、
「ジャンさんを赤面させた言葉とは、どんなものでしょう。気になりますねえ」

会社指定日に完了させた私は、それまで他社だったけどその日からウチの社員になった皆の前で、
「今日までご協力ありがとうございました。これで私はお役御免で、次にお会いする時は、誰かがこちらに異動になったときですかね」
そう挨拶しています。でもそれから何だか行き難くなった。
何かヘマをやらかしたとかじゃないですよ。そこに週に4日入っている草の者3号・成宮が余計なことを訊いて私に提供、赤面させたからです。

「君が担当してるんだ」
「ハイ、まぁエリア的にね。仕方がないかと」(3号・成宮)
3号・成宮も私と同じく業務が増えたわけですよ。でも3号は、他社から弊社に移ってきて今後が不安な事務員さんたちのケアが得意です。不安というのは会社が変わったことで、今までの慣れたやり方やシステムがガラッと変わる。それら新しいやり方をマスターして会社内でついていけるだろうかの不安が大なのです。そういう新システムの教育を兼ねてケアするのが3号です。

これが不得手なのが男勝りの草の者5号で。
そういう社員が質問でもしようものなら、
「それはこれこれこうだからこうやって!」
「前のは忘れて!」
バッサリ斬り捨てるような口調で一刀両断です。
彼女、5号の言い分は、
「M&Aで他社からウチに来た社員さんは、つまるところ前の社長さんに捨てられたんだよね」
そう言い捨てるのを傍らで聞いていた3号は後で私に、
「そりゃそうなんだけどさぁ。それを皆の前で言っちゃぁねぇ」
5号は「早く目を覚ませ!昔を懐かしむな!ウチでアタシらとやっていくならやるっきゃないよ!」なのですが、5号の直属の上司である女性のエリア長は「あの子(5号)は言い方がねぇ。他から来た社員への対応は不向きじゃないかなぁ」って私にボヤいたことがありますよ。
3号は今回のようなケースを3回ぐらい担当していますね。エリア長の評価、信頼も高いです。3号も5号も他社から来たのですが、3号は円満移籍、5号は前職で会社が倒産してウチに来たんだと。その差があっての物言いなんだな。
2人とも苦労したらしいですが、5号が言う「捨てられた」っての間違いではないよな。

(そういう過去があるので、5号は「仕事は自分の為にやる」3号は「皆が困っているから行かなきゃ」なんですよね。)

フロアで右手前が3号、右奥が5号、

フロアで3号と5号.jpg

ハナシを戻します。3号・成宮は、私が一旦、任務を離れたその新しいM&Aされた事業所を担当しています。
「週に何日シフトで入ってるんだ?」
「4日です。なのですみません、最近は〇〇さん(私のこと)の業務を請けられなくて。4月には抜けれそうです」
問題はその後です。
「そこの事務さんで、溝呂木さんや八代さんと、〇〇さん(私のこと)のことを話したんですよ」
「私のネタを?」
「ハイ」
何かイヤ~な予感がした。
「どうせ陰口か悪口でも言ったんだろ。いいけどさ別に何言っても」
「違いますよっ。あれ?最初はそうかな?(笑)アタシが彼女らに『そういえば最初の頃、〇〇さん(私のこと)ていうオッカナそうな人が出入りしてたでしょ』って言ったら彼女たち何て言ったと思います?(笑)」
またそういうネタかよ。聞かなくてもわかってる。
だがニヤニヤ笑ってる3号の口から返ってきたのは、私の想像とは真逆の内容だったのです。

「〇〇さんって・・・
いい人で!
優しくて!
穏やかで!
腰の低い方ですねぇ!
って言ってましたよっ、笑」

「それってマジかよ。年寄りをからかうもんじゃない」
「からかってなんかないです」
「ホントにそう言ってたのか」
「ホントですよ」
「話作ってなんだろっ」
「作ってないですよ」
「・・・」
「・・・」

私は自分のカオが赤くなるのを感じた。

「ちょっと来いっ」
「あ、何ですか?アタシ何かマズいこと言いました?」

私は3号・成宮を外に連れ出したんです。その場にいる社員に聞かれたくなかったから。

「あのな、連中が言うところの、私が穏やかだとか腰が低いとか、あれは私の演技なんだよ」
「演技?」
「あの案件に入る前にディクソンから『くれぐれも先方は現時点では他社なので、コワイカオしないで優しく穏やかに相手側の皆さんと接してください』ってこんこんと注意されたんだ。その通りにやっただけなんだ」
「・・・」
「そしたら本当の自分をコロして演技するしかないだろう。騙したようなものだよ」
「そうですかねぇ」
「腰が低い?何処が!お前さんだって私が本当はどんな人間で、日頃どんな口の利き方をしてるかよく知ってるじゃねぇか」
「ええ、まぁね、笑」
ニコニコ笑ってやがる。私から1本とったようなカオしてる。
「でも結果的にいいじゃないですか」
「会社的にはな。だが連中はまだ私に騙されたままになってるんだぞ。本当の私の地を知らないままなんだぞ」
「あ、そういうことね、でもアタシの口から〇〇さん(私のこと)の正体というか、本性を言うわけにいかないじゃないですかぁ」
「お前さんの言う私の正体とか本性とかってなんだ?」
「あ、いえっ」
私はアタマの天辺まで更に赤くなるのを感じた。
「ってことは、私はこれからずっとあの連中の前では違う人格者を演じなくちゃいけないのか。未来永劫、いや、辞めるまで」
「(笑)まぁそのうち他店から人の出入りもあるから、徐々に地を曝け出していけばいいんじゃないですか(笑)」
「もう行きたくねぇ」
「アタシたちの前でもそうやって接してください、あ、まぁ、別にいいか今のまんまでも(笑)」

「よかったじゃない」(ジャン妻)
「よくねぇ」
「何で?」
「あれは演技だ。ディクソンに注意されたから最後までいい人を演じただけでさ。結果、あの支店の連中を騙してしまったし、今でも騙したままになってる」
「あのね。営業はそういうものよ」
「私は営業じゃない」
「でも人と会うのが仕事でしょ。そうやって何処の会社の営業さんも苦労してるのよ。それ、普通だから!」
「ったく成宮め。余計なことを訊き出して私の耳に入れやがって。
「まぁ確かに成宮さんはアナタをからかってるよね」

この記事をUpしている時点でも、まだ私はそのM&Aされた新規支店に殆どカオを出さない状態です。
大分、今の会社に馴染んできたようだ。誰も辞めてないし。
でも、私にはわだかまりがある。自分自身へのわだかまりです。
腰が低くていい人を演じた、(自分で自分を否定したような)、
相手を騙した、(相手に対しての申し訳なさ)、
そこの支店だけ今後も、いい人、腰の低い人を演じなくてはならない、(プレッシャーがある、疲れる)、
他の既存支店では地を出しまくりなのに。S総理大臣が答弁されたのとは違うが、そこだけ別人格なのである。

大都会.jpg

これから私は同じような案件に取り掛かる予定です。アメリアがまた拾ってきたのです。
今度は都内某所かな。そこでも「いい人、優しい人、腰の低い人」を演じなくてはならないのだ。
このタイミングで、アタマに来た私は、毅と2人で悪しざまに言っている部署「あの部署はやろうとしない」店舗運営部に異動願を出しています。毅と2人で「本来やるべきあの部署はやろうとしない」ブツクサ言う自分がイヤになったのです。「やってやっからそっちに異動させろ」って。
4月1日にはさすがに間に合わなかったようだがね。毅は喜んでたよ。他だって反対する者はいない筈だ。他にできる者がいないんだから。
16人いるエリア長と同列か、ちょびっとだけ上になる予定なのです。

異動願.jpg
コメント(2) 

草を育てる [人間ドラマ]

処理済~黒い1号.jpg処理済~休憩中の2号.jpg処理済~神経質な3号.jpg

処理済~歩いて来る長身のもと4号.jpg処理済~草5号1.jpg今は引いた6号.jpg

処理済~寿退社した7号.jpg処理済~2号と8号.jpg処理済~計測中の9号.jpg

処理済~寿退社した10号.jpg処理済~草11号と15号.jpg処理済~12号が写っている.jpg

処理済~13号.jpg処理済~草11号と15号.jpg処理済~草16号2.jpg

草の者17号-1.jpg草の者18号-1.jpg唯一の男性19号-1.jpg
草を育てるか。。。

大事な申請書類を最終チェックしている草の者1号です。
昨日の続きですが、不慣れな業務を頑張ってくれてます。
今日が提出する日です。
1号3-1-1.jpg
行く日の前日の電話、
「じゃぁ行く日の待ち合わせ場所は池袋駅でいいですかね」(草1号)
「窓口が池袋駅から徒歩だったのが、東池袋に移転したからな」
池袋駅は大きいから待ち合わせ難いんだよな。私ひとりだったら迷わないが待ち合わせるとなると、ひとつ駅をズラすことにしました。JR大塚駅の高架下にある荒川線停車場にしました。
「そうだ。当日、申請手数料持ってきてね」
「申請手数料?お金かかるんですか?」
「かかるよ」
「幾らですかね」
「安くはないな。都道府県によって違うし。HP見てごらん?」
1号が検索して出た金額は?
「ええっ!」
また絶叫調になった。よくはしたないくらいに大声をあげるのです。前に直属の上司だったZ女史いわく「彼女は兄がいるからあんなんじゃないかしら」なんてことを言ってたな。
で、幾らだったのさ?
「さ、さ、さんまんよんせんひゃくえん!」
「100円っていう端数は何だろな。それと〇〇の更新が12000円だから、両方合わせて5万円あれば・・・」
「そ、そんなお金持ってませんよぅ。」
言うと思ったよ。
「切り詰めて生活してるんだからぁ」
「何をアタフタしとるか。誰もそっち(草1号個人)の財布から出せなんて言ってないだろ。その支店の経費から出金処理しなさい」
今は昔みたいにレジから金を出して出金処理するのではなく、別途経費の財布、手提げ金庫みたいなのがあるのですよ。
「ああ、そうか。そうすればいいんだ。じゃぁお釣りないようにピッタシの金額の方がいいですよね」
「まぁできればね。相手は商店じゃないからね」
事前の経費出金を支店長に交渉させました。「申請するから承認してね」って。

そして当日、大塚駅の高架下、荒川線の停車場で待ち合わせて連れ立っておでかけしました。自分で言うのも何だが父親と娘みたいでしたね。婚期を過ぎつつあるか、嫁に行って出戻ってきた娘ということにしておこう。
ところが草1号は東京都民なのに荒川線に乗車したのが初めてだったのだ。東池袋四丁目まで一緒に来てそこから徒歩5分にある豊島区の行政へ同行するのですが、荒川線は乗客が車内の降車ボタンを押すのを知らなかったのです。
チンチン!!
「次は東池袋四丁目」
アナウンスが流れたのですが、1号は動きが無いので私がピンポン押しました。
「えっ?下りるのにピンポン押すんですか?」
「路線バスと一緒だよ」
「押さなきゃスルーされるんですか?」
「下りる方いませんか?ぐらいは言うかもな」
この世間知らずの質問が他の乗客に丸聞こえですよ。ここへ来るまでは「会話は慎みましょうね」って自分から言ってたのに、その車内ピンポンのQ&Aの部分だけ声高になった。どうもこの子は自分がこれまで未経験な事象や知らない世界に直面すると「ええっ」とか「げぇっ」とか叫び口調になるんだな。
東池袋四丁目停車場で下りた。そこから先へは私は普段、裏路地を歩いて向かうのですが、草1号に道を覚えさせる為に四角く曲がってわかりやすい道を選んだ。
「ああそうか。〇〇さん(私のこと)はいつも外に出てるから、こうやって電車に乗るのも慣れてるんですね」
「まぁね」
「地下鉄も得意ですか?」
「一度でも乗車すればね。でもまぁ出口がわからなかったり、間違えて地上に出たりってことはあるよ」
「〇〇さん(私のこと)と一緒でなかったらたどり着けませんでした」
私を今だけ仮の父親だと思っての甘えだろうか。この子が私の娘だったらなと思わないでもないがね。
で、歩きながら考えたのだが、この後は草1号は北区、王子方面へ向かうという。ということは今乗って来た荒川線で大塚方面へ戻り、そのまま乗ってれば王子駅前に着くわけだ。
東池袋四丁目停留所は今私らが下りた早稲田方面の停車場と、草1号が戻る大塚、王子方面の停車場は対面式になっていない。首都高5号池袋線が頭上を塞いで太陽の光を遮っている大きい通り、都道435号線を挟んで停車場が離れているのですよ。
それを教えなきゃいかんな。
また「ええっ!」って叫ぶだろうな。
それとも下にホームがあるメトロ有楽町線に乗せるか。
いや、それだと池袋駅でこの子は迷ってパニクるな。この子ったってもう四十路ちょいですけどね。細いし色白だし若く見えるけどね。
考え考えしてたら、草1号の質問で我に返った。
「本社は皆さんテレワークなんですか?」

何を唐突に言うか。
「私以外は」
「あ、そうですよね。すみません」
本社は在宅勤務ができていいですよねぇ、支店は在宅勤務なんてできませんからね、毎日普通に出てきてますから、そう言いたいのであろ。
でも私に言うなよ。私は基本は在宅勤務なんてできない職掌なんだから。だからこないだ抗原検査受けさせられたんだし。
それとね。支店の皆さんは毎日毎日現場でタイヘンだろうけど、支店の皆さんは本社に来て総務やら給与やら、経理なんかやれったってできないじゃないか。在宅勤務ができるできないだけで支店と本社を線引きしない方がいいんだよ。
とはいうものの、そう言いたい気持ちはわからないでもないがね。
「そういえば最近、会ってないけど、〇〇さん(ジャン妻)はテレワークなんですか?」
「そう。彼女は在宅でもできる業務だからね。でも言ってたよ。在宅勤務って家でずーっとPCに向かってなきゃならないから結構キツいって。出社すれば誰かしらいるから気が紛れるし世間話なんかもできるし。家だとそういうのが一切ないからそればっかりやってなきゃならない。捗るけど結構疲れるらしいんだな」
「お昼は家ですよね」
「そうそう、だってさ・・・」

・・・の先、私が言いたかったことは、

冷蔵庫の中の野菜は減るし。
キャベツや白菜はどんどん小さくなってくし。
長ネギは短くなってくし。
米も減るし。
いったい私に知らないところで昼に何を喰ってんだか。
トイレットペーパーも減るし。
帰りに「買ってきて」と言われるし。

・・・やっぱ言うの止めた。

「だけどウチの会社の場合、テレワークと在宅勤務は違うんだってさ」
「どう違うんですか?」
「在宅はあくまで自分の家から出ない。テレワークはホテルの一室とか、Cafeとか、空港のラウンジとか、そういう場所も含まれるんだって。でもウチの会社は自分の家しか認めないんだってよ」
「ふぅ~ん。じゃぁ本社の方が家から近い店舗で業務するのは?」
「それはリモートワークって言うんだってよ」
「ふぅ~ん」
何でもかんでもカタカナや英語で命名するんだね今の世の中は。

「そういえば、抗原検査キット、家に着いたの?」
「着きましたよ」
やったかどうかと検査結果は聞かなかったが。この時点ではやってないみたいだった。
「あんなのイヤですよぅ。あ、でも、〇〇さん(私のこと)やったんですよね」
「やりたくないけどやらされたの。〇〇(ソリ合わないの本名)が余計なことを言いやがったからさ」
「外出が多いから受けさせられたのですか?」
「そう。今だってこうして外出してるし」
「アタシだって会社やエリア長の指示であっちこっちラウンド行かされてるのに、会社の命令で抗原検査受けなきゃならないのって何だかイヤです。アタシなんかよりもいろんな支店に応援に入ってる人って結構いますよ。でもその人たちは抗原検査を受けろって言われてないんですよね」
「欠員補充で入るスタッフ?」
「そうです。会社がそういう使い方、廻し方をしてるのに。」
「検査を受けさせたら受けさせたで『応援行けっていうから行ってるのにぃ』ってなるかもな」
「そうですよ」
「フム」

しばし間を置いて、
「〇〇子の件、聞いてるよな」
「聞いてます」
私らの身近なところから陽性反応者が出たのです。

「〇〇子は復職したが、〇〇子みたいに俺らの知ってる人がコロナに罹患したりしてすぐ身近なとこまで迫ってきてる。いつ誰がなってもおかしくない。だから受けた方がいいとは思うけどね」
「・・・」
「自分の為ではなく、周囲に感染させない為」
「・・・」
「自分を安心させる為でもあるし」
「わかりました」

「こないだ今回の手数料の総額5万円弱で驚いてたけど、今住んでる家賃って幾らなのさ?」
「恥ずかしくって言えないです。何でですか?」
「こないだ恵美さん(草8号)から聞いたんだが。主任手当ってたったの1万円なんだって?」
「そうですよぅ」
「もうちょい出てるのかと。それぐらいじゃぁちょっとした贅沢もできないだろうしな」
「できないですよ贅沢なんて。毎日切り詰めて生活してるんですから」
膨れっ面になった。
でもすぐニコッと笑って、
「少ないって思ってくれます?笑」
「多くはないな。いや、少ない少ない。そんなはした手当で私の業務まで請け負ってるんだから割に合わないと思ってるんじゃないかって」
「そんなことないですっ」
「・・・」
「それは気にしないでくださいっ」

後日、1号は私に言いました。「○○さんの為にやってるんですっ。そこはわかってくださいっ」

「今住んでるところって家賃の相場が安いんです」
「ああ、そう」
「〇〇さん(今度はまた私のこと)は都内だったら何処に住みたいですか?」
「う~ん、都内ねぇ。考えたことないなぁ。強いて言えば23区外かなぁ。立川とか」
「た、たちかわ!」
「群馬に住みたいね」
「えぇ、群馬ですかぁ、また戻りたいんですかぁ」

なんてバカっ話をしてたら行政に着いたぞ。
「ここですか?前と場所が違います。移転したんですか?」
「そう。前はフクロウのいる公園の近くだった。だから待ち合わせ場所を池袋から大塚にしたんだよ」
移転前は池袋(いけふくろう)私は公園にあるフクロウの像のことを言ったのだが、
「あの辺りにそんなのがいるんですか?」
(@@;)??
移転した行政の建物脇に赤十字のシンボルを描いたテントが並んでいた。屋根だけで中は見えないが。
「あのテントは何ですかね?あの中でPCR検査を?」
「いや、そういう案内は聞いてないな」
入口で掌を消毒して2階へ上がった。キレイな建物である。
行政1.jpg
申請書を出した。私はそこにいる3人の担当官と顔見知りだが、今回は台詞を全部草1号に言わせた。私は口を挟まなかった。
いったん預かりになって、「内容を確認しますのでお待ちください」と言われた。
行政-1.jpg
それから何だか時間がかかった。
30分くらい待たされましたね。寝そうになったら隣にいる草1号との会話で、
「この場所へいつ頃移転したんですかね。初めて来ました」
「さぁいつだったかなぁ。前に担当した〇〇君(寿退職した草の者7号)から『移転しました、池袋駅から歩くと結構遠いです』って聞いたんだ」
「そっか、〇〇さん(7号)の担当だったんだ」
「その後いっとき、C子(仮名、草16号)が引き継いだが、今はそっち(草1号を見て)にお鉢が廻ってきたという」
草1号は軽くため息をついた。
「どうした?」
「あの」
「??」
「主任はC子さんみたいな若い子の方がいいと思いません?」
「若い子ぉ?」
「アタシみたいなのじゃ」
「いやいや、君だって若いじゃないか」
「無理して言わなくていいです」
「充分若いって」
1号は自分の年齢と比べて言っている。私が言った若いという意味は女性としてじゃないんだ。主任イコール熟練者なんだけど、中堅社員どころとしては誰もが皆、若いんだよ。
「群馬の子とか」
「ああ、あの子か」
群馬は過去に登場した笑ふ女、聖なる酔っ払いオンナ、ヤンママ、M子、S子、私と旧知の連中が皆、主任を辞退したもんだから、草たちではいちばん若い20代半ば過ぎの子が抜擢されて主任、草になっている。
だけど主任イコール草たちは、各支店を廻って指導、補正する立場でもある。あまり若い子だと年配者が「あんな小娘に指導、訂正させられるのか」という反駁心が芽生えるんだと。自分は主任を受けなかったクセによく言うよな。
「若い子か。でも各支店を指導するんだから、ある程度の貫目は必要かもな」
「カンメって?」
「う~ん(上手く説明できなかった。貫禄や年季ってことか。)若い若くないってのはあまり関係ないんじゃないかな。アナタも含めて主任たちは選ばれた人なんだから。後から主任になった子は君やK子(草の者5号)君のことを、『皆さん凄い人ばかりで』って言ってるのを聞いたことあるよ」
「・・・」
「今はそう言ってる子だって、いつかはそう言われるようになるんだからさ」
私は内心では、お前は草の者筆頭だろしっかりせんかいって焦れてたんですけどね。
待ち時間が長いのでいろいろ話したんですよ。マスクして静かに会話してます。横並びです。

「いつもこれくらい待ちます?」
「いや、今日は長いな」
何か不備でもあったかと草1号は心配そうである。
担当官が出てきた。
「マニュアルを見てるな」
「・・・」
「上の人に伺いを立ててる」
「・・・」
「あ、付箋を貼ってるな。付箋を貼ってるってことは、その頁に何か不備か疑問な箇所があって、訂正しなきゃならんかもな」
「大丈夫ですかね」
「小さいのを1枚か2枚ペタッと貼っただけのようだから、たいした訂正ではなさそうだ」
またしばらくしてから、
「あ、ホチキスで止めてる」
「???」
「ってことはもうすぐ終わりだ。OKなんだよ」
「見ててそんなこともわかるのですか?」
「わかるよ。相手の動き方とか、見ためでキャリアがどれくらいとか、デスクの位置なんかでもそう。こっちとの慣れ具合いとかでもね。横浜市のどっかの窓口の女性なんか昨年最後にお会いした時、それまで長かった髪をバッサリ切っちゃって指輪が無かったんだよ。それでいて明るい感じになったから、あ、こりゃ何かあったんだなって。」
「そ、そ、そんなことまで見てるんですかっ?」
「苦笑、声が大きいよ」
「ハッ」

そしたら呼ばれた。受付窓口に戻った。
「これで受理いたします。では立入検査の日取りですが、管理者さんと直接電話で決めてよろしいですか?」
「あ、あの、手数料は?」(草1号)
「あ、そうでしたね。では〇〇更新と、〇〇の新規取得と2件合わせまして・・・領収書は2件、一緒でよろしいでしょうか?」
「それでいいですか?」
私に聞く1号、私は頷いた。それでいいって。精算時に2件の内訳を書けばいい。
申請は無事に通りました。
「ヤッター、一発で通りましたねぇ、キャハッ」
来るまではオドオド、ビクビク、緊張しまくりだったのがヒャッハー状態である。今までも緊張が嘘のようだった。
「これからは?」
「北区へ行きます。どうやって行ったら楽ですかね」
「さっきの東池袋四丁目から大塚方面へ戻ったら、王子駅に出るからそこで乗り換えて東十条まで行けばいい」
そこへ戻る過程で、首都高の高架下、とあるCafeがあった。
高架下3.jpg
「このCafeで、さっき話したC子(仮名、草16号)とお茶飲んだことがある」
「???」
今行ってきた行政担当の前任者だった草16号はお喋りな子で、移動中の電車内でまぁよく喋る子だった。今のご時勢で電車内は、「マスク着用」、「換気の為に窓開け」、「会話は控えめに」、なのに控えめじゃなかった。
だからこのCafeでお茶したんじゃなかったかな。話でもあるのかと思って。
「あの時、C子からラインいかなかった?」
「C子さんから、今、〇〇さん(私のこと)と一緒にお茶してますってきたことがあります。それがこの店かぁ。いいですねCafeでお茶なんて。C子さん若いし可愛いし。アタシやK子さん(草の者5号、男勝り)の路線じゃぁトテモCafeなんて似合わないし」
「何故そこでK子が出てくるんだ」
カフェ店内.jpg
「それってアナタと一緒にお茶したかったんじゃないの?ランチは?」(後で言うジャン妻)
「ランチにはまだ早かった。11時になってなかった」

「さて、荒川線で王子方面へ向かうにはね。さっき下りたあの停留所じゃないよ」
「???」
高架下2東池袋四丁目2.jpg
「こっちだよ」
「ええっ!何でこんなに離れてるんですか?」
高架下1東池袋四丁目1.jpg
さっきも述べましたが、東池袋四丁目停留所は相対式ホームだが対面になっていません。4車線の都道435号線を挟んで、早稲田方面ホームと三ノ輪橋方面ホームが20mほど離れて設置されているのです。
電車の駅と違って上りホームと下りホームが構内で行き来できないのだ。
東池袋四丁目マップ.jpg
「何でこんなに離れてるんだろう」
「何でだろうね。対面で造るスペースが確保できなかったんじゃないかな」
「殆ど別の駅じゃないですか」
草1号は都道を挟んで離れた2つのホームを見てポカ~ンとしている。
「教えられなかったら私、さっきのホームで乗っちゃってました」
「そしたら早稲田に行っちゃうよ。そうだ、世田谷線で上町駅ってあるだろ」
「???」
草1号は世田谷区も担当している。世田谷区の最寄駅は世田谷線の松陰神社前だが上町はその2つ手前にある駅。草1号は確か小田急線か京王線の沿線のどっかに住んでるのでその辺りの大手私鉄の乗り換えパターンは理解しているが、上町駅も三軒茶屋方面と小田急線豪徳寺駅と連絡する山下駅方面のホームが踏切を挟んで斜め向かいに設置されている。
「上町も離れてるよね」
「下りたことはないですけど。あの駅はこんなに離れてないですよ」
今いるのは片側2車線、計4車線の距離だからね。
こういうのを社会見学というのだろうね。勉強になったでしょう。

「〇〇さん(私のこと)はこれから?」
「私は川口市とさいたま新都心に行くのだ。だから下にある東池袋駅で有楽町線だね」
「えっ、下に地下鉄の駅があるんですか?」
そういうのも社会見学だよ。今いる停留場の真下にあるのだが、都電では乗換駅として案内されているのに、メトロ構内では路面電車の名残の荒川線よりこっちが格上とでも思っているのか、正式な乗換アナウンスはされていない。案内表示だけです。
「有楽町線で池袋まで一緒に行くか?私は池袋で埼京線、君は山手線、田端で京浜東北に乗り換えれば」
私は1号に同行を促すように言ってますが、実は個人的には今いるこの界隈で行ってみたい店があるんだよなという目論見もあるのです。そうするには可哀そうだけど1号をここで撒かなきゃならないのか。
「いや、誘ってくださって悪いんですけど、さっき来た電車(荒川線)で行きます」
「そうか」
「下りる時ボタン押せばいいんですよね」
「そう。王子駅前なら誰かしら下りるけどな」
東池袋駅に下りる.jpg
メトロ有楽町線に下りる東池袋駅に下りるところ。
この写真の見えない向こう側には今別れた草1号がいる。
階段を下りながら見たら、1号は直立しながら私の姿が階段下に消えるまで右手を高く上げて手を振っていた。さらの木のMさんのように。

私はこの日、午前中半日一緒にいた草1号との短いデートが印象に残り、心に刻まれ、その日の18時過ぎに「お疲れ様よくできましたね」の労い文と併せて、「私も残り何年いるかわからないが、今日半日の厚情、厚誼は忘れないでしょう」と送信したら、1号の返信は、
「漢字が難しくて読めません。会社携帯の充電機を店に忘れてしまいました。電池なくなりそうなので今日は失礼します」
(―“―;)
コメント(2) 

草を育てる [人間ドラマ]

処理済~黒い1号.jpg処理済~休憩中の2号.jpg処理済~神経質な3号.jpg

処理済~歩いて来る長身のもと4号.jpg処理済~草5号1.jpg今は引いた6号.jpg

処理済~寿退社した7号.jpg処理済~2号と8号.jpg処理済~計測中の9号.jpg

処理済~寿退社した10号.jpg処理済~草11号と15号.jpg処理済~12号が写っている.jpg

処理済~13号.jpg処理済~草11号と15号.jpg処理済~草16号2.jpg

草の者17号-1.jpg草の者18号-1.jpg唯一の男性19号-1.jpg
草を育てるか。。。

私の正規ではない部下、草の者たちに変化が起きています。
草たちは発足時8人だった。現在は19号まで増殖していますが、7号と10号は途中で寿退社、6号と11号は家庭事情で退任(在職はしています)、4号は本社中枢に抜擢されたので、現在は14人が現役です。

2016年の晩秋、当時、全支店を束ねる責任者だった伊東甲子太郎、この方は現在、ジャン妻がいる会社取締役ですが、伊東が弊社を去る際、私に草たちを使えるよう権限をくれたのです。
「これから支店や社員の数が増えるので〇〇さん(私のこと)ひとりでは無理です。主任たちを使ってください」
そういう置き土産をしてくれた。この件では伊東に感謝しています。
それ以来、会社や支店の営業に絶対に必要な根幹である許認可や申請事項を私が元締めして、草たちに託し、草たちが走る、そういう関係になっています。
草たちは正規の組織図では店舗統括部に所属しています。会社内での正式な職位は主任です。主任は役職ではあるが、管理職ではなく、業務の熟練者ですね。数多い支店を幾つものエリアに分けて、そのエリア毎に事務員たちに上に据え置かれた職位です。
部の下にはエリア別に各支店を束ねるエリア長が14人いて、主任である草たちはエリア長の部下なのです。組織上では私と直接のラインでは繋がっていません。
組織上は部署が違うので、当初は私からの業務委託だったが、近年は草たちの正規のボスが、私の名前と業務内容を公に出すようになり、会議上でも取り上げられて議事録に載ったので、もう影や陰の部下でなくなってきたといっていい。

草に限らず誰でもそうなのですが、彼女らが入社した時も最初は支店に応募、採用された。例えば今回の主人公たる草1号は、12年前に私が面接、採用したのですが、その時は今は閉店した都内某所の店舗でした。そこの営業スタッフ、事務員だった。
支店の1日の業務は、営業開始時間から終了時間までだから、開店業務から閉店業務までが毎日続きます。
そして月末の締め業務を翌月の第5営業日までにやります。締め作業の集計結果を東京本社へ送信、郵送します。
半期毎に棚卸、決算業務の基礎テータを集計して、本社へ送信、郵送します。前月の締めには保険請求業務が含まれます。
これらが日々、毎月繰り返されます。よく飽きずに毎日毎日同じようなことばっかりやってるなって思う。

草たちはどんぐりの背比べの中から「この子はできそうだ」「アタマひとつ抜きんでていそうだ」誰かが白羽の矢を立て、選ばれて抜擢されるのだが、それまでは毎日毎日、雨が降ろうと雪が降ろうと槍が降ろうと同じ作業ばかりなので、イレギュラーな業務や他の業務をしたことがないといっていい。
だが主任、草に抜擢されると、店舗業務の他に本社業務の一翼を担うことになるので、それまでやってなかった業務が託され時がある。
わからなければ「わかりません」「やったことありません」で終わるのではなく、インターネット上で検索して調べるとか、結果を出すことが要求されます。
なので、最低限、PCやWindowsに通じている筈です。

私が彼女たちを「草の者」と呼ぶようになった2016年の晩秋から今日まで4年以上経過したのですが、これまでは「各支店の営業認可、有資格者が従事する届事項」他、申請書を私が作成して草たちが出しに行く、そういうパターンが続いていたのですが、私もそうそう何年も社籍にいるわけではないので、後進の育成を兼ねて草たちに「申請書を作成させる」、ステップに入った。
それを私が点検、捺印する、風に、流れを変えようとしています。

ところが。。。

一部の草を除いて、この書類作成にアレルギーを起こす輩がいましてね。
今までにやったことのない業務、作業にビビる、腰が引けるんですよ。
「そんなのやったことない」ってね。
今までやらせなかっただけだよ。
誰だって最初はやったことないんだけどね。

そして今回、草の者1号(O美、仮名)のエリアでの話です。
これまで彼女が手掛けたことのない重要な案件が4件発生して、最初の1件と2件の期日が1月31日、3件と4件期日が2月15日までだった。これらの案件はこれまでは私が作成して草1号が「届ける」だけの委託業務だったのだが、上のOKを取ったうえで4件とも書類作成からやらせることにした。
草1号は仰天した。
「ア、アタシが作るんですか」
「そう。上のOKは取ったから。いい機会だからやってごらん」
「やったことないです」
「だろうな。今までやらせてなかったから。教えるよ。そんなに難しくはない。めんどいけど」
「えぇ~っ」
他の草たちの前では先輩ツラして姐さんぶってるクセに半泣きみたいなカオになった。やれやれ、お前さんは草筆頭だろ。12年前に私が面接、採用した子飼いじゃないか。
「私だってそうそういつまでもいるわけじゃないんだからさ」
「えぇ~」
えぇ~の多いオンナだな。

だが、草1号は発奮する。そうさせる言い方がある。簡単です。
「できなきゃ自分がやるけど」
これだけ言えばいい。そしたら一瞬だけ間があって、
「やりますっ。やるから教えてくださいっ」
私はほくそ笑んだ。そういう子なんです。この子は慣れて来るとブイブイ言わせるところがあって、かつての上司だったZ女史や、当時の上長の男性がタジタジになるほど舌鋒鋭く突っ込むところがある。
気が強い子です。私に従順なのは、私が彼女を面接採用したのもあるが。
「単に私を好きなだけらしいぞ。」
(ヘンな意味ではない。)
「まぁ、そうなんでしょうね。それもあるけど、アナタ(私のこと)から振られた業務を「できない」って烙印押されたくないのよ。他の草たちに廻されたくないっていうプライドもあるんじゃないかな」(ジャン妻)

ではまず、申請書を都のHPからダウンロードさせるとこから始まった。電話の向こうにいる草1号をPC画面の前に座らせて、
「東京都のHPを開いてごらん、検索キーワードは・・・」
HPを開かせた。キーワードを打たせた。
「開いた?」
「開きました」
「申請書をダウンロードする場所があるでしょ」
「あるけど、WordとPdfとあります」
いきなり来た質問がこれですからね。
「WordはPCから打ち込める。Pdfは印刷して手書き。どっちがいい?」
「どっちがいいですかね?」
いやいや、作成するのは今回はそっちだよ。
「Wordにします。表紙だけでいいですか?」
「HPにはその他、添付書類ってあるだろ。それも全て必要だから」
「あります。それも必要ですか。あ、必要なんですよね」
表紙だけ作成すればいいってもんじゃないよ。添付書類こそめんどいものなのだ。
「全部印刷して、せめて表紙ぐらい練習のつもりで書いてごらん」
「急ぎですか?」
「まだ時間はあるが、それの期日はいつになってる?」
「1月末日です」
「カレンダー見てごらん。1月31日は日曜日だから、29日の金曜日まで、と、言いたいところだが、その申請書類が受理されたとして、立入検査があるから1月半ばには出した方がいいな」
「立入検査って何ですか?」
「行政の担当官が支店にチェックしに、見に来るわけよ」
「ええっ。それも私が立ち会うんですか」
「いや、それは現地の管理者が立ち会えばいい」
ホッ、安堵のため息が聞こえた。
だが、まだ続きがあって、
「疎明書ってありますけどなんですか?あれ?診断書のことですかね?」
「ああ、それか。それも要るんだ」
「誰の診断書ですかね?」
「いや、今回は診断書でなくて疎明書でいい。役員の疎明書だからこっちで用意するワ」
役員の疎明書とは、法人の業務を行う役員(取締役)が診断書に代えて疎明する際に提出するもので、「私〇〇は、精神機能の障害や、麻薬、大麻、阿片、覚醒剤の中毒者でないことを疎明します」という文書なのです。
この書類は、1都4県では役員自身が疎明するのですが、栃木県茨城県新潟県は法人の代表者が、「下記の者は精神機能の障害や、麻薬、大麻、阿片、覚醒剤の中毒者ではないことを疎明します」なんですよね。群馬県はどうだったかな。
ウチには総務、経理、財務の取締役を除いて必要なのが5人いるので、各人に一筆書いて貰うことになる。

(これが麻薬及び向精神薬取締法になると疎明書ではダメで医師の診断書になります。1通3300円程度が相場かな。それが5人いて、全支店だと結構な金額になりますよ。)
「組織図が必要ってありますけど」
「それは本社にあるよ。今言った疎明書が必要な役員が、本当に組織に名前が連なってるかを証明するんだよ」
「次に、会社履歴事項全部証明書って何ですか?」
「法務局で貰う会社の登記簿謄本みたいなヤツ」
「ほうむきょく?」
「それも本社にあるから」
疎明書が必要な役員がちゃんと会社に登記されてるかを見せるのです。
疎明書、組織図、履歴事項全部証明書(発行後3か月有効)はこっちで揃えるものだけど、1号は大事なものを見落としています。
店舗の図面です。
「図面って何処にあるんですか?」

田辺調剤薬局様のをお借りしました-1.jpg

本社のキャビネットで図面のありそうな場所を探したのだが、今回、草1号が担当する支店の図面が見つからなかった。今はいない別の者が6年前の初回申請時に添付して出した筈なのだが、それごと無くなっていたのである。
「毅さんが持ってるかな」
「毅さんって、あの・・・」
うるさ型の取締役です。毅は新店開発と工事や設備担当なので、全支店の図面を管理しています。私は支店の更新担当なので図面を含めて毅と書類内容が被るのでよく連携するのです。
私とは20年の盟友だが、毅は本社の管理者だけでなく、エリア長や草1号他、草たちからも畏怖されています。
「毅さんに聞いてみたら?」
「えぇ~っ」
「知らない仲じゃあるまい」
「そりゃ知ってますけど緊張しますよぉ~、あ、〇〇さん(私のこと)が緊張しないってんじゃないですよ」
私にはちっとも緊張してないだろうが。毅は工事や設備の担当で、彼のキャビをゴソゴソ探してたらその支店の建築図面だけ出てきた。
だが建築図面は、建物のフロア毎の躯体と各部屋の仕切り、寸法だけで、現状のレイアウトは記載されていない。各部屋は真っ白、空き部屋になっている。現状で納入されてる棚、台、機器、保管庫、PC類、プリンター等をそれに書き込まなくてはならない。
現地視察して寸法測って書き込むだけなのだが、この子(1号)はそういうのできるだろうか。

年が明けてからすぐ電話があって、
「いついつ支店に行くので、その前に本社に寄ります。見ていただけますか」
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2021-01-11
この過去記事でUpしましたが、私は西新宿くぼやんでランチして、急いで本社に戻ったが、1号は予定時刻より30分遅れてやってきた。

その草1号を久々に見たら髪が伸びていた。前は短髪で、蜘蛛の巣を散らすオンナ、みたいに男子っぽかったのですが。
こんな美人だったか?
目鼻立ちもクッキリしているし、もしかして外国人の血が混じっているってことない?
そんなん今まで意識しなかったが。

うんざり-1.jpg
このボカしまくった写真は小会議室で書類をチェックしながら打ち合わせ中で、前に草の者1号がいてうんざりしたカオをしている。すぐに感情が表に出るのでわかりやすい子だ。
前に申請書の下書きが散らばっているわけですよ。
さて、1号が頑張って書いてもってきた表紙はだいたいOKだった。別に悩むほど難しくないです。こっちは疎明書、組織図、履歴事項全部証明書を渡した。
問題は図面である。
「これしかなかった。建築図面だからこれに現状のレイアウトを書き込まなくちゃならんな」
「アタシが書くんですか?」
「・・・」
私は敢えて無言で、おまえさんがやらなきゃ私がやるけど、と圧をかけた。
しばしの間があってから「やりますけど。どうやって」
「現地に行く?」
「この後行きます」
「じゃぁそこにあるものを全部測って記入するんだよ」
「あるものって、什器とか棚とかですよね。それを測るんですか?」
「メジャーで測るの。」
ピタゴラスイッチでいうところの巻き尺のジャックだよ。
だいたい、医療什器の棚の長さや、商品を陳列する棚の長さは尺が基本になっていて3尺=90cmです。1尺=30cmっていう棚は無いが、3尺90cmか、2尺60cm、長いので4尺1.2mが基本になっている。

「なるほど。それをどうやって記入するんですか?」
どうやってだと?
図面には支店の各部屋の寸法がmmで表示されている。ある部屋の室内の幅が5mで、その寸法に定規を当てたら10cmだった。ではその部屋に入れる90cmの棚板は何cmで図面に書き込めばいいか。
「わかりません」
「じゃぁmmでもいい」
1mは1000mmだから部屋の奥行5mは5000mm、
定規で測ったら10cmは100mm、
入れる棚90cmは900mm、
定規で測ったら何mmで書けばいいか。
「5000mmが定規100mmだから、900mmの棚は定規だと何mm?」
100/5000×900=18mm
「そうやって比例計算するんだよ」
「えぇ~、それを全部、そうやって測ってくるんですか」
そんなのやったことないよぅ、って駄々をこねるから、やったことないからこれからやるんだよって。
「ひとつでも縮尺決まったら、後はだいた同じさ。それっぽく書けばいいよ」
「それってなるべく狂いなく書かなきゃならないんですよね。ああもう、何で図面ってmmで書いてあるんだろう。mじゃだめなんですか?」
「建築図面なんだから部材に狂いがあってはいけないからmmなんだよ。自分でmに換算すればいいじゃないか」
「換算?」
「mmをmに直すんなら、1000で割ればいいだけのことだろ。まぁいい。あきらかにオカしい形で書かなければ通るよ」
「棚と什器をそれっぽく四角で書けばいいんですよね」
「それでいい」
またウンザリしたカオになった。
げんなり-1.jpg

だがまだ難問があって。
今回申請する内容は、取り扱うもの、商品を保管する場所と、そのスペースを数字で書き込まなくてはならないのです。
「保管場所を決めて、そこに矢印を引っ張って、スペースがどれくらいかを・・・」
「ちょ、ちょ、ちょ」
「ちょ、がどーした?」
「ちょ、ちょっと待ってください。」

(この「ちょ、ちょ、」は草1号が動揺した時の口癖らしい。在宅勤務してた昨日も電話で業務質問したら「ちょ、ちょ、ちょっと待ってもらえますか。いったん電話切ります」ブチッ、だったからね。)

「保管する場所は矢印でここって書けますけど、スペースって何ですか?」
「棚だったら面積」
「ええっ!」
「棚だったらおそらく3尺90cm、幅は20cmくらいだから、90cm×20cm=1800㎠、これを㎡に換算すると0.18㎡かな」

「!・・・!・・・!・・・!」

草1号は目を見開いた。
私は畳みかけるように、
「今のは棚の場合ね。保管場所が鍵のついた引き出しだったらそれの容積だよ。(会議室に置いてあるキャビの引き出しを開けて)こういう引き出しの幅、奥行、高さを測って㎥で出すんだよ」
「・・・」
「平方メートルと立方メートルで・・・」・・・私は平米数と立米数で話してるのですが、途中で私は言葉を切った。草1号が着いてこれてないのがわかったからである。
「もしかして、そういうのって苦手なの?」
「アタシ、算数が苦手なんです」
算数が苦手ったって。ちょっと呆れた。小学生の義務教育のレベルなんだけど。長年やってないと忘れるんだろうか。
だが草1号は必死について来ようとはするのです。自分ができないことで他の号数に廻されるのがイヤなのです。
「ちょっと待ってください。ええっと、ええっと、と、と、と、取り合えず、現場を見に行って、測ってみます」
「そうしてくれ。まずはそれからだね」
でも「と、と、と、取り合えず」がクチに出るってことは、全部を理解しないてないってことですよ。
根を上げたかな。その辺も、上限も見極めなきゃな。

支店の申請には必ず図面が関わってくるので、寸法測って面積を計算、図面寸法から比例計算して記入するのって絶対に必要なんだ。支店の中には平行四辺形だったり、台形だったり、船山温泉の池に面した和室みたいに出っ張った半円とかもあるのだよ。
この面積や容積計算に関しては他の草の者たち何人か聞いたのだが「面積計算できるか?」「mmで面積計算して㎡に換算できるか」こんな質問すること自体が失礼なんだが、殆どの子はできないというか、遥か昔に忘れていた。
2号、3号、もと6号はダメだった。
東京都某所の支店で2号に「WCの面積を測ってくれ。内径だぞ内径」
2号は内径の意味がわからず「部屋の壁の内側で測るんだよ」
何でこんなことを訊いたかというと、車椅子の方がWCに入れるかを調べたの。できないっていうから私自らメジャー持って測りに行ったんですよ。
「算数が苦手で」(3号)
古参社員の草の中である部分は1号より手早く優秀な3号ですらこの体たらく。
「中学のドリルもってこないとできません」(もと6号)
「PCで検索すればできるかもです」(もと11号)

では子供がいる草の者はどうだろう。子供に算数教えることってあるだろと思って、面積・容積計算、比例計算、単位換算ができるかどうか、草3人に聞いてみた。
「もう何年もやってないから今すぐにはできないですね」(もと4号)
「う~ん、そういうのって、PCで検索すれば、計算式が出てきますかね」(もと11号)

面積計算、容積計算、単位換算、比例計算と案分、これらができない云々をうるさ型の取締役である毅に話したら呆れながらも、
「多分、皆、そうでしょうね。いつだったかS美(草9号)に、〇〇店の面積を内径で測って計算させたら、寸法はまぁだいたい合ってたんですが・・・」
下写真は毅がいうところのさる支店の内径を測っている草9号、9号は毅からの直命で計測に出向いたのですが、私に「やり方を教えてください」って泣きついてきたときのもので、私は出向いて草9号が測るメジャーの先っぽを押さえてあげたりしたのよ。
処理済~計測中の9号.jpg
「何でこんなめんどくさいことやらなきゃいけないのだろ」(草9号)
「その台詞、毅に言えるか?」
「そんなっ、怖くて言えるわけないじゃないですかぁ」
私は怖くないらしいね。結局この時は「各部屋の面積がデタラメで、結局計算しなおしになりました」って毅が言ってたな。毅は技術面で腕がたつのと指示要求がかなり厳しい人なので、対応できない草たちが私に泣きついて私が裏から面倒を見る、そういうことが時々あるのです。今回も1号に「毅さんに図面どこにあるか聞いてみたら?」と振っただけで1号が「えぇ~っ、緊張しますよぉ~」ビビってるじゃないですか。
「アナタだって毅さんと20年来の僚友なのに、毅さんを悪役にして自分はいいとこどりしてるよね」(ジャン妻)
「別にいいとこどりするつもりでやってんじゃない。結果そうなるだけだよ。で、どうも草たちはそういうのができないらしい」
「・・・」
「草たちの上司(女性課長)も、無理ですよ、皆、文系だもん、って言ってた」
「それは違うと思うけど」
「文系の前に、小学生の義務教育のレベルだと思うのだが」
「まぁね」
「要は店舗勤務が長過ぎて、同じ仕事しかしてきてないからだろうな」
「それはあるね。」
支店勤務時代の1号2-1.jpg
「で、誰もできないの?」
「できるのが2人だけいた」
14号と16号です。ナンバリングでは後輩とはいえ、この2名は前職が大手同業社で、同様の業務に携わっていたフシがある。
「できますよ私。案分すればいいんですよね」(14号)
案分、まさにその通りです。
「アタシ前職でやってました。そういう本社業務がイヤで転職したのもあるんですけど、結局この会社でも主任受けちゃったし。(笑)」(16号)
後から就任した草たちの方が優秀なのか。基礎ができてるということか。
「やったことないよぅ」みたいに自信なさげに言うのは、子飼いの、いや、プロパーというべきか、1号のようにウチの会社で純粋培養されて長年いた草に多いのです。

「指示するだけだったら14号の方が遥かに楽だよ」
「ああ、他社から来て仕事ができるっていう方たちね。でもアナタはO美さん(1号)がかわいいんでしょ」
「そりゃ10何年前に自分が面接、採用したんだしさ。業務を振らなきゃ振らないでムクれるし。やりたくなさそうだな、なんて言おうものなら、アタシは〇〇さん(私のこと)からの依頼をやりたくありませんなんて言ったこと一度もないですっってムキになるしさ」
「アナタに、できない人って烙印を押されたくないんでしょう。教えなきゃ」

年明け、1号から連絡がきて、
「できました。スキャンしてPdfにして送るから見てください。ちゃんと定規使って書きましたっ」
得意満面である。何を鼻息荒く言いよるか。「フリーハンドで書くなよ」って言ったが、定規使って書く方が簡単なんだぞ。
鼻息荒いだけに図面もそれなりに書けてはいた。各棚、台、機器類、冷所、〇〇保管庫、〇指導&第〇類の保管場所、それらが平面図に四角いカタチで書かれていた。初めて手掛けたにしてはポイントを押さえてあり、多少の修正は必要だが、これなら出せるかな程度はクリアしていた。
「で、あの、新しい保管場所なんですけど、鍵の付いてる引き出しのいちばん下の引き出しにするそうです。それはどうやって書けばいいですか?」
何を言ってるのかというと、2次元の平面図に3次元の位置(上中下)をどうやって書けばいいかというんだな。
正面から見た立体図をマンガみたいに書けばいいのだが、この子にこれ以上無理難題の基礎を要求してもかわいそうなので、
「保管する場所に矢印を引っ張って『保管庫、下段』って書けばいいよ」
表紙1.jpg
これで表紙に会社の印鑑を捺印できるかと思ったら、下の方に担当者と連絡先を書く欄があるのですが、そこが私の名前と私の会社携帯番号が記載されてるじゃないか。
「ダメだよこれ」
「えっ」
「今回は君の名前と連絡先を書かなきゃ」
「アタシの名前ですか?」
「・・・」
「〇〇さん(私のこと)じゃなくて?」
「これまでは私が作成したのを君らが持ってったから、書類の作成者、責任者という意味では私の名前で当然だが、今回のこの申請書を作成したのは君だろ。君の名前と会社携帯にしなさい。」
主任は各自、業務携帯とサーフェスが支給されるのです。
「わ、わかりました。。。」
「何か不備があったら、作成者に連絡がいくよ」
「えぇ~っ。何かオカシかったら、何処から連絡が来るんですか?」
「この申請書を出しに行く窓口はどこだい?豊島区だろ」
「えぇ~、わかりました。」
不承不承頷いた感がある。
相手側にアポをとって、持参、出向く日がやってきた。
コロナ禍の窓口-1.jpg
コメント(6) 

去り行く惑星 [人間ドラマ]

この記事をUpした時点では、旅人の惑星、ショウ氏は故郷に還っているだろう。
まだ高崎市内で飲み歩いてたりして。

高崎は気温3度、寒い、群馬ってこんなに寒かったか。まだ12月なのに。
今日の高崎入は業務ではなく、旅人の惑星ショウ氏の壮行会、故郷への帰還祝、1軒めのロケ地は私が指定しました。Blogが公になってもまぁ大丈夫だろうの店、田町のフォンティーナへ、
店1.jpg
田町交差点で横断しようとしたら、向こう側の歩道を氏が歩いていったので急いで渡ってきた。
店2.jpg
店3.jpg
事前にカウンター2席を予約済みです。私は電話で本名を名乗ったのだが、先に来てた氏が私に耳打ちするには、
「ママがジャンさん後からですかねって言ってましたよ」
バレバレである。ショウ氏のBlogのコメント経由でバレたか。
メ1.jpg
メ2.jpg
飲む前に額で体温を測ったのですが、低くて測れなかった。それぐらい寒いのです。
「飲んで身体があったまったらもう1回測りますか?」
そう言ったら「いいです」って。ルートインで35.9度でしたよ。味覚嗅覚も問題ありません。
前菜3種盛.jpg
本日のおつまみ三品、左からピリ辛いキンピラ、真ん中のはピーマンだったかな、これもピリ辛、右は牡蠣オイル、これもピリ辛、
でもショウ氏には牡蠣を避けてイカのフリッターが出されてたのである。それも揚げたて。
「私にもフリッターちょうだい」
ワガママ言ってこうなりました。おつまみ3品、プラス、イカのフリッターです。
フリッター追加1.jpg
フリッター追加2.jpg
フリッター追加3.jpg
ピリ辛3種と揚げ物で生ビールを3杯飲んでしまい、ゴキュッ、ゴキュッ、ゴキュッ、我ながら私の喉が鳴る音って凄いなと思った。
ショウ氏は日本酒、私は白ワイン、
チーズの盛り合わせ、
チーズ1.jpg
チーズ2.jpg
ショウ氏の腕が伸びる.jpg
左隣にショウ氏がいます。氏は会社から「半年だけHELPに行ってくれる?」半年の筈だったが、気が付いたら21年も経っていた。(私は12年と勘違いしていた)異動願いは出していたそうだがズルズルと引き延ばされそれだけの歳月が流れたと。
会社が言うところの「半年だけHELP」なんてのを信じちゃダメだよな。私だって群馬に2年行ってくれって言われて1年で泣く泣く戻されたんだから。
その間に積み上げた絆が多々あるので、年内は飲食店の挨拶回りで忙しそうだ。内臓が丈夫そうだからいいけど。
「金が幾らあっても足りなくない?」
大丈夫だという。賞与も出たって。1日に3軒、1軒平均4000円として12000円、12月を30日としたら36万円、賞与を満額使わせてくれるんなら私もと言いたいところだがね。
果たして回り切れるだろうか。分母すなわち店の数が多い。1軒/300軒くらいじゃないか。さすがにランチ店は廻り切れ無さそうだが。
「いっそ上毛新聞の取材に応じるか広告出しちゃったらどう?その方が手っ取り早くない?」
「いや、そ、それ、意味わかんないス」
見出しは「旅人の惑星、故郷に還る、高崎の飲食店に大打撃!」
いい見出しだと思うがな。
豚カレー揚げ.jpg
豚肉のカレー風味揚げ、ショウ氏が揚げ物好きな私の為にオーダーしてくれた。
「家で揚げ物が出なくてさぁ」
そんなしょうもないことをショウ氏に愚痴ってるなんてことがジャン妻に知れたら。
仲良し2-1.jpg
銘柄不明白ワイン.jpg
他のお客さんが来ない。
マスターに最近の客入りを聞いてみたが、
「前を人が歩かないんですよ」
今だって私らしか客いないし。
「人がここまで来ないんです」
聞くだけ野暮だったかな。この店は複数の居酒屋が寄り添っている集合体敷地内いちばん奥にあるので公道に面していないのだ。
現在は21時でクローズするそうである。クローズした後は何処かへ飲みに行って、そこで2軒めか3軒めでホロ酔いのショウ氏と出くわしたりしてたのだろう。高崎の夜の飲食店が店も客も横の繋がりがあるのは都心に比べて店と人が少ないから。でもそれが高崎のいいところ。さっきまでその店で店主と客の関係だったのが、日と時間を改めて別の店へ行ったらそこでは店主と客同士になったりする。
店の去就とか、情報交換も少なくない。
トマト煮1.jpg
トマト煮2.jpg
チキンのトマト煮、これは美味しかったな。やわらかくて味浸みて。白ワイに合いますよ。
パンがもっと欲しいな。安いパンでいいから。
トマト煮3 (2).jpg
トマト煮4.jpg
トマト煮5.jpg
トマト煮6.jpg
令和3年の正月はご実家でお迎えになる。年賀の祝と帰還祝を兼ねて盛大にひっそりと宴が催されるだろう。
だが寒波が来ている。冬将軍到来である。雪で引っ越せるのだろうか。実はジャン本家の発祥地は新潟で、氏の故郷の隣町なのですが、爺さんが亡くなった時、春の雪解けまで納骨ができなかったのを覚えている。
「雪大丈夫なの?」
「平野部は積もらないです。山沿いだけ。高崎と同じですね」
先んじて週末の金曜に日帰りで新潟出張だそうで。だがこの週末、大陸から寒波が南下、関越道でくるま1000台が豪雪に閉じ込められて自衛隊が出動することになるのだが、ショウ氏は関越道ではなく上信越道だった。
引越荷物の整理もあるそうだ。私は平成24年に購入した家電製品をタダ同然で売っ払って帰京した。売れなきゃ捨てるしかない。
私は今でも群馬に未練があるが。
「私みたいに逆ホームシックにならない?」
そう水を向けたら、そういう郷愁感は台湾で経験済みだそうである。今回は隣県だからね。
仲良し1-1.jpg
帰り際にBlogの話になったので、この店ならいいかと、氏と私でキーワードをお教えしました。船山、フォンティーナ、であがってきますよ。
はっちゃけた文章を書いてますが、この店はヘンなこと書いてないと思うけど。
店4.jpg
そして氏の挨拶回り、2軒めへ、

プレハブ?1.jpg
R30、不思議な店である。この店も公道に面していなかった。マンションの暗い1階スペースを潜ったら視界が開けてそこにあった。
外観はプレハブ、飯場みたいだ。仮店舗にしか見えない。
飯場みたいだから、ゲンバーマンを仕切っている恰幅のいい賄い主婦でもいるのかと、恐る恐る入ったら、デビル〇美さんを細くしたような美人ママが現れた。
ママ-1.jpgメ2.jpg
メ1.jpg
メ3.jpg
撮ってないけど意外と広くて。歌える装置もあるみたいだ。そういうミニステージがあったのである。この建屋の壁で音が外に漏れたりしないのだろうか。
惑星は煮込.jpg
浅漬け1.jpg
浅漬け2.jpg
ショウ氏は煮込み、私はキャベツ他、野菜の浅漬け、
氏は冷や、私は熱燗、
酒2.jpg
図らずも私の不器用さが露呈されてしまった。
箸置きですよ。
ショウ氏が箸袋を器用に折りたたんで箸置をこしらえたので、それってどうやるの?と教えて貰ったのだが、私の薩摩芋の尻尾みたいな指先では無理、こんなになってしまった。
見かねたママが箸置を出してくれた。
不器用さを露呈1.jpg不器用さを露呈2.jpg
薄暗くて広い店、暖房費がかかりそうだ。
ママに聞いてみたのよ。
「何でR30?30って何です?」
「それはですねぇ」
えっ、そういう意味なのか。
わかるような気もするが、今ここでは止めておきます。
いい店だと思うが、今回は使い勝手がようワカラン。いつかひとりで来てみるしかないか。
プレハブ?2.jpg
惑星の後ろ姿.jpg
そして私等のドラマを完結させるのはこのBARしかない。無理やり、強引に付き合わせてゴメンなさい。
ここへ来る直前、こんな狭い路地をって驚きながら白い暖簾の「とまや」さんの前を歩いています。ひとりで探しても絶対にわかんない場所にあった。
アス1.jpg
アス2.jpg
ASLIは平日なのに混んでいたな。先客4人。マスターはカクテルを別々に作るので忙しそうだった。
カウンターに男性ひとり客、女性ひとり客、テーブル席に男女2人、私らを入れて計6人、別々だけど店内の空間を共有しました。
フロアをウロウロ歩き回るほろ酔いショートカット美人がいて、何が楽しいのかニコニコしていた。暑いのかドアを開けて涼もうとするから、こっちに冷気な流れてくるじゃないかい。
アス3-1.jpg
アス4-1.jpg
アス5.jpgアス6.jpg
アス7-1.jpgアス8-1.jpg
ブロガーたち-1.jpg
1軒めか2軒めかここ3軒めか、どのタイミングで話題したか忘れたが、
「向こう(新潟)へ戻ったらマラソンどうするの?」
もちろん走るという。そういうイベントがあるんだって。でも雪で走れるのだろうか。クロスカントリーになったりしない?
そういえば群馬のニューイヤー駅伝は開催されるのかな。私は県外の人間だからあーだーこーだ言うつもりはあまりないが、ウチのフロアに東毛出身の社員がいて(別会社ですが)かなり懸念しとったよ。
でも箱根駅伝が開催されるんだからねぇ。
アス9.jpg
去りゆく惑星.jpg
去っていくショウ氏の後ろ姿、
氏はもう上州を去って故郷の越後に帰還した。惑星がホントの母星に戻ったのである。
今頃は吹雪いてるんじゃないかな。
私にとってショウ氏はあまり気を遣わない、遣わせない方でしたね。Blogger同士でリンクもしなかったし。利用する居酒屋の客同士で馴染んだというか、そんな関係でしたよ。
氏が去ることで高崎他、飲食店のダメージは小さくないに違いない。最大の広告塔が去ったのだから。
氏の今後が健勝であることを願う。
コメント(8) 

大河ドラマ [人間ドラマ]

例年その年の半期が終了すると、半期の実績数字データをまとめて発表、下期にかけて目標を定める全支店長会議が盛大に開催されてました。ホテルの宴会場を借り切ってね。
でもさすがに令和2年は中止になったよ。
ホテル側も気の毒でさ。3か月前くらいから「どうですか?大丈夫ですか?」って確認の電話が何回か架かってくるんだもん。
そりゃそうだよな。ウチの社員だけで150人、来賓者入れたら200人に迫るからね。貸す側(ホテル)にしてみりゃ心配だろう。
開催予定日の前々月、前月とホテル側から確認の電話があったが、こちらも何処かのタイミングで開催するか中止かを決めなきゃならない。最終決定者はBOSSです。
BOSSの本音としては「できれば例年通り開催したい」だったが、結局は他取締役たちの具申もあって今年は全員集合は見送られた。WEB会議になったのです。

WEB開催時間はさる日曜の10時~11時半に決まった。各方面のエリア長、120人いる支店長、14人いる主任(草の者)たち、本社職員全員(運営部、開発営業部、総務、経理)WEBとはいえそれに参加することで1時間半だけ出勤扱いになるのです。
幾人かは会議時間の前後に準備や片付け等あるので3時間くらいの勤務時間になる。その分は平日に振り替えるのです。早く退勤するか、遅れて出勤するのです。そうすることで調整します。

今は何処の企業もそうだと思いますが、コロナ感染拡大が始まった2月か3月からWEB会議が頻繁にスタートしています。会議以外にも集合研修やセミナーもWEBになったので小会議室が予約で一杯、部屋が足りなくなり、いつまで経っても引退しない75歳の相談役が個室から追い出されたからね。
それでも平日は会議室が足りないらしい。
らしい?私の職掌は会議とか研修とか無縁なのです。なので会議室の予約状況を私は見たことがないのだ。

WEB全体会議で本社はそこから発信するだけです。各支店もそういうWEB環境が整っています。殆ど本社メッセージを見るだけだからね。
支店でなく自宅、自室でPCを起動してWEB会議に参加する者の方が多い。今はいち家庭に必ずオンラインが接続されてる時代ですからね。
どんなWEBアプリを導入しているかというと2種類あってTEEMとZOOMです。ZOOMはコロナ感染拡大の影響で世界中に一気に広まったが、中国製がどうこうとか、セキュリティの問題を指摘されたりしたね。ウチでもあまり推奨しない意見もあったが結局はZOOMでやったようです。よく知らないけどそこらじゅうでズームズーム言ってたね。
もうひとつ、TEEMSというのがあって、それはジャン妻が自室で会議に参加しているアプリらしい。
「Officeとセットになってるのよ」
???
私はさっぱりわからなかった。支店長クラスや主任たち(草の者)は業務でノートPCかサーフェスを支給されていますが私は支給されていません。私から「そういうのをください」って申請したこともないし、誰かが私にもそういうのを持たせた方がいいのでは?という話はあったのですが固辞したのです。私は河野大臣が思いっきり頑張って旧態依然としたやり方を廃止しない限りは100%ペーパーワーク&印鑑ワークなので、そういうのを持ち歩く必要性がないからです。会議や研修にも無縁なので日常は困らないが、そのせいでWEB会議を知らないし、そういうのをできる環境にないのです。だから開催日の日曜に本社に来るしかないんだな。

「本社に来ますよね?」(上長)
上長は私のことをWEB会議に対応できないガラパゴス野郎と決めつけたフシがある。でもまぁ間違いではない。
「来ますよ。その時間だけは」
「来ます?」(ソリ)
悪いかよ。来るんですか?みたいなトーンで言うなよ。ソリが合わないコイツも私をTV会議に対応できないダイナソー野郎と決めつけたな。
「私たちは準備とかあるので1時間前には来てますが、〇〇さん(私のこと)はスタート時間までに来ればいいですよ」(ソリ)
ああそう、誰が1時間前になんか行くかよ。ギリで行くさ。

ところがこのWEB会議の開催の仕方にエリア長や支店長の一部から多少のブーイングが出ましたね。開催日は大分前から告知されているのだが、どーせ今年の全体会議、集合会議は中止だろうとたかをくくっていた感がある。
ブーイングというのは、せっかくの日曜日、何でそのたった1時間半の為だけにPCの前にいなきゃならないのかという不満である。
女性管理職のM子は私にこう言いましたよ。
「YouTubeでやればいいのに」
「YouTubeでか」
「〇〇さん(私のこと)から上に言ってくださいよ」
M子は従業員の教育関連でYouTubeに登場、全社員に配信されたことがある。だがurlを入れたら誰でも見れてしまうのでシステム部からストップがかかった。そりゃそうだよね。だから会社業績を誰でも見れるYouTubeで配信するわけにいかないよ。
それとYouTubeだといつでも見れるじゃないですか。それだと会議に参加した、しない、が曖昧になり、出欠席が取れない、勤務時間扱いが曖昧になるという理由もあってね。決められたその時間帯だけ画面にくいついてなさいになったのです。
会議ったって意見交換の場じゃないですから。数字の発表、来期の戦略、表彰、そんなもんですよ。それだけだったらプレスリースだけで充分なんだけどね。

例年はホテル宴会場だから懇親会も兼ねていた。
今年はどーする?
やらなくていいと思ったよ。
「どうします?WEB飲み会とかやります?」(DON子)
それを聞いて露骨にイヤそうなカオをしたのがW美、彼女は殆ど下戸で、酒飲んで酔っ払って何が楽しいんだろうと公然と言い張る典型的な唯我独尊社員です。
(彼女の名誉の為に言うと、幹事はやったことあります。)
「やってもいいかもね」って言ったのはソリ合わないです。止めとけって。皆、集合するならともかく、日曜のWEBなんだし、終了したら自分らの日常に戻りたいんだよ。
「でもWEB飲み会だから、自分のPCにBOSSのカオがずーっと写ってたらヤですね」(DON子)
固い上長はたしなめた。
「そういう失礼なことを言っちゃダメですっ」
DON子の後ろ、薄い壁1枚隔てた向こうの部屋はBOSSの個室なんです。聞こえたらどーする。

「さっきの〇〇さん(DON子)の声、絶対壁越しにBOSSに聞こえましたよね」
「かもな。で、WEB懇親会なんてやるの?」
「いやぁ、やらないと思いますよ」
私はWEB飲み会、懇親会なんか興味ないし参加する気もない。日曜の昼前まで拘束されて開放された後はジャン母の買い出しに付き合うことになってるんだよ。そういう理由でくるまを取り上げたんだから。

開催日、
「あ、来たんですね」
そう言ってきたのは毅といって私とは20年来の僚友です。取締役ナンバー4、かなりの難し屋さんでもあります。でも私とは業務上で被る箇所が多いので共同戦線を張る時がよくあるのです。
「ウチはWEBで見れる環境にないし。表彰で拍手する人間も必要だろうと思って」
毅は少しだけ笑った。本社スタッフの中には「毅さんの笑顔を見たことがない」「冗談言ってるのを聞いたことがない」「でも〇〇さん(私のこと)とだけは楽しそうに喋ってるのを見たことがある」と言われてるんです。私の耳にも入ってきたからね。
「拍手の音要員ですか?」
「そう、音、ハンドクラッピングというか」
「笑」
ちょっと違うけどね。
毅は私とは違った立ち位置で現執行部に冷やかな人なので、この後のWEB会議で自分の出番のTALKでも僅か30秒で終わらせてしまった。え?もう終わり?って思ったもの。
会議2何故天を仰ぐ?.jpg
定刻通りWEB会議が始まった。支店長たちが自室でつないでスクリーンに映しだされるカオはピントが合わずボケているので、メイクなのかノーメイクなのかもわからない。
家着なのか外着なのかもわからない。
全員のカオが常時写っているのではないです。どういう操作をしているのかわからないが、スクリーン上にだいたたい5人から、多くて10人単位で代わる代わる映しだされている。
支店長たちも、中心にいるBOSSのカオや他の支店長たちのカオが見えている筈である。
後で上長が言っていたが、
「向こうかが見えないから、反応がわからないですね」
「その場にオーディエンスが不在だから、フィードバックが無いというか」
「???」
私の音楽業界用語は上長に上手く伝わらなかったようだ。

何人かは支店のPCをONして参加しているが他は殆ど自室からだね。中には薄暗い部屋で穴熊みたいにカオを映し出してたり、汚ねぇ部屋だったり、背後がブッ散らかってる部屋だったり。
そういうのが曝け出されてしまうのはWEB会議の弊害ともいえるが、ここまで普及したんだから、せめて背後を片付けるか、壁紙設定をすればいいんだよ。

私は会議室の隅っこ、角っこにひとりで鎮座していた。こんな位置です。
会議1隅っこから冷ややかに.jpg
左からドン子U紀ソリ-1.jpg
広い背中は写真初掲載のソリ合わないオンナ、
その向こうにはU紀(もと草の者4号)
左手にはDON子、DON子はパネルを切り替えたりしてる。
画面に映る支店長たちのフレームを変える役は別の席にいて、なるべく公平に全員を映し出すようにしている。
感染者ゼロだって.jpg
議事進行にのっとって淡々とツマんない会議が進行していく。
BOSSの挨拶、新型コロナ肺炎感染拡大の最中、ひとりの感染者も無く皆さまありがとうございますってなもんです。
そして前期の実績数値の説明と分析で、様々なカテゴリーで棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフが表示されている。感染拡大の影響は大きくて、通常ならあり得ない実績数値が出てる。売上がUpして利益が減ってるんです。
どういうことかというと、まず、利用者数が減った。小児系がガーンと落ちている。コワクて子供なんか連れて外に来れないからね。
そして長期で出されるようになった。例えば2週間処方だと月に2回来てたのが4週間で1回になったので、基本点数は同じ、〇剤使用料が上がっても、差益分が2回→1回になったからである。
だがウチらは恵まれている。世間一般では、特に飲食業界や旅行産業界、その他小売業は製造業のように厳しい状況には至ってない。解雇とか無いからね。
今年前半は退職者が格段に減った。(後半はそうでもないけど。)例年だと夏季賞与が付与されたタイミングでドドドッと辞めるのだが、今期は退職者がゼロとは言わないが少なかったですね。こんなご時勢で転職しようったって厳しいからです。
辞めるヤツが少ないのはいい傾向だが、コロナのお陰だ、とは言わないよ。会社に魅力があるんでもないよ。ただ、今は動けないというか、無理して他に転じない方がいいってことです。
会議3BOSSのTALKが続く.jpg
BOSSさん、アンタの話、長ぇな。退屈だな。
喋る者の自己満足だな。
早く終われよ。
不遜な気分でいました。斜めに座って肘ついて、さして長くもない脚を組んでふんぞりかえって構えてたら、前にいるU紀が目と仕草で、
「肘、肘、アゴ、膝」
私は肘をおろしてカオを向き直した。
こういう時のBOSSは話下手ではない。上手なんです。社員とのコミュニケーション能力はイマイチだが、こういう場でのTALKはオモシロくも何ともないけどわかりやすいというか。
数値という媒体があるからかもしれない。世間話が下手なんだ。
持ち時間内で収まった。

BOSSの長話が終わった。
そして何故か取締役の紹介と挨拶です。
私はこれがいちばん馬鹿馬鹿しいと思っている。支店から見たら、自分たちに関係ある取締役はBOSSと支店の運営部門長(ナンバー2、3、4の毅、5)だけで、他は関係ないのよ。
取締役順位と職掌の改編があったから挨拶も兼ねてやるのは仕方がないんだけど。
支店の社員は自分たちの問い合わせに対応してくれる人が誰なのか知りたいのです。給与ならソリ合わないオンナやDON子、賃貸関係や社用車といったリース関連なら誰々、支払い関係だったら経理の誰々とか、窓口が知りたいわけです。お偉いさんを紹介されても接点ないモン。
私ですか?
行政と支店の橋渡しでもある私のことを知らない支店の社員なんていませんよ。
会議7交替させられたナンバー2.jpg
で、この取締役の紹介の中で、こないだの政変で交替させられた取締役ナンバー5(2から5になった)が退任の挨拶と、新たにBOSSの片腕でナンバー2に就任したニュー取締役の挨拶があった。
ナンバー2はまだしも、ナンバー5の胸中如何ばかりだろうかと思って見てた。
ナンバー2が優秀社員を表彰したのですが、その中に何と!草の者3号が。。。
こういうのって事前に「表彰されるからね」と内示があるのですが、後で3号に聞いたら事前に知らされてなかったと。
「聞いてないですぅ」
「あ、そうなの」
サプライス効果を狙ったかというとさにあらず。単に忘れてただけらしい。
表彰された3号-2.jpg
表彰された3号です。
「でもよかったじゃねぇか」
「まぁ、その、そりゃ、嬉しいことはウレシイですけど。こういのを取ると後のプレッシャーと、また業務が増えるんだろうなぁ」
そりゃそーさ。

ひとり話の長いヤツがいてね。
いや、本人の責任じゃない。誰も持ち時間を伝えていなかったのである。
こっちは皆、腕時計を見ながら「まだかよ」「長いな」、
毅は30秒で自分の持ち時間をサッサと終えたのは「オーバーした時間を短縮して戻すには、自分しかないと思って」
毅は現場の人間なので、こういう本社部門の連中には同格とはいえ冷めてるんです。

社員教育担当のU紀の出番がきた。
優秀な支店の表彰だって。売上だけではなく、利用者アンケートを集計して、接客がいいとか、差別化の一環で他にないサービスに取り組んでるとか、そういう部門らしい。
U紀はもと草の者だが、その中からひとり抜擢され従業員の接客教育を担当している。となると、かつて同輩だった他の草たちも、今度はU紀からそういった教育を受ける立場になる。立ち位置が変わったというか、逆転したのです。
草たちの中にはそれをオモシロからぬ者もいる。立場が変わったんだから仕方がないよな。
表彰店舗が多いな。新しい支店、もとからある支店、大きい支店、小さい支店、吸収合併されたばかりの支店が表彰されたのは、Welcomeや慰撫といった政治的意味合いが強い。新旧気を遣うというか、バランスを取ってたくさん表彰されてた。
会議6U紀の出番.jpg
U紀はいつもと声音が違う。私には蓮っ葉な口調で話すクセにさ。
後で言いましたよ。
「声音が別人みてぇだ」
「緊張してたんですっ」
「緊張するタマか」
「何ですって!」
「あ、いや」
U紀が読み上げた支店の中には、私から見て疑問符??がつくのもあった。こんな支店のあんなヤツにってのがあったのです。でもそれはそれでやりやすいのね。表彰されたんだから悪い部分を修正しなさいって言いやすいじゃないですか。
会議5淡々と進行1.jpg
私はずーっとツマんなそうに聞いてた。そろそろ終盤になったら前にいるソリ合わないオンナが静かに歩み寄ってきて、小声で言うには、
「もうすぐ終わりですけど。最後に皆でカメラに向かって集合して、手を振るんですって」
私は目を見開いた。
「あんだって?」
そしたら私の声がやや大きかったらしい。またU紀が「メッ」っていう視線を送ってきた。
マスク越しに小さい声で、
「マジかよ」
誰がそんなん考えたんだ。やるなんて聞いてないし。
「お願いしますね」
「ヤダよ」
「大丈夫ですよっ」
何が大丈夫なんだ。向こうにいるU紀がクスッと笑った。

「ではこれで終了します皆さん日曜なのにお疲れさまでした」のタイミングで、その場にいた数人がカメラに向かって手を振るんです。
「さぁお願いします」
ソリは私の首根っこを掴むように強引に立たせた。首は掴まなかったが二の腕を掴んで持ち上げるように無理やり立たせたんですよ。
無理して立ち上がった私は、最初は腕を上に上げないで脇を締めた状態でイヤイヤ手を振っていたら、今度は背後からU紀が私の肘を掴んで無理やり腕を垂直に上げたんです。豪華客船が出航する時に波止場の見送りに手を振るでしょう。あんな状態に強引に持ってかれたの。
私は50肩が痛むので両腕とも垂直に上げると痛いんだけど。
取締役たちが「お疲れでしたぁ」見てるであろう各支店長に手を振ったのです。バッカみたいだね。
そう言ったのは私の上長、私は中央に立たされ仕方なくイヤイヤ手を振った。

散会した後で、私はソリ合わないに文句を言った。
「急に言うなよ。私のカオを知らない支店長なんかいないんだから、私なんかが出なくてもいいんだよ」
「だからですよ。知ってるカオが写れば皆、安心するじゃないですか」
そういうことか。ものは言いようだな。

会議室を片付けて、各人デスクに戻って一服、12時には散会しようとしたら、空気の読めないBOSSがやってきて、
「さぁ、打ち上げ行きましょうか」
「・・・」、
「・・・」、
「・・・」、
「・・・」、
「・・・」
その場にいた誰もが固まった。
私、上長、ナンバー4の毅、ソリ、DON子、男性社員他、数名いたのですが、主だった取締役は会議室に籠って今後の打ち合わせか何かをしてたらしく席にいなかったのです。
誰もすぐには反応しなかった。できなかった。だって日曜日ですよ。昼から飲める店もあるにはあるが限られているし、24時間営業の居酒屋、町中華、地下街でひっそり営ってるアングラ酒場かそんなのしかないだろう。言っちゃ悪いが地下の酒場なんてのは換気もよくないし、逃げ場が無いし、感染防止対策もアヤしいからね。
誰も行きたがらない。誰も反応しないので、ソリが、
「今日は日曜だし、また別の日にしませんか」
ソリにしては上出来である。
「今の時期はちょっと」(上長)
今いるメンバーだけなら行っても構わないと思うが、大人数で繰り出すのも憚られる。
「そうですか。ではまたにしますか」
BOSSは寂しそうに去っていった。そのすぐ後になって、会議室から他の取締役たちが出てきて、
「BOSSはもう帰りましたか?」
って言うもんだから、
「帰りましたよ。でも今からでも呼んだら来るんじゃないですか?」

「〇〇さん(私のこと)行けばよかったじゃないですか」(ソリ)
またそうやって私に振る。
「私だって行きたかないよ。それに上の連中(取締役)が誰も行かないのに私だけ付き合ったら僭越というものだ。アナタ(ソリ)やDON子が行く方が全然かまわないと思うよ」
「アタシですか?アタシだってイヤですよ」
自分がイヤなのを何故、私に振るかな。
「それに日曜は毎回、実家の買い出しがあるんだ。」

ダメダメですね。BOSSの口から「さぁ行きましょうか」なんて言わせちゃダメです。前もって側近の誰かがBOSSに『終わったらどうしますか?』って持ち掛けるか『今は自粛しましょう』って釘を刺さなきゃね。恥をかかせたに等しいよ。

その後日、ソリが合わないオンナから難題をふっかけられた。
「BOSSと飲みに行ってあげてください」
「???」

「何で俺が」
「だって・・・」
「君が行けばいいじゃないか」
「アタシはイヤです」
イヤですだと?何で自分がイヤなのを私に押し付けるかな。
「BOSSと2人で行かなくても、DON子や、W美は・・・行かないかアイツは。〇〇部長(ジャン妻のもど上司さんで私語が多い人)と行けばいい」
「〇〇さん(DON子の本名)だって行きたくないって言ってるし、〇〇部長さんは最近目の手術をしたのと数値が上がっちゃって、ドクターストップがかかってるんですよ」
「で、何で俺なの?」
「だってBOSSと飲みに行ける人、話ができる人って年齢的にも〇〇さん(私のこと)しかいないじゃないですか。」
年齢的にだと?
フンッ、悪かったな。私はBOSSの5歳か6歳下なんです。
「他の取締役連中は行かないし誘おうともしないし殆どが下戸だし。唯一飲む毅さんだってブスくれてるし。」
このオンナ、私に振っといて、その理由は、自分が手を汚さないで私に押し付けてやがる。こっちの気持ちを度外視して勝手なことを・・・。

でも、考え方を変えると、他の上の者ではダメ、〇〇さん(私のこと)しかいないと、私を認めてくれてるのかな。

ここでひと呼吸、置いた。

「私だって過去にBOSSに相談があって、一席設けたこともあるんだよ」
「知ってます」
大門の小料理屋で一席設けてBOSSに相談したの。でも全く頼りにならなかった。ついに伊東甲子太郎が動いて会社間の調整になり、ジャン妻は移籍したのです。
その時の過去記事がこれ。記事中では〇長となっています。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2018-01-18

「あの時は〇〇(ジャン妻)の今後の去就の相談があって『相談したいことがありますお時間つくってくれませんか』って私から持ち掛けたんだよ。そういう何かのテーマがあればいいけど、テーマ無しで単にBOSSと世間話で飲むのかよ」
「その世間話が下手なんですよBOSSは。でもお願いします。取締役たちは誰も誘おうとしないんで」
確かに会社内の番付順だと、この私なんかでも取締役、部長クラスの次席にはなるんですけどね。等級も職位も勤続年数も年齢も上の方だし。
「ちょっと考えさせてくれ」
「お願いします」

2~3日、考えたんです。
私がBOSSとサシで飲むってか。
ジャン妻は上の別会社だし巻き込む訳にはいかない。犠牲者を増やしたくないので私だけで行くしかない。
この件をジャン妻に相談したら露骨にイヤな顔をしやがった。
「それってアナタがやらなきゃいけないの?ソリが合わないさんに踊らされて、彼女の掌でいいようにさせられてるみたい。それだったらイヤだな」とか言ってましたね。
ジャン妻は過去のBOSSとの会食、相談を思い出して、
「あの人は全然頼りにならない。会食してもメリットないわよ」
それでいてこういうことを書いたら書いたで「アタシが狭量な女みたいじゃない」かとか言うしさ。
「行くの?」
「行くしかないだろ」
「止めといたら?アナタがイヤな思いをして欲しくないの」
「いや、行く」
「・・・」

BOSSをお誘いした。この店を予約した。
店11.jpg
行くにあたって最初の出だしが引っかかる。
私はソリをコーヒールームに呼んで、
「BOSSはおそらく最初に『今日はどうしたんですか?』って聞いてくる。その時にまさか、○○さん(ソリの本名)から、『BOSSと飲みに行ってあげてください上の者が誰も誘わないなんてかわいそうだけどアタシは行きたくありませんお願いします』って私に頼んだんんですよ、とは言えないよな」
「あ、アタリマエですっ。そういう言い方しないでくださいっ」
「だからしないって。私に任せろ。こう切り出そうと思ってる」
「???」

前にボスが1-1.jpg前にボスが2.jpg
そして前にBOSSがいます。結果から言うと終始和やかで楽しい飲み会ではあったのだよ。ちなみにシャツの袖を見て欲しいのですが、長袖とはいえこれは9月上旬です。第3波前ね。
席について案の定というか、最初に言われたのが、
「今日〇〇さん(ジャン妻)は?」
「来ませんよ。私だけ」
BOSSはちょっと驚いた顔をしてた。そりゃそうだろうね。ジャン妻でもいれば安心しただろうし。誰かもうひとり居れば薄まるというか、緩衝材になるというかね。
「だってもう彼女(ジャン妻)はウチらと立場が違うから話題が合わないです。で、今日お誘いしたのはですね。こないだのWEB会議の後、BOSSは皆と軽く打ち上げに行きたがってたでしょう。」
「ええ」
「前は行かれてたんですか?」
「役員会のあった日には行ってましたけどねぇ」
「今はこういうご時勢だから仕方がないのですが、あの場でBOSSに「軽くいきましょう」なんて、ああいうことを言わせちゃダメですよね。私も○○(ソリ)も見かねたのです」
ボスは黙っている。
「あの日は日曜だから、私は実家に戻ってジャン母の買い物に付き合わなきゃならなかったので黙ってましたが、後日に○○(ソリ)が見かねて私に相談してきたんです。」
BOSSは目を見開いた。
「○○(ソリ)が私に、上が誰も行かないなら○○さん(私のこと)しかいないじゃないですかって。私はだったら君(ソリ)が誘ったらと言ったのですが、幾ら何でもソリがBOSSと2人で飲むわけにはいきませんよ。上の方が誰も行かないのに彼女がBOSSと会食したら僭越だし、○部長は術後だし」
BOSSに、気の毒だと思ったイコール同情、こうなるとプライドが傷つくだろうとそこは気を遣った。
前にボスが3.jpg宴たけなわ1.jpg
で、こうして会食しています。他に人はいないし、せっかくのチャンスだからズケズケと突っ込んで聞いてみたのです。「各支店を廻ってどうですか?」、「気になることってありますか?」、そんな風に切り出してから、個人的な人事評や、BOSSが心配している支店長、エリア、社員て誰です?とかね。
もちろんこの場で言えない内容は、「それはちょっと言えないですね」なんだけど、ここだけの話も結構あったのです。
ボスはWCへ行った.jpg
私はどうしても聞きたいことがひとつ、こっちの言いたいことが2つあった。これはいい機会だ。そうそうないだろうからね。
聞きたかったことは、今年の春過ぎに起きた政変についてです。
「何で彼を外したんですか?」
「う~ん、それはですねぇ」

「えっ、そういう理由なのですか?」

「ああ、そんな話をしたんだ。政変の原因はアナタのせいでもあるの?」(ジャン妻)
「ていうか、○○さん(私のこと)が言った通りでしたって言われた」

私も途中からやや不遜になってしまい、
「こないだのWEB会議であんな取締役連中の紹介挨拶なんて不要です。BOSSとナンバー2だけでいい。毅だって顔と名前が知られています。開発部長や経理部長、総務部長なんか支店にとっては関係ないですから」
我ながら不遜だよね。
これだけだと全否定になるので、
「支店の社員が知りたいのは、給与、庶務、経理面での支払い、窓口や担当者は誰なのか?なんです。役職者でない担当者たちこそカオなんです。ソリ、DON子とか・・・(以下、担当者、窓口たちの名前)・・・」
取締役連中はあそこまで出しゃばらなくていいんです。後ろでふんぞり返ってればいいんだからと、まぁ我ながら言いたい放題になってしまった。
前にボスが4.jpg前にボスが5.jpg
もうひとつ、「BOSSなんだからさ。朝礼や会議で、『お願いします』、って言うの止めましょうよ。『こうしろ』、命令調でいいんです」とも言ったな。
ところがBOSSは、「それができないんですよねぇ自分は」
「できませんかね?」
「う~ん、性格的にそれは無理かも。そういう意味で自分はTOPの器じゃないのかなぁ」
「強い口調で命令長で言い放つBOSSが見たいですね」
「う~ん・・・」

後でそれを聞いたジャン妻は顔をしかめた。そこまで言ったのか、言わせたのかって。
去っていくボスの後ろ姿.jpg
去っていくBOSSの後ろ姿です。
BOSSはこの店を気に入って、翌週、定年になって顧問になったお友達と会食するのですが「気に入りましたこの店にしよう」と言って女将さんに話をつけてたんです。
「気にいったみたいだ。予約してたし。」
「そう、それはまぁよかった」(ジャン妻)
そう、私も傍らでBOSSと女将さんの会話を聞いてたが、確かにあれは予約だったと思うのだが。

「〇〇(ソリ)うるさく聞いてくるだろうな。どうでしたか?って」
「それに答えるの?」
「当たり障りない程度でな」
「・・・」
だが私は翌日、神奈川県の某現場へ直行、その後も終日行政廻りをしてたのでその日は帰社しなかった。ソリには報告していません。報告?何でアイツに報告せにゃならんのだって。
その間に私がBOSSと2人で飲みに行ったのは噂で広まっている。私とBOSSが連れ立って歩いてるのを若手の男性社員が目撃して、ジャン妻に聞いたのです。
「アタシは行ってないわよ。彼だけ」
「ホントに2人で行ったんですね」

ところが。。。

店1.jpg
店2.jpg
スパムステーキの店に入る10分前、ジャンの携帯が鳴った。
この店からだった。いつもの店のひとつであり、BOSSと一緒に行った店でもある。
イヤな予感がした。
店26.jpg
架けてきたのはフロア担当する年齢不詳の女性スタッフで、
「〇〇さん(私のこと)の携帯でよろしいでしょうか?」
「ええそうですが」
「先日お見えになったお連れさん、ご予約いただいているのですがまだお見えになってないので。その方のお電話番号をちょうだいしてもよろしいでしょうか」
「ええっ!」

BOSSはスッぽかしたか。ド忘れしたのか。
「彼、来てないんですか?」
「ハイ~」
「わかりました。では自分からかけてみます」
「ムムム・・・」
「BOSS行ってないって?」
「だってよ。アイツっ」
TOPのことをアイツもないもんだが、BOSSの携帯に電話した。

「先日ご一緒した店から電話がありましたよ。今夜そこに行かれてないんですか?」
BOSSは携帯の向こうで固まった。やや絶句していた。
何となく「シマッタ」感はあったが。
「あ、そうでした・・・か・・・。う~ん、ハッキリ予約したつもりは・・・」
「でも店はそのつもりですよ。今、何処にいるんです?」
「いや、もう全然違う別の店にいるんですよ」
既に始まっているのでこの奇禍に対処できないのがわかったよ。
「もう別の店に入っちゃったんですね」
「ハイ、申し訳ないですが、う~ん、ちょっと今からでは行けないですね。す、すみません」
「わかりました。ではこちらで善処しておきます」
ブチッ!
切ってやったよ。
「BOSSはもうお連れさんと別の店にいるんだとよ。今からは行けないって」
「まぁ。何で?」
「忘れたんじゃねぇの」
その店まではここから遠くない。
「仕方がない謝りに行こう」
私は踵を返してこっちの店に行ったんですよ。
店26.jpg
換気の為に扉は開いていた。女将さんが立っていて、私は女将さんに深々とコウベを垂れました。
ここで話を作りました。「BOSSから今日急な都合で行けなくなった。その連絡は私の携帯に来てたのですが私が着信に気づかず、こちらへ連絡が遅れたんです申し訳ありません」って庇いましたよっ。
「今日の埋め合わせは私らがしますので。」
「私もお名前とお電話番号を聞かなかったものですから」(女将さん)
でも私はBOSSが女将さんに「よろしくお願いします」と言ったのを見ています。店に対して申し訳ない気持ちと、俺らの行きつけの店をスッポかしてカオに泥を塗られたに憤慨した。
ウチも小売業の側面があるし、こういう世界では口約束が何より大事だろうよ。
申し訳ない気持ちを抱えたまま、スパムの店に戻ったのです。
ジャン妻も憮然.jpg
最初の膳ならぬ憮然.jpg
「今日のおとおしは、ホタテのヒモです」(マスター)
ホタテのヒモね。コリコリして美味しいけど、ビールがすっげぇ苦いのはドタキャン(というか、ド忘れ)をやらかしやがったBOSSのせいだな。
ホタテヒモ.jpg
メ1.jpg
メ2.jpg
メ3.jpg
「ったく。ザケんなって。俺らのカオを潰しやがってからに」
ジャン妻は「さぁもう気分を変えて飲みなおしなさいよ」と言うが、つい今しがたのことなのでそうそう簡単に切り替わらないよ。
スパム、ポテ、水餃子、久々にオーダーしたつくね(おでんの具みたいだった。)稚鮎の唐揚げと続きます。
スパム1.jpg
スパム2.jpg
スパム3.jpg
スパム4.jpg
スパム5マヨ.jpg
ポテ1.jpg
ポテ2.jpg
「実はねぇ。今日、あの店にランチに行ったのよ」
「そうなのか。わざわざ。遠いのに」
「ママ喜んでたんだけどねぇ。来ていただいて、今日のご予約までいただいたって」
ムカ~ッ!
「もうアイツとは飲み行かねぇ。あの店へも出禁にする」
「まぁアタシたちのカオに泥を塗ったんだからねぇ。でも〇〇さん(ソリ合わないオンナ)には言っちゃダメよ」
「言わねぇよ」
その後もBOSSへの憤懣は延々続いたが、今いる店で、BOSSがスッポカした別の店のネタを引きずって飲み喰いしても全然味がしないね。砂を噛んでるようなものだ。
水餃子1.jpg
水餃子2.jpg
水餃子3.jpg
稚鮎1.jpg
稚鮎2.jpg
「アナタこういうのいちばん嫌うパターンだからね」
私は時間と待ち合わせにはウルさいのです。財布の金は自分のものだが、時間は自分だけのものじゃないからな。
「もうBOSSとは飲みにいかねぇ」
「・・・」
「〇〇(ソリ合わないオンナ)にバラしてやる」
「ダメだって。それはやめなさい」
「何でだよ。発端はアイツ(ソリ)が『BOSSと飲みに行ってあげてください』って俺に頼んだんだから」
「でもソリさんとそういうネタで盛り上がってほしくない。何かアナタのレベルが彼女まで下がったようでイヤなの」
じゃぁ俺ひとりでグッと堪えて呑み込めってか。
ますます憮然とする私です。
つくね1.jpg
つくね2.jpg
つくね3黄身.jpg

白菜キムチ韓国海苔1.jpg
白菜キムチ韓国海苔2.jpg
白菜キムチ韓国海苔3.jpg
白菜キムチ韓国海苔4.jpg
白菜キムチ韓国海苔5.jpg白菜キムチ韓国海苔6.jpg
締めは白菜キムと韓国海苔、巻いて食べます。焼酎オンザロックに合います。合うけどやっぱり内心で屈託や憤懣を抱えてると何を食べても美味しくない・・・とは言わないが、味の余韻が残らないものだね。胸がつかえるんです。この店のせいじゃないけどね。あっちの店と今いる店、どちらに対しても申し訳ないというか。自分を責めるような酒だった。
一升瓶ボトルが無くなったので、新しいボトルを入れたんです。焼酎にしては結構いい値段してたよ。酒の金額が食い物の金額を上回った。
注ぐ1.jpg注ぐ2.jpg
ボトル入れる1.jpg
注ぐ3.jpgボトル入れる2.jpg
空いてる.jpg
店3振り返る.jpg
「明日、話すればいいじゃん」
「明日は北関東ラウンドだから本社には行かない。会わない。そっちは?」
「アタシは在宅。じゃぁ明後日?」
「明後日も午前中は検診(胃カメラ)だから。午後から行くけど。でもこっちから話しに行く筋合いじゃねぇぞ」
少しやけ酒みたいになってしまった。

でも同じ会社内です。会わないわけにはいかない。
BOSSと再開したのは翌々日の午後です。私は午前半休、11時から胃カメラ、12時半に出勤、13時まで絶食絶飲、まだ胃癖が鈍い感があるので、外出しないでデスクワークしてたら視線を感じた。
BOSSが廊下から事務所を覗いて私を手招きしてるんです。

私は胸中に波風が立ったが、気持ちを抑えながら立ち上がった。
BOSS室に入ったんです。廊下で立ち話する内容じゃないから、私が招き入れたの。
「〇〇さん・・・」
「何をやってんですかぁ」
「いや、それがですね」
「私と行ったあの夜、予約されたじゃないですか」
「いやぁ、自分、そこまでの気はなかったつもりなんですが」
でも口約束って大事だろう。こういうご時勢だから店も喜んだんだからさ。アナタは台無しにしたんだよ。それも俺ら(私とジャン妻)のいきつけの店でさ。俺らのカオにも泥を塗ったんだよと言いたかったね。
「あの後すぐに店に行って謝っておきましたから」
「あ、それがですね」
それがですね、が2回続いた。それがどうしたんだい?
「行ったんですよ」
「???」
「あの後、行ってきたんです。2軒めで」
「行かれたんですか!!」
店4.jpg
で、その日の夜にこの店ですよ。「空いてますか?」の電話は入れてません。いきなり行ってみたの。こっちもバツが悪かったから。
「こないだはすみませんでした」
「でもあの後、あの方お店に来たんですよ」(女将さん)
それは知っている。BOSSから聞いたからね。
傍らにいたジャン妻は目を剥いた」
「来たの?来たんですか?」
「そうなの。お見えになったの」
「今日の午後ギュウギュウに絞っときましたから。出入り禁止だ、俺らのカオに泥を塗ったってね」
女将さんはやや慌てた。
「いえいえ、私もちゃんとお名前とご連絡先を聞かなかったし」
だがそれでも大事なのが口約束どいうものだ。ましてや飲食業ではコロナ禍のせいでタイヘンなんだから。どれだけ店にダメージを与えるか。
最初の膳.jpg
おとおしは夏野菜のピクルス、酢っ気の弱いもの。(酢っ気なんて語あるのか?塩気にひっかけただけ)
夏野菜1.jpg
夏野菜2.jpg
さて、胃カメラの後なので、何にしましょうかね。
メ1.jpgメ2.jpg
メ3.jpgメ4.jpg
メ5.jpgメ6.jpg
メ7.jpgメ8.jpg
メ9.jpgメ10.jpg
多くてズシッとくるものは避けた。ジャン妻の好きなクリームチーズ大葉包み揚げとか、
「今日は昼前に胃カメラたったから、揚げ物は無しな」
珍しく自分からそう言った。鼻から胃カメラ、苦しかったですよ。空気を注入されてガスが。。。おっと、止めとこう。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-09-28-1
胃カメラの後、2時間は「水も飲んじゃダメ」だったので喉が渇いている。生ビールが美味しいぞ。
過去気ににあるように昼はこの店近くにある「食券のいい加減な店」に行って、スープご飯っていう雑炊をサラッと食べたが、あれはご飯がチャーハンスープぐらいの量しかなくて、野菜と汁ばっかりなので腹持ちしない。
今宵オーダーしたものは、ポテサラ、辛味大根のジャコおろし、そんなに辛くないけど。玉こんにゃくの粉節煮、銀鱈味噌漬焼、和風クリーむチーズといった軽いものだけ。酒は八海山、あまりコクが無いので鶴齢も。2人で4合ほどで止めといた。
ポテ1.jpg
ポテ2.jpg
じゃこおろし1.jpg
じゃこおろし2.jpg
じゃこおろし3.jpgじゃこおろし4.jpg
ジャン妻は呆れてた。
「来たんだあの後」
「そう」
「今日、BOSSに手招きされてさ」
で、場面はBOSS室に戻ります。
「あの後、お店に行ったんですよ」
「行かれたんですか?」
「ええ、2軒めで。行ったら混んでたんですよぉ」
あのさぁ。そういう問題じゃねぇだろ、とは言わないし言えないよ。そりゃBOSSの予約席がキャンセルになったんだから、店側も頑張って客引いたんじゃないか。
「女将さん何か言ってましたか?」
「お待ちしていましたって言われました」
私は苦笑したが女将さんに感心もした。さすが大人の商売人だなって。
お酒や料理を持ってくるスタッフにも私は軽く謝罪したが、
「2軒めに来たそうですね。だったら最初っから1軒めっからここへくればいいじゃねぇかよなぁ」
玉こん1.jpg
玉こん2.jpg
玉こん3.jpg
「行ったらお店、混んでたんですよぉには失笑したよ」
「ふぅん、混んでたんだ」
今日もそこそこ客がいる。後ろの4名グループ客は1席ずつ間隔を空けて、昨今の政治談議で怪気炎を上げていた。
盛り上がり.jpgマスター.jpg
銀ダラ1.jpg
銀ダラ2.jpg
銀ダラ3.jpg
私はBOSSの失態を水に流しながらもこう言いました。
「今回はまだいいけど、そんなんで諸事万事大丈夫ですか?」
「・・・」
「この私が覚えてますから。確かに予約してましたもの」
「まぁその、やっぱり・・・」
「???」
「あの夜、飲み過ぎましたかねぇ」
(@“@;) ←そう言われた私のカオ
和風クリ1.jpg
和風クリ2.jpg
和風クリ3.jpg
「その遣り取りをしてる時って、周囲に誰かいたの?」
「BOSSに呼ばれた時は上長と〇〇(若手社員)だけだったな。ソリはいなかった。席や廊下で喋ったんじゃなくて、BOSS室の中でね。だから聞こえなかったと思うよ」
「〇〇に言われたのよ。こないだBOSSと3人で飲みに行ったんですか?って」
「私も言われた。ホントに2人で飲みに行ったんですねって」
ラッキーなことにソリ合わないオンナが傍にいなかったんです。いたら「どうしたんですか?何があったんですか?」ってうるさく聞いてくるからね。
私の左には上長がいるけど無神経な人で、他人への気配りもないし、私の動向を気にする人じゃない。DON子も在宅勤務だった。人が少なくてよかったねBOSSって言いたいよ。
軽いものばかりでお腹がクチくならないので、締めはジャコご飯とアオサ入りの味噌汁で。
揚げ物、油ものがない和食の肴って食べてて楽ですね。
締め1.jpg
締め2.jpg
締め3.jpg
締め4.jpg
グビリッ!!
グビリッ.jpg
店5.jpg
店6.jpg
「来たんならメールでもくれればいいのにねぇ」
「BOSSに限らずウチの上役連中は20時以降の業務メールは禁止されてるんだよ」
でも「あの後行ってきましたから」ぐらいはあってもいいかもね。
「謝りに来たあの夜は『自分とこにBOSSから都合悪くなったって着信があったのに、自分が気づかなかったゴメンなさい』って話を作ってるんだよね。それがBOSSを庇うが為の作り話だってのがバレちゃったかもな」
「いやぁ、それは気にしないでいいんじゃない」
ここんトコ大事、私は上役を庇って泥を被った(そんな大袈裟なことでもないけど)つもりだったのだよ。
それが無に帰してしまったけど。俺ってエライなぁって思う反面、下手な繕い事は後で意味を為さなくなるんだなって思った。
「でもまぁよかったじゃない」(ジャン妻)
「そうかな。ワカラン」
私は100%胸を撫でおろしたわけじゃない。BOSSのド忘れに一抹の不安があるのだ。単に飲み過ぎて忘れただけだと思いたいがね。
長々とありがとうございました。私とBOSSとの関係はまぁまぁ円満、潤滑にいってますのでご安心を。
コメント(4) 

Vacant room [人間ドラマ]

支店は空き部屋になっていた。
私とZ女史がいた頃の盛況振りは夢の跡になっている。
空き部屋1 (2)-1.jpg空き部屋2 (2)-1.jpg
空き部屋3 (2)-1.jpg空き部屋4 (2)-1.jpg
空き部屋5 (2)-1.jpg空き部屋6 (2)-1.jpg
中にあったものは全て撤去され、全室とも現状快復工事を済ませて家主さんに引き渡した。

空き部屋になる前、ここにZ女史は16年勤務していた。最初は一般社員だったらしいが、私が初めて出会った時は責任者になってましたからね。
窓辺にキーホルダーが置いてあった。

キーホルダー.jpg
Z女史のキーホルダーだ。
このキーホルダーにはメインの自動トアの鍵、シャッター開閉ボックスの鍵、警備解除のタッチキー、裏口の鍵、各部屋の鍵、そんなのがホルダーされてたんだろうな。

立ち合いしたウチの若いのが言うには、
「Zさんに近日中に会われます?」
「会うよ」
会う用事なんてないんだけど気になるのでそう返したの。
「このキーホルダー・・・」
「ああ、俺から返しておくワ」

私と女史はここで最初に出逢った。責任者でブイブイ言わせてましたね。
それから10何年経って、厳しい経営上の理由でクローズに至ったのです。女史は長年いた思い入れあるこの地を離れて今は別の支店にいます。

「あの人(Z女史)って今まで異動したことないんですか?」
「ない。私の知る限りではない」
「珍しいですねそういうのって」
「稀有な存在だよ。ずーっとこの店のヌシだったからね」
ウチの会社は異動がやたらと多い会社だが、何故か女史だけは異動が無かった。クローズになったから初めて異動したのです。ずっとずっとずーっとひとつこの支店にいたので異動の経験が全く無いのです。そんな社員、普通はいないですから。
女史2.jpg
クローズするにあたり女史は不安にさいなまれた。異動が無いまま10数年、他を知らないで今回提示された異動先の環境に受け入れられるか不安だったのだろう。
でもそんなん誰だってそうだよ。
「他を知らないのよ。ずーっとここだったモン。不安なのよ」(女史)
「異動が無かったってそんな社員は他にいないよ。よくずっとここにいられたね。稀有な存在だ」
「なんですってっ!」
女史は眦を釣り上げた。
「ウチはチェーン展開なんだから」
「わかってるわよっ」
他を知らないイコール胃の中の蛙だよと言いかけたけどさすがに言うの止めた。油に火を注ぐようなものだからね。あっ、逆か、火に油か。

女史はこれを機会に退職も考えたらしい。
私は退職するフリをしただけだと思っていますけどね。閉鎖を決定した会社にちょっと逆らってみただけですよ。
私はもう昔のように女史の担当でも交渉窓口でも何でもないのだが、「辞めます」と言われたら、もう今回は引き止めないつもりだった。これから先の彼女の人生は会社が決めるのではなく、彼女自身が決めればいいと思った。
だが、コロナ流行と感染拡大、このご時勢もあって退職は思いとどまった。初めての異動を受け入れたのです。

実は私、女史の現場がクローズになることは半年前、春頃だったかな。薄々知ってはいました。ジャン妻が作った全社全支店の予算策定フォームに、女史の支店だけある時期から売り上げが空欄だったのでそれでわかったんです。
「Zさんの店、閉めるみたいよ」
「そうか」
来る時が来たか。数字に表れた以上は決定だろうな。
でも今のウチの上長は、私と女史の長年の関係を知らない。私にではなくソリの合わないオンナに先に話しやがったんですよ。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-03-08
この記事で、前にいる例のソリ合わないオンナN子が、女史の店をクローズするネタを上長とヒソヒソ話しています。当然、こっちにも聞こえたよ。人件費の振り分けがどうこう言ってたな。
ムカついたので外出途中からCメールしたのよ。
「さっき聞こえたぞ。女史の支店がどうしたって?」
後になってソリから着信があって出たら言い訳タラタラで、
「まだ極秘事項なので洩らさないでください」
「その極秘事項を俺に聞こえるように喋ってたのは誰だっ」
「ハイ・・・」
ソリさんよ、お前さんだって私と20年近くいるだろ。私とZ女史の関係は知ってるじゃないか。

クローズの話がOPENになってから私は女史は詰め寄られましたよ。
「前から知ってたんでしょっ!」
「まぁな・・・」
「何で先に言ってくれなかったのっ?」
先に?私の口から聞きたかったってこと?
「そういうのは正式決定する前に私の口からは言えないよ。正式に言うのは現場を統括する部門長だよ。彼、言いに来たんでしょ?」
「来たわよ。来た彼の表情を見て、あっ、とうとうそうなるんだってすぐ思ったもの。それまではろくすっぽ来もしなかったんだからさ。」
ということは、女史も日々の数字を見て先行きが厳しいとは感じてたんだと。覚悟はしてたんだとさ。
「部門長はここに来て何て言ったのさ?」
「決まったからって。それだけよ」
「それだけ?」
「そうよ。バカにしてるワ」
無機質な言い方だなぁ。「決まったから」、これだけかい。

「で、今後は?」
「異動先を2か所提示されたわ」
何処か聞いたらもちろん自分も知ってるし出入りしている支店だった。2つのうち1つは懇親会に3回呼ばれています。そこの支店長のT女史(仮名)ともいい関係(ヘンな意味ではない。)ではあります。
「異動先を提示されたのはいいんだけど、『Zさんもあと〇年だからウチにいた方がいいよ、退職金が満額出されてそれ以降も働けるからさ』って言われたわ。それにカチンときて」
ふぅ~ん、予想通りだ。
退職金満額云々って言っちゃったのね部門長は。
会社的に、立場的にはそう言うのもアリなんだろうけど。この女史に対しては敢えて言わない方が良かったんじゃないかな。
「お金の問題じゃないわよ」
ほうら、そう来たよ。
お金の問題って大事なんだけどね。会社側は女史の今後を会社也に心配して言ったけど、女史の年齢に照らし合わせて残り何年って算盤弾いたら逆鱗に触れたらしいな。
女史みたいに小さいプライドが高いベテラン女性にいきなりお金の、それも退職金の話なんかしたらアカンのですよ。そういうのは後から付いてくるんだし。
退職金云々だと、「どうせアタシはあと何年よ」ってなるじゃないですか。
前にもあったんだよ。別の部長さんが、「Zさん定年まで頑張ろう」ってね。「アタシは定年以降は要らないのね」ってアタマに来た女史は定年の無い会社を探したんだそうです。
でもウチの会社も、定年以降も再雇用で延長が義務になってるんですよ今は。

私だったら何て言うかな。
今日までを労ったうえで、
「これまでの経験を今後、他でも活かしてください」
だろうな。それだけでいいんですよ。

会社側のナンバー2が言ってしまったことに対して私はフォローしなくてはいけない。
「あのさ」
「なによっ」
「彼(ナンバー2)は口下手だから」
「それは知ってるワ」
「彼にしてみりゃお金の話とかを言うしかないさ。会社側はお金・・・って言うと生臭いけど、待遇云々を提示して社員を引き止めるしかないんだよ。Zさんに損がないようにね。それが会社だよ」
「・・・」
「彼の言ったことは間違ってないよ。むしろ彼の口から、『自分も会社もZさんを今後も必要としています』、な~んて言う方がウソくさいぜ」
「!!!」
フォローになってますかね。なってない気もするが。

「他、探したの?」
「探してはみたけど、アタシのこの年齢で・・・何よっ、あるわけないでしょうっ」
「だよね」
「ムッ!」
「Zさん」
「何さっ」
「残りましょう!」
「・・・」
「この話を知った時、自分は今後のZさんの人生を思うに、もし他をお探しになるなら無理して引き止めなくてもいいかなって思ってたんだが。」
「・・・」
「気が変わった!」
「!!!」

今まで何回か女史は、「だったら辞める」の繰り返しでしたが、その都度、「子供の教育費云々とかあるから辞めない方がいい」って何回も引き止めてます。
でももうお子さんたちも手が離れたから、今後は女史の好きにしていいのだが。
「残ろう会社に」
「・・・」
「こんなコロナのご時勢で冒険しない方が絶対にいい。まず異動してごらん。それからだよ」
「・・・」

少しだけ間が合って、
「異動は・・・受け入れるつもりよ・・・」
「うん」

会社は女史がいた支店をクローズするのではなく、他社へ売却の方向も検討したらしい。
だがそれには条件があって、売った相手(買った側)に最低でも1ヶ月、女史は出向しなくてはならないのです。これまでの管理者が残って次に引き継ぐ、これが保険の世界での条件なのだ。
ところがこの売却案が女史の知ることとなり、次に会った時、私は女史にこう言われた。
「買ってよっ!」
「???」
「〇〇さん(私のこと)がこの店を買ってよっ!アタシと一緒にっ!」
「!!!」
・・・

買ってくれってか。
無理言うなって。私は買う気なんてないし資金も無いし、今の会社に在職しながら別途経営するなんてことは副業を超えて社内規約に反する。
誰が女史に売却の方向性なんかを伝えたんだ。女史が買った他社へ移籍するなんてことにもなりかねないんだよ。それこそ人を捨てて売った金だけになるんだ。

でも、「アタシと一緒に買ってよ」ってか・・・
アタシと一緒、そう言われて、その、なんていうか、不思議な恍惚、感動を覚えた気もするんだな。そこまで自分のことをって。

でも感動してる場合じゃない。現実に立ち返って言った。
「無理だよ」
「・・・」
「そういう気はないな」
「・・・」
「私は会社側の人間だからね」
「そ、そうよね。・・・ゴメン無理言って・・・」
「異動は?」
「するわ。するしかないもの」

当初この記事のタイトルは、
「アタシを買ってよ!」
にしようかと思ったら、
「そんな誤解を招きかねない品の無いタイトルは止めなさい」
ジャン妻から制止がかかったものですよ。

売却案は流れました。大家さんの意向もあって、次のテナントが決まりかけていたのもある。
あとは最終営業日まで心にさざ波が立った穏やかならぬ状態で勤務を続けて、クローズした後は後片付けがある。これがタイヘンな作業なのだ。閉店による後始末作業は負のパワーが要るんですよ。
その後は異動先での勤務に慣れないといけないから、あまり長く閉店後の作業に携わっているわけにもいかないのです。
最終営業日の女史2.jpg
モザイクだらけのこの写真は最終営業日の風景、私は営業廃止に関する様々な書類を持って女史に渡した。右端には女史に閉店を言い渡しに来た男性もいます。
写ってないけどスタッフの中にはO美(草の者1号、昨日の記事の傘ガール)もいて片付け作業をしてた。1号は正式な職制では女史の部下、右腕だったのです。
1号-1.jpg
「Eさんから電話があったわよ」
「Eから?」
Eとは自己都合で1年だけ女史の支店で勤務した群馬のママさん社員ですよ。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2018-11-07
私はEから「コロナ感染拡大のこの時期に東京から来ないでよ」と言われたのにカチンときて、Eとは疎遠というか、音信不通になってたんですが。
「私はEに喋ってないよ。誰がどういうルートでEに喋ったんだ?」
「誰々さんルートだって」
そういうお喋りなヤツがいるのですよ。
「Eさんたら、店閉めちゃうのぉ~、Zさんどうなっちゃうのぉ~、何処かへ異動になるのぉ~ってうるっさくってさぁ」
「Eのヤツは彼女也にZさんのことを心配はしてるんだよ。ただ、うるさいだけで」
「わかってるけどさ」
わかってるけど言わなきゃ気が済まないのが女史です。
こないだの群馬ネタの何処かで、私はEに会ったのですが、その時も、「異動先でZさん上手くやってるの?」とは言ってたね。
お喋りで地獄耳だから興味本位に取られかねないが、そんな性格悪いオンナじゃないです。やはり彼女也に心配はしとったですよ。

次に女史は私にこう言ってきた。
「〇〇さん(私のこと)も片付け手伝いに来てよ。〇〇さんだってこの店に思い入れあるでしょ」
今度はそうきたか。
思い入れはあるけど。ここで出会って一緒に勤務したんだから群馬に飛ばされる前まではね。
でも「思い入れあるでしょ」ってこういう辺りは女だなぁって思った。感情を共有したいんだね。

だが私は片付け作業に参加しなかった。政変があってナンバー2が交替になり、新なナンバー2はクローズ作業の手伝いを申し入れた私にこう言ったんです。
「大丈夫です。ウチの部署だけでやります。ご迷惑はおかけできません」
後でジャン妻は「それはアナタの言い方がマズかったのよ」と言う。私が新ナンバー2に「Zさんから頼まれているんだけど」と持ち掛けたら新ナンバー2は、Z女史が私を巻き込んで迷惑をかけたと思い込んだフシがある。
女史はムクれた。
「手伝いに来てくれないの?」
「う~ん、ストップがかかった。自分の言い方もマズったんだが、部門長からウチの部署だけでやりますって言われたから公には手伝いできないなぁ」
でも結果それでよかった気もする。私がいると女史は感情的になるからね。泣かれても困るし。
閉店後のいよいよ片付け最終日、女史が他スタッフたちとどういう別れ方をしたかも知らない。片腕だったO美(草の者1号)は後日になってからジワジワ寂寥感が沸いてきたそうです。
昨日の傘忘れネタは異動してからの話です。

1ヶ月くらい経ってから女史の異動先に冒頭のキーホルダーを返しに行ったのよ。私が持っててもしょうがないからね。要らなきゃ女史が捨てればいいんだ。
1ヶ月ぶりに会った女史はジト目で私を見た。
「来るのが遅いわよ」
「イヤイヤ、忙しくて」
「フン、そうよね。お忙しいですものね」
やれやれ。イヤミか。場所が変わっても本人は変わんないね。
私は女史と、いる支店の風景を見渡しながら、
「ふぅ~ん」
「何?」
「今までZさんはあの店(閉めた店)でしか会ったことがないから、他の場所で会うと何だか違和感があるけど、そのうち見慣れるんだろうな」
「何とかやってるわよっ」
「それは重畳」
キーホルダーを渡した。
「何これ?」
「あっちにあった」
「要らないわよ」
「また何か鍵でもホルダーしたら?この店の鍵とか」
女史は無言で受け取ったが、
「何で会社はああいう写真をアタシに送ってくるのよっ」
冒頭に載せた写真、工事終了して何もなくなった旧店舗の写真が女史の異動先の業務PCに送信されてきたんだと。郷愁を呼び覚ますようなことをしてからに。

女史が異動した先には古参の女性社員T女史がいて一応は私のシンパです。閉店した店で私と組んだこともあります。群馬に赴任する直前の休日当番で組んだんだった。
Z女史とT女史も旧知の仲ですが、T女史はジェラシーがね。私がT女史がいないときに出向くと、
「アタシがいなくてよかったですね。Zさんと2人で楽しくお話ができたでしょう」
T女史からこんなイヤミなメッセージが届くんですよ。
で、T女史がいる日に出向いてZ女史が不在だったりすると、今度は、
「Zさん今日お休みですよ。残念ですねぇ」
そんなイヤミを言われる。
じゃぁ2人揃っている日に出向くしかないのだが、2人いたらいたで2人交互にバランスよく話しかけなきゃならないのだ。
T女史は、Z女史がいた店を閉じたもとナンバー2が大嫌いなのだが、他にも嫌いな幹部が複数いるのです。
「誰か好きな人はいないの?」(ジャン)
「いますよ。〇〇さんかな」
私のことですよ。こっちも枯れてきてるし別に自画自賛してるつもりもないからね。ただ、そういうことをZ女史の前で言うもんだからさ。Z女史はそっぽを向いてたよ。
大丈夫かなぁ。第2幕は。
Z女史は「アタシがいる日に様子を見に来てよ」って言うしさ。まだ何か不安要素があるのかな。
「しばらく来ないよ」
「あ、そう。じゃぁお元気でね」
あのねぇ。。。

「キーホルダー返していただけましたか?」(冒頭の若いの)
「返したよ。現状復帰工事後の写真彼女に送っただろ。あんな写真送ってきて哀しくなるじゃないかって詰られたよ」
「ええっと・・・Zさん元気にやってましたか?」
「やってたけど・・・」
その話の流れで、私がZ女史とT女史の板挟みにあってる話をしてしまった。
「何であの2人をくっつけたんだろうな」
「それって。。。」(ソリ合わないオンナ)
「何だ?」
「いえ、何でもありません」(ソリ)
「男冥利に尽きるんじゃ・・・」(若いの)
(-“-;)
コメント(2) 

傘を忘れた [人間ドラマ]

傘1.jpg
傘が2本あります。
左が私の傘で、右は私の影の部下、草の者1号の傘です。
何で傘が2本あるかというお話です。
傘2.jpg
とある平日、その日は文京区~足立区~そして何故か西東京にジャンプするという東西に長い移動ラインだった日のこと。
文京区役所は例の高層タワー、そこに直行しました。JR品川駅から都営三田線、春日駅に下りて、そこから地上に出たのです。
足立区の最寄り駅は梅島駅なので、路線を検索したら、

春日~都営大江戸線~上野御徒町駅~徒歩4分~仲御徒町駅~メトロ日比谷線~梅島駅と表示されて、料金は423円、値段を記載したのは私の業務経費出納帳と照らし合わせただけでたいした意味はありません。

御徒町駅~仲御徒町駅への乗り換え通路を延々と歩いて、日比谷線に乗って、北千住駅手前の墨田川橋梁を渡った辺りで気がついたのだが。

傘を忘れた。。。

春日駅ホームの後方端っこ、ホームの柵にひっかけたまま忘れてしまったのを思い出した。
しまった。今日は夕方から夜にかけて雨が降るって昨夜、NHKの舟木さんが言ってたな。
何で傘を柵に引っかけたのかよく覚えてないのだが、携帯に着信があって折り返したか、蒸し暑かったので上着を脱ぐ際に引っかけてそのまま忘れたか。
安いビニール傘ではなく長年使った馴染のある傘なので、三ノ輪駅で折り返して取りに戻ったのです。いったん改札から出ました。出てまた入りなおしました。何でかって私が傘を忘れたのはメトロ圏内ではなく都営大江戸線だからですよ。いち路線で完結できないからです。

長年使った傘を取りに戻る私は心中で臍を噛んだ。傘を駅に忘れたことの後悔と、所要時間をロスした悔しさと、自分の迂闊さに腹が立ったのと、人生で傘を失くすのは日常よくあることなので、わざわざ取りに戻る必要あるのかなとか、戻ることの費用対効果&時間対効果や、今日のスケジュールは無事に完結できるのかとか、考えてもしゃーないことをいろいろ考えたわけですよ。
自分のミスで来たルートを戻る電車のスピードが遅く感じられる。仲御徒町駅から上野御徒町駅の乗り換えルート距離が長く感じられる。
歩きながらまだ傘あるかどうか心配になってきた。徒労に終わるのではないかと。
でも他人の忘れた傘なんて普通の人はます拾って使ったり、駅員に届けたりしないよね。コロナ感染拡大の時勢なら余計に他人が使った傘なんか触りたくないよね。回収するのは駅員さんだろうな。
駅員さんが拾って遺失物に廻したかな、だとしたら身分証明が必要かな、ったく傘ごときに振り回されてからにと、イライラしながら考えてましたね。

イライラのモードが沸点に達したのが上野御徒町駅でしたが、そこで大江戸線に乗ったら、今度は気恥ずかしさが沸き上がってきた。
もし傘があっても、それをあったったとばかりに喜び勇んで手に取って、反対側の電車で戻ったら、ホームにいる誰かが私を見て、
「あ、アイツの傘だったのか。」
「アイツ忘れたのに気がついてわざわざ戻ってきたのか。どこまで行ったんだ?」
「たかが傘ごときで」
誰もそんなことを言ってないのにストーリーテラーになってしまったものである。

焦る私を乗せた大江戸線は春日駅に滑り込んだ。さっきはホーム後方に忘れたので私は先頭車両に乗っています。窓から見たら傘があったんですよ。柵にブラ下がってたの。
ホームに下りました。ズカズカ歩み寄って傘を手に取った。誰か見てたかどうかは知らない。
そしたら傘の声が聞こえた。「戻ってきてくださったんですね」って。女性の声にしておきましょう。
私は傘に詫びた。ゴメンな忘れて。無事でよかったと。回収した傘を、「お前を二度と離さないぞ」気分で愛おし気に抱きしめた。

私は春日駅でもまたいったん改札を出て入りなおしています。都営~メトロで2往復したことになりますがちゃんと運賃支払ってますから。
経費と時間をロスしたので、せめてこれはネタにならないかなと思ってこうして書いてますが、傘を忘れて取りに戻ったくらいではネタにならない。
こんなネタを書いてよく恥ずかしくないなって?
いや、恥ずかしいけどさ。この後、同日の午後から夕方にかけて、今度は第三者の傘ネタに巻き込まれたのです。

傘を持って足立区にとって返した私はそこの公用を終えて珍来総本店でランチを済ませました。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-09-28
そして西東京方面へ向かうのに東武線で北上、南越谷駅でJR武蔵野線に乗り換えています。
ぐるーっと西へ1/4の円を描くように大移動、西国分寺駅で中央線に乗り換えたのです。
武蔵野線車内では私は眠ってました。自分のオッチョコチョイに疲れたんだと思う。そしたら業務携帯のCメール着信で目が覚めた。
電車は新小平駅まで来てたので、目を覚ましてくれてよかったのですが、Cメールの相手はO美といって、草の者1号からだった。
「今いいですか?」

「武蔵野線の中だからちょい待て」
「これから〇〇店に行きます。13時半には着く予定です」
〇〇店?
「私もそっちに向かってるぞ」
そう返信して、西国分寺駅で乗り換える過程で折り返したら電話に出ないのです。私は中央線に乗り換えたのだが、その車中で草1号とCメールで簡単な業務指示と確認事項を交換することはできた。
それで終わったと思ったのだが、少し経ったらまた草1号からCメールが届いた。以下の「」は全て草1号とのCメールのやりとりなのですが。

「〇〇店に向かってるんですよね」
「そっちで会えるかな?」
「実はもう出てしまったんですが。ひとつお願いしたいことがあるんです」
もう出たってか。早いな。私はメールを打つのがめんどくなって再度、電話したのですがやっぱり出ないのです。
「すみません今電車です。〇〇店に着きましたか?」
「まだ。もうちょい。願い事って何?」
「〇〇さん(私のこと)今日は荷物たくさんありますか?」
何を言いたいんだコイツは?
「いつもと同じだよ。カバンひとつ」
「実は〇〇店に傘を忘れてしまったんです」

傘を忘れただと?

おまえもかよって。
私と草1号は直接の上司、部下の関係ではないのだが、午前と午後に上司と部下2人して何をやってるんだろってオカしくなってしまった。
「荷物がたくさんでなければ、私の傘を本社に運んでいただきたいと思ったのですが」
はぁ、私に傘を運べってか。
自分の傘と併せて2本持たなきゃならないじゃないか。仮にも私は上役だぞ。図々しいヤツめで済む話なのですが、私もこの記事の前半で書いたとおり、傘を春日駅に忘れて戻ってるわけですよ。今も手に抱きかかえて大事大事に持ってますから。その傘君が「もってきてあげたら?」と囁く声が聞こえたような・・・
・・・そんなわけないけど、傘を忘れた者同士で想いを共有しようじゃないかとオカシなスイッチが入ってしまった。今日は夕方から夜にかけて雨らしいからね。
私はCメールで、「いいけど。私も午前中に春日駅に傘を忘れて取りに戻ったんだよな」と要らぬ文句を添えて送信しています。
「〇〇さんもですか?気が合いますね」
可愛い部下だよな。
「取りに戻られたんですね。私は三鷹辺りで気が付きましたが時間がなくて戻る気になりませんでした。すみませんがよろしくお願いします」
何故、本社に持ってけばいいのかというと、今日の14時頃から本社で主任会議なんだって。それには19号を除く草たちが11人集まる正規の会議なのです。(地方の13号と15号はWEBで。)
「わかった。じゃぁ〇〇店の支店長に傘を私に渡すよう伝えといてくれないかな」

やれやれ、正規ではないけど可愛い部下の為に傘を搬送せにゃならなくなったか。傘を2本も運ぶって結構目立つんだよな。
だけどどんな傘だ?女物か?
まさか安いビニール傘じゃあるまいな。
私は〇〇支店に着いて公用を済ませるだけじゃなくて、草1号が忘れた傘を持って会議終了までに本社に立ち返らなきゃならないので直帰できなくなったじゃないかって思った。
まぁ草1号に貸しを作って、じゃないけど、いいカッコしてやろってイヤラしい目論見があったのは否定しないよ。

ところが〇〇支店に着いたら意外に滞在時間がかかったのである。そこの支店長は40代半ばで西東京一帯のエリアを束ねているエリア長なのだが「キツい」「タイヘン」「移動距離が」「アタシこのまんまだと」何だかアブない愚痴を聞かされるハメになった。
適当に励まして慰撫して話を流して、さて、草1号の忘れ傘は何処にあるんだ。
「アイツが忘れた傘は?」
ナンバー2の女性がアタフタしながら持ってきた。ニコニコ笑ってる。〇〇さん(私のこと)ってそんなこともするんですねお優しいですねというカオである。
「この傘か?」
「そうです」
しっかりした傘だった。安ものじゃない。
でも女性用ではなさそう。柄が太い。
「これはどう見ても女物じゃねぇな」
「O美さん(草1号)に似合います」
アイツはボーイッシュだからね。でもそういう問題じゃぁない。
「何で忘れるかな」
「こっちはもう雨降ってますから早く持ってってあげてください」
ホントだ。降り出したか。私は「早く持ってってあげてください」その言葉と、周囲の視線もあったので、「ったくアイツは俺を何だと思ってやがるんだ」、そう軽く悪態を吐いてから出ました。

で、電車内で傘を2本持ってるわけですよ。
こうやって架けてもいいんだけど。
傘搬送中1.jpg

傘搬送中2.jpg
これは2本の傘を抱きかかえて、曲がった柄の部分を自分の首後ろに引っかけてるんです。さすればズリおちないでしょう。
でもいい傘だな。最初は恥ずかしかったが、持ち主(草1号)に届ける使命感で途中から何だかいい気分になってきた。

中央線で三鷹を通過した時に思ったのは、草1号は三鷹で傘を忘れたのに気がついたって言ってた。午前中の私より気づくまでの時間がかかり過ぎだよ。私は春日~三ノ輪、文京区~荒川区の短い移動で気づいたぞって本社で会ったら言ってやるんだと、私は自分のド忘れを棚にあげてほくそ笑んだ。
急いで戻るったって中央線特快の速度で戻るしかないわけですよ。まぁいい。会議終了は18時だから余裕で間に合うだろうと踏んだのだが。
実は今日の会議、コロナのせいで時間短縮になったんだと。それは後で知ったのだが、18時終了のところを16時で終了、散会になってたのである。
本社に駆け込んだら会議は終了していたので、やや唖然として草たちを束ねる正規の女性課長と、会議のオブザーバーでもあるU紀(もと草の者4号)に詰め寄った。
「アイツは?」
「帰りましたよ」(女性課長)
「今日は会議16時までなんでぇ」(U紀)
「その傘は何?何で2本持ってるの?」(女性課長)
「アイツが〇〇店に傘忘れたから本社に持ってきてくれって言うから」
「ええっ!」

実は草1号は黙って出たのではなく以下のCメールが届いてました。私は急いでたので気が付かなかっただけ。
「今本社出ます。傘は今度本社行った時に受けとりますので本社に置いておいてください。すみません。よろしくお願いします。」
でも本社職員に私が自分の傘を持って駆けつけてることは言い忘れたそうである。

いつもナマばっかり言ってる女性課長がさすがに恐縮の表情で、
「う~ん、ゴメン、もういないの。せっかく持ってきてくれたそれ(傘)どうしようか」
「私が預かるしかないだろ」
で、こうやって置いといたら、余計な差し出口が入った。
傘3.jpg
「女子更衣室に置いといたらいいじゃないですか」
口を挟んできたのは例によってソリの合わないオンナですよ。
「そこに置いといたらジャマじゃないですか」
俺の席だぞ。お前さんのジャマをしているつもりはないが。お前さんはこの傘がジャマというか目障りなんだね。私は今日の午前中に起きた自分のオッチョコチョイと、傘を取り戻した安堵感と、部下の傘を搬送した労苦に冷や水を浴びせられた気になった。
でも私は日々自席にいるわけではないので、不在時に他人の傘を席に置きっ放しするのもどうかなという気らしいよ。
私が余計な嘴を挟んだソリに険しい視線を向けたので、さっきの女性課長が、
「その傘、女子更衣室に置いときます。名前書いてわかるようにしておきます」

「傘は本社の女性更衣室に置いてあるから」
「ありがとうございます。実は本社の人に傘の件を言わず急いで出てしまいました」(草1号)
オッチョコチョイめ。
「本社を出て何処に向かったんだ?」
「〇〇〇店です」
北区じゃねぇか。
「今終わってそこを出るのですが、店を出たら雨が降ってました。傘を買って帰ります。ご迷惑おかけしました」

傘を買うって?

「傘を買って帰るってさ」
「まぁ。待ってればよかったのにねぇ」(女性課長)

草1号が傘を取りに来たのは翌月の会議日だった。1ヶ月そのまま置きっ放しになっていたのである。
会議の中休みにこっちが指示した業務の報告を受けた際、
「傘を持って帰りなさい」
「あ、そうだ!」
こちが言うまで忘れてたのだ。
私自身もその日の午前中、傘でドジやらかしたことは本社では話してない。

草1号です。
1号-1.jpg
ジャン妻は「アナタはO美さん(草1号)に甘いよね」と言う。それは彼女を10何年前に面接、採用したのが私だからですけど。

実は、草1号はこれまで10年近くいた支店から異動しています。支店が閉鎖したからです。
その支店のリーダーだったZ女史、彼女はどうなったのかというと。。。
女史2.jpg
コメント(4) 

桜川 [人間ドラマ]

平日は朝出る前にUpボタンをOnするのですが、どうも(土)(日)(祭)と休日はUpが遅れ気味になりますね。
今日の記事は常陸国です。土浦市の行政窓口にきたところ。
常磐線エリアの草の者19号は草たちの中で唯一の男性です。彼が担当するテリトリーなのですが、19号のシフトの都合もあって自らやってきた。
行政入口.jpg
だが、中に入れないんですよ。
ボタンを押してくださいと。係員が出て対応しますというんだな。ズカズカ入っちゃダメらしい。
扇風機が稼働している。不意の訪問ではなくちゃんとアポ取ってるますよ。アポ取ったことで逆に警戒されたかな。「東京から来られるんですよ」って噂になったのかも。
そういうこともあろうかと私はちゃんと朝、検温してきてます。36.4度だったんだから。
初老の男性職員さんが出てきた。
「株式会社何々の〇〇ですが、13時に〇〇課のAさんとお約束してあるのですが」
「あ、そうですか。ではこれをお願いします」
いきなり体温計を、脇に挟まないでこめかみにあてるやつを出して「検温にご協力をお願いします」、ご協力も何も有無を言わせずこめかみにあてられて測られたんです。
ピピピッ、
「あ、大丈夫ですね」
「何度です?」
見せてくれた。
「35.7度?」
???
「低いですね」
私は勝ち誇ったように、それ壊れてんじゃねぇかと言わんばかりに、無理やり測られた腹いせもあって、
「もう1回測ってくださいよ」
「いえいえ」
「家では36.4度だったんですがね」
「館内冷房が効いてますから低く出るんでしょうね」
???
何をオモシロいこと言ってるんだろ。冷房が効いた部屋だと体温計って低くなるんですか?それに私は館内に入ってませんよ。中に入って冷房にあたるどころか入口で止められてますから。
そしてアポを取ってあった担当官のAさんが出てきた。前回来た時は中の係で受けてくれたのだが、今回はこの場で薄いビニール越しでの対応です。今回の届と現場の状況説明と、今後のプランをお話して了承された。
大事な手続きを終えて安堵、暑いけど風が吹いてたので、帰りは土浦駅まで歩いて戻ることにした。
歩く1.jpg
駅まで戻る途中歩きながら19号に電話した。今日の届を今度は19号が引き継いで別件に対応して、その結果をベースにまた私が次回来ることになる。
無理やり体温計測の件を、まだ会ったことのない草19号に話したの。
「いきなり測りやがったぞ。それって俺だけか?そっちもやられてるのか?」
「ウチの県では5月から測ってますね。自分も毎回測らされています」
何だ、首都圏から来た者への警戒だけじゃなかったんだ。

土浦市に来たのは、茨城県内にある大型支店へ有資格の正社員たちが総勢25名、研修も含めて交替で代わる代わる赴任するのでその手続きの一環でもあります。
防人のように出向く25名はALL若手でバイタリティー溢れる連中ばかりだが、彼らが右も左もわからない土地で安心して業務に勤しむ為には、私の手続きが必要不可欠なのです。
こういう「誰かの為に」これに私は火が点くんです。自分の為ではないのだ。だからといってそれが即、自分の評価になんか繋がらないですよ。事務部門は「やってアタリマエ!」な感覚、風潮なのです。
歩く2.jpg
歩いてたら河っぺりに出た。一級河川、桜川、霞ケ浦に注ぎます。
ただ歩いてるのも何なので会社携帯で業務連絡をします。時間を有効に使うのだ。
今日の内容を支店長に連絡しなくてはならないのだが、新任の支店長なので私の会社携帯にアドレスが未登録だった。
誰に聞けばいいかな。DON子に聞こう。電話した。
「新しく支店長になった誰々の会社携帯番号が知りたいのだが」
「誰々って、同じ名前の人が2人いますけど」
DON子の声がオカしい。というか、エコーがかかっている。
「茨城の方だよ」
「ああ、茨城の誰々さんですね。でも、でも、あの、」
「どーした?」
「アタシ今日在宅、テレワークなんで。本社に戻らないとわからないんです」
「ああ、そうなのか。」
家にいるんだね。でも何だか声が反響しているぞ。エコーみたいだ。
「声が響いているが、昼っから風呂にでも入ってビールでも飲んでるんじゃねぇだろうな」
「ち、違いますよっ」
単なるジョークです。テレワーク、在宅勤務をOKする以上、多少の公私が混ざるのは上司が容認しなくてはいけないのぐらい知ってますよ。
「声が響いてるのは何だ?」
「ウチ、天井が高いんです」
天井が高い部屋ってことはいい部屋借りて住んでんだな。蕎麦宿のメゾネット恵明庵みたいなものらしい。
「急ぎなら〇〇さん(ソリ合わないオンナ)に聞いてください」
「ヤダよ」
「そんなこと言わないで」
ソリにCメールしたよ。
橋.jpg
炎天下を歩いています。
橋を歩いて川を渡った。おや?着信が。
男勝りの草の者5号からだった。折り返したら相変わらず太い声が返ってきた。
「ウチの★★★★★★★★の販売許可が切れるんで、更新の手続きをしなきゃならないんですどぉ」
「けどぉ」だと?品のないイントネーションだな。
「それの表紙は簡単ですぐにできる。問題は図面だな」
★★★★★★★★の販売許可は6年毎の更新なので、6年も経過すると初回に申請提出した図面とレイアウトが変わっちゃってるケースが多々あるのだ。保管庫や陳列棚が増えたとか移動したとかです。保管場所がいつの間にかレジ袋や備品や文具置き場になってたりする。
管理者も6年前とは代わって、6年目の若い男性の時代になっていた。チャラっぽい男性です。「アイツか」って不安がよぎった。
更新にあたって細かいTALKや留意点が要るので、
「支店長に直接、説明した方がいいかな」
「そうですねぇ。お願いできますか」(5号)
河1.jpg
そのチャラい支店長に替わって貰ったの。
「書類は私が作るが、図面は?」
「こ、こ、こっちにはないようですが」
緊張しまくりだな。
「本社にあるのかな。探してみる」
実はあるのを知ってます。管理者を試したというか、そういうのが必要なんだぞと告げたかっただけ。何でも本社に丸投げするんじゃないよってことを暗に伝えたかっただけ。
「保管場所は押さえてあるか?」
「ほ、か、ん、ば、しょ、ですか?」
「〇〇室の外でカウンターの内側、客や患者が手に取れない(届かない)場所だよ」
「あ、ありますあります」
「テプラか何かで保管場所って貼ってあるだろ」
「貼って、あります、ね」
困ったものだ。管理者はまだ若く6年前は何の役職もない社員だった。要は前任者から引き継いでいないのである。ただ売ればいいってもんじゃないんだぞ。
河2.jpg
「管理簿はあるか?」
「あ、あります、(緊張しまくり)」
ただ売るだけでなく、ものによっては指導内容を記載する義務があるんだよ。
「最後に、ちゃんと★★★★★★★★の講習受けてるか?」
「こ、講習ですか・・・」
さては受講してないなコイツ。
「年に1回か2回か知らんがセミナーが開催されてる筈だぞ。それの受講証明書がいるんだが」
「実は1回も受けてません」
ホラ出たよ。若くして就任した管理者や、年配者でも新規に就任した管理者にそういう傾向がある。ちゃんと教育が行き届いてないからである。
講習受けてないと更新に差し障りがあるんだぞ。
「何年になる?」
「??」
「そこの管理者(支店長)になって何年になるんだ?」
「に、2年です」
「2年間、1回も講習受けてないなんて言語道断だよ。すぐ年内の講習に申し込んで、申し込んだ旨がわかるようにプリントアウトしてくれ。それを添付して受講予定ですと言い切れば何とかなる。今の時期だったらWEBでも申請できる筈だ」
「ハイ。。。」
ギュウギュウやってしまった感があるが、これも若手の育成の為なのです。
支店の販売許認可を更新するのはいいが、管理者が必須講習を未受講という不手際は困ったもの。私はそヤツのエリア長に電話した。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-08-07
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2019-09-29
に登場しているヤンママです。指導を頼んだ。
「1回も受けてませんなんて言われるとさぁ」
「ああ、すみません、シフト内ですぐ受けさせます」
実は未受講だと更新に差し支えるかというと、そんなこともないのです。ただ、私が窓口で注意されるんですよ。「ちゃんと本社の上の方から指導してくださいねっ」ってね。
私は各支店の上司ではない。上役には違いないが直属の上司ではないのだ。でも行政の職員から見たら私がそういう立場に見えるんだって。私が知らないことで窓口で叱られることってよくあるんですよ。
河3.jpg
青い空、
悠々流れる桜川、
彼方には常磐線の鉄橋、ときおり電車が走り去る長閑な光景ですが、あの辺りには戦時中の「日本の黒い霧」が起きています。
常磐線土浦駅列車衝突事故です。
昭和18年(1943年)10月26日、土浦駅構内で入換中の貨車が上り本線に進入して、同駅を通過した上り貨物列車と衝突!貨物列車は脱線して今度は下り本線の普通列車と衝突した事故。
普通列車の客車4両が脱線転覆、1両がこの桜川に水没した。
最終的に110名死亡、107名が負傷した。
人為的なミス事故だったが、戦時中のため大きく報道されることなく写真もあまり無いそうです。報道規制がされたのかもしれない。
桜川鉄橋の北側、線路脇にJR東日本土浦寮があって、そこの敷地内に事故の慰霊碑があったのを車内からチラッと見た。中に入れるかどうかはわからなかった。
河4.jpg
炎天下で歩きながら長っ話してたら喉が渇いてきたぞ。
土手を歩いてて発見したのは川土手にある公民館と自販機、中から婆さんが出てきて余所者の私をジロリと一瞥した。
婆さんには用はない。自販機だ。
それもBOSSの自販機、ワンショットの強炭酸、ペプシはあるかな。
自販機1.jpg
自販機2.jpg
あった!!
それも3フェイスも。
ディスプレイは日焼けしてるが優秀な自販機だ。
だけどペプシとコカの自販機が並んでいるのって珍しい。
2本購入した。キンキンに冷えてる!
炎天下、川土手のオアシスだな。覚えておこう。
自販機3.jpg

駅前1.jpg
駅前5.jpg
土浦駅に戻ってきたところ。
土浦市は城下町で、駅から歩いて行ける距離に土浦城(平城)があるが、このクソ炎天下では行く気にならなかった。
茨城県南地域の商業や行政の中心地だったが、群馬と同じく郊外ロードサイドの複合施設の店舗に客を取られ、つくば研究学園都市の開発も拍車をかけて、駅チカにあった百貨店や大型店舗は殆ど撤退している。
でも路線バスは多そうだ。
駅前4.jpg
次回の為に飲食店に目星をつけておこうと思ったのだが。
次回は量的に多い申請事項になる。
でもこの市に泊まるほどじゃないんだ。支店に寄るにしても日帰りで充分クリアできる。
泊まると仮定して軽く飲むならこの路地かなぁ。
昔ながらの路地.jpg
駅なか1.jpg
だが私の茨城旅、訪問は僅か2ヶ月、3回か4回程度で終わった。草の者19号に引き継いだからです。
このレストランも未訪に終わった。
駅なか2.jpg
グリーン車.jpg
さぁ帰京、帰社しないと。
帰りは常磐線特別快速のグリーン車で。
贅沢だって?私もあと3年、それぐらいいいでしょう。
僅かな回数の茨城県担当でしたが、そこで見たものを3話ほどUpします。
コメント(2) 

草を見舞う [人間ドラマ]

草刈り記事じゃないですよ。草の者です。
14人いる草の者の中で男らしい草5号(女性です)が私に甲斐甲斐しくコーヒーを煎れてくれてるところ。
草5号2-1.jpg草5号3-1.jpg
草5号4-1.jpg草5号5-1.jpg
「砂糖とミルク要ります?」
「いや、要らない」
「ブラックで」
「うん」
草5号6.jpg
5号はドカッと私の前に座った。
「いやぁ、どうもぉ、わっざわざここまで来ていただいてぇ。あ、ドア閉めますね」
「いや、開けといていい」
「え?」
「自分は女性社員と1対1で面談する時は部屋のドアを開けるか、鍵かけないんだよ」
「アーッハッハッハッハッハッ(笑)」
5号は手を叩いて哄笑した。

私は赤面したと思う。
「そ、そんなにオカシいか?」
「いやいやいやいや、〇〇さん(私のこと)なら平気っスよ」
「何が平気なんだ。皆そうやって笑うんだよ。私なら大丈夫だって。でもそう言われたら私は男として傷つくんだぞ」
「アーッハッハッハッハッハッ(笑)」
「笑い過ぎだ」
「アハハハ、あ、すみません」
「で、怪我の具合は?」

草5号は勤務中に怪我をしたのです。
それも通常業務ではなく、別部署である私の委託業務途中でね。
草たちにも通常勤務のシフトがあって、その合間にラウンドという名目でエリア毎に受け持つ各支店を巡回する際に私からの委託業務を済ませるのだが、その過程で駅の階段で転んだ。

あくまでこっちは委託なので、都合や体調が悪ければ断ってもいいんです。さすれば自分が行くだけですから。
だが5号は「無理です」とは言ったことがない。「アタシが行きまっス」って言い張って聞かない子で、私が自ら動いたり他の草たちに振るとムクレるんです。
今日は怪我した5号の見舞いと次の委託業務の打ち合わせなのですが、やっぱり話していると「それはアタシの管轄です」という強烈な自負、意識が全面に出ているな。

「見たとこ普通に歩いてるようだが、何処を怪我したんだっけ?」
「足っス」
それはわかっている。
「骨折とかではない?」
「違いまっス。まぁその、切ったというか、割けたというか」
想像すると背筋が寒くなってきた。
「縫わなかったのか?」
「縫うと入院しなきゃなんないんでぇ。時間かかるけど別の治療の方法で通院してます。あと1ヶ月くらいかかっかなぁ」
この「っス」「っかなぁ」小さい「っ」が混じるんですよ。
しかもこの態度、仮にも私は上役だぜ。肘をテーブルの縁に載せて、私に迫るように話すんですよ。
草5号8.jpg
でも怪我したのは私の委託業務過程なので、こっちは立場が弱いわけよ。
「すまなかったな。私の委託のせいで」
私は軽くアタマを下げました。
「そ、そ、そ、そんな、気にすることないっス」
「っス」じゃないっつーの。そうは言っても自分の業務委託中に怪我ったので、負い目というか責任を感じてるわけですよ。
「アタシの怪我を誰から聞いたんスか?」
「〇〇(ソリ合わない)から。労災申請の書類廻ってきたでしょ。書いた?」
「あ、書きました書きました」
「〇〇(ソリ)に『通常業務でなくて俺の業務委託途中で怪我した』って言ったら『それって責任感じますよね』ってさ」
「ああ、へぇ、自分の不注意なんスけどねぇ」
「思い出したくもないだろうが、どういう怪我の仕方を?」
「〇〇駅で改札に歩いてぇ、こう片手に携帯を持ってぇ、落としそうになってぇ、慌てて取り直そうとしたら足がつんのめってぇ」
その先はどうなったか覚えてないらしい。歩きスマホでもやったんか。怪我した場面だけ切り取ったら、殆ど自分のドジというか、不注意には違いないが。
階段1.jpg
「入院すれば治りも早かったろうに」
「でももうここまで治りかけてきたんでぇ」
と言いながら傷口を見せられた。治りかけているとはいえかなり広い範囲の傷だった。

(5号は数年前、バイク通勤時に事故って転倒して、肩をヤマ(怪我)いってるんです。
その怪我は治癒していますが、肩から胸にかけてボルトが3本埋まっていて、それを取り除くので3日休みますって。
その時も「何処を怪我したんだ?」と聞いたら「ここです」と言ってブラウスの襟を引っ張り、患部を見せたんです。胸元をはだけたんですよ。ブラや胸の谷間まで見えたからね。
私を何だと思ってやがるんだ。)

「ご家族は怪我のこと知ってるの?」
「知らないっス。コロナのせいで、両親とも1ヶ月以上、あ、もっとかな、会ってないんでぇ」
コロナ感染拡大を大義名分に両親とも会ってないって言うんですよ。めんどくさい親子関係かもしれないね。まぁいい。私は草たちのプライベート背景は知らないようにしているんだ。独身か既婚者かも知らないようにしている。委託業務を期日までにやってくれればいいのだ。

で、次の委託業務について具体的な打ち合わせに入ったのだが、それは過日の上層部政変が絡んでいるんです。
「ああ、上が交代したあれですよね」
交替させられた前のTOP、というかナンバー2と草5号は仲が悪かった。5号がナンバー2に食ってかかったことがあるのを知ってるよ。ナンバー2は私にこう言ったもんですよ。「〇〇(5号)をあまり重要しないでくれませんか」ってね。
5号の直属の上司であるエリア長は女性で、https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2019-09-29後半に登場したヤンママですが、5号に「上に謝りなさい」って叱責しています。
ホント放っておくと何を言い出すか。今回の上層部交替の届け出も、改編前と改編後の組織図を指しながら、
「コイツ、何で出世したんスかね?」
「コイツ、何でおろされたんスかね?」
そういう言い方はやめなさいと注意するべきでしたが私はしなかった。「交代はあくまでTOPの意向だよ」とだけ言った。交代した理由なんてのは草たちに関係ないからね。
この政変のせいで私は7月多忙だった。草たちをフルに使っやっとENDに持ってたのです。手負いの5号もやってくれましたよ。

「キツければ無理せんでいいよ」と言ったのだが、5号は今回も私の業務を請け負った。
「じゃぁいついつまでが期限だよ」
「すぐに行きますよ。来週の今日行きます。その日自分、公休日なんで」
「公休日に行かんでもよかろうに」
「その日、病院なんで。その足で出してきます」
「病院か。まぁいいや。その分の時間調整は任せるよ。まてよ?来週の今日って午後から主任会議じゃなかったか?」
草たちが正式に集まる日、正規の部署の会議です。
「ああその日は自分出ません。欠席です」
「まぁ公休日だからね」
本当は公休日をズラしてでも出席した方がいいんだけどね。でもその会議とやらに私は無関係だし、出欠席を取る立場でもないのでスルーした。
それだけにして何も言わなきゃいいのに、5号はこうも言った。
「だってその日の会議ってU紀さん(もと草の者4号)主催の研修もあるんですよね」
「U紀の?」
かつては同格だったが、草から抜けて抜擢された者との温度差があるのだ。5号はもと4号のU紀が嫌いなんです。
まぁいい。そういう草同士の人間関係も私は関与しないことにしている。

「では頼むけど無理しなさんなよ。で、これなんだが」
見舞いを渡したんです。
会社から見舞い金なんて出ないからね。またしても私のスタンドプレイであります。
「ええっ!」
5号はビックリマナコで恐縮し、固辞しようとあがいた。
「いやいやいやいや受け取れません」
「突っ返すような野暮なことするんじゃない。今はこうして面と向かって会話してるが、入院して麻酔して意識が無かったら、枕元に置いてとくかお身内に託すだけだよ」
私もやや傲慢に言いました。「この金で肉でも買いなさい。傷口が塞がるように血骨肉となるモンを喰いなさい」って強引な論法で押し付けました。
草5号7.jpg

草5号はその男らしいサバサバした性格、物言いでスタッフには人気がある。5号は主任という立場上、所属支店を離れて他店の欠員補充や指導に赴くのですが、芳しくない噂もあって。
「言い方がキツい」「怖い」「できればシフトで重なりたくないなぁ」って言う者もいた。
直属の上司(女性、ヤンママ)ともあまり上手くいってないようです。
手負いの5号に再委託するにあたって、直属の上司であるヤンママさんに一応は承認をというか、事後とはいえ言っといた方がいいと思ってさ。電話したんですよ。
「例の件、彼女に委託したから」
「ああ、構いませんよ。ウチのエリアの件ですから」
「怪我してるからどうかなぁと思ったんだが大丈夫そうなので。彼女いつもそうなんだが、自分が行くってきかないんだよ。前に私が自ら済ませたり、他へ振ったらムクれたことがあってさぁ」
「ああ、あの子はねぇ。頑固で強情だしプライドもあるし。いつ行くって言ってました?」
「〇〇店が営業再会するその当日です。その日のうちに行くって言ってた。後日でもいいけどそういうのは早めに出した方がいいからね」
休業していた支店の営業再開、みたいなものなんです。
「いついつ日ですか?」
「そう」
「その日に行くって?」
「うん。勢いづいてたが」
「ハァ~(ため息)」
ヤンママはため息をついた。なんだ?

「その日はですねぇ。横浜の某支店で欠員が出て、彼女(5号)にヘルプを依頼したんですよ。でも彼女、怪我した箇所が痛むし、その某支店が遠いし、そこまで出向くのがキツいですって断られたんで、他の子に替えたんですよねっ」
最後の方のヤンママの声音は何だか憤慨気味だった。5号は直属の上司であるヤンママからのヘルプ依頼を断って、別部署の私の委託を優先して受けたのである。それも断った同日にね。
「それは、ちょっとなぁ、マズいなぁ」
「でしょ。ですよね。筋が違うんじゃないかなと思いますよね」
ヤンママは内心ではオモシロくなかったと思う。

「そっか。済まなかった申し訳ない。別の日に変えさせようか」
「いや、いいです。だってもう受けちゃったんだし。彼女が大丈夫ならいいです」
「本人はその日、病院に行くんでその足で行くって言ってた」
「病院の件も聞いています。だから他の人に替えたのもあるんです。ウチのエリア内のことですから誰かが行かなきゃならないんだし」
「行くって言いだしたら聞かないからね」
「まぁ彼女のいいところでもあります。これは自分の仕事ってなったらやり通すんで。」
「それもあるが・・・」
そこまでにしておけばよかったのだが。私はまた余計なひとことを言った。

「彼女、私のことを好きなんだと思うよ」

しばし沈黙になった。私は内心で「シマッタ」と気づいてはいますが。

しばらく間があって、
「それはあると思います」
否定しなかった。クールに言われた。
「いや、シマッタ、ごめん、でもヘンな意味ではないよ」
「アハハハ(笑)わかりますわかります。でも〇〇さん(私のこと)LOVEなのかなって見える時はありますよ」

「自分で自分を持ち上げて、上司部下の関係が損ないかねないこと言ってどーすんのよっ」(ジャン妻)

怪我して、怪我をやせ我慢して、自分なんかの委託業務を優先的に受けてくれる5号を可愛くないわけがないだろ。
5号はどっか筋が違ってる感もある。心配だが育成する気もないのだ私は。今のままのキャラがいい。無責任だな俺って。

完治した草5号は先日の会議に来社した。他の草たちに囲まれて怪我の心配をされ、傷の最初の写真を見せまくってドン引かれ、治りかけた生傷を見せて、想像を超える自己免疫力に唸られてた。
モザイクだらけの会議室風景、
草たち1.jpg草たち2.jpg
会議の合間の休憩時間に私のデスクにも来ました。来る前にCメールきて、
「本社にいますか?」
「いるかもしれないけどいないかもしれないよ」
「いなかったら残念、置いときます」
「なるべくいるようにするワ」
いそいそとやってきて、
「こないだのあれ済みました。ハイこれ控です。次はあの件ですね」
「うん」
もう次の案件を意識、心の準備してるのか。そういうのが見えるので「こないだどっかのヘルプ依頼断ったんだって?」とは言いませんでしたよ。言えなかったんだよね。
私はちょっと顎を引きながら、5号の怪我した脚に視線をやった。
「あ、もう全然平気っス。何なら傷痕お見せしましょうか?」
「いやいい、遠慮する」
5号は怪我した方の脚を上げた。宝塚歌劇団のラインダンスのように。30度くらいの角度で。
コメント(0) 

草の者 増殖! [人間ドラマ]

私の正規ではない部下、草の者たちも増えた。
発足時は8人でスタートしたのですが、今は番号でいうと19号まで増殖した。
途中で寿退社したり、家庭事情で退任したりして5人欠けたので実質は19−5、現在は14人が現役です。
草たちの会社内での正式な職位は主任です。数多い支店を幾つものエリアに分けて、そのエリア毎に事務員たちに上に据え置かれた職位です。

数年前、全支店を束ねる責任者だった伊東甲子太郎(現在ジャン妻がいる会社取締役)が私に言うには、
「これから支店や社員の数が増えるので〇〇さん(私のこと)ひとりでは無理ですよ。主任たちを使ってください」
そう置き土産をしてくれたのが発端です。この件では伊東に感謝してるよ。
それ以来、会社や支店の絶対に必要な根幹である申請事項を私が元締めして草たちが走る、そういう関係になっています。
組織上は部署が違うので当初は業務委託だったが、近年は草たちの正規のボスが私の名前と業務内容も公に出すようになったので、私と草の関係や業務は議事録にも記載され、もう陰の部下でなくなってきたといっていい。

草たちは19号を除いて女性です。年齢は最も若い15号が20台前半で、他は30半ば~40台後半までといったところかな。
私が知る限りで既婚者は2名、バッテンは2名(もっといるかもしれない。)殆どが独身らしい。パートナー事実婚はいるかもしれない。誰も「仕事が好きです」なんて口が裂けても言わないが、草5号と8号のように「アタシはこのままいきます」ヘンな悟りを開いたのか、自分に言い聞かせるように言ってたな。
私の中で草たちのプライベートはなるべくベールに包んだままにしておく。でないと私情が入ってしまうから。

草1号、O美
13年前に私が面接、採用しました。
採用した理由?外見です。美人だったから。
だった?過去形ではないが、今はリスベット(蜘蛛の巣を払う女)みたいに髪を短く切り過ぎちゃって、採用時の面影は全く無い。
正式にはZ女史の部下だった。女史も一目置いています。
(だった?過去形?その件については別途項を改めます。)

後輩に対して厳しい口調だったり、エリア長に対して喧嘩まがいの口調が出るが、私にだけは従順です。「できません」「そんなの無理です」は絶対に言わない。何故かというと私に嫌われたくないからですよ。この子は単に私が好きなだけなんです。(ヘンな意味じゃないよ。)
1号です。会議室であまり仲がよくない11号を詰っているところにでくわしちゃったところ。
処理済~黒い1号.jpg
「書記やったことある?」(1号)
「やったことありませぇん」(11号)
「じゃぁ次回やってよぉ」
「ハイ・・・」
のような会話をしとったよ。1号と11号、一桁である先輩と、二桁の後輩との温度差を見たよ。

草2号
ハァ~っ、この子か・・・。
2人めで早くもため息です。2号は天然、おっとり型、指示すればちゃんとやるが指示命令しないとやらんのだ。
自分から気づこうとしない。「こうすればいいじゃないか。気づけよ」「あ、そうですね、すみません」を数年前から繰り返している。
やる気がないのではない。本当に気が付かないだけ。
休憩室でワイドショーを見てる2号です。
処理済~休憩中の2号.jpg
「そんなくだらないの見てんのか」
「あ、ハイ」
「そういうのばっか見てっと、噂話ばっかりしているオバちゃんになるぜ」
「あ、ハイ」
そこでムキになって「そんなことないですっ」「もうなってますっ」とでも反撃してくりゃいいのにさ。

草3号
痩せた神経質な子で、事務能力、教育能力、調整力等は草たちの中で高い方だ。
男嫌いのようです。「結婚なら仕方がないけど、そうでない男関係で辞めるとか異動を拒否るなんてトンデモナイ」って憤ってたことがある。「アタシだってあちこち異動させられてるのに、何でこの子は拒否るんだろう。何で上はそれを許すんだろう」ってプンプン怒ってたんです。
でもできる子なので今年の社内表彰で表彰された。事務部門の優秀社員賞だかMVPだったかな。その時期に「よかったじゃねぇか」って言ったら、
「ハァ~」(ため息)
「だがお前さんは貰って当然だぞ」
「ハァ~」
それが逆にプレッシャーになり「ハァ~」嘆息が多くなってきた。古参のお前さんがそんなんじゃぁ困るんだぞ。
昨日も会って打ち合わせしたのですが、
「おぉ〜い今年のMVPオンナァ」
「な、なんですかっ、そういう呼び方止めてくださいっ」
「だって賞取っただろ」
「取りましたけどっ。いただきましたけどっ。もうっ。プレッシャーでプレッシャーで」
でも会社ってのは与えた以上は返して貰うモンだからな。ただ与えるだけじゃぁないよ。
処理済~神経質な3号.jpg

もと草4号、U紀(仮名)
本社中枢に異動、抜擢されて重大なセクションにいます。美女なので本社男性陣の視線を釘付けにしていたが、最近はそうでもなくなった。美人は3日で慣れるんだよ。
私への口調は蓮っ葉で殆どタメ口に近い。
実はシングルマザーで、ジャン妻が本人から聞きだしたところかなり重たい去を背負っていた。やや暗いのはそのせいか。
処理済~歩いて来る長身のもと4号.jpg
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2019-04-24-1
U紀はかつて同格だった草たちからひとりだけ抜擢されたので、他の草たちとの温度差が広がってきている。草たちを指示する側にもなっているので浮いています。まぁそりゃそうだよな。かつて同格だったのがそうでなくなったんだから。
「U紀さんは無茶振りする」(9号)
「U紀さんのセミナーだからなぁ。でたくないなぁ」(嫌そうな5号)
会議や研修が終了して軽く食事か何か行くにしても、古参の1号、3号、5号、8号たちとは別行動で、新参でオドオドしている新しい草たちを子分にして?姐御のように引っ張ってってますね。

草5号
誰もが認める男らしい女性で、人気と怖れられ不人気が半々である。
毒舌です。口が悪いんだ。上の者にも下の者にも誰に対してもぶっきら棒な物言い、稀に諍いをおこすので上長もハラハラしている。
だが私には従順で、私の指示には1号と同じく「できません」と言ったことがない。ないんだけど物言いがさぁ、
「その日までにできっかなぁ」
「何とかなっかなぁ」
「やりますっ!」
無理そうでも5号を差し置いて他の草に業務を振ったり、私自ら動くと機嫌が悪くなる。膨れっ面になるんです。
まぁそういうところが可愛いっちゃぁ可愛いですけどね。これもヘンな意味ではないよ。
処理済~草5号1.jpg
この写真は私が見舞って嬉し気に微笑んでるところ。5号は私の委託業務中に大怪我をしたんですよ。それを見舞ったんです。
もちろん労災適用ですが「大丈夫っス」頑固な子で、いつも私の前ではやせ我慢。怪我に関しては別記事でまた登場する予定。
「っス」が多くなってきたな。声音も太いので電話だと男と話してるみたいですね。

もと草6号
群馬の西毛出身で裕福な地元名士の末娘だった。田舎(失礼)のイモお嬢様だったのだが、首都圏に嫁いだことで職制から引いて主任からいち社員に戻った。なのでもと草です。いつも「東京は物価が高い」ってボヤいています。
主任、草で現役の頃にこんなことを言っていた。
「アタシたち(主任たち、草たち)って30台半ばからそれ以上の独身ばかりじゃないですか。会社はそういうのを狙って声をかけたんですか?」
鋭い指摘です。実際そうらしいのだ。んでもっていちばん先に入籍して主任から退いたんですよ。まだ都内の某支店にいますけどね。
「群馬、あの子(後任の15号)で大丈夫でしょうか」
「なに?お前が言うか。お前が結婚したせいだろうがぁ」
「えぇぇぇぇぇぇぇ~っ」
まだ群馬にいた頃、独身の頃、作業中の6号の後ろ姿。
今は引いた6号.jpg
もと6号には今でも彼女が所属する支店の分だけ委託させています。もと6号の支店は12号の管轄なんですが、もと草の者なんだからできないとは言わせないよ。
ただ、遅いです。
「まだ出しに行ってないのか」
「今日行こうと思ってました」
「確か前もそんなこと言ってたな。蕎麦屋の出前じゃねぇんだぞ」
「今日、必ず行ってきます」
行って戻ってきてから、
「蕎麦屋の出前完了しました!」

もと草7号、
東海エリア担当→家庭事情で上京→今年になって寿退社して某国へ転居、引退した。
まだ東海、遠州にいた頃、駅から遠い支店があって、そこから六合駅(藤枝と島田の中間)まで乗せてってもらったことがある。美人なので車内は楽しくもあり息苦しくもあったな。
処理済~寿退社した7号.jpg
お幸せにと言いたいが。去り際に微妙なことを言っていた。相手の男性の転勤次第では戻ってきたいと。嫁いだ県にもウチの支店があるのはあるのだが、転居先からだと通えないと。
戻ってきたい?そんなにいい会社かウチは?
7号はウチに来るまでは個人のオーナー会社にいたのだが、そこは「会社がちゃんとしてない」だったそうです。オーナーには絶対服従、よくある話だ。
その会社をウチが買収しちゃったのです。やることが増えたとはいえ今の会社の方が断然いいというんだな。
会社を悪く言って辞めるのはよくある話だが、会社が好きで未練があって辞めた珍しいケースです。私は最後に会った時に「自分の幸福を優先しなさい」と言いましたが、内心では「おまえはもういいトシなんだからさ」ですよ。
でももしかしたらいち社員として戻って来る可能性が無きにしも非ず。16号が後任です。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-01-11

草8号、
普通に優秀です。普段は物静かです。だが隠された一面を知ったよ。ウチは顧問弁護士がいる別室みたいな部屋があるのですが、私の草になる数年前、その別室に内部告〇をして当時の上長を降格、更迭させた過去があるのだ。
単なる告げ口なんかではなく、告発して改善すべき内容だったけどね。ホントはコワイ女性というか、そういうことができる女性なのだ。
一応私には従順だが、そんな真の姿、裏のカオを知ってしまったのです。知らなきゃよかったんだけどね。
他の草たちとは距離を置いているが、この写真では左に2号、右に8号、手作業しながら「そっちはどう?」談笑していた。
処理済~2号と8号.jpg
8号は拙ブログによく登場した山女Uの部下だったのです。Uは拙BlogのⅠの頃から登場してますが(最近は幸福になったので出てない)そのUが8号に私のことをいい意味で色々と吹き込んだ形跡があるので私には従順です。1号や5号、何故か次に紹介する9号と仲良しですが、もと4号U紀とはあまり仲良くないみたいだね。11号から先は歯牙にもかけていないね。
草たちは決して一枚岩ではないのです。これだけ数増えたら一致団結なんて絶対無理。各人のレベルや経験値の差もあるし。

草9号、
いやぁ、この子を誰が抜擢したのかなぁ。
いい子なんだがすぐパニクる。先にできない理由をズラズラとあげるので、私はこの子に期限のある業務は依頼しなくなった、いや、依頼したくなくなった時期がある。
自身の労働環境を自分で整備できない子だった。
「あれもあるし」
「これもあるし」
「いつできるかわかんないよぅ」
それでは困るんだって。自分が動けるように自分でシフトや予定を組まなきゃ。
処理済~計測中の9号.jpg
9号が寸法を図面に記入すべく測っているところ。
測ったはいっけど、面積の計算や単位換算ができなかったんですよ。私が教えましたけど。
この計測作業のあと、在来線で一緒に移動したのですが、
「時間がないんでお昼は歩きながらパンでもかじります」
「高校生じゃあるまいし。いいトシしたオンナがそんなみっともないことすんな」
「いいトシですってぇ?」
「あ、いや」
後輩たちが増えたので最近になってようやく少しずつやる気になってきた。「私、やりましょうか?」ぐらいは言うようになったから。

処理済~寿退社した10号.jpg
もと草10号、
長い黒髪、細い切れ長の黒目、雪国を舞台にした和製ホラー映画に出てきそうな妖麗な美女だったが、2年前に寿退社、前述の9号が後任。
私より背が高い女性だった。確か山梨県は郡内(小山田氏の郷)に転居したんじゃなかったかな。
「そこに支店つくってくださいよ。そしたら戻ります」なぁんて言うとったけどね。

処理済~草11号と15号.jpg
もと草11号、(写真左)
平成23年に私が面接、採用しました。事務ワークが抜きんでて会社表彰を受けたこともあるが、残念ながら家庭事情で退任、草から退いた。
退く前に個人的に相談を受けたことがある。
「ちょっと無理そうです」
「ああ、そういうことなら降りたら?家族優先にしなよ」
都内の大通りで肩を並べて歩きながらそんな会話をしたな。その時点で私は11号の後任にこの後に出て来るAYAKA(17号)に目をつけていた。
11号のことを思いながらすぐ次の17号を狙っている私はやっぱり会社側の人間なんですよ。
草から退いたことで主任に支給される会社携帯を返却したのだが、過去の業務メールを全消去するのはいいにせよ、あろうことか電携帯番号や携帯アドレスまで全消去して返却しやがった。そのまま渡せばいいのに。

草12号、
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-06-17
この記事で、12号の上長が退職後に亡くなり、葬儀に私と出席して、斎場で大泣きしてから信頼関係ができた子です。私はその亡くなった上長が引き合わせてくれたと思っている。
これはその時の斎場に掲示されてた集合写真で、12号と私が写っています。
処理済~12号が写っている.jpg
明るく朗らかで積極性もある、人間性もいいので彼女を悪く言う人はいないな。
どうも既婚者らしいのだ。住居は荒川区内で、ドカ盛りの例の店から半径数百m以内だという。まさかあの店の大盛りチャーハンをシェアしてないだろうな。

草13号が前にいます。私と一緒に静岡駅に向かう東海道線車中です。
処理済~13号.jpg
退職した7号は東海エリアから東京に転居したのですが、その後任で東海エリア担当に抜擢された。
口の利き方がよくないという意見もあったが、他に東西に動ける者がいなかったのである。東海エリアって広いじゃないですか。
「自分静岡県民ですが、ひとりで廻ってみて、改めて静岡県ってこんなに広いんだなって思ったよ」
拙Blogでは静岡記事でB子という名でちょいちょい登場済みだから私とも親しいが、最近ますますタメ口が多くなってきたぞ。
「アタシがやるの?ワカッタやるよ。いつまで?」
でも内弁慶で、支店にいる時はブイブイ言わせてるが、本社に来ると圧倒されて肩をすくめてシュンと萎縮している。
「皆さん凄い人ばっかりで」
今はそう思っても、いずれそう思われる側になるさ。

草14号、
14号の拠点(支店)はJR某駅前にあり、支店の2階に休憩室兼事務室があるので、私はそこで一服することがある。
すると14号が事務室に入ってくる。よくお喋りするのです。このオンナ、やけに聡明で仕事ができると思ったら、前職は同業社大手の主任クラスだったのがわかった。
だから仕事ができて当然なので誰も誉めないんですよ。純粋培養ではないからです。
娘さんがいるらしいが、亭主がいるのかどうかは謎、写真はありません。

草15号、
現在の群馬エリア担当だが、前述の蕎麦屋の出前オンナ、もと草6号が危ぶんでいた。
「あの子で大丈夫でしょうか?」
草たちのなかでいちばん若いからです。まだ20代前半ですから。貫目不足なんです。
過去に散々登場した笑ふ女、酔っ払いオンナ他、ベテランの事務員どもが受けないから、仕方がなく消去法で決まったのです。それでいて連中は「あの娘さんの指導に従うんですか?」ってなるんだってさ。
私は平成24年から知ってる連中の中から抜擢して欲しかったんですがね。
左にいるのが11号で、その右隣が15号です。
処理済~草11号と15号.jpg
15号はこの記事で、迎えにきてくれた子です。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2016-08-22
実家がどうも凄い場所、地域にあるらしい。ポツンを1軒家ではないが、まぁ西毛の何処かですよ。

草16号、
群馬から戻った平成25年、ある支店が撤退することになり、そこで閉店作業を一緒にやったのがこの子、16号です。
7号の退職で抜擢されたのだが、7号が上京する前、私は「主任やってよ」って声はかけています。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-01-11
この時は「手当が安いし、仕事量だけ増えるし、〇〇さん(私のこと)の業務だけならいいけど、△△さん(当時のエリア長)の直の部下はイヤ」って断られたんですよね。
今回は指名されて観念したのかと思ったがさにあらず。
「前に私に言われてヤダって言ったのに、今回は受けたんだ?」
「他にいないっていうしぃ。だったら一度受けてぇ、アタシはそれほど仕事ができる人間じゃないのよっのを会社に知って貰おうかと思ってぇ」
「???」
処理済~草16号2.jpg
風雨強い中を私と業務デビューしたのですが、まぁよく喋る子で、昨今の風潮である「電車内では会話は控えめに」どころじゃなかったですね。
止せばいいのにこんなラインを大先輩の草1号に送信したんです。
「今〇〇さん(私のこと)と引継ぎデート中でぇす」
草1号からのレスは、
「あっそ、よかったね」(草1号)
冷たく突き放されたそうである。最古参の1号にしてみれば「アタシがデビューした時はそんな介添えなんてしてくれなかった」ってなるじゃないですか。

草17号、AYAKA
地味で目立たないイチ事務員だったが、昨年私がモグラ駅(土合駅)のトンネルに出入りしてた時に突然電話が架かってきたのが最初の接点だった。「誰に聞いていいかわからないので〇〇さん(私のこと)に電話してしまいましたすみません」
誰に電話していいかわからない?だから私?そうやって選ばれるって私って凄いなと自画自賛したよ。
相談、連絡、事後報告のポイントがすっげぇ的を得ていたので11号の後任に推薦しました。AYAKAでいいんじゃないかって。
私に決定権はないがそしたらホントにそうなっちゃったんです。でもAYAKA本人は私が推挙したことを知らない。写真はありません。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-02-03
17号AYAKAはこの記事に登場していましたね。16号でも17号でも「コイツは主任いけそうだな」って着眼した自分を自画自賛しています私。

草18号、KANAE
群馬から帰還した平成25年に中途採用で現れた。最初は私に対してビクビク、オドオドしていたが、そのうち慣れてきて、自分で言っちゃいますが私の大シンパ。
18号は草3号の後輩だが、実はいち社員の時点で3号より先に社内の事務部門で表彰されています。でも18号がいる支店のエリアは草3号が取り仕切っていたので、それからしばらくは鳴かず飛ばずだったのだ。3号が他エリアに異動になったのでようやく後任で抜擢されたのです。
この写真の右がそうです。
処理済~右18号.jpg
福島県某所の出身だが、戊辰で朝敵にされた会津藩をあまり快く思っていない。というのはどうも奥羽越列藩同盟に加盟したが途中で新政府に寝返った藩の出身らしいのです。福島県民にもいろいろあるんですね。

草19号、
草たちの中で唯一の男性です。今年になってから自分と遣り取りするようになったのだが。。。
草たちの中で唯一会ったことがないのだ。
北関東の某エリアを担当しているのだが、他の草たちと違って電話、メール等で充分指示が通じるので、手取り足取り教える必要がない。会ったことが無いしどんなカオしてるのかお互い知らないので写真はありません。

「19までいるの?」
「途中何番か欠番になってるけどね。4号、6号、7号、10号、11号、だから、ホントの意味で増殖というか、増えたわけでもないんだ」
「欠番に埋めないの?」
「埋めない。もう去った彼女たちともドラマがあったんだから」
「ふぅ~ん、で、〇〇さん(5号)のお見舞い行ったの?」
「・・・」
コメント(2) 

メールの功罪 [人間ドラマ]

缶コーヒーや宇宙人ジョーンズのネタじゃないですよ。
ウチのBOSSの話、
ボス.jpg
まだコロナが感染拡大する前のこと。
月曜日、朝の満員通勤電車内でつり革につかまって立ってたのだ。
横浜駅に滑り込んだら前の席が空いた。
周囲に高齢者がいないか確認してから私は座った。腰が痛かったんだけど空いたんだから座るしかない。
そしてしばらくしたらストンと寝落ちしてしまったのです。
通勤電車だから爆睡するわけにはいかないが、体内生物時計が稼働して、私の身体は起きるべきところで覚醒するだろうと。

そしたら。。。

起こされたんですよ。会社携帯のバイブレーションで。
ヴィ~ンって鳴ったの。

私の業務PCのメールサーバから、衣類のポケットに入ってる業務携帯(ガラケー)にメールが転送されたのですよ。その着信音です。
PCから携帯に転送される設定になっているのです。そうすれば外回り中でも、共有すべき指示事項や内容が見れるのです。ガラケーなのでPDFとかの添付データは見れないのですが。
ビジネスマナー1.jpg
ビジネスマナー3.jpg
時間は8時半過ぎだった。誰だこんな朝っぱらからったってもう8時半なんだけど、朝の通勤時間帯だから何か突発的な緊急事項か、急な欠員や事故とか。
見たらウチの〇長、BOSSからだった。
何だろうと思って開いたら何のこたぁない。神奈川県内の某エリアを束ねるエリア長のひとりであるM子が、昨日のうちにBOSSに送信した業務報告についての回答をBOSSが返信したのです。報告者のM子他、上層部に全て配信したのです。
M子にはToで、私にはCCだった。管理者の等級とはいえ取締役や部長職の1等級下なのと、今は上層部や中枢から退いたポジションにいる私にはBccでもいいんだけど、内容的には私にも関係する内容だったけどね。
(M子はhttps://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2019-04-25-1に登場しています。)
ただ、朝8時半過ぎに送らんでもいいのにさ。9時出社してからでも充分な内容だった。今日は月曜だし、今だって東京本社に向かってるんですよ。そこでカオを併せたら言えばいいのに。

やれやれ、起こされちまったか。あと5分かそこらは寝れたのに。
起こしてくれてありがとうよ。ちょうど最寄り駅に着いたので、忌々し気に立ち上がって腰をさすりながらヨロヨロとホームに下り立った。
起こされた駅1.jpg
起こされた駅2.jpg
(この駅は品川駅ですが、島式ホームに東海道線と京浜東北根岸線が共用利用していますね。不思議な光景だ。高輪ゲートウエイ駅ができたので路線を付け替えたんだと思う。)

さて出社しました。実はその日、私は剃刀負けして鼻の下(別に長くないよ)をプチッって切ってしまい、血が滲むので小さい絆創膏を貼っています。
ETVでフロアに上がったらBOSSがWCから出てきたのだよ。シマッタと思ったがもうあとの祭り、BOSSが大きい声で、
「どうしたんですかぁその絆創膏はぁ?」
BOSSは声がデカい。気合入れて腹から出すんです。
私は辟易した。察してくれよ。スルーしてくれよって。

(BOSSは社員とのコミュニケーションが下手で、前も前橋まで日帰りしてきた私に向かってデッケぇ声で、
「〇〇さん(私のこと)、グンマに日帰りですかぁ」
「泊まらなかったんですかぁ」
「前は泊まってよく飲んでましたよねぇ」
知らない人が聞いたら私は飲む為にグンマに行ってたように聞こえるように言うもんだから閉口を通し越して腹がたったからね。)

「剃刀で切ったんですよ」
「そんなに肌が弱いんですかぁ」
るせぇなこのヤロゥいい加減にしろよって。私はアタマの天辺から顔面が赤くなった。ソリ合わないオンナやDON子だってそういう突っ込みはしませんよ。
男性職員が小さい声で「どうしたんスか?」って言って来たから「剃刀で切ったんだが、それを今しがた、ETVの前の廊下でBOSSにデケぇ声で突っ込まれた」
「心配して下さってるんですよ」
すりごますってんじゃねぇ。
「心配なんかしちゃいねぇよ。構って欲しいだけだ」
そう暴言を放ったら上長がイヤそうなカオをした。「〇〇さん(私のこと)その言い方は」とカオに書いてある。

ウチのBOSSはねぇ。
悪い人じゃないの。むしろいい人だと思うな。私も嫌いじゃないしね。
カリスマ性とか親分肌とかそういうのはゼロ、皆無、ナッシングだけどね。
命令したことってないんじゃないかな。朝礼なんかでもいつも「何々の案件についてよろしくお願いします」なんですよ。アナタはTOPなんだからお願いしてどーするんだっつーの。命令調で言えばいいんだって。だからナメられやすい。若手の取締役連中はBOSSから声を掛けられなければ知らん顔してますからね。
BOSSは社員とコミュニケーションを取るのが下手なのは皆、知っていて、
「ただでさえコミュニケーション能力が下手なんだから時間外にメールなんかすんなよって」
「〇〇さん(私のこと)それ逆だと思う。コミュニケーション能力が無いから時間外にメールするんですよ」(ソリの合わないオンナ)

メールについては前にもあったよな。昨年、蕎麦宿にいて18時「永年勤続20年おめでとう」のお祝いの一環で蕎麦懐石を美味しくいただこうという乾杯のタイミングでBOSSが不急メールを送ってきたことがあって、
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2019-07-26
何かと思って見たら「いついつ何時頃から各部門へのヒアリングが行われます」とあって、関係者へのタイムスケジュールが一方的に記載されていた。「予定を見といてください」だけですよ。
私はムカッときたので「返り討ちにしてやりますよ」って返信したのです。そしたらすかさずレスが来て「果し合いじゃないんだから戦闘モードにならないでください」
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2019-11-20
レスは早いです。速いといってもいい。この後でまた出てきます。

「アナタの態度もよくないけど。確かに週明けでいい内容よねぇ」(ジャン妻)

後日の宴席で私の前にたまたまBOSSがいてさ。
「金曜日の時間外にあんなメール送らなくてもいいじゃないですか。月曜日で充分間に合いますよね」
って絡んでやったのだ。
「それは、自分が忘れるといけないと思って」、
自分の為だけですかい。忘れるくらいならたいした内容じゃぁないんじゃないのか。
ただ、朝の8時半も、蕎麦宿にいた18時も、その時間だと業務時間外とはいえないギリギリです。始業前、終業直後し、支店によっては8時〜営業、〜20時閉店、そういう現場もあるの。だからこっちも飲み込むしかないのですが、緊急事態発生云々の内容じゃないジャンかよ。

ところが続いたんですよ。朝のメールが。
うたた寝してたらまたしても8時半過ぎに起こされた。またヴィーンって会社携帯がバイブレーションしたのです。
今度は誰だ?何かあったか?と開いてみたらまたしてもBOSSからで、内容も不要不急でも何でもない。先週末までの会社全体の売り上げデータだったのだ。
売り上げデータは上層部だけでなく私も含めて本社職員は全員に配信されます。速報ベースなので売り上げと客数だけです。人件費や固定費、通信費、諸々経費は請求書が上がってこないと集計できないので翌月になります。
でも売り上げに対して前月度の経費を当てはめれば概略で利益も把握できます。速報ベースとはいえ大事なデータではあります。
そのデータは店舗を統括する部門がToになっています。そこの取締役が言ってたのは、
「あんなデータを毎日送って来られても毎日は見ないですよ」
週1日でいいと。それを見て日々一喜一憂する必要もないというんだな。私もマメに見るなら週に1回か、最終営業日を含めて「前月の総売上」でいいと思います。

売り上げ責任者である統括部長様に言いました。
「朝2回起こされたんですよ。あれって時間外業務に該当しませんか?」
「いや、それがですね」
意外だったが、違うという。
「自分も前に言ったんですよ。早朝と夜間に業務メールを送るのは控えましょうって。そしたらBOSSは『それって私に言ってますか?』そう言ったんです。その場で、朝はせめて8時半から、夜は20時までってなったんです」
「夜20時まで?」
「ハイ」
「最も長い営業時間の支店に合わせたってことか。そうなんだ。で、朝は8時半からね」
「まぁそうですね。9時から会議だとすると、その前には知っておかないといけない時もあるんで」
なるほどそういうことですかと。で、8時半になったら待ってましたとばかりに送ってきたってことか。
ビジネスマナー2.jpg
8時半から20時までにはシブシブ納得しました。
だがもうひとつ問題があって。
売り上げでも予算でも開発費でも経費でも何でもいいんだけど、その基になる試算データ、あるいは中間データを社員がBOSSにメールで報告したとします。BOSSが各関係者に配信するのではなく、担当者がBOSSに送信するんです。
すると速攻でレスがきます。「データありがとうございました」って。
レスが早過ぎるんです。間髪入れずにね。BOSSの業務PCのアドレスはBOSSの頭脳に直結してるんじゃないかってくらい反応が早いのだ。
そのレスが「データありがとうございました」「お疲れでした」で終わればいいのですが、末尾に必ず追加の質問が入るのですよ。
「何々の何々がこうこうなっておりますが、その内訳と理由を教えて貰えますか?」
こんな感じです。BOSSは数字にメチャ強いので、わずかな時間で「これはオカしくないか?」というポイントを把握できるのです。
ところが送信した報告者は、BOSSに送信した時点で「終わったぁ」安堵してるのと、時間によっては送信したと同時に退勤しちゃいますね。なのにBOSSから次の質問を含めたレスがすかさず届く、これが煙たがられてる。せめて配信された時刻を見て「急ぎませんが・・・」は入れるべきだろう。

で、送信者が退勤してもう席にいないのに、BOSSは部屋から出てフロアにドタドタ入ってくる。すぐ返信が来るものだと勝手に思ってるんです。
「誰々さんは?」
誰々さんとは送信した者です。
「今しがた帰られましたよ」
「そうですか」
BOSSはスゴスゴと自分の室に戻っていく。
まぁその者、報告者も、退勤時間ギリギリまで待って送信して逃げるのもどうかと思いますがね。
その日のギリに報告しないで1日あるんだから何処かで中間報告やお伺いを立てればいいのですよ。

もう辞めたけど、https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2019-11-20に登場したスマイルという子はBOSSから時間ギリに追加依頼が来ると、
「わかりました。それは明日でもよろしいでしょうか」
スマイルは時短社員なのでBOSSも無理は言えない。
「あ、それで結構です」
すごすごと下がっていく。それを見たソリ合わないオンナは拍手喝采ですよ。「今の返しは良かったね」って。その時は私もそう思った。その場でソリに同調はしなかったけどな。

またそう遅くない日のこと、送信者がBOSSに送信したと同時に外出したと。昼休憩とか。
ドタドタ入ってきたBOSSは、
「誰々さんは?」
ボードに行先書いてあるんですよ。昼休憩の札とか。帰社時間何時とか。それ以上でもそれ以下でもないんだ。
「そこに書いてあるだろ」
とは言ってません私もさすがにそこまでは。でも言いたくもなるよ。BOSSが探してる送信者は私んトコのシマ(部署)の人間じゃないモン。私が把握する義務ねーし。
BOSSが室に戻って、その者に追加質問メールでも送信して、昼を喰ってるその者の携帯に転送されたら「早く戻らなきゃ」になってランチが台無しである。戻ってくるの待てばいいじゃん。

「そこに書いてありますよねって言いそうですよね」
「言わなかったんですか?〇〇さん(私のこと)らしくないですよね」
(ソリの合わないオンナ)

BOSSのそういう癖がわかっているので、送信した者はBOSSの追加依頼を含めたメッセージを翌日まで見ない、見ても翌日までレスしない、あるいは私のように会社携帯に転送する設定にしてませんね。

ねぇBOSS、アナタが送信したメールは社員から見たら「即、業務!」と意識するんですよ。
緊急対応が必要な場合や、大事な連絡をしなければならない時等、止むをえず業務時間外にメールをしなければならないこともあるだろうけどさ。
そりゃ役員、取締役同士ならいいのよ。取締役ってのは24時間会社経営のことを考えてるべきだからね。(ウチの連中はそうは見えないけどね。)
今の時代、従業員にはまずいのではないかな。社員が時間外にメールを気にするしないは個人の自由なんだよ。だから知らん顔してればいいのだが、メールの手軽さ故に相手の時間や様子を考えずに送信できてしまうのもまた事実なんだな。

そりゃ送信する側は「送信しました」それで安心するだろ。「送信したんだから」見て当然かって?でも受けた側はその人によっては、時間帯によっては負担だよ。私みたいにそれ相応の自信があるか「こんな時間に配信するなよ」って傲岸不遜な態度を押し出せるヤツばっかりじゃないからね。
ビジネスマナー5.jpg
ビジネスマナー6.jpg
でもBOSSからの定期的なメール配信はある日突然無くなったのです。経理取締役が代行することになった。
無くなった理由を聞いたら。。。
部長職以上と各方面のエリア長が集合する会議が月イチで開催されています。今はコロナ感染拡大と非常事態宣言とかがあって、集合する会議のやり方を見直してTV会議になったのですが、そうなる前のこと。
何かの議事進行中、BOSSは退屈したのか、自分に関係ない議題だったのか、ひといきついたらいつもの売り上げメールを配信し忘れてたのに気がついた。
忘れてたのを思い出したかのように、その場で関係者全員に配信したのです。
するとどうなったか。BOSSの売り上げメール配信者はその会議に列席している連中全員ですよ。各人の業務携帯に転送されて、そこらじゅうで着信音、バイブレーション音が一斉に鳴りだしたというから笑える。
出席者は呆気に取られて会議進行はSTOP、中断しました。
壇上のパネリストや進行役も気づいたそうです。内心では「この場で配信するなよ」うんざりだったそうだが、敢えてその場でカオには出さずに、
「今のって何ですか?」
「あ、いや、すみません、忘れてたんで」
「・・・」
日頃ロクすっぽデータを見ようともしない現場統括部門の長たちは呆れて尚且つ知らん顔。見かねた総務部長と経理部長が「ああいう場ではお控えください」後でやんわり注意したのと「今後自分が定期的に週イチで配信を代行します」になったそうです。BOSSにこれ以上恥をかかせたくなかったのである。
私はBOSSに「最近売り上げメール来ませんね」とイヤミ言ってやろうとしたのですが、さすがにジャン妻に止められました。「そういう皮肉は止めなさい」って。
最近のBOSSは、代行してくれた経理部長んトコにドタドタとやってきて「売り上げデータまだですか?」督促してますよ。
「あ、もう少ししたら送ります」
「自分あと何時には出るんで」
「わかりましたそれまでには送れます」
送れますが遅れますにならなきゃいいけどね。
ビジネスマナー7.jpg
今の時代、会社のデスクにデンと鎮座している固定電話の使用率は減ったかもしれないが、個人、あるいは会社の携帯、メールソフトやLINE等の普及で、帰宅後や休日、時間外に送信する傾向はまだあるようです。
配信する側も時間に気を遣うべきです。そりゃ突発性の事件、事故とか、緊急内容を関係者に配信するのはまぁ仕方がないにせよ「明日でいい」「週明けでいい」不急のものなら翌朝、翌週朝まで待った方がいいんだ。
世の中が便利になる一方で起こり得る弊害も多くあることを考えないといけない。受ける側の身や立場になってね。
コメント(22) 

ワンショット [人間ドラマ]

外廻りから帰社して、
手を洗って嗽して、
デスクに戻ってPCの電源をON、
USBを繋いで、
外出先から指摘された修正、訂正を忘れないうちにカタカタ打ち直して、

フッとひと息、

そして自販機へいそいそと歩み寄る。本社フロアに自販機があるのです。SUNTORY BOSSです。
(コーラコーラ・・・)
私の心の声です。喉が枯渇しています。
100円玉と10円玉を挿入して、ボタンを押して、ビーッ、ガッチャン、ゴロン、取り出します。

プシュッ!

グビッ!

シュワシュワシュワ。。。

喉を潤します。強い炭酸が喉に五臓六腑に沁みわたる。私は意外にこういう時って「これがビールだったらなぁ」って思わない人なのです。
コーク1.jpg
飲み干したらいつの間にかジャン妻が立っていた。自販機脇にセルフのコーヒー煎れるとこがあって、そこにカップ持って立ってる。
私を見る眉間が険しい。
「またそういうのを飲むっ」
テレワークじゃないんかい今日は。
そういう言い方は止めてくれないかな。沽券に関わる。
「いいじゃねぇかよ。たいして量ないんだから」
200mlですよ。

でも日によっては2本か3本飲んじゃうんです。
ビーッ、ガッチャン、ゴロン、プシュッ、
今度はコーヒーコーナーにDON子がいた。(DON子、私のファンらしいが、ソリ合わないオンナの右腕でもある)
「またそれ飲んでるんですか?」
「そっちだってコーヒー飲んでんじゃねぇか」
「アタシはコーヒーですよ」
誰が何を飲もうと勝手だ。
人懐こいDON子の困ったところは「○○さん(私のこと)またあれ飲んでるんですよ」ってソリ合わないに告げ口したりするんです。
「身体によくないですよ」(ソリ)
(フンッ)
ソリは横合いから口出しするいつものクセではなく、ホントに私の内臓とかを心配してるみたいだったが。何を持って身体によくないってか。糖分かね。
私は他人が飲んでるドリンクを否定したことないですよ。
リフレッシュショット.jpg

このペプシ、あまり甘くないです。やや味が濃くて炭酸が強い。カフェインも強いらしいが、私は眠気覚ましに飲むわけではない。移動中に寝てますから。
強い炭酸パワーでひとくちひとくちが重たい。グビリッ、シュワ~が強いの。痛いくらいに。
ワンショットと謳ってるだけあってサイズは飲み切りです。これぐらいのサイズがちょうどいいです。これがデカいサイズだとぬるくなって炭酸が抜けますからね。1回でぐっと飲めるからいいのです。

ジャン妻は私がこれを飲むのを喜ばない。
「でもウチの伊東さん(甲子太郎)も飲んでるんだよね」(ジャン妻)
それは知っている。夏場になるとたま~に自販機の前でカチ合うことがある。伊東は炭酸重視の私と違ってカフェイン増量を重視している。チビチビ飲んでいるのです。
「総務から業者さんに言ってあの商品だけ撤去させようかしら」
止めろよって。そんな権限ないだろ。売れてるんだから業者だって売れ筋商品を棚割りから外すわけない。

この自販機は2018年の春頃に導入された。そしたらいつの間にかペプシが入っていた。こんなに美味しいコーラがあったのかってハマりました。大人の味ですよ。レギュラーのコカコーラやペプシコーラなんかカラメルが甘くって飲めなくなったもの。
最初はワンフェイスだったのがいつの間にかツーフェイス、2本になってた時期がある。私はドリンク仲間の伊東に「自分らが売り上げに貢献してるからフェイスが2本分になりましたよ」と言ってやったし、ジャン妻にも「ホレ見ろ。売れてるからだよ」って。
そしたら総務にいる若手男性に「それは違います」と訂正された。ディスプレイに2本入ってても、中の在庫は1本分、1列しかないそうである。2列3列あるわけじゃないんだって。

U紀(もと草の者4号)も私を見て、
「またそれ飲んでるの?」
目をしかめて言うんですよ。
U紀には育ちざかりの男の子がいる。子供の頃ってこういう炭酸飲料にハマるじゃないですか。それもあってか、炭酸飲料をたくさん飲むのは身体によくないと思っているんだろ。
子供さんに飲ませたくないのはそっちの勝手だが、俺はお前さんの子供じゃねぇんだぞ。
「またそれ飲んでるの?」って余計なお世話を。目をしかめて言いやがって。
そんな目ぇすると小皺が目立つぜ。お前さんは暗いところだとメッチャ美女だが、明るいとこでよ~く見ると・・・

おっと、失礼言い過ぎた。

このワンショットペプシは自販機専門で、コンビニでは売ってません。
郊外で置いてある自販機も少ない。JR駅ホームにはコカコーラの自販機がハバ利かせてるし、ペプシ系は見ないですね。
街角でもあまり見ない。私は外回りが多いので、このコーラが何処にある、何処にあった、をチェックするようにしています。狙うはSUNTORYのBOSS(宇宙人キャラのあれ)がある自販機にセットしてあるようだ。ウチの本社フロアにある自販機もそうだし。
あると駆け寄って小銭入れてビーガッチャンと買ってしまう。毎夏100本ぐらい買って飲んでましたね。
不思議なのは、自販機によって130円だったり110円だったりするのです。これは謎です。

東陽町、江東区の出先に歩く途中にあったもの。3フェイスになってるな。
もちろん1本買って飲み干しましたよ。
東陽町の自販機1.jpg
東陽町の自販機2.jpg

立川市の自販機1.jpg
これは南武線の西国立駅から徒歩数分のとこにある公用先から立川駅に戻ろうとしたのですが、バスが来なくて。
立川南通りを立川駅南(多摩モノレールの駅)まで歩いたんですよ。その途中にあったの。「あ、BOSSの販売機だ、あるかな?」って。駆け寄ったらあったの。
グビリ、美味かったな。
立川市の自販機2.jpg

で、そのまま立川南通りを西に真っすぐ歩いたら、もうひとつあった。どの辺りだったかな、立川病院の辺りだったかな。
立川市の自販機3.jpg
立川市の自販機4.jpg

その先、錦町のどっかにまたSUNTORYの自販機があったのですが。
立川市の自販機5.jpg
立川市の自販機6.jpg
無かったんです。実は無い自販機の方が多いです。大げさに言うと自分はガッカリさせられることの方が多いのだ。お以前はあったのに「あ、外しやがったな」って呟きが口から出たりします。
だからって昔ながらのペプシコーラなんて飲まないですよ。甘いしこれこそ身体によくないもの。

この右にある2缶は違います。
右の2本ではない.jpg
間違って買ったことがある。あ、これじゃねぇやと気づいたがもう遅い。甘くて飲めませんでしたよ。悪いけど全部飲めないで捨てちゃいました。そのうえで左の強炭酸を再度購入したんですよ。
何処だったかな.jpg

小田急線本厚木駅ホームにもあった。
強炭酸を発見1.jpg
強炭酸を発見2.jpg
本厚木駅からとことこ歩いて厚木合同庁舎に向かうと途中にもあった。
強炭酸を発見11.jpg
強炭酸を発見12.jpg
こうやってある場所、ポイントを覚えておくのです。

今年になって3月に入る前のこと。
ウチの部署(シマ)はミニ連絡会が週1日1回、定期に行なうのですが、まぁ何てことない、その週の予定というか、業務内容を確認し合うのです。
私の職掌は行政と支店の繋ぎのようなもので、外部に出す書類を期限内に済ませるのですが、私の責任においてひとりで完結できる職掌なので、他の連中とは殆ど関係ないというか、重ならないし関与しないので「私はこの連絡会に出る必要ないんじゃないかなぁ」っていっつも思ってる。
ソリ合わないオンナやDON子、W美の業務内容やスケジュールを聞いたってしょうがないんです。入職者、退職者、産休取得者、育休明け復職者の情報だけくれればいいの。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2020-04-27
の時みたいに忘れたりしなけりゃいいの。

特にソリが合わないオンナの報告内容が長ったらしい。男性は結果を先に知りたがる、女性はサイドストーリーを話したがるものですが、ソリは主題から離れて枝葉の話が多いオンナなので時間がかかってしょうがない。
それまで私はソリ合わない他の報告内容をツマんなそうに聞いていた。眠いのをガマンしてイヤイヤ聞きながら、早く終われよ、俺は外出したいんだよ、モードだったのです。
私の前には部署の上長がいます。よく我慢して聞いてるなっていつも思う。
やっとソリの報告が終わり、前述の「自販機の中身は1列ですよ」と言った男性若手社員の報告の番になった。男性は本社フロア全体の庶務を担当しておるのですが、その彼が言うには、
「自販機が入れ替わります」
それにピクッとした。

自販機が入れ替わるって?
それで覚醒した。
「そうなのか?」
「ハイ、今あるのって大きいじゃないですか。あれより一回り小さくなって、薄型になります」
私は眉間が険しくなった。前にいる上長が、
「どうかされましたか?」
「いや、ちょっと、」
自分、言おうかどうしようか躊躇したのですが、上長、男性、ソリ、DON子、W美、彼ら彼女らの視線が私に集中したのを感じた。
思い切って言った。
「商品(ドリンク)も変わるのかな」
「さぁ、それは」
「まさかあのペプシ外されないだろうな」
そしたら座が呆れたようにどよめいた。何かと思えばそんな話かと。
「ああ、あのペプシ」
「いっつも飲まれてますよね」
「〇〇さんあれ飲み過ぎ」
「身体によくないですよ」
それがどーしたっつーの。私は女史どもの黙殺して、男性に、
「商品の棚割とか見れるのか?」
「さぁ、入れ替え日に業者さんが持ってれば見れると思いますが。でもそれってもう決まってるんじゃ」
「う~ん」
ソリ合わないはこの時「絶対〇〇さん(私のこと)は業者に文句言ってアイテム自分の好きなように変えさせるだろう」って思ったそうです。
「あれ飲んでるの〇〇さんだけですよ」
「そんなこたぁない。伊東さん(甲子太郎)だって飲んでるよ」

それから数日後、とある日、私は千葉県内にいた。習志野市から千葉県庁近くにある窓口を廻って、そのまま直帰しちゃってもよかったのですが、何だか胸騒ぎがしたんだな。
帰社したらまさに自販機入れ替え作業の真っ最中だったのですよ。作業員が2人いて、これまであったデカいのをジャッキで台車に移して、その台車に載ってた新しい自販機、薄型のを所定位置にデンと鎮座させたとこだった。
私はカバンをデスクに放り出し、ズカズカ歩み寄って業者さんに声かけたんですよ。
「ねぇねぇ」
「ハイ」
「このペプシ無くなるのかな?」
「???」
チーフらしき人は私が何を言いたいのかすぐにはわからなかったらしい。私はペプシの缶を指して、
「これこれ。これだよ」
「ああ、これですか」
棚割表を見てる。
「ハイ、表には入ってないですね」
「えぇ―――――っ」
「!!!」
このえぇ―――――っが自分で思ったより大きかったらしい。
「困るなぁ。これ毎日飲んでるんだけど。残せないかなぁ」
「ええっと」
困惑してやがる。
「残してよ。売れてる筈だよ」
「う~ん、ちょっと自分には」
「決められない?」
権限ないのかな。SUNTORYの社員じゃなさそうだ。自販機だけの二次外注かもしれない。
「何とかならないかな。客先で無理難題言うヤツ、私のことだけど、そういうのがいたからって報告していいよ」
そしたらチーフの方は考えてたね。考えるフリだけかな。でもこういう作業って現場で不測の事態というか、想定外のことが起きることって多々あるでしょう。現場の裁量で臨機応変に何とかなるんじゃないかと思って。
別に無理難題でもないと思うよ。この自販機は社員への福利厚生の一環で、販売価格が巷より若干安くなってるんです。私に「それってもう決まってるんじゃないですかね」と言った総務のフロア担当の男性だって、自販機の売れ筋調査とか、アイテム選定とか、価格交渉とかやってませんからね。メーカー、業者に一任してるんです。
私は食い下がった。
「残そうよ。残してくださいよ」
駄々をこねる子供のようである。相手も辟易したらしい。まさかこんなヤツ(私のこと)がいて、たかがペプシでねじ込んでくるとは思わなかったのだろう。
「わかりました。じゃぁ何か他の商品を外さないと」
「売れてないヤツ、売れなさそうなのってない?」
私は図々しくも棚割表を覗き込んだ。これでも私は商品選定や棚割表を見て陳列した経験はあるし、特売品を山積みするとかそういう販売部門に関わってたことがある。群馬に飛ばされる前でしたね。平成24年の3月までやってたんですよ。
「じゃぁ、これでも外しますか」
これでも?何でもよかったんだろうね。仕方なく外された商品が何だったか、何を外したかすらもう覚えてないです。100%もない中途半端な果汁のジュースだったと思う。

そしたら背後から声がかかった。
「ちょっと」
振り向いたらジャン妻がいる。
「何をやってるのよ」
「何をって。業者さんと話してるんだよ」
「さっき大きい声で、げぇ―――――っとか吠えてたでしょ。こっちまで聞こえたんだからね。あ、さては例のコーラを残せって無理難題言ってるなってすぐわかったわよ」
「そんなに大きい声出したか俺?」
「こっちまで聞・こ・え・ま・し・たっ!△△さん(ジャン妻の隣の席の人)に「旦那さん何してるんですかね?」って聞かれたんだから。ウチの主人がよく飲んでるコーラを残せって業者さんに吹っ掛けてるんですよって説明したんだからね。」
ここでジャン妻は作業中の業者さんに向き直り、
「すみませんねぇ無理言って」
ところが業者さんにしてみたら、私に加えてもうひとり、それもハイミドルの女性が加わったことで加勢に見えたらしい。余計に緊張させたフシはある。

交渉成立、さて席に戻ろうとしたら、ソリ合わないがこっちをじーっと見てるんです。
自販機はウチの部から離れているのだが、ソリ合わないは私と上長を交互に見ながら何か心配そうなカオをしている。上長も遠くから不審そうに心配そうな表情だ。
「上長に『止めさせてくださいよ』とでも言ってたんじゃないの?」(ジャン妻)
遠目で見たら、業者さんに難癖つけて絡んでるように見えたんだろう。私は紳士的に商品交渉をしただけです。
私は右腕を上げて、掌をそっちに向けて「大丈夫だよ。心配すんなよ。交渉成立したから」のサインを送ったつもり。
それでもすぐには席に戻らなかった。ちゃんとペプシが残るか立ち合って確認してやるぞ。
そしたら、
「あ、大丈夫ですよ。残しますから」
じゃぁ任せよう。でも作業終了時にまた立ち会ってやるからな。
会社の自販機.jpg
交渉成立、言ってみるもんだね。
席に戻った。ソリ合わないが心配そうに、
「何してたんですか。もしかして」
何してるかも何もないもんだ。放っとけって。
「ペプシ残させたからよ」
「えぇぇぇぇっ!」
ソリ、DON子、W美、複数の声です。
「絡んでるように見えました」
ホントにそこまでやるとは思わなかったらしい。普通そこまでしないって言われた。
「ペプシ外されそうだったから交渉しただけだよ」
「でも、そ、それって、できるものなんですか」(フロア担当の男性)
「できたよ。多少はゴネて粘ったけどな」
「・・・」

作業が終わり、業者さんとウチの上長、フロア担当の男性が作業終了に立ち会った。大型地震で停電になった際に、この自販機を壊さないような開け方を教示され、中の商品を災害避難時の緊急補給にして構わないという。ペプシじゃないですよ。冷水もあるのです。
上長が作業終了のサインをして、私は「無理言って悪かったな。じゃぁさっそく買うから」小銭を入れようとしたら、
「あ、まだ冷えてませんので」
「ああそうか。」
「明日になれば冷えてますから」
そりゃそうだろよ。

作業終了のサインをして業者さんは撤収したのだが、私は草の者に送る郵便物を持って郵便ポストに向かった際に、ETVで業者さんと一緒になった。
そしたら業者さんは、
「自分もあのペプシときどき飲むんです」
って言ってきたよ。ホレ見ろって。
「あれ美味しいですよね」
私は我が意を得たりとばかりに、
「だろ、でしょ、あれは自販機しか売ってないんだぜ。コンビニには売ってないんだ」
「ええっ」
それすら知らなかったらしい。

後になってジャン妻が言うには、
「あ、自販機変えるんだ、アタシはどうせあのペプシは撤去されると思ってたんだよ。そしたらアナタが業者さんとこに向かったから、あ、始まった、あ、やってるな予想通りって」
「あれ結構粘ったんだぜ」
「ええ、見てたわよ。あ、まだやってる、いつまでやってる、仕事してないじゃんって。アタシの隣にいる△△さんも驚いてたわよ」
「何で驚くのさ?」
「そういうことができる旦那さんなんですねってさ」
誉め言葉と受け取っておこう。
「業者さんにしてみればアナタが現れてたことで2対1になって余計に恐縮させたんだぞ」
「ああ、そうなの。でもまさかアタシだって業者さんに『すみませんねぇ困った亭主で』のようには言えないわよっ」

本社にいる時は毎日飲んでます。
「またそれですか?」(DON子)
「あんだけ無理言って残したんだから責任もって買わなきゃな。飲んで残そうペプシドリンクだよ」
「何ですかそれ?」
「いや」
「乗って残そう〇〇鉄を」廃線になりそうな地方鉄道の存続スローガンをパクったのだが、通じなかった。
プシュッ!
コロナ感染拡大してるので、免疫力をつけんと、バターピーナツと併せて飲んだりする。そしたら塩分だ、糖分だ、脂質だってまぁうるせぇこと。

同じドリンクユーザーの伊東甲子太郎と自販機でカチ合った。
「こないだ外されそうになったので、身体を張って交渉して残しましたよ」
得意満面で言ってやったが、
「ああ、〇〇さん(私のこと)これお好きですよね」
伊東は今はペプシに飽きたのか、別のエナジードリンクにハマっている。

昨日は真夏日だった。マスクしたままの外回りはキツくて「人気のない場所では時々外し、人とすれ違う時にマスクをする」の繰り返しでした。
この写真は午後、炎天下の圏央部を歩いてたら見つけた自販機で、
オアシス1.jpg
ここまで自販機は全くなくて、さながら砂漠中のオアシスの感があったよ。
プシッと開けてグビッと飲んで生き返りました。
オアシス3.jpg
オアシス2.jpg
圏央部だから丹沢おろしが吹いてた。風が吹けばその時だけ涼しいという。だから歩測数が我ながら驚愕の数値になった。昨夜帰宅した時点でついに歩測数30000歩、過去の最高数値27000歩を超過しました。
ジャン妻に「そんなに歩くんじゃないっ」怒られた。

スーパーレジにあったペプシ.jpg
最後に。これは地元のスーパーのレジ近くにあった。
自販機にしか置かないのに何故ここにあったのかはわからない。売れ筋じゃないのかもな。買ったかって?買いませんでした。勤務中に自販機で購入してこそ美味いのです。家で飲んだって美味くないよ。
コメント(8) 

最後の大人数パーティー [人間ドラマ]

コロナウィルスなんぞが蔓延しないで普通に飲み歩きができる日常だったら、呑みネタに事欠かない日常なので、このような大人数の飲み会はUpしないのだが。
会場1.jpg
会場です。もうコロナで休業してるだろう。今ひとりで行けと言われても何処にあるのかすら覚えてない。
会場2.jpg
会場3.jpg
令和2年1月の第2週に本社全体の懇親会、新年会が開催されたのです。ウチの本社は私ら下っ端の運営会社、伊東甲子太郎とジャン妻のいる上の統括会社、他もう1社あって、それらの中に事業統括部、営業部、開発部、栄養指導部、そして人事部、教育部、管理部(総務、経理、財務)ゴチャゴチャと細かくあるのですが、総人数はワンフロアに100人近くいる。普段は挨拶程度で会話したことがない人も多い。
私を知らない人はいないと思う。会話はなくても「あの態度のデカい男は誰だ?」「ああ、〇〇さん(ジャン妻)の旦那さんか」だそうです。ジャン妻に聞いた話です。
大人数の宴会なんてのはツマらないし嫌いだが、一応は全社イベントである。知らない人をジャン妻に紹介してもらおうとしたら、
「アタシは行かない」
「何でさ?」
「その日は予算フォームを各社に配信する期日なのよ」
彼女だけ不参加だったんですよ。そりゃアナタも大人数の飲み会が嫌いで、あまり社交的に話せない人なのは知ってるけどさ。来なかったんです。私ひとり参加した。
大盛況11.jpg大盛況12.jpg
呉越同舟で100人中80人が参加したパーティー、席は席番号を籤で割り当てられた。この番号が後のクイズコーナーの番号になるのです。
でもまぁ料理はたいしたことなかったね。前菜、サラダ、マカロニだけだったのだ。ホントにその程度のものでしたよ。デザートはあったかも。肉もパスタもなかった。こりゃぁ店側は手を抜いたなぁと。
ノミホとはいえ、ワインはまぁまぁだった。
料理1.jpg料理2.jpg
スタートはつまんない雑談です。この日、初めて喋った人同士もいたみたいだね。
最初、クジ運悪く私の前に座り、私に背を向けているこの女性ですが。
プレ子12.jpg
既に次のコーナー、お決まりのクイズゲームコーナーに入ってるのですが、この背中の女性はプレデターにそっくりなんです。素顔じゃないですよ。目つきがマスクしたプレデターにそっくりなのと、体育会系で肩幅広く二の腕が強く、歩き方もズイズイズイ、挨拶されて一瞬レスリングの選手かと思ったくらい。
目力も強いのだ。この私が気圧されて何を話したかあまり記憶にないくらい。体育会系のオンナって苦手なんですよ。
私の右隣には美女のU紀(もと草の者4号)がいますが、会場が明るいのでボロが出るというか、美人は美人なんだけど目の周りの小皺が見えたな。疲れてたようだ。
話の流れでU紀は「この方(私のこと)見た目はこうだけど。社員に優しいよ」
放っとけと思ったが、U紀也にフォローしてくれたのですよ。
で、お決まりのクイズ&ゲーム、多くはないけど幾つかの賞品が当たるわけです。
クイズの内容は司会者がキーワードを幾つかあげて「有名人の名前を当てる」で始まった。例えば簡単なのだと、①バット、②4367、これならイチロー選手ですよね。③アウトレイジ、④BIG3、これは北野武(ビートたけし)さん、そういうクイズで始まった。
難しかったのが歴史上の人物とか国名です。⑤毘沙門天、⑥日本海、長尾景虎、こんなのは簡単な方だがね。
解答はわかった者が挙手して答えるのではなく、司会者が席の番号を振って振られた者が答えるのです。私はクジ運、番号運が悪いので、そういうのは過去に一度も当たったタメシがない。ジャンケンも弱いし。
何かの上位賞を当てた男性は「これで今年の運を使い果たしました」と言っていたが最近カオを見ないもの。どっかに飛ばされたか病気で休んでるという噂も。ホントに運を使い果たしたかのように。
何番目かに振られたのが私と長年ソリが合わないオンナで、彼女に振られたクイズキーワードは、治安、空気が薄い、サルサ、だったと思う。
私でもわかった。メキシコですよ。
でもソリは答えられない。カウント内に答えられなけりゃ「残念でした、次!」次の番号に振られる。
私は胸中で歯ぎしりした。「当てろ、当てろ、メキシコだろーがよっ」でも声に出せない。ソリは海外旅行に無関心なオンナなので答えられなかった。次に振られた者に回答をさらわれた。
クイズが終わって、座が乱れたところで、私はソリに詰め寄った。
「さっきはなぁにやってんだっ。麻薬カルテルったらメキシコだろうがっ」
司会者は治安と言っただけで麻薬の麻の字もカルテルのカの字も言ってないんだけどね。
「そ、そ、そんなのわからないですっ。せめてタコスだったら」
大盛況13.jpg大盛況14.jpg
座が乱れてきた。私の隣には美女U紀(もと草の者4号)がいたのだが、知ってる彼女と話してたってオモシロくもないので、その辺を廻ってホストというか、挨拶がてら懇親するわけですよ。
ひとりの女性と会話した。色が黒いオンナで赤ワイン飲んで顔から顎下、首、胸元まで真っ黒、でもないが全体が浅黒いのだ。
その女性が言うには、
「20年前は〇〇さん(私のこと)尖ってましたよねぇ」
「そうだったかなぁ」
20年前は対立する構図だったのだが、歳月が経って相手の立場、気持ちが理解できたのだ。
この女性は群馬ブロックを案内した際に私が運転手をしたのですが、富岡か安中のGustでデザートを奢ったことがあるな。
「もう丸くなったよ」
「ですよねぇ」
何で親しくなったか。実はこのオンナは上州出身なのです。でも私が足を踏み入れたことのない地域の出身です。まぁ桐生か館林か、藤岡か南牧だと思ってください。
大盛況15.jpg
座を廻るのに疲れたので、白ワイングラスを持ったまま壁に寄りかかって立ってたら伊東甲子太郎が来て、
「あれ?今日、〇〇さん(ジャン妻)は来てないんですか?」
っていうか、アナタの会社の部下でしょうよ。
「来てないですよ。来れないって」
「自分、何かそんな急な仕事頼んだかなぁ」
そのジャン妻は、この店でひとりで飲んでいた。(現在は休業中)
流れでこうなった.jpg
ジャン妻が食べてたもの1.jpg
ジャン妻が食べてたもの2.jpg
ハーフか小皿の写真が届いたので、こっちもたいした料理が出なかったで物足りないので駆けつけました。
メニューを見る。こっちに来ればぁよかったかなぁと後悔。
メ.jpg
「伊東が、あれ?今日は〇〇さん(ジャン妻)は来てないんですか?とさ」
「また彼はそんなことを」
伊東は相変わらず忘れっぽい。大風呂敷で先の先まで見据えて、空の上から全体の対局を見てるのだが細部はすぐ忘れる。森全体を見て木や枝葉を見ない人なのです。
ハーフで2品ほどいただいた。
味噌仕立て1.jpg
味噌仕立て2.jpg
味噌仕立て3.jpg
牛バラオイスター1.jpg
牛バラオイスター2.jpg
大人数の宴会はこれを最後に開催されていない。(当然だが)
春に入社した新人60名の歓迎会もキャンセルされ、新人研修は各人の自宅かホテルの部屋内でWeb上で進行した。どうしても本社会議室に呼ばなきゃならない研修も60人を幾つかのグループに分けて、席を離して分散化して行ったのです。4月1日付の異動に伴う歓迎会は全社内で禁止になった。
いっそこれを機会に会社のカラーを「宴会をしない文化」に変えてもいいと思う。どうせ今のご時世は全体主義なのだから。
振り返る.jpg
飲みネタが尽きそうだ。
実は感染拡大前のネタがもう2譚あるのです。1譚は休業中のスパムステーキの店で、私がその日に受けた憤懣をジャン妻にぶつけた話。
でもそれは後に回す。もう1譚は4月1日異動に伴う壮行会で、私が懇意にしている支店で3月下旬に開催された。人間ドラマを構成、整理して後日にメモリー(記憶、想い出という意味で)Upしますけど。
コメント(2) 

それはジェラシー? [人間ドラマ]

神奈川県内の某エリア長からソリ合わないオンナに問い合わせがあった。
その内容はというと、
「ウチの支店の誰々へ、裁判員裁判の通知が来ちゃったんですよ。そのせいで何日か休むんですけど、それって有給休暇扱いですよね?」
現規定、内規ではそうなるらしいな。
「エリア長は、その間だけだから新規採用はできないのはわかっていますが、人員が足りなくなると。その裁判員候補者さんは支店のメインの社員なので、裁判に行かせたくないって言ってるんですよ」(ソリ)
「行かせたくないって?」
「ハイ。でもそういうのが届いた以上、会社から行くなとは言えないし」
「裁判なんて滅多に無い経験だから、出てもいいとは思うけどな」
「でも、抜けた穴を補充する人がなかなかいないって言うんです」
「まぁそんなこったろうよ」
その社員の裁判期間中は誰が穴埋めするのはサトコ(仮名、草の者9号)という社員に決まった。
サトコはずーっと支店に入りきりになるから私の業務を受けられないって言ってたのを思い出した。
まてよ?それって回避できなくもないぞ。
裁判員裁判2.jpg
「それって正統な理由があれば辞退できるよ」
「正当な理由?」
裁判員制度は原則として辞退はできないが、辞退事由をあげて裁判所が認めれば辞退することができる。
①重い病気、怪我、親族や同居人の介護
②事業上の重要な業務を抱えている、
③重大災害指定を受け生活再建中である、
④妊娠中または出産日から8週間を経過していない、
⑤重病や怪我の治療を受ける親族や同居人の通院、入退院に付き添いがある、
⑥妻や娘の出産立ち会い、入退院に付き添い、
⑦居住所が裁判所の管轄区域外の遠隔地で裁判所に出向くことが困難、などなど。
私は過去に前述の①~⑦で、②の理由で辞退願を書いて裁判員候補者になった社員を辞退した(させた)ことがあります。
「随分前にZさん(Z女史)のトコに裁判員裁判通知が来てさ。本人が出たくないって言うからさ」
「Zさんがですか?」
群馬転勤が解けてからそういうことがあった。Z女史(私の1歳上)がアワアワしながら訴えてきたのです。
裁判員裁判3.jpg
Z女史は泡食ってアタフタしていた。
「来ちゃったのよ来ちゃったのよ」
「何が来たのさ?」
私はこの時「何がキタのさ?月の〇〇か?」とアヤうく言いそうになって飲み込んだ。アブネー。
「裁判員裁判通知よ。何でアタシんトコに」
「えっ?」
っていうことがあったんですよ。
「あれは確かクジで選ばれるんじゃないかなぁ。やればいいじゃん。滅多に無い機会だぜ」
「仕事休めないわよ」
「日当出るんでしょ」
「そういう問題じゃないの」
「(笑)毎年毎年東京マラソンは落ちるのに裁判員通知は引き当てちゃったってか。カッカッカッ(笑)」
女史はムッとした。マラソン10何年毎年申し込んでるのに1度も抽選で当たったことないのです。
処理済~女史1.jpg
女史は眦が吊り上がって口調がキツくなった。
「他人事だと思ってるでしょっ。殺人犯だったらどうすんのよっ。アタシの顔を覚えられたらどうすんのよっ、あとで殺されに来たらどうすんのよっ」
「殺されに来たら?」
私は爆笑してしまった。
「そりゃ殺しに来たらの間違いでしょ」
真っ赤になって怒怒怒!
もうっ、笑ってないで裁判に出なくて済む方法を考えてよっ」
「ええっ」
「・・・」
「私に辞退届を書けってか?」
「〇〇さん(私のこと)文章得意でしょ」
文章得意ったって女史は拙Blogを見てる訳じゃないですよ。女史はSNSに全く興味の無いガラパゴス女、ダイナソー女ですから。私は過去に何回か社内報を書いてるので女史はそれを見てるんです。しょーがないから起案してあげたんですよ。裁判所宛へ、辞退理由②で書いたの。
「候補者当人は日々末端の医療に携わり、時間外や休日等も緊急依頼があれば出動しなくてはならない職種であります。裁判所への出頭等で業務に支障があると緊急な患者に迷惑がかかる云々」
ところがこれで通ったんです。これだけですけど。
「ありがと。辞退できたワ」
後日、涙目で礼を言われた。

「そんなことがあったんだよな~」
そしたらソリ合わないオンナが小さい声でポソッとこう言ったんです。
「Zさんと仲いいですね」
???
「そう見えるか?」
「ハイ」
それ以上何も言わず下を向いてしまった。寂しそうだった。

その日の夜、地元のスタンド酒場へ。
最初の膳.jpg
塩辛と白和え.jpg
塩辛.jpg
白和え.jpg
この店は高齢なママがひとりで営っているので場所や店名は伏せます。家のおかずより少し高いぐらいのレベルです。
ただ、営業するしないが難で、その日によって営ってたり閉まってたり「こないだ7時に来たら閉まってたジャン」って詰ったら「その日は9時に開けたわよ」とか「前の日朝までお客さんがいて疲れちゃったのよ」とか、不規則不定期営業ばっかりの店なのです。
「今日は開いてたよ」
「今日は閉まってたよ」
そんなんばっか。たまたま開いてたら、タイミングが合えば入りますが。
この日はやや遅かったので開いていた。21時だったと思う。だから入れました。
唐揚げ1.jpg
唐揚げ2.jpg
唐揚げ5.jpg
唐揚げ6.jpg
唐揚げ7.jpg
唐揚げ8生ビール追加.jpg
で、この店でジャン妻と、その日にあったことをお互い話しながら、その話題になり、
「なんなんだアイツ(ソリ)は?」
「・・・」
「何が言いてぇんだ?」
面白くも無さそうに言うには、
「そりゃ彼女(ソリ)にしてみれば、Zさんにはそこまで親身に対応しているのにアタシにはしてくれないじゃないって思ったのよ。決まってるじゃん」
そんなこともわかんないのと。
「そりゃ焼き餅か?」
「そうよ」
「フンッ、アイツめ。そんな仲かっつーの」
「Zさんと何年?いいとこ10年でしょ。ソリさんとは20年じゃない」
珍しくジャン妻がソリを擁護したのです。
「何だよ。普段は仲悪いクセに」
「仲悪い?仕事上の接点が無いから会話がないだけよ」
キムチ1.jpg
キムチ2.jpg
しろキムチ.jpg
昨年、ALL店長会議のイベントでZ女史は私の隣だったのだが、
「今度いついつの健康イベント来てよ。今から抑えておくワ」
半ば強制的に私の予定を押さえられたことがある。まぁサクラみたいなもんです。
会社的には支店の大事な公的なイベントです。でも支店を統括するボンクラ部長から何の発表もなかった。誘導とか整理とか片付けとかの応援に、手伝いに行った方がいいのかどうか。
ジレたソリ合わないは、
「まだ部長から開催時間とか片付けとか、何の発表、依頼もないんですけど」
「さぁな。私は午後から行くけど」
何で午後からかというと、午前中は子供さんの職場体験のようなプログラムなので遠慮したの。午後から健康体操、ヨガ、栄養指導、カロリーオフ食の試食とか、大人のプログラムになるのだ。
「午前はガキばっかりだから行かねぇよ」
「何時からだか聞いてます?」
「聞いてない」
「聞いてないんですか?」
「だってアイツ(Z女史)は全体会議の懇親会で私に『その日来てよ。今から押さえとくワ』って一方的に言いやがってさ。じゃぁテキトーに行けばいいんだろとしか俺は思ってない」
そしたらソリはムキになって、
「〇〇さん(私のこと)はZさんと関係できてるからそれでもいいですけどっ。他の社員たちはそれだけじゃぁ困るんですっ」
な、なにを怒ってやがるんだ。

「それも焼き餅よ」(ジャン妻)
「そうなのか」
わかんないのこの人は?という白い目をされた。
納豆玉子海苔1.jpg
納豆玉子海苔2.jpg
納豆玉子海苔3.jpg
「こないだも『B子(草の者13号、東海担当)が最近俺にタメ口になってきた』って言ったら、だって〇〇さん(私のこと)はB子さんの支店の飲み会に出てるんでしょって言いやがって」
「どれもこれも焼き餅だね。ソリさんとはそういうのないでしょ」
ジャン妻は内心ではソリに対してザマミロと思ってるのかも知れないけど。それ以上に自分の亭主のドンカン力に呆れたフシがある。
「アイツとあるわけねぇだろ。部署の飲み会ならまだしも」
「いいわねそのトシで焼き餅なんか焼かれて。ホーッ、ホーッ、ホーッ(笑)」
ジャン妻は森のフクロウみたいな奇声を上げて、焼酎お湯割りをグビリと飲み干した。
コメント(2) 

駆け込み神社 [人間ドラマ]

タクシーがいない.jpg
群馬八幡駅に着いたらタクシーが停まってない。
今は16時ちょうど。17時台だと1台か2台は停車しているんだが。
仕方がない。歩くか。
小走り1.jpg
ここに来る前、高崎駅改札前のロータリーを出て、東口のやまだ電気前のデッキで目的の場所へ電話しています。なかなか電話に出なかったね。
「こちら八幡宮です」
「群馬八幡の?」
「そうです」
「境内に御守とか御札とかって売ってますか?」
私は八幡宮に行ったことが一度だけありますが、それはお参りに行ったのではなく、裏手にあるこういうものを見に行ったのです。
https://funayama-shika-2.blog.ss-blog.jp/2013-01-13

今回はそういう裏趣味ではなく、本当のお参り、祈願です。参拝の後、御守を購入してウチの女性社員に届けたいのだ。

八幡宮の管理者が言うには、
「境内の社務所にございます」
「何時までに行けばいいですかね」
日の入りは早いし、八幡様はデカい規模の何とか神宮とか、何とか大社のように随時神主さんや巫女さんが詰めてはいないのだ。陽が沈んだら地元町内会にある人気の無い神社と変わらない光景になる。
「ええっと、4時半ぐらいまでには」
「よじはん??」
せめて5時までいてよと思ったよ。
あまり時間はないな。ダイヤを調べたら15:52高崎発、八幡着15:59か。
「何とか急いで行きます」と言ってここまで来たのだが、16:00に八幡駅改札を出ても今からタクシーを呼ぶ距離でもないのだ。待ってる時間を考えると歩いた方が早い。
小走り2.jpg
歩いた。途中小走りに走ったりした。
小走り3.jpg
あの踏切を渡るとその先でバイパスに出て少林山達磨寺に繋がるのか。
八幡宮にするか少林山達磨寺にするか迷ったのだが、前者は行ったことあるけど後者は達磨で有名、達磨さんのイメージって私の参拝目的とはちょっと違うような気がした。選挙当選なんかで見るように何かを達成する為の意味合いが強い気がして。
小走り4.jpg
路地を右に曲がってそこからまた小走りに走ったりした。下校する地元女子高校生が脇道から出てきて、血走った私のカオを見てギクツと立ち止まった。
そこで息切れしたので走るのを止めて早歩きした。女子高生は私の後を一定の距離を置いて歩いてくる。
悪戯心が沸き上がりわざと立ち止まったりした。
女子高生の歩みも止まった。警戒してるらしいな。無理もない。他に人なんて歩いてないからね。
内心で可笑しくなったがそんなことしてる場合じゃないのだ。もう残り時間30分を切っている。急がなきゃ。また小走りに走った。恐々していた女子高生から見たら上下黒スーツ、柄ネクタイ、皮コートの私が人気の無い住宅地の路地を走っている姿はアヤしく見えたのだろうか。自分でも見てみたいぜ。
小走り6.jpg
小走り7参道に出た.jpg
参道に突き当たる通りにでた。
あ、あれだ。山門が見える。
小走り8社が見える.jpg
小走り9山門1間に合ったか.jpg
着いたぞ。何とか間に合った。だけど息が切れた。この階段を上がるのか。膝がガクガクしそうなのでゆっくり上がった。
山門2.jpg
山門3潜ったら階段.jpg
山門4.jpg
境内2.jpg
境内3.jpg
境内4.jpg
境内にが人気が無い。参拝者なんかいない。祭事でもないと人が集まらないのだろう。
薄暗くなってきそうだ。まず、小銭の有り金を全部投げ込んで参拝を済ませた。
(R子の手術が無事、成功しますように。。。)
境内1まずお参り.jpg

社務所.jpg
社務所に歩いた。
窓ガラスを開けて「御免」
管理人のオッさんが出てきた。住み込みではなく通いらしい。おそらく定年引退後だろう。
「さっき電話した者です。御守をいただきたいのだが」
「どんな御守ですか?」
「手術の御守」
長寿、病気平癒、健康、厄除け、安産、縁結び、合格、子授け、学業、旅行安全、幾つか見繕ってみた。
御守.jpg
「こういうのでいいと思います」
病気平癒とあった。これでいいかな。他は何がいいのかわからない。
「2つ貰おうか」
「おふたつですか」
色別、デザイン別に二つ、別袋に入れて貰った。
「ついでに聞いてみたいことが。裏手にある一直線の堀、濠は何なんですかね?」
「ああ、あの堀はですね。武田信玄が攻めて来た時に防ぐ為に作ったとか、もとからここにいた豪族の跡だとか、諸説あってわからないんですよ」
八幡様、源氏だから甲斐源氏にも繋がる。武田軍は上州で相当やらかしたが、この神社に対しては乱暴狼藉はしなかったのではないか。
タクシー会社の電話番号を聞いたら管理人さんは「今からお呼びしましょうか」と言ってくれたが、境内を見てから自分で呼ぶことにした。

裏手に廻ってみた。一直線の濠はまだあった。晩秋から冬に入る頃なので、草も刈られて遺構の起伏が見やすくなっていたが、埋められて浅くなっている。
裏手1.jpg
裏手2.jpg
裏手3.jpg
裏手4.jpg
裏手5.jpg
裏手6.jpg
裏手7.jpg
裏手8.jpg
境内に戻って南方を遠望します。
あの山一帯を鼻高というのですが、写真の山中にラブホがあって、その右手に武田軍の本陣があった。そこでも激戦があったそうです。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2015-05-22
遠望1.jpg
遠望2.jpg
遠望3.jpg

管理人が引き上げていくところに出くわした。
「タクシー呼びました?」
「いや、これからです」
定年退職後、ああやって社務所に詰めるのもいいかもなとふと思った。

下る方が足場がキケンですね。吸い込まれそうになる。
見下ろす1.jpg
見下ろす2.jpg

タクシー.jpg
タクシーが来たので、そこからウチの現場に向かった。御守を渡さないと。
渡す子は過去に登場した笑ふオンナではないです。
お喋りオンナEでもない。
イニシャルN、自分が群馬に来た時は20代前半の小娘だったが来年2児の母になるNでもない。
https://funayama-shika-2.blog.ss-blog.jp/2013-03-18
(2013年だからな。三十路になるよな)
聖なる酔っ払いオンナ、ヤンキーガールでもない。その子は平成後半に現れた。でも病気なのだ。もうすぐ入院して大手術です。
本社でソリの合わないオンナに呼ばれたの。アイツ小会議室に長い時間入ってなかなか出てこなかった。こっちは聞きたいことがあったのに。
「群馬に行く機会あります?」
「なくはない。あるといえばあるな」
「入院手術するR子さんから電話が架かってきて」
R子は障害者なんです。精神ではなくてハンディキャップです。でも日頃、頑張ってますよ。
「R子から?それで会議室にこもってたのか。だけど随分長い電話だったな」
「ハイ。電話口で泣いてました。エリア長が『長期で入院するんだったら新たに採用するしかないな』って言ってるのを小耳に挟んじゃって、自分なんかもう要らないんだって」
ソリの目には少しだけ涙が浮いていた。でも私にそれを見られたのが癪だったのか、キッと声に力を込めて、
「エリア長は何でそういうことを本人の耳に聞こえるように言うんですかねっ」
「エリア長はシフトを維持しなくちゃならない。1人欠員したら新規採用でも異動でもして補充するしかない。」
「それはわかりますけど」
「だけど・・・それを休む当人の前で、聞こえるように言ったってかぁ?」
「そうですよ!!」
という訳で、日頃っからソリの合わないオンナの依頼で来たのですよ。「行かれるんなら会って励ましてください」っていう依頼でね。

いきなり現れた私を見てR子はビックリ。
「N子(ソリ)が心配しとったぞ。で、どういう日程なんだ?」
そう切り出して入院手術、療養、リハビリの日程とかを長々聞いた。R子が涙目で言うには、
「私会社に戻れるでしょうか。私が長期入院して退院してからもリハビリして療養している間は誰かが入るだろうし、そうしたら私なんていらないのかなって。辞めるしかないのかなって。そういうう場合も想定して考え込んじゃって・・・」
あ~、頼むから泣かんでくれ。泣くオンナはめんどくさいんだよ。だけどそうか。入院手術の不安よりもその先の不安の方が大きいんだね。
私は聞くだけ聞いた。私は相手が訴えている間は遮ったりしないスタンスなのです。言うだけ言わせます。
だから女性社員に信頼されてるのだよ。
話の途中どこかで応えてあげなくちゃならない。「現代の医学を信じろ」とか何とか言ったんだたかな。
「戻って来い。戻れる。でもそれにはまず手術を無事終えて退院してから先のことだろう。手術に打ち勝って来い」
そう言ってからテーブルに御守をバンと置いた。
「R子、これを君に託そう」
R子は目を見開いた。
「何ですかこれ?」
「見りゃわかるだろうがよ。これを持って入院しろ。病室の枕許にでも置いとけ。八幡の神様が護ってくれるだろうさ」
「ええっ」
R子はまた泣きそうになった。あ~頼むからこれ以上泣くな。私は泣かせにきたんじゃない。
「この御守はご両親には見せてもいいが、ウチの連中には見せるなよ。アイツらに見せたらご利益が減るぜ、笑」
R子は少しだけ笑顔になった。

カッコつけた私ですが、私のもうひとつのホンネを書きます。
実は会社としてはR子に辞められると困るのです。ウチの会社、従業員数1000人に達しそうですが、障害者雇用数が未達らしいのだ。
一定数以上の従業員を雇用している事業主は従業員に占める身体障害者・知的障害者・精神障害者の割合を「法定雇用率」以上にする義務がある。それをクリアしていない。
思いっきり簡単に言うと、従業員を45.5人以上雇用している企業は障害者を1人以上雇用しなくてはならない。身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所有者が算定対象です。
厚生労働省のHPから抜粋しますが。
『障害者雇用は作業施設や作業設備の改善、職場環境の整備、特別の雇用管理等が必要となり、健常者の雇用に比べて一定の経済的負担を伴う。
障害者を多く雇用している事業主の経済的負担を軽減し、事業主間の負担の公平を図り、障害者雇用の水準を高めることを目的として障害者雇用納付金制度が設けられている。』
この納付金は法定雇用率未達成の企業の中から労働者100人超の企業から障害者雇用納付金という名目で徴収されるのですが、これを元に法定雇用率を達成している優良企業に調整金、報奨金を支給するのです。
ウチは末端の医療業界で、専門技術職という性格上もあって遅れている。技術や専門の面での雇用が難しいようで事務職に限定されるのですが、障害者を雇用して窓口業務に就かせていると利用者側も安心するし、社会的にも信用されるのです。でもだからといって、まさかそれをR子に「そういう理由でお前が辞めたら会社が困るんだ」とは言えないじゃないですか。
「そんな言い方しないでくださいねっ」
ソリ合わないは私に依頼しておきながら思いっきりそう釘を刺してるんです。
「言わねぇよっ」
私に「会ってあげてください」そう頼んでおきながら「この人大丈夫だろうか?」と心配カオしとったがね。アッタマに来るオンナだ。さっきまで涙目だったクセによ。20年近くも一緒にいるのにコイツは私を信用しているのか信用していないのかどっちなんだ。

私はやはり会社側の人間なのです。R子の為に本気で想う一方で腹の中では会社のことを考えている。別の自分がいるんです。人事って腹黒い側面もあるのです。本人の為、会社の為、双方100%満たされる結果なんてそうそうないです。いいとこ70%だろう
R子に「ご利益が無くなるから御守は皆に見せるな」と言ったのも他に理由があって。
こういうのは支店長、エリア長といったR子の直属の上司がすることですよ。でもしない。彼らはR子が抜けた後の体制を最優先に心配してしまうのです。それは仕方がないのですが、だから私がこんなスタンドプレイをしなくちゃならない。連中は森田まさのり氏、宮下あきら氏、池上遼一氏の劇画を見て育ってないからだよ。
でもハッキリ言います。私ほど末端の社員を想っている者ってウチの会社に他にいないです。
開店前2.jpg
公用と言えるのかどうか。悪気はないけどR子を傷つけてしまったエリア長と次年度のシフトを相談してから引き上げました。例の託児居酒屋に行くにはまだ早過ぎる。
この日は帰りました。
コメント(4) 

チェックシート [人間ドラマ]

今日から出社です。
まだ世間が動いてないので、これから当分の間の飲食関係は昨年のネタでしのぎます。
でも今日は小ネタです。
食べ物は出ません。
自分はこういうのとは縁遠い.jpg
ウチの会社は接客業でもあるので、服装、メイク、髪型等、うるさいマニュアルがあります。
まぁマニュアルに書いてあることは至極当然のことばかりなのですが。
そういうのは内部監査チームが廻ってチェックしたりしてます。店がクリンネスできてもそこで従事している者たちが乱れてたら意味ないですから。

では東京本社の社員はどうか。
現場に指示する側がちゃんとしてなきゃ示しがつかないですよね。
でもヒドいモンですワ。特に女性社員の服装がヒドいのだ。遊びに行くのか近所に生ゴミでも出しに行くのかってカッコが多い。
人事部はさすがにきちんとしていますね。中途面接を担当する女性社員もその時だけはOLスタイルですよ。
例のソリ合わないオンナ、このオンナが稀にいい服を着ている時は飲み会の時です。上の会社にまで誰かしら声かけて参加しまくっています。「会議でないけど打ち上げ参加していいですか?」とかね。
毎日オフィシャルなカッコしてるのは人事部、DON子(ソリ合わないの部下)社は違うけどジャン妻ぐらいだな。

で、その身だしなみチェックシートですが、教育部長が原案を作成して本社の社員全員と各現場を束ねるエリア長、スタッフを束ねる事務リーダーたち(私の草の者たち11人)に一斉に配信したのです。ただ、あくまで原案です。「こういう内容で如何でしょうか?」というもので。
まだ答える必要な無い原案はこんな内容だった。

頭髪、髪は清潔に、前髪やもみあげは長過ぎず、
髪の色、ヘアカラー100番以下、
寝癖など、乱れていない、

髭は剃るのが当然で無精髭は不可、剃り残しも出来たら無くすこと、
手先、指と爪の手入れ、長い爪は不可で、爪の長さ形は適切に、

名札を下げる、ネックストラップの汚れ等に注意、旧くなったら替える、

服装、男性はスーツ、Yシャツ、(夏場はクールビズ対応)ビジネスに相応しい色、(黒、グレー、紺が望ましい)、シワがなく折り目が付いていること。
Yシャツ、ビジネスに相応しい色、白が望ましい、華美な色、暗い色ではないこと、
シワがなく、Tシャツの襟や袖口が汚れていないこと、
ネクタイ、ビジネスに相応しい色柄であること、
結び目は襟元で締め、曲がっていないこと

靴、ビジネス仕様、カジュアル靴は不可、汚れ、すり減り、破れ等なく、靴底もすり減り過ぎてないこと、色は黒、茶色、紺等

香り、口臭、体臭、たばこ臭を気にすること、過度な香水等、臭いが気にならないこと、

アクセサリー、時計もビジネス仕様のものであること。

以上は男性編で、私は女性編は見てません。
男性の場合はスーツ、Yシャツ、ネクタイ数本あればいい訳で、金がかからないものなのです。
女性はとにかく金がかかるというんだな。
浜田省吾さんの唄で「4年めの秋」というのがあって、
今日は何を着て行こうかしら ♪
毎朝迷う鏡の前 ♪
でも迷うほどハンガーケースの中 ♪
洋服並んでいるわけじゃなし ♪

安い給料の草の者たちも言ってた。服を揃えるのが大変だって。
男性なんてネクタイ変えるだけでいいからね。
「いいわね男性は?」
言いたくなる気持ちもわかるけど。ウチのオンナどもはとにかく酷いので、教育部長に言ったのよ。
「ウチのオンナどもの服装から変えないとな。でもそれって誰が言うんだ?」
「それなんですよ~」
下手にグサッと言うと別の問題が起きかねないというんだな。温和で穏やかな教育部長はこれら全てを社員に徹底させるだけのメンタルパワーがあるのかな。
女性社員には男性が注意し難い部分もあると思う。女性管理者がいればいいのだが、それはそれでオンナ同士で「そういうアナタは何よ」となりかねないと。「良識の範囲内で」これが全くわかってないんだよ。
「制服にすればいいのよ」(ジャン妻)
一理、いや、それ以上ある意見ですね。

で、デスクワークがひと段落して、さぁ窓口に出かけようかとカバンに書類を詰め込んでいたら、そこにいた社員全員の会社携帯が鳴ったのだ。教育部長は関係者のPCに配信したのですが、殆どの社員はPCから携帯に転送されるように設定されているのです。

(この携帯転送でウチのボスがやらかしてくれて、失笑、呆れ、空気を読んでください事件が起きたのですがそれは項を改めます。)

携帯転送されたのがわかったので、私もまだPCの電源をOffする前だったのでサッと内容を見てみた。前述のようにまぁ当然のことが記載されているだけですよ。

で、教育部長はこの原案を配信して「何か追加、ご意見等あれば返信ください」という文面があったのですが、急いでた私は本文をよく読まず、各自の身だしなみをチェックしないといけないんだな、これはもう完成版なんだなと思い込んでしまい、急いで自身のチェックをし始めてしまった。一部にコメントを入れた。(カッコ内)がそれです。

頭髪、髪は清潔に保たれているか?
(生えてる部分だけなら、髪が無いわけではないぞ)
前髪、もみあげは長すぎないか?
(見りゃわかんだろ。全体的に短い)

ヘアカラーは・・・
(ナンバー云々の前に私は染めようが無い。頭皮を染めるハメになるじゃないか)
寝癖、乱れはないか?
(寝癖があるのか無いのか自分でもわからない)
マル、バツ、サンカクを付けるのです。殆どが〇だったのですが、ひとつ引っかかったのがネクタイなんですよ。

タイ1.jpg
タイ1.jpgタイ2.jpg
ビジネスに相応しい色柄である、
(お世辞にも堅気の柄とはいえないかもな)

急いで打ち込んで全員に返信するという悪いクセ、いや、わざとやったのですが、操作ミスのフリをして茶化して返信したのです。「あ、やっちゃったぜ、いいやもう」ニヤニヤ笑いながら社を出ようとしたら、各部署の女性たちからと笑いが起こった。
最初はクスクス、そのうち大口開けて掌で押さえながらケラケラ、店舗運営部門、教育部門、経理まで、フロアにいる殆どの女性社員が笑いだした。
「ちょっとぉ、もうなぁにこれぇ、おっかしいぃ、アハハハ(笑)」(U紀)
「〇〇さん(私のこと)アタシ笑い過ぎてひっくり返りそうになったよぉ」(経理女性)
「まぁ〇〇さん(私のこと)の場合、確かにそうだよねぇ」(女性課長)
当時はまだ在職していた雪子も声に出さないで笑っていた。
男性陣は誰も笑わなかったんですよ。ウチは私を笑う度胸のある連中なんていないからね。
女性社員で唯一笑わなかったのが前にいるソリの合わないオンナ、呆れたように言い放った。
「〇〇さん(私のこと)これまだ原案ですよ。本文よく読まなかったんですか?」
「読んでねぇよ。もうそれで決定かと思った」
ったくツマんないオンナだ。じゃぁお前さんの日頃のカッコ、服のセンスは何だと言いたい。

教育部の部長はアワを食ったカオしてスッとんできた。私を怒らせたかと思ったらしい。
「あの、あの、後日、正式なものを配信しますから」
「いいよいらねぇよもう。今返信したのでいいじゃねぇか。俺はあれ以上でもあれ以下でもないからさぁ」
部長職に対して随分とぞんざいな口を利いてますが私の方が一回り以上年上なのでつい。マナー項目の中で言葉遣いなんてのがあれば真っ先にひっかかりますけどね私。
それに(カッコ)内のコメントはともかく、己を鑑みてマルサンカクバツを付けたんだから。

〇長室から〇長、ボスがわざわざ出てきて、カオの筋肉だけで笑いながら、
「〇〇さん、あれは何ですかぁ」
「何って。見た通りですよ」

現場のエリア長たちは現場で笑ってたらしいが、当時11人いた事務員リーダーの一人(草の者12号)から、
「配信されたあれですけど、笑っちゃいけないと思いましたけど全員で見て笑っちゃいました。」
「全員て?支店のヤツら全員で見たのか」
「そうで~す。皆、ウケちゃって」
「あれは概ね内容はいいけど、私みたいなのもいるってことだよ」
全員共通に適用して配信するからだよ。
自分はこういうのとは縁遠い2.jpg
ジャン妻は眉間にシワを寄せながら、
「アナタ受け狙いでわざとやったでしょ」
「・・・」
「またそういうことをして女性社員の人気取りをするんだから」
「そんなつもりは・・・」
コメント(13) 

宴会嫌い [人間ドラマ]

会社勤めをしている以上、酒の席、おつきあいというものがついてまわります。
私はひとり酒、あるいはジャン妻と2人、第3者を交えてもいいとこ3人か4人がいいのですが、歓送迎会、送別会、忘年会、そいうその・・・何ていうのかな、筋目の宴席にはもう残り数年なので参加するよう努力はしています。(努力足りませんけど。)

でも集団の飲み会なのでどうしても意にそぐわないというか「出なきゃよかった」不快な場合がある。または開催された理由や背景が残念だったり。
後味がよくなかった飲み会のことを4編書きます。読んでて不快な方は飛ばしてくださいね。
まず最初に、本社内の女性社員送別会でのこと。
送別される社員は小柄な美人、いつもスマイル、笑顔を絶やさず静かに穏やかに話す、誰もが心落ち着く素晴らしい子だった。あまりいい子過ぎてこのBlogには未登場のまま終わった。
送別会では誰もがそのスマイルの傍に座りたがるだろうと、幹事が席を公平に決めようと座席番号のついたクジを作成したのですが。
ある上役がスマイルの前や隣に座りたがってクジを操作したのです。
操作というか、スマイルの近くの席を引き当てるまで何回もクジを引いたんだとさ。クジを作成した幹事や他の若い衆もその上役を止めなかったらしい。
その送別会の料理がこれです。
料理1.jpg
料理2.jpg
料理3.jpg
誰が店を選定したか知らんがエスニック系のバルでしたね。私の路線じゃないが。まぁ黙って文句言わずにいただきましたが、何の料理なのかサッパリわからなかった。
魚のすり身なのか鶏肉のミンチなのかもわからんまま終わった。美味しくない白ワインをガブ飲みしましたよ。
料理4.jpg
料理5.jpg
料理6.jpg
ところがこの席のクジを操作したのが後でバレたのですよ。問題の上役とその子分が引いた最初のクジ番号がある古参女性の前席だったのだが、そのクジを箱に戻してスマイルの近くの番号を何回も引いたことがバレた。
古参女性は後でそれを知って激怒した。(誰がそんなことを耳に入れたのか)

実はその古参女性、何でか知らんが私の大シンパで、涙ながらに私に打ち明けたのは、
「彼女(スマイル)はすごくいい子だからその子の近くに座りたがるのはわかるよ。でもそういうの(クジ操作)はアタシも含めて他の女性に対して失礼だよ。アタシはもう二度と会社の飲み会には参加しないから」
侮辱されたと思ったんだな。当然そう思うよね。
スマイルは裏でそんなことがあったのを知らない。惜しまれながら去っていった。
デザート1.jpg
デザート2.jpg
後日譚があってですね。
実は辞めたスマイルは私の部下でもあり、ソリが合わないオンナの右腕でもあったのです。ソリは家庭の事情で送別会は泣く泣く欠席だったのですが。
ソリは会社の宴会を企画することが多いので、クジで袖にされた古参女性からこう言われたそうです。
「あの時こういうことがあったの。悔しいからもう会社の飲み会には出ないけど気にしないでね。この件はウチの上司と〇〇さん(私のこと)には話したから」
ソリ合わないオンナが幹事だったらそういう不正は絶対にさせない。だから話したんだと思う。

それで終わるかと思いきや・・・

・・・後日、問題のクジ操作の上役とその子分が、辞めたスマイルと外で飲み会をセッティングしようと目論んだ。
でもそれだと男性2人と辞めたスマイル、男性2人対女性1人じゃないですか。それだとスマイルも来難いだろうからせめて2対2にしようとして、あろうことかソリ合わないオンナを誘ったのです。
ソリにしてみれば穴埋めにさせられたのだが、ソリは何故か私を小会議室に呼んで「そういう飲み会があるのですが参加していいものでしょうかね」と私に相談を持ち掛けた。私なんかに相談すると小難しくなるのにね。
「誰が誰と他所で飲もうが勝手だが、最後にスマイルと話した時に言ってたよ。このまま在職してもアナタ(ソリ)の下だし、時短勤務で中途半端、周囲に迷惑をかけるから探すんですって」
事実そうだったのですが、ソリは一瞬絶句した後で、
「そうですか。そうですよね。辞めたのがアタシが原因だったら、アタシがいたらイヤですよね」
「お前さんが悪いとか原因とかそういうんじゃないよ。スマイルの置かれた立場が彼女の意に沿わなくなっただけだ」
ソリは哀しそうに頷いた。男性2人がスマイルと会いたいが為にダシにしようとしたのも理解した。
その飲み会は流れたと思う。だとしたら私はその私的な飲み会を潰したのかも知れないが、私がソリにそのように言ったからといって参加するしないはソリの勝手だし、スマイルが来るか来ないかも私の知ったことじゃぁないからね。
「もう会社の飲み会には出ません」と宣言した古参女性は今日まで見事に出席していません。
その後、開催された歓送迎会の出欠を見ると思い出すのです。「ああ、彼女今回も来ないんだ」って。
私の送別会が開催されても来ないつもりかな。
ただ、彼女の名誉の為に言うと送別会の贈答品等でカンパはしています。
酒乱3.jpg
次いきます。私も役職者なので歓送迎会とか送別会とか忘年会とかに正式な集いに参加を要請されたら無下に出きない場合があるが、店、料理、酒、満足した試しが一度もない。
いつもノミホですが、幾ら幹事が楽だからといってもノミホが現代の若者や、壮年にかけての酒飲み文化を破壊したと思ってるよ。
店のやっつけ料理をコースにして押し付けられて店の言い成りだし、冬場に冷凍の枝豆、サディスティックな量のポテトフライ、鮮度の落ちた刺身、そして何を?どんな銘柄の酒を?飲まされてるかわからんしな。
WCに立つフリをして厨房を覗いてみるといい。一升瓶から注いでたらまだマシですが、アヤしい透明の瓶からグラスに注いでたり、水でもマシてるのか?と思わせたり、疑わしい光景を見たことがありますよ。
だったら限られた時間の中で酔っ払って騒げりゃいいってなるよね。
酒乱1.jpg
20人ぐらいの宴会で、初参加の中堅男性社員のO塚(仮名)という野郎が日本酒を徳利でオーダーしたのですが、O塚は自分で店のおねぇさんに注文しないで、幹事でもあるソリの合わないオンナにやらせたんです。「熱燗10本頼んでくれ」って。
「10本?誰がそんなに飲むんですか?」(ソリ)
「〇〇さん(私のこと)が飲むって言ってんだよ」(O塚)
ところが私はその席にいないのです。O塚やソリから離れた席にいるのです。でも私の名前だけ聞こえた。
ノミホって大概はグラスと交換、飲んでたグラスが空いたらオーダーじゃないですか。
「そうじゃなかったんですあの店は」(翌朝のソリ)
酒乱2.jpg
ソリは日本酒が飲めないので「自分が飲みたいんだから自分で注文すればいいのに」とプンプン憤慨しながら個室の内線でオーダーした。
その10本の徳利が注文させた男性の前にズラリ。
周囲は驚いた。
「誰がこんなに注文したんですか?誰がこんなに飲むんですか?」
O塚はまた言ったそうです。「〇〇さん(私のこと)が飲むんだよ」
O塚やソリの合わないがいる席から離れた席にいる私のところへ10本の徳利のうち5本がこっちに廻ってきた。見たら一合徳利じゃないの。二合徳利だった。
見るだけで気持ち悪くなってきた。カチンと来たのもある。俺はお前に自分の酒なんか頼んでねぇ。自分で飲む酒は自分で注文するよ。何を考えてんだって。
酒乱5.jpg
この時、私は私で態度が悪く、前にいる〇長に、
「週末の金曜日の時間外にあんなメール送らなくてもいいじゃないですか。週明けの月曜日で充分間に合いますよね」
絡みまくっていたのですが。
https://funayama-shika-3.blog.ss-blog.jp/2019-09-17
「それぐらいでいいじゃないですか」
そうU紀(もと草の者4号)に制止される始末。そのU紀も10本徳利を見て愕然。
「飲めるんですか?」
「全部は無理」
ノミホだからって10本の徳利を一度にオーダーすんなよ。飲みきれるわけない。廃棄したと思う。もったいないよな。
O塚は、クールビューティー雪子、U紀(もと草の者4号)、ムードメーカーのDON子他、女性社員に絡んだのもあってヒンシュクを買った。
これはO塚に辟易したので反対側の席に逃げてきたところ。こうして見ると空いたグラス下げてないですね。
疲れる宴席.jpg
逃げてきたところ.jpg
荒れる、うるさい、汚しはしなかったけど、酒飲みの矜持というものが無いね。だからノミホは嫌いなんだ。いい飲み会じゃなかったよ。
翌朝ソリの合わないオンナに、
「一度に10本も徳利を注文すんなってんだよなぁ。飲めるわけねぇだろうが」
「あ、あ、あれは、アタシが注文させられたんです」
「そうなのか?アイツ(O塚)が自分で注文したんじゃないのか」
「アタシです。もうO塚さん酒癖が悪くって。〇〇さん(私)が飲むんだからいいんだって」
「そこで何故私の名前が出るかな。私はそっちと離れた席にいて、自分の意思で1本ずつ頼んだんだからな」
「わかってます。でも〇〇さんの名前を出したんです。なので仕方なく」
仕方なくぅ?
私の名前をダシにするなって。まぁソリも被害者だがね。

そのO塚という野郎はその前の宴会でもあったんですよ。
1次会で帰ろうとした私に背後から声が聞こえたの。
「おおいっ」
振り向いたら、O塚の野郎が、
「二次会行かないのかよ」
無視して帰った。内心では「誰に向かって言ってんだ」と腸が煮えた。

かなり経ってからO塚から謝罪がありました。私が「ああいう注文の仕方を無理酒というんだ」「あんな野郎とは二度と同席しねぇ」と吹聴しまくってたのがO塚の上司の耳に入ったか、女性社員からやんわりとクレームもあがったんじゃないか。
「あの時はすみませんでした。〇〇さん(私のこと)って私より年上だったんですね。」
平身低頭で謝罪してきたのでそこで収めましたけど。年上だから謝罪してきたってか。
この年齢になるともう年上も年下も関係なくなるんだがね。
店1.jpg
店2.jpg
次にこの店での宴会はノミホじゃなかった。
じゃなかったんだけど、話題に辟易してその場にいるのに耐えられなくなり私自身が途中で帰っちゃったんです。
連中1.jpg
参加者はALL男性社員で女性社員ゼロ、そのせいで席上の話題は耳を覆いたくなるようなのばかり、エロ、グロ、オンナ、風俗、下半身、私がいちばん嫌いなネタが声高に飛び交っていた。
私は毒舌で日頃っから「そこまで言っていいんかい?」スレスレな時が多々あるが、猥談や下ネタは絶対にしない人でもあります。ただでさえ口悪いのにその一線を越えたら女性の多い職場で信用を失うからね。
ある上役が部下にこう言い放ったのが発端。
「お前、歌舞伎町でその辺のオンナに声かけてただろう」
歌舞伎町か新宿三丁目か忘れたが、これ嘘です。デッチ上げです。部下をからかっているだけです。新宿の何処かで「お前」によく似てる男を見たのはホントらしいが。
そこから独身も妻子持ちも年配者も若い者も、出張先での遊び、有名繁華街での遊び方、有名な風俗店とか遊び方のコツとか、この場にいない女性社員のネタとか、口角泡を吹いて声高に飛び交った。
宴席で固い仕事の話題ばかりなのもどうかと思うが、この時はくだらなさが度を越した感がある。若い連中がそういうネタに迎合し、合わせるのも処世術として理解できなくはないが、傍から見て私には入っていけない内容ばかりで、辟易を通り越してしまいに呆れてしまい、この場から消えたい、コイツらと同等に見られたくないと思った。ウチの会社の男性ってこんなに低レベルかと思ったもの。
連中2.jpg
ああうるさい、いい加減にしろよ。話題変えろよ。
ソリの合わないオンナへ「金出すから今から来いよ」そう呼ぼうとして途中までメール作ったぐらいですよ。女性がひとりでもいればそういうネタは鎮まるからね。
でもそれは思いとどまった。ソリだって迷惑だろうからね。
イカ、タコ、酢味噌和え
私の好きなものはないな.jpg
甘いポテサラ、私の好みの味じゃない。
ポテサラ.jpg
よ~く焼いてある、焼き過ぎてある焼き鳥。
よ~く焼いた焼き鳥1.jpg
よ~く焼いた焼き鳥2.jpg
誰が注文したのか。解凍して焼いた感の焼き魚。
焼き魚.jpg
串揚げ、特にかも無く不可も無く。
串揚げ.jpg
天ぷら、衣が厚過ぎだよ。
天ぷら1.jpg
天ぷら2.jpg
キムチ炒め、家で私が作る方が美味い。
キムチ炒め.jpg
ベエ1.jpg
ベエ2.jpg
1時間ほどでもう限界、唯一美味しかったベーコンエッグをひとりで平らげた時点で「ちょっと体調悪いから」と先に出たのです。
出て振り返ってゲンナリ、勘弁してくれと罵りながら撮った写真がこれ。
振り返り後悔.jpg
ひとり後から遅れて来た男性社員がいて、連中の中でいちばん品があるというか、そういう遊びとは無縁の人なのだが、後日その男性との会話。(実は最初の話に登場した子分です。)
「あの場にいるのに耐えきれなかった。遅れて来たお前さんは品がある方だし、ひとりでもお前さんのような者がいれば皆、話題を選んで遠慮するだろうからよ。早く来ねぇか来ねぇかってずっと待ってたんだぜ」
「遅れてすみませんでした。でも・・・。自分が来ていっとき収まったんですが、10分か15分しか持ちませんでしたね」
そして9月末、ある幹部の壮行会に自分だけ声が掛からなかったのです。本社の役職者で私だけ壮行会に呼ばれなかったのだ。
「こないだ途中で抜けたからか?」
「いや、その前に、普段からノミホ嫌い、店のレベルが低い、料理が不味い、そんなことを声高に放言してるからじゃない?この店にあの人(私のこと)を誘っても後で不満を持つだろうなってなっちゃったんじゃないかな。だから呼ばれなかったのよ」(ジャン妻)

最後に支店の飲み会を。
送別会でした。5年めの女性社員が辞めたの。
ウチの会社、3年が節目というか、4年目から危険水域に入ります。5年持てばいい方です。3年経つとイロんな理由で会社から離れますね。
今の時代は終身雇用が崩壊しているから、若い衆が「自分のやりたいことはこれじゃない」って思ったらサッサと辞めますよ。
在職していても嫁いだり産休育休に入るとかね。6年生は入籍、婚姻が早いのですよ。在学中に2年費やしてますから。
で、送別会だから退職するのですが、その辞める理由が「家から遠い」というものだった。
辞意を表明した女性社員は入社してからずーっと同じ支店勤務で私の最も息のかかった店舗だった。そこに配属されてこの日まで異動が無かったといっていい。
ずーっと実家から通勤してたのが、嫁いだことで実家を出て新居からの通勤が遠くなった。
通勤時間の長さや遠さは明確な規約があるわけではなく、本人が「遠い」と言ったら遠いわけで、個人による感覚の差が影響するのですが「通勤時間が長くなった」そういう理由で辞めるなら今の住居地から近いどっか他の勤務地に異動させればいだけのこと。
だがそれをしなかったのです。支店長の上にいてそのエリアを束ねるエリア長がね。

私は人事部から女性の辞意を知り、自分のヒイキ現場でもあるので2回説得に赴いて、住居から近い支店を幾つか提示したが。
初回は、
「じゃぁ考えてみます」
2回め、
「う~ん、でもやっぱり」
翻意に至らなかった。今いる支店よりも会社そのものから気持ちが離れてしまったのでしょう。
ただ、ただですよ。
その女性、私にこう言ったんです。
「こうして本社から説得に来て下さったのは〇〇さん(私のこと)だけですよ」
えぇっ?って思った。
「誰も来なかったのか?引き止めなかったってか?エリア長は慰留に来なかったのか」
「なかったですね。あれ?電話かメールであった・・・かもしれませんが」
でも本人は来なかったという。
更に言われたのが、
「この会社って辞める時は随分簡単に辞められるんだなぁって思いました。笑」
カーッと来ましたよ。それをバックしたら人事部も怒って「エリア長や上の者は社員のケアをちゃんとやってるのか」と上の者にねじ込んだ。
だが上の者は「辞める理由が遠いというんじゃなぁ」仕方がないというのと、辞める社員よりもエリア長を庇ったフシがある。「あのエリア長はよくやってますよ」ってね。上の者はエリア長を庇うことで自身が楽になるからである。上は組織を守ろうとするが、社員は守ろうとしないがこれにあたる。

ここで人事部が介入したのは、人事部は毎年ある時期に採用実績のある大学から指定された日に社員をOBとして送り込み就職活動の一環に繋げるからです。会社説明会で在学中の後輩を取り込むのです。女性は教授の受けがよかったというんだな。
大学の教授にしてみれば「御社を推薦したのにもう辞めたのか」ってなるじゃないですか。下手すれば「あの会社はすぐ辞めるから止めといた方がいい」って就職活動中の学生さんに言うでしょう。
人事部は「もったいない」「あたらいい人材を」と歯ぎしりした。ソリの合わないオンナも私と近い現場の子なのを知っているので「何とかならないんですか?」と残念そうだった。
辞めて欲しくない人材ほど去るものなんだな。。
初回の「考えてみます」は、出向いた唯一の私のカオを立ててくれたのかもしれない。

エリア長にも言い分があって「家から勤務地が遠いというのは本人のわがままですよ。通えない距離じゃないし、そういう悪しき前例を許してしまうと示しがつかない」というもの。
そうなんだけど。正論なんだけど。「通えない距離じゃない」これはエリア長は自分の物差しで言ってるだけです。自分が許容できる通勤時間と比較して言ってるだけ。嫁いだ以上は家事があるわけで、エリア長は男性なのでそこまで考えに至ったかどうか疑問だね。
もっど前に早く異動させればよかったのだが、エリア長は自分のエリア、縄張りしか守らないから、その女性の住居のある別エリアのヘッドに交渉しなかった。
異動させれば、トレードすれば欠員でなくなるのだが。辞意を表明してから近場に異動を提示しても手遅れなのですよ。
肝心の本人の意思が変わらないので、結局は去ったのですが、その送別会です。私も呼ばれた。
処理済~送別会1.jpg処理済~送別会2.jpg
処理済~送別会6.jpg処理済~送別会7.jpg
送別会5.jpg
送別会9.jpg
居酒屋.jpg
別れ際に彼女に言ったのが、
「今、子供ができたら辞めないだろーがよ」
「ハイっ、そしたら辞めません。そうなったら戻ってきてもいいですか?笑」
バカヤロって言いました。
ジャン妻や人事部に言われたのが、
「辞めてしまったけど、アナタが2回説得に行ったことは彼女の同期や後輩たちに伝わるでしょう。それだけでもよかったのでは?」
コメント(4) 

イベント [人間ドラマ]

処理済~アタシは出ないわよ.jpg
さる居酒屋、目の前に自分と同年代の支店長がいます。
「アタシは出ないよ」
「出ないのかよ~」
何に出る出ないのか?毎年、都内のデカいホテルの宴会場で1年に一度全支店の長が集まって会議、とはいっても昨年実績と年度予算、トピックス発表、そして親睦会が開催されるのですが、それに出れないというのだ。
「その日は用事があるのよ。もっと早くアナウンスしてくれないと」
確かに早くはなかった。今期明けてからだから、正式アナウンスは4月初旬だった。
「アタシたち現場はもう3ヵ月先まで休日当番とか、研修会とか講習会とか入ってるのよ。そういうのって本社ですり合わせしないの?」
「しないな。昨年のうちから会場を押さえてあるんだから、こっちが先だって思ってる」
「昨年から押さえてあるんなら、せめて日付だけでも配信すればいいのにさ」
でも相手のホンネは「日曜にそんなめんどくさい会議に出たくない」なのである。会社は若手の底上げというか、若年層を押し上げ、盛り上げ、次世代に繋げようという傾向、風潮にある。私の目の前にいる女性もそうだが、50代クラスの支店長たちは会社が今より小さかった頃には会社の柱を1本2本を支えてきたが、もうそれは忘れ去られ、執行部も若い者が取り仕切り、ベテランは社に「いて当然」または見向きもされなくなっている。

「出ないってよ」
「そうですか・・・」(ソリ合わないオンナ)
「予定が入ってる。告知が遅いとさ」
「確かに早くはないです。でも期が変わる前にアナウンスするのもどうかと思って」
「前年のうちに『来年はいついつ開催します』ってアナウンスが無いのかとも言ってたな。でもそう言ってるヤツが1年後に支店長でなくなる可能性もあるからな」
「他、誰々さんや誰彼さんも欠席なんですよ」
いずれも一部を除いて50代、年長者ばかりだった。それでも来賓と合わせて150人の大所帯になる。大人数だからひとり二人いなくても、埋もれてしまって気が付かないかも知れない。
ソリ合わないは会議の出欠一覧を見て「誰々さんと何々さんは欠席ってなってますが、何か聞いてます?」って私に振ってきたんですよ。
「どっちかには今度会うよ」
「聞いといてください」
お前は俺に命令すんのかと思ったよ。でもソリと私は合わないがお互い長く在職しているので、社員の動静というか、特に長くいる社員たちの去就が気になるのだ。

2年か3年前、その全体会議~懇親会でひとりのベテラン女性の支店長が誰とも打ち解けず、ひとりでポツ~ンとしていたのを見た。
その女性、半年後にいきなり辞めた。ソリ合わないは「もったいない。あと半年いれば定年で、退職金満額貰えたんですよ」と自分のことのように悔しがっていた。
「これ(退職届)を出す前に何とかならなかったんでしょうか」
誰も引き留めた形跡が無いのだ。ソリ合わないは退職届が廻ってきたということは上層部が退職を承認したということである。だから事務的に処理するしかないのでときおり悲憤慷慨している時がある。なんだかんだ言って会社が好きなんだろう。

ソリは総務なので原則、本社内に常勤して、電話やメール等で全従業員に対応しているのですが、
「いつも店舗を廻っている〇〇さん(私のこと)は気が付かなかったんですか?」
のように私を責める時がある。
いきなり辞めた社員は会議の席上でひとりでポツンとしていたので「自分はもういいかな?」そう辞める決心がついたのは想像に難くない。「もう自分がいなくてもいい」のように思わせて早まったことを後悔した。だから冒頭の女性店長に会ったのだが、気持ちは離れている感がある。
定年前予備軍と言ったら失礼だが、そういう店長たちは他にも何人かいる。彼女たちにそういう寂しい気分を持たせてはならない。
自分ができることって何だろうか?
一計を案じた。

イベント開催当日、会場前の交差点で出会ったベテラン女性と出会った。その女性は2年前に他社から引き抜かれたのだが、不安そうなカオをしている。
「昨年もそうでしたが、周りに知らない方たちばかりで」
そりゃそうだよな。
「まぁ気を遣いますわな」
「〇〇さん(私のこと)は知らない方なんていないでしょう?」
「もちろん。私を知らない支店長なんていないですよ」
自信満々です。それは昨日の記事で上大岡の串焼き屋でジャン妻が自分を鼓舞してくれたからでもある。「アナタの晴れ舞台は全体会議じゃないわよ。日頃の各支店たちよ」
なので今日は日頃感謝の意味もあってホストしまくるのだ。毎年そうです。

会場入りして受付脇に立ってエスコートしてたら、支店長たち、事務リーダー(草の者)たち、本社幹部、執行部、伊東甲子太郎他の来賓者たち、続々来場してきた。
受付で出席簿に〇して自席を確認するのである。
私の隣に経理の若手ボンボンが立っている。何処の誰が来たか教えてあげた。
「アイツは何々店の誰」
「彼女はどこどこ店の誰」
「事務リーダーの誰」
「静岡エリアの」
ボンボンはビックリした。
「全員知ってるんですか?」
「知ってるさ。それに私を知らないヤツなんていないよ」
自分の人間関係を誇示しているようなものだ。どんなもんだい。

テーブルは円卓です。
誰がどの席に配置されるかは当日になってみないとわからない。どうやって決めるのか?執行部がランダムに振り分けるのだ。
極力同じエリア内の者は同テーブルにしないそうです。それはそれで一つのやり方ですね。懇親会なんだから今まで会ったことない者同士で懇親させるのです。
一計を案じた私は執行部に申し入れした。
「50代半ば以上の支店長たち、特に女性で、あまり横の接点の無さそうな連中を集めて私をその中に入れてくれ。若い子らはそっち(執行部)で盛り上げろ」
50代半ば以上ってのは別に私の趣味や嗜好ではないですよ。「いいわねもう若い者の時代ね」そう横目でシラ~っと見てる連中、でもキャリアとして侮れない連中をこっちでフォローするから、なのです。
よくない言い方、表現をするなら、
「大年増のオンナの長たちを集めろ」
そう言ったようなものです。
そしたらホントにそうなっちゃって。
処理済~塾女たち.jpg
私ががいるテーブル席です。
手前から過去に散々登場している例のZ女史、YA、KN、いずれも50代後半です。私の方が若いんだから。
反対側にもうひとり熟女がいるが私より年齢上で、その女性から「〇〇さん(私のこと)って私より年上かと思ってました」と言われて傷ついたけどな。
写真に男性が写っています。この男性、部署は違うのですが、自分と連携取りながらやっている人です。その男性がこのテーブルのメンバーを見て絶句していた。
「何だか、随分メンバーが・・・」
「何言いたいかわかりますよ。〇〇ァばかりだって言いたいんでしょ」
「い、いや、そんな・・・」
手を振って訂正しても顔に書いてあるよ。
自分がこういう年齢層のメンバーにしてくれって申し入れしたんだが、そちらまで巻き込んじゃって悪いね。その男性にしてみりゃ若い子のいる席の方がよかったんだろうね。
処理済~会場1.jpg
会議は定刻13時に始まった。〇長が壇上に立ち、プロジェクターでスクリーンに映し出された昨年の実績、本年度の予算目標、方向性、それらが淡々と発表されていく。
私は黙って進行を見守っていた。もう売り上げも利益も予算も関係無い職掌にいるからです。
だがその職掌が幸いして、各支店に顔を出す立場を維持しているので私のカオは売れている。ここいる連中、現場の長たちで私を知らない者はひとりもいないんだぜ。

聞いてて退屈になってきた。早く乾杯しようよ。そして各テーブルを廻って旧交温めたいんだけど。
数字の発表って大事なのはわかるけど、プロジェクタースクリーンに映し出される棒グラフ、円グラフが見難い。
「売り上げ、利益はいいけどよ。退職率、退職者、そういう数字は出ないんだよな」
「声が大きいわよ」(Z女史)
そうたしなめたのは私の右席にいるZ女史である。ここ数年、毎年毎回私と同じテーブルか隣の席にいる。
「話、長ぇなぁ」
「シッ」(Z女史)
処理済~会場4.jpg
ようやく会議(聞いてるだけだが)が終わって懇親会に移行、乾杯の時にはグラスのビールが少しぬるくなって、こんなん飲めるかになる手前の冷え加減だったのは会場の空調が冷え冷えだったからだと思う。空調が寒いのだ。
私は下戸のZ女史他、何人かに「ノンアルの人います?」聞いて数を確認したうえで、ウーロン茶やジュースを配っています。どーですこの気遣い?
アタリマエだって?
女史が「寒いわね」っていうから、会場のスタッフに「ここだけ空調抑えてくれないか」って頼んだり、気を遣ってるんですよ。なのに乾杯したらZ女史が素っ頓狂な大声をあげた。喉が渇いていた私はグラスのビールを一気飲みしたのだが、
「ちょっとぉ。この人(私のこと)信じられなぁい。乾杯の最初の一杯一気飲みしちゃってさぁ。もうヤダぁ」
うっせぇなぁデケぇ声出しやがってからに。
「喉が渇いてたんだよ」
「普通、最初の1杯を一気に飲まないわよぉ」
自分は下戸のクセに。俺が持ってきてやったウーロン茶をマズそうに飲むなよっ。
なんだったかなこれ?.jpg
懇親、懇談、飲み食いしながらです。
あまり美味しくなかったな。
(こういうことを言うせいか、こないだ会社の飲み会に役職者で自分だけ声がかからずさすがに傷ついた。)
料理はデザートだけバイキングで、他は会場のボーイさんが持ってきてくれるの。それを各人で取り分けるのよ。
「誰かが最初に手ぇつけないと誰も食べられないぞ」
「アタシ?アタシが最初に?」(Z女史)
Z女史は誰よりも早く、誰よりも多く(デザートバイキングとか特にそう)手早く食べて損をしない女史です。「食べられないのではなくて、率先して食べないのが悪い」なのです。
スープ.jpg
〇長が瓶ビール持ってテーブル席に来た。
わざわざ〇長自ら酌して回らなくてもいいのに。
私は自分の右隣から並んでいる3人他を掌で示して誇示してやった。
「〇長、どうですウチのこのメンバー、凄いでしょ」
「な、なにがですかぁ?」
何が凄いのか。私は熟年揃い、50代後半メンバー揃い、ストライクゾーン高め、そういうメンバーで固めましたと言いたかったのだが、〇長はわかっててトボケ損なった感がある。ツマんない人だ。
私の右隣からZ女史、YA、KN、いずれも私より年長です。3人とも今日会うのも会話するのも初めてらしいのだ。各支店の長ってそんなもんなんです。エリアを別に席配置したので、名前は知っててもカオは知らないとか、研修会でもあれば顔を合わせるけど、日ごろはまず滅多に会わないのだ。
さて、この連中相手に私はどう振舞ったかというと。
「よう、みんな後何年いる?」
それまで堅かった3人だが、こう振ったら最初はギョッとしたが、すぐに打ち解けたものだよ。お互いが、
「お幾つですか?」
「え?アタシと同年?」
「もう後が見えちゃって」
そこで私が突っ込む。
「なぁに言ってんスか。有資格者に定年なんてないですよ。過ぎても残りましょう」
「そうよねそうよね」
「もったいないもんね」
少し和んで盛り上がってきた。3人はお互いの支店の情報を交換してる。今日初めて出会った連中だが同年代同士の親近感、ライバル意識や相乗効果もあって「アタシたちまだやれるワ」になるのです。長年懇意にしているZ女史もそうだが、私は彼女らを煽る為にこの席を選んだのもある。
会話に花が咲きだしたので、私はグラスを持って席を立った。
「ちとあっちこっち廻ってくら」
各テーブルを廻った。
本社の連中や来賓者は無視。〇長たちに声掛けする。
事務員のリーダー(私の陰の部下、10人いる草の者たち)たちもいるいる。普段はラフか遊びに行くようなカッコなのに、さすがにこういう場ではそれなりのカッコしてる。
「あの、あの、例の書類ですけど」(草の者3号)
「そんな話は週明けにしろ。今は飲め。あっちこっち廻れ」
だけど限られた時間内なのでとても全部のテーブルは回り切れない。
今いる連中が来年も〇長でいるかどうかはわからないのだ。来年はもしかしたら辞めてたり、産休育休取得で辞退したりしていないかもしれない。
各テーブルを廻るのは私だけじゃなくて、それ相応の職位に就いている連中は皆、廻るのです。
廻り疲れていったん席に戻ったら、誰だ俺の席に座ってZ女史と喋ってる野郎は?
処理済~伊東甲子太郎とZ女史.jpg
伊東甲子太郎だった。
女史と伊東?
珍しい2ショットだな。過去に接点あったかどうか。
伊東は振り向いて慌てて「あ、どうぞ座ってください。もうZさんと話済みましたから」
伊東が立ち去った後、
「伊東さんて?」(Z女史)
「そう。再婚したんだよ」
「よね?いつ?」
「昨年暮れ」
「でも前の奥さんは?」
「何々店の支店長、今日は来てないな」
欠席理由が明記してなかったのだ。再婚した前夫の伊東とバッタリ顔を合わせるのを避けたんだろう。
出欠席を集計していたソリ合わないオンナは、
「欠席理由も明記してないんですよ。白紙です」
「まぁ来たくないんだろ。理由なんて書けないさ」
「でも〇長なんだからそこは業務上、伊東さんとカオを合わせるのも割り切らないと」
ヘンに息まいてたな。でもそれはお前さんが離婚したことないから言えるんだよ。外国人とは違う。洋画のようにはいかないよ。

また席を立って、別のテーブル席を廻った。
廻ったったって目と目が合って「オウ」「元気か?」「久しぶりだな」かなり横柄に聞こえますが年齢的にも在職年数的にも私は支店長たちより格も貫目も上なのね。
人数大過ぎるので挨拶とはいっても会釈だけだったり、目と目が合って笑みで頷いたり、ニヤッと笑ったり、ベタベタ話なんかしなかったのね。
群馬や静岡の〇長たちはポツンとしがちなのでこっちから親し気に話しかけた。だがそれを見てる東京神奈川の〇長がじーっと見るんですよ。「話したいことがあるんだけど」の視線です。「アタシたちには話ないの?」って顔に出てるんです。
ある支店長に聞かれた。在職年数長い人です。
「〇〇さん(ジャン妻)は来ないんですか?」
この問いは支店長数人から言われましたね。
「彼女はもう同じ会社じゃないし、上の会社だし」
「でも伊東さんいますよ。M村さんも」
彼らは来賓で呼ばれているのです。来賓の参加費用はこっち持ちなので、何処まで、どのクラスまで呼ぶか、管理部長とソリ合わないが選別したらしい。際限無く人数多く呼んでも膨れ上がるだけで何処かで枠をクローズしないと収拾つかなくなるからね。

肉料理が出たのを見て急いで自分の席に戻った。
ステーキ、これだけ美味かった。
ステーキ?これは美味かった.jpg
こういう会場でパーフェクトな料理を期待しちゃダメだが、何かたったひとつだけでもバカ美味があればいいのだと割り切るしかない。
「でも何でお肉にお蕎麦がついてくるのよ」(Z女史)
「ホントだ。蕎麦がついてる。口直しかな?」
蕎麦はスタンド蕎麦を食いなれてる私から見たら、まぁまぁこんなものかなというレベルの蕎麦だった。
ステーキに何故か蕎麦が.jpg
肉を食い終えたらひとりの若手支店長(男性)がこっちのテーブルにやってきた。
イケメンで背が高い彼はZ女史の下で1年か2年ほど修養を積んだ経験がある。昨年支店長に抜擢されて引き抜かれた際には女史は喜んだが、自分の手許から手放すのを少し哀しんでもいた。
その若手男性、私と女史を見て、
「昨年もご一緒でしたよね。」
「彼女はひとりにしとくとアブねぇからよ」
女史はキッと睨んだ。
「でも何かお2人って、いい関係ですねぇ」
「だろ」とは言わない。
「同じトシだからな」
女史はややムッとしたがいつものこと。その男性が立ち去ってから、
「彼、辞めるんじゃなかったの?」
「いや辞めなくなった。上が引き止めに成功したんだよ」
「ふぅ~ん」
「彼だけじゃない。何人かいるよ。辞めるのを止めたのが」
私の知る限り、ここ1年で「辞めるのを止めた」のが5人か6人いて、うち1人か2人は私も関わったが。そのイケメンは私に「思いとどまりました」の挨拶は無かったですね。
「そうなんだ。会社にとっては今後大事な子だからね」
「会社は何かエサをブラ下げたんだろうね」
女史は表情が険しくなった。
「アタシなんか去年、〇〇部長に『定年まで頑張ろうね』って言われたんだからね」
知ってるけどそれは私が言ったんじゃない。
「40代の社員に定年まで頑張ろうは言っても構わないけど、60歳前の女性に普通言わねぇよなぁ」
また女史は目をひん剥いた。
そしてデザートバイキングに食らいついた。
デザートバイキング.jpg
最優秀社員、最優秀店舗、その他、何かのテーマを達成、努力した社員表彰が淡々と進んでいく。
ある男性、仮にNとしておきます。Nは私が群馬に飛ばされている時期に新規採用され、そろそろ若手呼ばわりもそろそろ終わりかな~ぐらいです。
Nは私ともやや親しい方だが不遜なところがある。社内監査役がNの支店に視察に行ったことがあって、訪問予定時刻ピッタリに行ったら、
「今、休憩時間中なんでちょっと待ってください」
そう言い放って監査役を待たせたんです。これは監査項目には引っかからなかったが「何だあの態度は?」と後でちょっとした問題になった。
視察は抜き打ちじゃない。事前にいついつの何時何分訪問予定と告知してあるのです。だからせめてその時間を避けて休憩を取っておくべきだと。
Nはこないだも現場視察に赴いた〇長に「この郵便物を〇〇さん(私のこと)に渡してください」とやらかした。〇長は私宛のメールボーイにされたのです。
「Nさんに頼まれて持ってきました」(〇長)
ブ厚い書面を渡された。それは私がNに「郵送しろ」と指示したものです。社内で〇長から渡されたら、私が〇長に「持ってきてください」と頼んだかのように誤解されるじゃないですか。
そのN、何をどんな手を使ったのかワカランが、いちばんいい賞を受賞したんです。だが事前に知らされてなかったらしく、もう酔っ払ってる。
ついこないだメールボーイした〇長から「おめでとうございます。何かひとこと」とマイクとMCを振られて困惑していた。
「こぉんなすぅばらぁしぃ、ショウ(賞)をいただけたのはぁ、じぶん(自分)ひとりのせいか(成果)ではなぁくぅてぇ、すたっふのぉ、みなぁさぁんのぉ、おかぁげだとぉ、おもってぇ(思って)おりぃまぁす、あぁりがとぉごぉざいまぁす」
ってな体たらくである。
私は可笑しくて可笑しくてゲラゲラ笑ってしまったが、女史はその笑いは不謹慎だワと言う表情で私を睨めつけた。
「あ、ゴメン、誰か支えろよ」
酔っ払いに無理に挨拶なんてフラなきゃいいんだよ。
でも私が思うに表彰された後が大事なのです。表彰された、持ち上げられた、チヤホヤされた、だからもういいかなこの会社は、そう考えて辞めるバカもいるんです。燃え尽きちゃったからです。その後に何かテーマを与えないと辞めますね。

表彰は現場部門だけ。本社の管理部門はまず表彰されない。総務、庶務、経理は脚光を浴びることはない。やって当然だからです。ソリ合わないオンナたちも裏方に徹していた。
笑いが収まった私はシラーッとして見ていた。
ダラダラと表彰が続いて、最後の方になってクジ、抽選コーナー、これ必ずやるんです。1等2等3等あって前後賞は無し、金一封なんですよ。
前はディズニーのペアチケットとか商品券だったのだが、商品券ならまだしもペアチケットなんかをチョンガーが当ててもね。
なので現金になったんです。3等5000円、2等10000円、1等20000円だったかな。後でジャン妻に聞いたの。こういうのって経理上はどうやって処理するのか。
「福利厚生費じゃないかな。外部に対する費用じゃないし、社員へ渡すものだから接待交際費じゃないしね。そういうのって経費で処理できるのよ」
「ただクジだけ引いて現ナマ渡すのは感心しないな」
「まぁね。何かの対価として渡すんじゃないからね。たまたま当たったってのはどうなのかな」
私は自分が当選しなかったからブツクサ言ってるんじゃないですよ。だいたい150分の1の確率だし、日頃の行いや暴言のせいでまず私は当たらないけど、もし当たったら辞退するよ。どうせタカられるだけからね。
クジを引くのは〇長です。
「アイツ、クジ運悪そうだな」
〇長を指してアイツ呼ばわりもないもんだけどね。こういうことを平気で放言する私がNのことを「不遜なところがある」とよく言えるものだ。
「くじ運が悪いのはくじを引く〇長じゃなくって、番号持ってるアタシたちの方よ」
Z女史は姉が弟に話すようなモノ言いでまた私をたしなめた。
その1等賞、現ナマ20000円を当てたのはM美(草の者1号)だった。
「ヤッター」
M美はガッツポーズで絶叫に及んだ。M美は12年前に私が面接、採用したんだよ。よかったね金一封貰えて。
M美は正規の組織上ではZ女史の部下なので、
「嘘っ、M美さん当たったの?」
「らしいな」
「何かご馳走して貰おっと」
ほら、もう何かたかろうとしてる。M美の周囲には他の草の者たちや、人がわんさか集まり群がっていた。M美は満面の笑みだが。
「何に使うの?」
「美味しいもの食べるの?」
「どっか出かけるの?」
カマスビしいことである。
政治家もそうだが、やはり金があるところに人は群がるんだなと思った。

定刻で散会、参加者の中で希望者は2次回に流れるのだが、私は事前に不参加を表明してある。
昨年、二次会からMAX5次会まで流れたグループがあった。酔って、WCで吐いて、潰れて、はまだいい方で、支店長同士で喧嘩になったヤツがいる。
別に根深い理由で喧嘩になったんじゃなくて、単にプライドがぶつかっただけらしい。
このイベントは13時開始で散会が15時半、それから二次会、延々と続いて五次会??そりゃ日付が変わったんじゃないか。そんなに長時間、12時間も飲んで次の日大丈夫だったのだろうか。
「二次会に参加される方はぁ」
ソリ合わないが絶叫調で案内していた。私はソリに「じゃぁ後は頼む。俺は引き上げるから」
「お疲れ様でした。また来年もよろしくお願いします。あれ?それ何かのお土産ですか?」
私は軽くはない手土産、手提げ袋を下げているんです。
「これか。これはな」
日本酒が2本と、何かの品が入っている。重たい。
「東海エリアの某支店と神奈川県内の某支店から貰ったの。永年勤続20年祝だってさ」
「ええっ、よかったじゃないですかぁ」
「ああ、いろいろ表彰されてたのを遠目に見てたが、壇上に立たないだけで、自分はこれがいちばん嬉しいよ」
帰りのG車内.jpg
帰りのG車内です。贈答品が重たいよ。
着信があった。神奈川県内のエリア長2名からだった。
「二次会行かれてるんですか?」
「いや、行ってない。もう横須賀線の中だよ」
「今から横浜駅チカで二次会するんで来ませんか?」
二次会?私はジャン妻の許可を得てそれに乗ったの。
でも先ほど15時半に都内で散会して今は16時半、居酒屋がOPENするには微妙な時間帯である。日曜日だし、駅から近くて昼から午後から飲める店となると限られてくる。ビル地下とか24時間営業しちぇいる店とか、そういう選択肢しかない。
贈答品の手提げ紙袋も軽くないし。駅近場になるだろうな。
「〇〇さん(私のこと)こういう店でもいいですか?」
誘われておきながら気を遣われた。
二次会の店.jpg
総勢10名いた。150人中の10名だから少なくないと思う。
集まった連中はどちらかというと本社中枢部にやや批判的で冷めており、今頃何処かで開催されている本部隊の二次会を「出ません」パスして集まったんだと。昨年も一昨年もずっとそうやって来たんだって。
私の前に黒服の女性がいます。
あるエリア長でリーダー格。2児か3児のヤンキーママ。私はこの女性に最近ある件で励まされたことがある。出会った最初の頃は「何だこのオンナは?」だったのですが、信用できるのがわかったので今はかなり気を許しています。
二次会6お腹が空いたので1.jpg
二次会7お腹が空いたので2.jpg
懇親会であらかた腹はクチているので、皆あまりオーダーしようとしないね。
私は懇親会ではホストしてたのでステーキと締めのヘンな蕎麦しか食べてないから小腹が空いています。例によって焼きそば(またかよという声が聞こえてきそうだが)クリームコロッケとかをオーダー、オーダーは店員さんを呼ぶのではなく、タッチパネルでオーダーする店でした。
タッチパネルオーダーの店ってフロアに店員さん殆どいないですね。テーブルには空いた皿が出しっ放しで片付けてないし。時間が早かったからかも知れないが、かなり広い店内なのに、若いけど気の利かない、笑顔が殆ど無い、何で日曜日に働かせるんだ?不満の表情がアリアリのムスッとしたバイト嬢がひとりいただけ。
廻らなくなったのか、厨房から(厨房見えない)白服着た料理人自ら持ってくるようになった。その料理人の方が愛想がよかったからね。
二次会8お腹が空いたので3.jpg
二次会9お腹が空いたので4.jpg
静かに話す連中だけど、話の内容は生臭かった。クダを撒く、オダを上げる感じな二次会ですよ。何であの支店が表彰されるのよ、どんな手使ったの?誰々部長のヒイキだよね~、とか。
私も一応は本社の者なんだけどね。
私の前にいるリーダーのヤンママには、過去に一度、マイカーの助手席に乗せて貰ったことがあります。乗せて貰っておいてこう言っちゃぁ何だけど、汚い車内だったね。子供が3人いるとお菓子の食い散らかしのクズとか、ゴミとか、空いたジュースの器だらけ。
「ゴメンなさい汚くって」
「ホントに汚いな」
そうは言わなかったけどね。
ヤンママの部下にはK美(草の者5号)がいるが、持て余している感がある。5号はこの席に参加してもおかしくないのだが、宴会嫌いのK美(5号)はサッサと帰ったそうです。
5号は私には素直だが、他ではクセがある対応をする時がある。本社中枢部、執行部にもウケが良くない。半面1号と8号は5号を好ましく思っている。自分らが言えないことをバンバン言うからである。
でもそういうのって上に立つ者の器量にもよりますが、ヤンママリーダーは扱いかねている。
ヤンママは重要事項をOPENギリギリまでK美(5号)に明かさない。自分の腹心なのにですよ。
それを知らない私が先に5号に指示命令の過程で重要事項を「知ってるだろ?」と思って明かしたら当人に伝わってなくて私は地雷を踏むハメになった。
電話口で激怒しちゃって、
「聞いてませんっ」
「アタシ信用されてないんですよっ」
凄い剣幕だった。
「今日、K美は?」
「さぁ。帰ったんじゃないですかねぇ」(ヤンママ)
ヤンママもK美(5号)もサバサバした性格です。だから合わないのだと思う。
他、男性陣は大人しい若手リーダーばかり。何が日頃不満なのか、不満があるのかないのかわからなかったですね。
二次会10二次会の方が美味しかったりして.jpg
まぁまぁ飲み食いしたのですが、時間が早いじゃないですか。二次会散会したのが19時半です。家でジャン妻と飲み直した。
贈呈品1.jpg
支店から貰った記念品を並べたとこ。4合瓶2本と、パッケージは扇子だったのです。いつも暑い暑い言いながら外廻りしてるからって。
「よかったね~」(ジャン妻)
「まぁな。嬉しかった~」
「だから上大岡で言ったでしょ。現役の本社管理職でそういうものを貰えるってアナタだけだよ」
「表彰されてる連中を横目で見て、フゥ~ンって鼻白んでやったよ」

翌日の朝、ソリ合わないオンナが、
「昨日はお疲れ様でした。あれから真っすぐ帰ったんですか?」
ドキッ!!
そういうことを聞くか。こっちは普段から「二次会なんて出ねぇよ」と豪語しまくりなんだから聞かなくてもいいじゃないか。スルーしろよ。
まさか地元の支店長連中と二次会行ったなんて言えない。そんなん言ったら「だったら皆さんでこっち(本体の二次会)に来ればいいじゃないですか」とまくしたてられるに決まっている。
「荷物があったからね」
そう言って煙に撒いた。別に嘘じゃないよな。
「そっちは?」
「アタシは二次会まで。他の方たちは知りませんけど」
盛り上がったらしい。

いただいた日本酒は後日飲み始めたらすぐに無くなってしまった。図に乗った私はお礼にこう言いました。
「次からは一升瓶で頼むぜ!!」
コメント(2) 

勤勉な日本人 [人間ドラマ]

浦賀水道~東京湾、都心から東寄りに千葉方面、横須賀線~総武快速線~成田線に沿って進路で北上した台風15号コンパクトのせいで、9日(月)はマトモに出勤できなかった。
ウチの地元では夜中2時~4時頃が暴風雨のピークでその間はジャン妻と起きていた。
暴風雨のヤマが過ぎ去って4時に寝直そうとしたら、スマホとガラケーがけたたましく叫び声を上げ、緊急避難情報が発令された。あの怪奇音は心臓に悪いね。
電源切って寝直して起きたら7時半。寝不足だ。PCで運行情報検索したら、東海道線、横須賀線、京浜東北線他、JR在来線が全てダウン。
台風の前に事故から復旧した頼もしい京急も運転見合わせ。
関東で平常踊り運行していたのは、信越線、上越線、両毛線、上信電鉄、上毛電鉄、群馬ばっかりだった。
「ヤッター!!」
不謹慎にも喜んでしまったというか、開き直るしかないです。東京本社に行かなくていいんだなって。。
前々日(土)の夜、私の上長やジャン妻の上長から「無理して出勤しないように」というお達しは来ている。ジャン妻は早々と有給休暇に切り替えた。
意外のマジメな私は、東京本社には行かない代わりに横須賀市内某所で大事な案件があって、次に地元横浜廻りの公用を組んでいる。JRなんかよりも横浜市営地下鉄ブルーラインと京急さえ動いてくれれば。
焦らず待った。

珍しく平日なのに朝飯が出たのだ。ジャン妻はGW明けから手製の弁当持参を続けているのですが、そのせいで米が早く無くなり、前日に私はどっかのブランド米2kgを買ってきています。今日のおかずは「豚の生姜焼き」だったらしいが、出勤しなくなったのでそれを朝飯に出してくれた。
それまでは冷蔵庫に豚ロース肉生姜焼き用があっても、「それはアタシのお弁当のおかずだから手をつけちゃダメ」だったのです。
「アタシだけ生姜焼き食べてズルイってアナタが言うからよ」
普段、ジャン妻の生姜焼は醤油じゃなくて麺汁なんです。
「アナタの希望とおり醤油にしたけど、やはりアタシにはしょっぱい」
他、生卵、海苔、白菜とネギの味噌汁、美味かったね。
しばしBlogでも打ちながら時間潰していたら、京急本線が動き出した。
よしっ、12:00に出たんです。

ところが。。。
カオス1.jpg
カオス2.jpg
カオス状態の上大岡駅。
ブルーラインの改札を出たら京急改札が入場規制になっていた。
電車が動き出した情報はあがってきても、駅で入場規制の情報はすぐには上がって来ないのだ。
向こうの陸橋やデッキにはこの行列を嘲笑うかのように撮ってるヒマ人がたくさんいた。ツイッターにUpするんだろう。

横須賀方面へ向かうのは無理だな。
関内方面から先に回るか。
引き返そうと行列を離れました。だがブルーラインに戻ろうにもそこも入場規制。
カオス3.jpg
そういうのが事前にわかてったら今日の行程を逆にして、上大岡で下車しないでそのまま関内まで出てそこからスタートすればよかったのに。

反対側車線に移ってデッキに上がった。こんな感じ。
カオス4.jpg
カオス5.jpg
カオス6.jpg
カオス7.jpg
日本人て勤勉なんだな。こうまで並んで会社に行かなきゃならないのか。

ずっとここにいて行列が引くのを待ってるわけにはいかない。
ひとつ先の弘明寺駅まで歩いた。
最戸橋付近で大岡川を渡る京急を見たら、車内ガラガラなんです。今日は乗るまでが遠い京急のようだ。
京急ガラガラ.jpg
21号線も大渋滞、バス待ちも無駄だし、この牛歩運転じゃぁタクシー拾っても幾らかかるか。
弘明寺駅まで2km歩いて市営地下鉄に再乗車。弘明寺商店街を歩いて京急の弘明寺駅から横須賀方面に向かうことも考えたが止めといた。
歩きながら横須賀エリア長のW美という女性に電話して、
「京急に乗れない。今日はそっちに行けるかどうかわからない」
「わかりました。ご無理しないでください」
この時、W美は私に、言っとけばよかった内容を報告し忘れているのです。後で出てきます。
渋滞1.jpg
渋滞2.jpg
地下鉄弘明寺駅構内は暑い。駅係員が自分だけブースで涼んでやがる。
10分間隔で運行しているブルーラインは、さっき下りたひとつ前の上大岡で入場規制をしているせいか、身体を押し付け合うほどの満員ではなかった。

関内駅で地上に上がったところ。
この通りはガラガラだった。
ベイスターズ通り.jpg
この辺りにある公用先へ2か所廻ったが、某役所の窓口も半分程度だった。お堅い役場とはいえそこは相手も血の通った人間なので、こんな日に出向いて来た私を労ってくれたよ。秋口に全店一斉に展開される某許認可の更新手続きについて便宜を図ってくれた。
処理済~役所も人数少ない.jpg

たかさご1.jpg
昼は近くのこの店で。最近載せましたね。
店のアンちゃんは前回Upしたメンバーと同じ。強面の兄弟子が、
「お好みございますか?」
「ちょいやわらかめで」
他の客は「固め」「固め」「固め」「ちょいやわらかめ」は私だけ。
たかさご3.jpg
たかさご2.jpg
汗だくなので、スープがやけに美味しく感じた。
ラ1.jpg
ラ2.jpg
ラ3.jpg
この日、横浜市内の某現場に、東京都内から応援に来る予定の女性社員がいて、私はその子と現場で会うことになっている。
東京都と神奈川県を結ぶ主要幹線鉄道は京急、東急以外は全てダウンしている。私はその子の連絡先を知らないし、おそらく来ていないだろうなと思った。
このクソ炎天下に、わざわざ出向いたけどいなかった、手配は中止になった、そういう無駄足を避けたいので現場に問い合わせたら、
「彼女、まだ都内で足止めされてるみたいです」
「だろうな。下手したら中止かな」
「その可能性も」
「その子をそっちに手配したのは誰?」
「エリア長です」
「W美か?」
「ハイ」
さっき電話したW美は、京急沿線に沿って横浜市の一部から横須賀市内を束ねるエリア長で、私がさきほど上大岡駅で京急に乗れたとしたら最初に向かう予定だった現場にいる。
こちらで気が付いたからよかったものの。私はW枝に問い合わせた。
「今日都内からそっちのエリアの○○店に応援に来る筈の誰々は分倍河原で足止め喰ってるらしいけど、このまま手配依頼は続行?中止?」
「あ、すみません、中止です」(W美)
「そうか中止ね。じゃぁ引き返すよ」
「ああっ、ごめんなさい、そっちに向かってるんですか?」
引き返すも何もまだ向かってないのだが、私は向かってるフリだけした。足を一歩踏み出した程度だが向かおうとしたのは嘘じゃないし。
W美は平謝りで(笑)、
「あの、あの、ついさっき中止が決まったんです。○○さん(私のこと)その子と会う為に向かってるんですよね。お伝えするべきでしたが申し訳ありません」
私はW美とは業務上では親しい方だし、別に責めるつもりも毛頭ないが、こういう時は謝らせるだけ謝らせておく方がいいのだ。
そこから別の現場へ歩いた。
そこには今年の春、辞めるのを止めたM子がいて私をジロリと一瞥した。
M子は気分屋で、辞めるのを止めたら止めたで、またぞろ最近辞める原因だった上長とモメている。前に言っていた。「自分、周期的にキィーッといっぱいいっぱいになるんです」
またその時期らしい。そこの店長と軽く打ち合わせて説明して、M子には会釈だけで会話しなかった。
その足でまた別の窓口へ。
そこの担当官は最初の頃は固かったが、今は課員全員の応対がやわらかくなっています。
中区.jpg
黄金町駅から京急に乗車。京急は特急と各停が10分間隔で走っていた。さすがは臨機応変の京急である。何か起きると、運行止めればいいと思っているJRとは大違いである。
京急黄金町駅.jpg
京急沿線の某店に向かったら停電で早終いしていた。ここもさっきのW美のエリア内なのです。
W美め。さっきの電話でそういう可能性にひとこと触れればいいのに。何故、私に言わないのか。
会社携帯が鳴ったので弘明寺駅で途中下車したら西東京の店舗からで、「今日、予定時刻に○○所の職員さんが来られましたが、立ち入り検査無事に終わりました。幾つか指摘事項が」
私は目の前の状況に視点を取られ、そういう大事なことがある日だったのをすっかり失念していた。
途中下車しちゃったので、次の普通電車を待たなくてはならない。
そしたら駅ホームに熱中症で倒れてる人がいたのです。電話している間に緊急車両がやってきた。
弘明寺駅の緊急車両.jpg
京急車内は寒いね。
汗まみれの肌着がどんどん乾いていく。体温が奪われていく。
陽が西に傾こうとしかけた頃、横須賀エリア長、W美の現場へ。
店の窓越しにW美が立っていた。私を見て目を見開き、「来たのね」というカオをしとったよ。
「○○店に行ったら停電で早終いしてたが」
「あっ」
それも報告し忘れましたって。停電もそうだが従業員が出勤できなかったらしいのだ。
W美と私は待合席に横座りして書類を出して見ながら打ち合わせ15分ほど。今日はこの打ち合わせがいちばん大事な案件だったのだよ。
W美は4人の子持ちヤンママで、一度彼女のくるまの助手席に乗せて貰ったことがあるが、4人の子持ちだとまぁ車内が汚いこと。
若い頃はあちこち転職したらしいが、「どうせ何処へ行ってもこの業界同じだわ」と悟りを開き、おそらくこのまま裏切らないで在職するだろう。
その代わり、今の若い子が辞めていくのをサラッと見送るだけで全く引き留めようとしない。
「若い子はあちこち見ればいいの。いずれアタシぐらいのトシになればわかるわ。その時に戻ってらっしゃい」
そういう風に言うそうである。

18時過ぎにグッタリ帰宅した。動いてたのは午後だけなのに。
翌日、この店に行ったら、
「昨日、ちゃんと出勤した?」(マスター)
「しましたよ」
私は自信満々に応えた。
「東京まで?行けたの?」
「いえ、地元をウロウロ」
マスターも出勤が危ぶまれたらしいが、京急を乗り継いで何とか。
店はもちろん通常営業です。
台風明け1.jpg
たまご.jpg
まだ台風シーズンは続くのか。
不気味な南方上の白い雲。
コメント(2) 

セカンドホームタウン [人間ドラマ]

バル.jpg
今日は群馬の新人歓迎会のお話です。
毎年お呼ばれしていますが、今年はお誘いが無かったのです。そういうのが開催されるのをウチの支店、現場で知ったの。平成24年にヤンキー娘だったS子(仮称)今は嫁いで兼業主婦ですが、その女性から、
「いついつの新人歓迎会来ます?」
「歓迎会?私は誘われてないぞ」
「え?そうなんですか?」
くるま通勤で家TO職場の群馬は娯楽が少ないのか、そういうイベントの集まりはなかなか出席率がいいのですが。
そこの店長からも「来てくださいよ」と言われた。
「いやぁ、でも誘われてないしなぁ。誘われてないのに押しかけるのも何だしなぁ」
「幹事に言えばいいじゃないですか?」
「幹事は誰だ?」
「SKです」
「SK?ああ、2年生か」
SKは私が群馬に関わっている過去の経緯を知らない世代の子です。今はもう私が来た平成24年からいるメンバーよりも、後から入って来た若手たちの数が遥かに増えていて、私の過去なんか知らなくて当然なのだ。
「SKさんに言えばいいじゃないですか?」
「えぇ~、私が言うのかい?誘ってくれって?」
その場では濁したが、別の現場に群馬全体を統括するエリア長がいて、彼からも、
「歓迎会来ないんスかっ?」
責めるように言われた。
「っていうか誘われてないしさ」
幹事のSKは私がこっち(群馬)に来た経緯を知らない。後から入って来たメンバーの方が格段に増殖しているから、私も「そろそろいいかな、引退しようかな」と思いかけたのですが、
「言えばいいじゃないっスか?来てくださいよっ」
来てくださいよと歓迎する意は嬉しいが、誰も幹事に言ってくれないのかい?

聖なる酔っ払いオンナM子はこう言っていた。
「ああそうですねぇ。もうあの頃からのメンバーよりアタシたちと〇〇さん(私のこと)の関係を知らない子たちの方が多いですからね。」
会った時は20代半ばの若手だったM子も三十路を超えたからね。
「でも前からいる方たちもいるんだから、その方たちの為にも来て下さいよ」
「君は?」
「アタシは・・・その・・・エヘヘヘ・・・大勢の宴会がちょっと苦手になりまして・・・」
「来ないのか?」
「遠慮しようかと」
バカ騒ぎが嫌いで家でひとりでじとーっと飲む毎日だそうです。

さて、誰も幹事のSKに言ってくれないのですよ。
自分で言わなきゃならなくなった。仕方がないので自分で言いましたよ。とある支店にいるSKの許へ行ったの。控室でマズそうな弁当を喰い終えたSKに「話があるんだけどよ」
そんなに親くもないのでSKはやや緊張していたが、私の群馬に来た経緯、過去を聞いたSKは仰天した。
「ええっ!!そうだったんですかぁっ!!」
その場で「是非きてください。お声かけしないですみませんでした」になったのですが、これさぁ、旅人の惑星ショウ旦那も言ってたけど「それってジャンさん自ら言うんじゃなくって、周囲の誰かが幹事に言うべきですよね」って。ホントそう思うよ。
「何処でやるのさ?」
「まだ決まってないんです」
「その週はバルだから、早く店を押さえた方がいいぞ」
「バルって何ですか?」
「知らないのか」
「知らないです」
「高崎BARだよ」
神奈川県民の私が群馬県民、高崎市民に高崎BARを説明するハメになったんですよ。くるま社会、くるま通勤だからホントに知らなかったらしい。
バルかよ.jpg
でも大人数を収容できる店はバルなんかに参加しないので店のチョイスは私の杞憂に終わったのだが。
「出ることになったよ。」
「SKさん驚いてたんですか?」(酔っ払いオンナ)
「何で俺が自分の家みたいに支店にズカズカ入ってきて、君や他の先輩たちと慣れ慣れしく喋ってるのかクエスチョン?だったらしいぞ」
「まぁ確かに。知らない子が増えてきてますからねぇ」

後日、SKから開催場所案内のメールがきたんだけど、店を見て絶句した。「またあの店かよ」って思った。
これまで3回か4回そこで催っている。送別会、歓迎会、忘年会も。
昨年の歓迎会もそこだった。
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2018-05-27-1
料理がイマイチなのだ。いっつも同じものが出るんです。呼んでもらったんだから(呼ばれてないけど)物言いも言えないし、言ったらもう呼んでくれなくなるだろう。
行きたくなくなってしまった。いや、思い直した。これは業務なんだからと。あと何年関われるかわからないし、悔いないようにしないと。
開催当日に前橋、伊勢崎の公用を強引に充てこんで、交通費だけ堂々と会社負担にしてやったよ。

当日、雨が降ってやがる。
仕方がない。高崎駅構内の売店で傘買いましたよ。折れにくい傘と表示してある。
傘2.jpg
「傘はすぐお使いになられますか?」
「うん」
傘のビニールを外してくれた。
「折れない傘ってのは無いのかな」
「笑」
「折れたら傘でも骨折っていうのかな」
レジ嬢は爆笑してたが。この傘、結局翌朝チェックアウト時にホテルに忘れてしまった。ゴメンなさい。
私は外回りなので、朝出る時に傘持たないで、途中で雨が降って安い傘を買う、この無駄遣いが案外バカにならないのだ。
ルートイン.jpg
開始時間は20時~で、18時過ぎに今宵泊まるホテルにインしようとしたのだが、フロント女性の様子がオカしい。
牛乳瓶の底みたいにブ厚いメガネをかけた色白の女性スタッフのバッジには「研修生」とあった。不慣れなようだが、名前と電話番号を記入したのになかなか部屋キーを渡してくれないのだ。
もしかして?
私はジャン妻が予約して会社携帯に転送してくれた「予約完了メール」を見たら、
ドーミイン高崎!!
ここ、ルートイン高崎じゃなかったのである。
「スマン間違えた。今日はこっちじゃなくってあっち(ルートイン)だった」
「笑」
「でも前回はここに2泊したんだぞ」
Up済みですが、ジャン妻と1泊ツイン、翌日も私だけで1泊してますよね。
「存じております。またよろしくお願いします」
すごすごと旭町を引き返すハメに。
すごすご.jpg
こっちがよかったな.jpg
途中、酒悦七の前を通った。マスターの黒い影が見えた。
ヒマそうだな。こっちの店でゼロ次会でもするか。何しろ今宵の会場はこれまで何度も利用したが、最初から最後までやっつけ料理なんだよな。
無い後ろ髪引かれる.jpg
ドーミへ向かう.jpg
バルの街1.jpg
バルの黄色い垂れ幕が出ている
この写真、右の店が今宵の会場です。
バルの街2.jpg
バルの街3渋滞.jpg
ドーミインにチェックインしたところ。ここでは「間違ってあっち(ルートイン)に行っちゃった」とは言ってません。
ドーミ.jpg
ドーミチェックインしなおし.jpg
しばらくゴロ寝した。
刻限が迫った頃、部屋から見た風景ですが。このアングルの中に今宵の会場も写っています。
夜景1.jpg

よく使う店1.jpg
よく使う店2.jpg
行ったらこんな案内版が。
よく使う店3.jpg
バルの影響も無いようだ。でも何でウチの連中、毎回毎回ここを利用するのかワカラン。
板の間の座敷に皆揃っていて開始時間1分前にヌッと入ったら、
「あ、ヤ〇ザが来た」
わざとそういうことを言うんですよ。私はそういうジョークがいちばん傷つくのです。見た目なんか直しようがないよ。さて、何処が空いてる?若手の隣は避けて前からいるストライクゾーン高めの女性陣の隙間に入ってやろうと物色したら、この春、当初の公約通り1年間の東京転勤が解けて、Z女史の許から群馬に戻ったEがいた。
こっちを見てニヤリと笑った。
「いたのか?」
「いるよ~。戻ったもん」
「何を笑ってやがる。あ、そういえばN(笑ふオンナ)はどーした?」
「今日は都合悪いんだって」
Eはうるさいオンナだが今は群馬に戻れて大人しくしてるみたい。Eの隣にいるとまためんどいことを言われるので、そこを避けたら、
「〇〇さん(私のこと)、ここ、ここ」
空いてる座を指した女性がいた。冒頭で登場したS子と、S子と同期のこれまたNという女性。
処理済~N子とヤンママ.jpg
Nはhttps://funayama-shika-2.blog.so-net.ne.jp/2013-03-18
この時は「相手がいませんっ」って吠えてたのに。今は1児の母です。
S子はhttps://funayama-shika-2.blog.so-net.ne.jp/2014-12-08https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2017-06-11-1他に登場済みですな。2人とも嫁いだのはいいが、あの頃は小娘だったのに、今は群馬で唯一人口が増えている地に2人して一戸建てを建てやがったんですよ。それも坪数100です。建売じゃない。注文住宅です。
S子の家には暖炉や岩風呂まであるそうです。岩風呂は掃除がタイヘンだし、暖炉の煙突から小動物が入ってきたりしないのか。
2人とも小学校、中学校、高校、短大、そして現在の職場、ずーっと一緒だって。群馬という土地柄なのか、地元で閉じてる世界にいて、県外に出ない限りそういう関係がずーっと続いている子が他にもいる。
「アタシたちずーっと一緒ですよっ」
「気持ち悪ぃ関係だな」
「何ですって!!」
これが先輩後輩だと地元の上下関係がそのまま職場に持ち込まれ、こっちも上位下達がやりやすかった。これが東京神奈川だと反抗する輩がいたからね。そういう意味では群馬は楽だった。
「2人とも30歳になったか?」
「なりました・・・」(N)
「アタシはまだでぇすっ」(S子)
「ふたり同期だろ?サバよんでない?」
「アタシは早生まれなんですっ」
仲良しなのをアピールするのが鼻につく。
「家が近いんですよ」
「近所、お隣さんでも、家と家の間が田んぼか畑か荒地なんじゃないのか?」
「そんなことありませんっ」
「余り近いと味噌や塩や醬油が無くなったら借り合ったりして」
「それは何の落語ですか?」と別の者が口を挟んだ。
2人が家を建てた辺りは水沢街道が近いのですが、ここで別の男性が2人に向かって、
「珍宝館って行った?」
私は、あ~ぁ、言っちゃったよ、って思った。
私もその2人の女性がその地に転居したことで、近くにそういう妙な施設があるのは知ってるよ。まさか行ってないよなって思ったこともある。でもあからさまに本人に聞く訳にいかないじゃないですか。
「なんですって?」
「珍宝館だってよ。水沢街道沿いのあれだよ」
「行ってないですっ。〇〇さん(私のこと)行ったんですかっ?」
「行かねぇよ。そっちこそ行ったのか?」
「行ってないですっ。あ、でも誰々さん(今日は欠席)が行ったことあるって言ってました」
この場にいない者の名前を出して逸らそうとするかな。
私は前を走ったことはありますよ。愛と性のミュージアムとかね。そういうヘンテコな施設、ブットンだ施設が多いのが群馬の特徴でもあります。
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2018-05-24
処理済~何を想うN子.jpg
料理写真はサイズ大きくしてUpするほどじゃない。学園祭レベルの味、店ですね。内容も毎回同じで次に何が出されるかビンゴなのだ。
「この店好きだね。いっつも同じだな~」
「次に出て来る料理は多分あれですよ」
それが毎回的中するから笑える。
冷えた鴨ロース
刺身3種(マグロ、サーモン、鯛)
薄っぺらで具が無いチーズピザ
筋っぽくて噛み切れない外国牛ハラミ焼き
終盤になってからグリルソーセージ
暴力的な量のポテフラ
そして〆にうどん
いつもコース内容を確認しないらしいんだな。食えりゃ何だっていいってか。
処理済~料理1.jpg
処理済~料理2.jpg
処理済~料理3.jpg
処理済~料理4.jpg
処理済~料理5.jpg
そのうち幹事のSKが新人さん連れて私んとこに挨拶にきた。
「彼女が新しく入った何々さんです」
私は紹介された新人と初対面じゃないのです。東京本社の新人研修とその後の懇親会で会っている。
私はこれでも新人研修の講師を1時間だけするのですが、この子は最前列にいたな。会議机の上に名前と初回配属店舗名が記載されていて、ホウ、この子が上州の子かってインプットした。
カオと名前を憶えて懇親会で目ざとく引っ張ったのです。ナンパみたいだ。見てるとこの子だけ他の同期たちと離れてひとりポツンとしてたんだよな。
私はその子に歩みより、
「よう、群馬だって?」
「あ、ハイ・・・」
いきなり声かけられてビックリマナコだった。
「実はなぁ、俺・・・」
・・・の後、自身の簡単な自己紹介に入って、平成24年に社名で群馬に飛ばされ云々ってなるじゃないですか。
相手は緊張しまくりだが茶化す輩が必ずいて「〇〇さん(その子の名前)何でこんなコワそうな人と話してるの?」
「この子は配属先が群馬なんだよ」
「ああ、だからかぁ」
そこで周囲も納得するのです。私の群馬好きは本社全員に知れ渡っているから。
処理済~バスで脅かされた子.jpg
今年3年目の若手が私に言うには、
「新しいあの子知ってるんですか?」
「研修時にマークして、懇親会の時にツラ貸せって」
「ツラ貸せって言ったんですか?またそういう言い方を」
「いやいや(訂正)、そんな物言いはしてねぇよ」
「ホントですかぁ。自分の時みたいに脅かしたりしたんじゃ・・・(※)」
「してないって。お前ん時だって脅したわけじゃない。勝手にそっちが腰抜かしただけじゃないか」
(※)これは別ネタにします。
処理済~宴たけなわ1.jpg
処理済~宴たけなわ2.jpg
処理済~リーダー.jpg
ある中堅社員、幹部候補が私に愚痴ってきた。
「〇〇さん(私のこと)自分、こっちへ転勤2年の約束だったんですけど」
「こっちに来て何年経ったのさ?」
「3年、今年で4年目になります。その間に1人子供が産まれて」
「そりゃ凄いヒッティング率だね」
「いやいやいやそういうんじゃないです。会社との約束が」
「約束?誰が貴殿をこの地に送り込んだのさ。1年って約束したのは誰?」
「伊東さんです」
「伊東甲子太郎か。伊東なんてもうウチにいないじゃないか。今は誰が当時の約束を引き継いでるんだ?その者には言ったの?」
「●●部長だと思います」
思いますって?ってことは「あの時の約束はどうなったんですか?」そうハッキリ言ってないんだね。では私に言ってもしょーがないじゃないか。
座は乱れている。こういう場でマトモに話を聞いてもしょーがない。煙に撒いてやろ。
「伊東を信じたお前さんが悪いよ」
「ええっ」
「会社が言うことを信じちゃダメだよ。俺だってこの地に2年行けって言われて1年で戻されたんだぜ。東京なんか帰りたくなかったんだ」
相手はドン引いた。
「いやいや、それって自分と逆じゃないスか」
私はわかって言っているんです。あれから7年か8年経ってるのに、未だに私は「帰りたくなかったんだ」を機会ある度に放言している。
「東京へ帰ってから1年くらいホームシックになったんだぞ。群馬に帰りてぇ帰りてぇって」
「いやそれ逆じゃないスか?理解不能です自分」
「転勤に関して言えば、会社が約束守ったのはひとりだけだよ。このオンナだ」
私は前にいるEを指した。
「1年で戻れただろ」
Eはニヤリと笑った。
「だってEさんは群馬→東京→群馬じゃないですか。自分とは逆バージョンですよ」
「それもこのオンナ(E)の場合は自己都合だからな。でも俺が間に入って取り持ったから1年で戻れたんだよ。Eよ、俺は約束は守ったよな」
Eはニヤニヤ笑って頷いた。何だかイヤらしい笑顔だが、その裏には私への信頼があると見たよ。
Eは相談する相手がよかったんだよ。私のことですけど。会社上層部なんかに相談しちゃダメさ。異動とか昇格ですぐいなくなるんだから。

最後の〆は何故か私がやるハメに。酔っていて上手く喋れなかったのだがまぁそれ也に。
散会したとこ。いずれも前からいるメンバーの一部です。
処理済~散会1.jpg
処理済~散会2.jpg
ホテルへ戻ろうと、いや、戻るフリをしたら、幹事のSKと今宵主役だった子が何故か私と同道するハメになって。
「帰りは代行か?」
「いえくるまです。私飲まなかったので、彼女(新人)乗せてきました」
「相乗りかい。最初は東京本社に代行ってのがどういうのか説明するのがタイヘンだったんだよな。何でタクシー使わないんですか?って言われたものだ」
くるまを何処に停めたかは聞かなかった。多分私が泊まるドーミイン隣にある青空パーキングだろ。
そこへ行くにはホテルの前を通るので何かイヤなんです。若い子に見送られてホテルに入るのが。なので私はドーミインに入る直前の狭い小路に逸れた。ドーミインとTimesの間にある小路で、味のこづち、おてもやん、おかだ家、のある路地です。
「今からもう1軒行くのさ。じゃぁな」
アス2.jpg
アス3.jpg
「おうジャンさんこんばんは。今日は?」
「新人の歓迎会でさぁ」
後の会話はあまり覚えていない。旅人の惑星さんはこっちに来て以前より店のレパートリーが莫大に増えたとか、バーミヤン行ったよ、どーでしたか?唐揚げタルタル食べましたか?とか。
さっきの喧噪が嘘のような静かなBARの中。
店内5.jpg
店内6.jpg
お白洲?.jpg
飲み直し1.jpg
飲み直し2.jpg
生2.jpg
ナッツ.jpg
ファンキードグ氏が置いてくれたところ.jpg
最後の1杯.jpg
振り返る.jpg
戻る1.jpg
戻る2.jpg
戻る3.jpg
夜景11.jpg
20時スタート、23時散会、その後ASLIで飲み直して日付が変わった頃にホテルでバッタン、そしたら翌朝どうなるか。
二日酔いである!!
その覚悟で行ったんだからいいのだ。
コメント(0) 

改札と窓口のドラマ [人間ドラマ]

高崎駅.jpg
今日はショート記事です。週初め(月)前橋に行ったのです。東京から高崎までは新幹線込で4410円です。
東京→高崎.jpg
でも東京から前橋までも同料金で4410円なんですよ。新幹線料金込なんですな。
高崎→前橋.jpg
在来線で高崎~前橋間は195円です。Suica
高崎→前橋.jpg

前橋駅.jpg
両毛線で前橋駅ホームに下りたら、くるま椅子の乗客さんが2名下りたのを見た。親切な駅員が押して誘導していました。エレベーターで下りたに違いない。
自分は階段を下りてきたのですが。
改札1.jpg
ピンポォン!!
改札3.jpg
あ、そうか、そうだった。
料金同じなのに出れないのです。赤く光ってガードが閉まってしまうのだ。
やれやれ、左端の有人改札に渡して出なくちゃならないのか。
そっちに歩いたら、リュック背負ったどっかのオッさんが、職員さんにバス路線を聞いていた。質問事項が広範囲に及んでなかなか終わらないようだ。
あの~、通して欲しいんだけど。急いでなくもないんだけど。オッさん私に気付いてよ。自分の長話が私の行き手を塞いで堰き止めてるのがわかんないのかね。
でも長い質問と会話が終わらない。ここで割り込んじゃってもいいんだけどね。「話し中悪いが出るぞ」と言い置いて、この券を放り投げて脇から出ちゃえばいいんだけど。
そしたら背後から声がかかった。
「すみません空けて貰えますかぁ?」
振り向いたら、さっきの車椅子客を押しているJR職員さんだった。
やや横柄な言い方だった気がする。
エレベーターは身障者優先なのはわかるが有人改札も身障者優先。それはわかっているよ。そこしか出れる幅、スペースがないんだからさ。私に退けってか?
でもちょっと待てよ。私は別に有人改札を塞いでるつもりはないぞ。そういう意味では私だけでなく、前で長質問しているオッさんも一緒だろ。
だいたい同額なのに自動改札で出れないJR東日本のシステムがオカしいんじゃねぇのかって気分がささくれ立ってしまった。言うんならさっきから私の前でずーっと問うている長っ話の爺さんに言えよなぁ。
でも私は東京神奈川でならともかく、第二の故郷群馬で荒い言葉を使いたくないのだ。
「じゃぁこれで出ていいか?」
改札にいる職員でなく、車椅子を押してきて私に「退いて貰えますか?」と声を放った職員に「オラよ」とばかりに突きつけて渡してやった。
「あ、大丈夫です。どーぞ」
そしたら質問責めにしていたオッさんも自分の長話のせいで改札を塞いでいるのにようやく気が付いたらしい。除けてくれた。

私は身障者優先に便乗して?有人改札を抜けたといっていい。
出る時、質問責めにあっていた職員さんのカオを覚えた。
けやき通り.jpg
私はその足でけやき通りを歩き、出先でウチの支店の6年に1回の更新を済ませ、登録されている有資格者の棚卸をしています。
6年も経っていると現状の最新のメンバー以外に、過去に離職した職員、契約満了になった派遣従事者他、抜き忘れたのが幾人か残ってることがあるのです。
それらはひとりひとりの個人情報でもあり、企業が届出したデータなので電話で問い合わせても教えてくれません。電話だと私がその企業人だという証明ができないからです。なので受付に出向いて、身分証明書を提示して、閲覧申込書に記入、こちらの指定した事業所の登録員リストを印刷して貰い、その場で転記するしかないのです。
写真で撮るのも不可なんだって。
調べてたら案の定3人抜き忘れがあった。そういうのを社内では幽霊登録社員というのですが、その場で抜く届出作成作業に取りかかった。
実はこれホントはやっちゃいけないんだけど、事前にダウンロードした書式を用意しといて、何も記載しない状態(空欄のまま)で会社印捺印して持ってきたのです。
そうすることでその場で幽霊職員を抹消して提出できますからね。一旦持ち帰ってまた出向くよりは王立の面で都合がいい。

で、できあがったこちらの届出をコピーして、それにも相手の受領印を貰って当方のファイリングとしたいのだが、どっかにコピー機ないかなぁ。
コピーする為にコンビニを検索したのですよ。そしたら周辺に無いのです。あるにはあるけど遠いのだ。セブンイレブン前橋本町1丁目店、同じく2丁目店、どちらも徒歩500mぐらいある。前橋駅にあるNewDaysにはコピー機は無いだろうし。
しょーがない。平成24年から見知っている女性担当官を呼んで、
「できました。で、お願いが」
「???」
私はテーブルの上に10円玉2枚出したの。20円なのは、表紙と併せて2枚あったからです。
「コピーするのにコンビニを検索したんですが、この界隈、コンビニ無いですね」
「ですよねぇ(笑)」
職員の皆さんは皆、家庭弁当でお茶持参なのかな。
「でもこれ(20円)はお受できません。コピーしてきますね」
ヤッタ、私は内心で手を叩いたです。
こういうサービスってまずないですよ。神奈川なんか「当局ではコピー機はありません。あらかじめコピーを取ってから来局してください」ですから。東京もそうだと思う。最近さいたま新都心駅から徒歩10分の超スーパービルに移転した埼玉なんか冷たいもんです。

受理印押されて手続き完了しました。さすが群馬、第二の故郷だけあって親切な対応にプチ感激したものだよ。前橋駅の改札で「退いて貰えますか?」の不快な気分は消えていた。

前橋駅に戻って、さっきの質問責め職員を掴まえたのだ。妙典の「かさや」さんの若みたいなカオしてた。
「ちょっと聞いていいか?さっき、東京から新幹線で高崎駅経由で来たんだけど。」
「ハイ」
「何でここ(前橋)の自動改札でサッと出れないのかな。料金4410円で同じじゃん」
「あ、それはですね。前橋までご購入されてないからです」
「え?同じ料金なのにか?」
きっぷ.jpg
「ハイ、同じ金額ですが、同じ金額ってだけで前橋まで購入されてませんよね」
「あ、そういうこと?」
「そうなんです。購入された乗車券には東京から高崎までってなってるじゃないですか。だから料金同じでも自動改札では出れないのです」
へぇ~、でもそれって、JR東日本の券売機システムに難があるんじゃないのか?
東京駅で購入する際、新幹線で下りる駅だけ表示されて、そこから在来線で先へ行くメニューは表示されないもん。JR東海は静岡駅から先、藤枝とか表示されるけどね。
「そういうことか。私はてっきり・・・」
「???」
私はニヤリ笑いながら、
「高崎と前橋が今でも仲悪いのかと思ったよ」
「いえ、決して、そ、そういうことでは・・・(汗)」
改札2.jpg
群馬八幡.jpg
そして群馬八幡へ。
某氏と待ち合わせているのです。
コメント(0) 

美女の隣 [人間ドラマ]

何故かこの店へ1.jpg
何故かこの店へ2.jpg
何故かこの店へ3.jpg

まいどまいどの店に来る前、3時間半前、都内にいました。
私の隣で歌ってる美女はU紀(仮名)という女性です。
店のホストじゃないですよ。
私以外の男どもの誰もがU紀の隣や前に座りたがるのですが。
もと4号11.jpg
U紀はもと草の者4号です。草は1号~13号までいて(もと群馬担当だった6号と、寿退社した10号は欠番)私の直属の部下ではないが「ある業務」だけ指示して構わないことになっている。
U紀(もと4号)は昨年秋に本社異動になり、某プロジェクトの推進メンバーの核になったので私の草ではなくなった。
異動して半年経ったのにもとからいる女性社員たちとあまり打ち解けていないようだ。何だか壁を作っているように見えるのだ。
美女なので男性陣には好かれているみたいだが、あの・・・なんていうかな・・・男性に好かれて女性には敬遠される、そういう女性っているじゃないですか。

会社の廊下でU紀に唐突に言われた。
「いついつの唄会行くんですかぁ?」
唄会とはカラオケ同好会のようなものです。そういうのがあるの。
「行くけど。参加申し入れたよ」
「やぁったぁ~。アッタシ~〇〇さん(私のこと)が歌うの聞いてみたいぃ~。上手なんだってぇ~?」
「普通だよ。他に上手いヤツいるよ」
周囲に誰もいないからいいけど何だろこの物言いは。蓮っ葉な口を私に利くんです。
まぁ私のことは嫌いじゃないらしいけどね。
「だって草だったんでしょ」(ジャン妻)
U紀とジャン妻はプロジェクト内でひとつのテーマを共通で推進している。2人は時折会議等で顔を合わせています。そのプロジェクトの参加メンバーはジャン妻とU紀の他、複数ある関連会社の代表者が選ばれ総勢10人いるのですが、私は2人以外の参加者は知らないし、そのプロジェクット内容もよくわからない。他社合同で何かを改革しようというものらしい。
その10人はALL女性で、会議終了後の親睦会で何故か私のネタになったんだと。
「部署はちょっと離れているけど、〇〇さん(ジャン妻)旦那さん(私)も同じビルにいるよ~」
U紀が蓮っ葉な口調でそう言った。するとその場で「どんな男性?」ってなるじゃないですか。好奇心でもコワイモノ見たさでも物珍しさでもいいのですが、ヘンなノリで「ジャン妻の旦那さんてどんな人?」「見たい~」ってなったんだって。
その場でジャン妻が、
「どんな人って?毛が無い人よ」
あるいは、
「ウチの旦那は見た目がちょっとね。物言いもね。最初は誤解されるね」
そう返すのはいいのよ。身内なんだから。だけどジャン妻が言うのではなくU紀が、
「〇〇さん(ジャン妻)の旦那さん(私)ってぇ~、見た目はああなんだけどぉ~・・・」
ジャン妻を差し置いて僭越なことを言ったんですよ。
「・・・って言ってたよ彼女」
やや憮然とするジャン妻です。そりゃそうだよな。アタシの亭主なんだから。
「俺の見た目が何だって?」
「知らないわよ」
「何だいそれは?何でそっちで私の話題になる?」
そう言いながら私は満更でもないのだが。
「見た目はああなんだけど・・・の後は何て言ったんだU紀は?」
「う~ん、優しいとか何とか言ってたような」
それならまぁいいけど。
「もしかしてアイツは俺を好きなのか?」
「まぁ嫌ってはないと思うよ。だって本社に来る前は草の者だったんでしょ」
「10人いた草たちの中でU紀はそれほど親しくなかったんだよな」
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2018-11-21
の記事辺りから、あ、コイツ、私を嫌いじゃないんだなってわかった。ニブいですから私。

「アナタもその場にいたんだろ」
「同じテーブルだったんだけど席が離れてたんだよね。何かあっちの方でアナタの話題になってたからさ~」
「・・・」
「いいわね女性たちの話題に出て」
「・・・」
「U紀さん美人だし。アタシの上司なんかU紀さんの前ではデレ~っとして鼻の下伸ばしてるし。で、アナタ明日いる?」
「時間帯によるけど」
「こっちの午前中の会議の後で昼休憩が終わった頃に会議室にちょこっとだけ顔を出してくれないかな。アタシがアナタを皆に見せるから」
「皆に見せる??」
見せるってどういうことよ。紹介するから・・・ではないの?単なる興味本位だろ?
(※に続きます。)
盛り上がる1.jpg盛り上がる2.jpg
唄が続いている。私も3曲歌った。
「若い頃と違って高い声が出なくなってきてさぁ~」(U紀)
「プロだってそうだよ。ハイトーンがウリだった歌手が歳とるとキーを下げたりするからね。うん?若い頃?そっちはまだまだ若いだろうが」
「そんなことないです。アタシ、幾つに見えます?」
アブない質問をしてきたな。
「〇〇前半・・・」
「またぁ。そんなわけないじゃないでっすかぁ。4〇ですよぉ」
「えっ!!」
しばし間が合って、
「そ、そうか。まぁ店ん中が暗いからな」
「なんだってぇ?」
「いや何でもない」
誰かの歌の合間にU紀の実年齢と現在の家庭環境、境遇も少し聞いた。初めて聞く話ではないのですがU紀のこれまでの苦労を察せられるものだった。
でも同情して欲しいタイプのオンナではないのでサラッと話してくれた。

ずっとU紀の隣に座ってると、他の野郎どもは「〇〇さん(私のこと)がU紀さんを独占している」そう見えたそうですよ。くっだらねぇ。そうじゃないっつーの。U紀はまだ皆に馴染んでないのと、野郎どもがスリスリ寄って来る下心も本人はわかってるのだよ。私は草の者時代から業務上の接点があるんだよ。だから幾分慣れてるの。
要は安全パイなのです。
それも哀しいよな。
退勤時間にU紀と一緒に出たので、同じ電車、同じ車両、店に入ったのも同じタイミング、入った順に奥から座ったから自然にU紀と隣になったのだが。彼女も私の隣から動こうとしない。それはカウンターだけの店なので、彼女が他の席へ移動したら移動した席に座ってる誰かが動かなきゃならないじゃないですか。

他にも女性いますよ。長年の付き合いで私に馴染んでいる雪子(呟きⅠⅡに登場)がいます。
雪子はU紀にライバル心があるようだな。オモシロイことにU紀がホレボレする美声で歌い上げた後、雪子の歌い声も俄然伸びがよくなったからね。
もと4号2.jpgもと4号4美男1.jpg
私が謳った後、U紀が冷やかしてきた。
「今の上っ手いねぇ~、歌い込んでるねぇ~」
その蓮っ葉な物言いは何とかならんのか。で、次のリクエスト、
「またアタシの知らない歌ぁ~?知らない歌ばっかりぃ~」
何ちゅう口の利き方だ。私はお前さんを喜ばす為に歌ってるんじゃないっ。

本社の男性管理者たちにはU紀のファンが多い。宴会で前や隣に座ったら離れようとしない者もいるからね。
この夜U紀は私の隣にずーっといた。
「U紀さんのチャージ料高いですよぉ」(バカな男性社員)
で、最初の店ではドリンクと多少の乾きもの、ピザ1枚出ただけで料理が殆ど無い店なのです。そういう店だから21時に散会した後、U紀と雪子は帰ったようですが、他は安い居酒屋に流れて飲み食いしたり、ひとりでラーメン喰いに行ったり、腹ごしらえをたそうです。
私も何故か22時過ぎにこの店に来てしまった。
メ.jpg
牛タン赤ワイン煮、
デミ1.jpg
デミ2.jpg
デミ5.jpg
デミ6白ワイン1.jpg
ブレッド.jpg
アンキモのタタキ、ナメロウ
アンキモタタキ.jpg
こういう日に限って凄い逸品料理が出てましたね。
「食べてないんですか?」
「そう。これこれこういう店で歌っただけ」
「1次会から歌?食べないで」
「乾きものぐらいが出たけどね」

※続きです。歌の合間にU紀に聞いたの。
「こないだのそっちの・・・何なのあのプロジェクト?昼休憩後に〇〇さん(ジャン妻のこと)に会議室に連れてかれてさ。そこにいた連中の前に連れてかれて・・・」
ジャン妻が「旦那さんを見たい」と言ったプロジェクトメンバーの前に私を引き出し「ハイこれです。気が済んだ?じゃぁもう行っていいから」背中をドーンと押されて追い出されたのです。時間にして数秒です。
「あれはいったい何だったんだろ」
「笑・・・私もあの場にいましたよ。会議室のドア開けたら〇〇さん(私のこと)いたし」(U紀)
「こっちも名乗らせてくれないし、連中を紹介してくれるのでもないし。単に晒ものにされただけ」
「笑・・・」
「見世物か俺は」
「笑、皆さん〇〇さん(私のこと)を見たがってたんですよ」
そうさせたのはお前さんだろーが。

夜遅いけど、お腹空いてたんだけど、時間が遅いので後で腹が重たくなった。
夜遅いにしてはコッテリしたものを.jpg
デミソースと肉の残りをご飯に載せて喰ったら美味い。
ぶっかけ1.jpg
ぶっかけ2.jpg
そろそろクローズ.jpg
U紀はこうも言ってたな。
「アタシ27歳ぐらいに戻りたい。その頃に戻りたくないですか?」
「いや、私は戻りたくないな」
「えぇ~、なんでぇ?」
「20代なんて金も自信も無かったし先が見えない不安だけだった。やっぱり今がいいよ」
今は今で今後の不安もあるけどな。
「まぁ戻るなら5年か6年くらいかな・・・」
「そうなんだ。アタシは27歳くらいに戻りたいな・・・」
その時は何で27歳なのかわからなかったが、U紀が草の者になって初めて面談した時、彼女はこう言ってたのを思い出した。
「私、働かなきゃならないんです。頑張ります!!」
そういうことかと思った。U紀は27歳ぐいらいに遡ったら、27歳まで戻れればやり直せるのです。今も引き摺っている心の痛手や影がリセットされる。
痛手・・・Painですね。この日初めて歌いました。
https://www.youtube.com/watch?v=Tlo3MJfK_H4
「誰の唄?」
「ハマショー」
「知らないです。もう何でアタシの知らない歌ばっか歌うんですかぁ」
「同年代でBOXばっかり行ってるからだよ。スナックかPUBで他のお客さんの前で歌って他のお客さんの歌も聴くんだよ。そういう店には世代層が広いんだから、あぁこういう歌があるんだ、こういう歌い方があるんだ、オリジナルでなくてもいいんだ、自分のカバーでいいんだってなるんだからさ。内輪だけでBOX行っても広がらないよ」
「えぇ~、でもBOXの方がぁ、あ、こりゃダメだ合わないってなったらブチッと切っちゃえばいいんだし」
「・・・」
散会した後姿。右がU紀、左が雪子。
解散.jpg
翌日、ソリの合わないオンナが言うには、
「聞きましたよ。よかったですねずっとU紀さんの隣で」
何で知ってる?
よりによってこのオンナに誰が喋ったんだろ。
「U紀は店の女性みたいだったよ」
「笑」
ソリは誘われてないのです。ってことは二重にイヤミを言ってるんだなコイツは。U紀の隣だった私に対してと「アタシ誘われてませんけどね」って。
私は幹事じゃないし。誘わなかったのは私じゃないぞ。
コメント(2) 

何となく上州平野部を廻る [人間ドラマ]

高崎駅改札外.jpg
メ.jpg
ドーミインをチェックアウト、駅近くでレンタカーを借りるのですが、営業所を見たら混んでたので、先に上信電鉄改札通路入り口にあるスタンドへ行きました。「八起家西口店」、旧店舗名たかべんです。
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2019-02-23-1の記事で、JRの駅そば、汁がサーバになって味が薄くなり、ハッキリ言わせていただくと前より遥かに不味くなったのですが、この店はちゃんと人間が、オバちゃんが鍋で汁を作って注いでいます。
オバちゃんに聞いたの。
「ここは蕎麦汁を鍋で作ってるよね。JRの駅そばのように機械で作ってないよね?」
「ここは違います。(上を指して)あっちはそうです」
「あっち(上を指す、新幹線と在来線の乗換口にあるスタンド)は味が落ちたぜ。やっぱ人が作んなくちゃだめだぁ」
「ここは機械は入れてません」
オバちゃんにしてみれば同じ駅内の同系列会社の店を悪くは言えないからね。そう聞いておきながら蕎麦ではなく朝ラーにしちゃったんですよ。
ラ1.jpg
ラ2.jpg
昨夜、夜泣きそば食べてるんですけどね。
ラ5.jpg
ラ9.jpg
でも美味しいです。スタンドとは思えない美味しさだ。
そりゃ中華料理店や専門店には敵わないですよ。蕎麦、うどん、のサイドメインメニューですがなかなかイケます。
ラ7.jpg
ラ8.jpg
メンマ、ナルト、チャーシュー、あっさり醬油スープ、ネギが多いのもいいし、茹で玉子まで入っています。
これで440円ですから。ご飯は別ね。
ラ10.jpg
ラ11.jpg
食べてたら珍客が舞い込んできた。スズメです。
チュンチュンチュン、蕎麦でも喰いに来たのかい?
珍客1.jpg
珍客2.jpg
スーツの上着の懐にはドライヴの御守、あのプチ公がいます。普段は家のくるまの車内にいるのですが、レンタカーで事故らないようにジャン妻が「持って行きなさい」と私に持たせたのです。
「お前の仲間がいるぞ」と言ったらプチ公はムッとした。
「プチはスズメじゃねぇよ」
厨房2.jpg
厨房3.jpg
食べ終えてレンタカーに戻って手続きを済ませたらハイブリッドカーをススメられたのだ。
それは無理。私みたいな旧い人間には無理。固くお断りして、普通のくるまに替えて貰ったのだ。
「ナビの使い方は?」
「大丈夫。でもナビ要らないです」
「???」
「自分がいる場所と、上州三山(赤城、榛名、妙義)がどこにあるか線で結べば、自分がどっち方面へ向かってるか大丈夫」
「へぇ~」
「自分、24年に羅漢町に住んでたんで」
「ああ、そうだったんですか」
自慢げに吹聴した私の羅漢町はおそらく生涯ただ一度の転勤だが、そのお陰で今でも上州が大好きです。この写真、弓町の交差点ですが、左手に羅漢町があって、私がいたマンションはまだあります。
レンタカーで出発.jpg
高崎ICから高速に入って、東毛数ヶ所を廻り、昼過ぎに某現場へ。
そこにいたのは?
久々登場、笑ふ女ですよ。
処理済~久々登場笑ふ女.jpg
左は現在の笑ふ女の上長ですが、笑ふ女と同年代じゃなかったかな。その上長はもとから群馬にいた方ではなく、私の転勤解けて引き上げてから途中入社して来た方ですが、群馬の宴会や全社的なイベントで数回、席が隣になったことがあり時折相談を受けます。
おやつ.jpg
差し入れにコンビニで買ったチョコ詰め合わせと、自分のおやつの分を持ってったのだ。
「このお菓子、全部喰ったら塩分ヤバそうだから半分残しておくよ」
「ぶふふっ(笑)、湿気ないようにダブルクリップか洗濯バサミで挟んでおきます。珈琲ありますよ。の・ま・れ・ま・す?」
このオンナにしては珍しく気が利くな。珈琲はもちろんインスタントですが、私はここ何十年もインスタントコーヒーを飲んでないのです。
「インスタント珈琲ってどんだけ量を入れたらいいのかワカラン」
「ぶふふっ(笑)」
「もう何年も(10数年)飲んでないし。家にも無いしさ」
そこで手先を誤ってしまい、紙コップに珈琲がドバドバッと入ってしまった。
「それ多過ぎません?」
「目分量がワカランのだ」
「いつも〇〇さん(ジャン妻のこと)にやって貰ってるからですよ。それだけ入れたら苦いですよ。あ、でも〇〇さん(私のこと)甘いの苦手でしたね」
「で、ポットはこれか。湧いてるのか?」
「湧いてます。最近のポットはすぐに湧くんですよ」
笑ふ女は嗤う女になった。世間知らずの私を嗤うかのように。
「どうやって入れるんだ」
「ぶふふっ(笑)、上のボタンを押すとお湯が出ますよ」
「熱っ」
「ぶふふっ(笑)そりゃ熱いですよ。水で薄めます?」
「子供じゃあるまいし。そのままでいい」
コーヒーポット.jpg
もう7年になるのか。今は新たに伴侶を得て家庭を持ったので私は遠慮してあまり連絡しなくなったが、今でも私のシンパではあるみたいだ。
しばし談笑したのですが、
「前は小娘だった連中も皆、嫁いだなぁ」
平成24年に初めて逢ってからもう8年目になろうとしているからな。0
「ですねぇ。子供が生まれたり、家を建てたり」
「そっちは?」
「アタシ?アタシですか?アタシは今のままですよ。ぶふふっ(笑)」
「何か隠してるだろ?」
「・・・」(無言で首を横に振る仕草)
「K子はホームシックだってよ。群馬に帰りたいって」
「K子さん(もと草の者6号)が?で、それに対して何て言ったんですか?」
「帰ればいいじゃねぇかって」
「まぁったぁ~そういうことを言うぅ~」
「でさ。K子の後任だけど・・・」
笑ふ女はそれまで笑ってたのが顔が強張った。身構えた。
「俺はできれば近年入った子より、俺らが初めてこっち(上州)に来てから今日までずーっと長くいる社員に後任を受けて欲しいんだけどなぁ」
「・・・」
「君でもいいんだぜ」
笑ふ女は両腕を前に組んで、顎を引いて首を傾げて、いわゆるブリっ子の態度になった。
「ぶふふっ(笑)!!」
ひときわデカい声で笑ってごまかされたのである。
「そういう話は君に来なかったのか?」
「来たんですけどぉ」
「辞退したってか」
「ハイ・・・」
「気心知れたお前さんが受けてくれたらこっちもやり易いのだがな・・・」
「・・・」

その後、東毛を走って伊勢崎市内を南下して本庄市に向かったのですが。途中で右手の風景を見て、あっと思った。市民公園の辺りです。
ス1.jpg
あのスフィンクスが無くなっていたのです。
パーラーの建物が完全撤去されて更地になっていました。
ス2.jpg
ス3.jpg
ス4.jpg
解体の様子や事情を聞こうにも辺りに誰もいないし。
ス5.jpg
ス6.jpg
そうか。撤去されたんだ。
でもそうなる前にケンミンショーにも取り上げられたし、記事にUPできてヨカッタな。
ス4.jpg
有限会社A重機様の工事経歴書2018年度8月に「パーラースフィンクス解体工事」とありました。
伊勢崎、スフィンクス、解体、このキーワードで検索したら、解体工事の一部がFacebookの動画でありました。
あのまま置いといてもいずれ廃墟探検地図に載るだろうし、イロんな意味でアブないしな。
ス1.jpg
彼の瞳に再び光が宿ることはなかったのだ。
コメント(2) 

イベント [人間ドラマ]

処理済~女史とE2.jpg
Z女史とEは案に相違して上手くいっている。
私は胸を撫で下ろしたものである。
「Eはどうよ?」
「大丈夫よ。できる人だし。ちょっと口数が多いのと、あまり自分で細かい事務をやったことはないみたいね」
「Eがいた群馬の某所はスタッフ数が多かったんだよ」
「それは言ってたわ。でもいい人だし。さすがに群馬の・・・何処だっけ?そこの長だっただけあるし」
少なくともEは群馬の某所で責任者だったので、その時代は女史と同格だったのだから。
今はEはZ女史を公では名前で呼ばず「〇長」と呼んで立てている。
そのクセ女史より上役の私に対してはさん付けです。まぁ私は副部長だから〇〇副部長って言い難いのもあるけど。いつもタメ口なんですよ。
「それを許しているアナタが悪いんでしょ」(ジャン妻)

EがZ女史の現場で安定したら、次にZ女史がややイラつき気味になった。
Eが配属されたことで女史の現場にいた若手有望株が他へ引き抜かれたのは昨日の記事で述べたが、その引き抜き方がオモシロくないんだと。
それと、現在の上司に不満があるらしいのだ。
抜かれた若手は現在は他で責任者クラスとして勤務しています。そういう若手を底上げする抜擢は本人にとってチャンスでもあり、潰れかねないリスクも伴うのだが、現在のところその若手男性はソツなくやているようだ。
でも女史にその話をすると機嫌が悪くなる。
「彼を2~3年かけて育てたのに」
せっかく鍛えたのに他所へ抜かれちゃったと。その気持ちはわからないでもない。
さすがに女史は「Eさんが来たせいで彼を持ってかれた」とEに責任転嫁するようなことは決してしない人なのですが、妙なことを言っていた。
「彼を抜かれたことでウチのスタッフの平均年齢が高くなっちゃったのよね」
女史は自分の年齢を棚にあげてそういうことを気にするところがある。それも同年代のEが来たから、ではなく、若い彼を持ってかれたから、である。
女史は「Eさんが来たからスタッフの平均年齢がまた高くなった」とまでは言ってないし、そういう言い方をする人ではないが、そう聞こえるじゃないですか。
Eを慮っているのではなく、女史自身の小さいプライドがじゃまをしているのです。Eがきたせいではなく、若手を抜かれたから平均年齢が高くなったという回りくど~い言い方をしている。

でもねぇ「ウチのスタッフの平均年齢が高くなっちゃった」ってのは他のスタッフに対して失礼なんだよね。
「平均年齢ったってさぁ。幾つだよ」
「わかってるクセに」
だいたい50だと言うのです。
私は苦い顔をした。そんなん気にするほどのことかな。女史自身の年齢もその平均計算に含まれてるんでしょうよ。アナタ自身も含めての平均年齢だし、若手をひとり抜かれたからってそんなの誤差の範疇だよ。
「なによ。平均年齢が高くなったのはアタシがいるからってこと?」
「そうは言ってないよ。(言ってるけど。)アナタはもともとずーっずーっととここにいるじゃないか。アナタだって最初っから50だったわけじゃあるまい」と言ったら目をひん剥いた。
「・・・あ、いけね。O君(草の者1号)がいるじゃないか。こないだ登販の若いのも入ったし」
「それでも他は40代半ばから50代が多くなっちゃったのよ」
草の者1号は私が11年前に面接・採用したのだが、在職11年になっているからそれ相応の年齢にはなったのだよ。
「ひとつの会社にずーっといればいつかはそうなるよ。年齢ってのは誰だって毎年増えるものでさ。会社はアイツ(抜かれた若手)にチャンスをあげたんだよ」
「それはわかってるわよ。彼はアタシのモノ(モノかい?)じゃなくて会社のモノだしね」
「じゃぁ彼の為に喜ばなきゃ」
「でも・・・彼にここの責任者になって欲しかったの・・・」
じゃぁアナタはどうすんのよ。引退するの?とは言わないでおいて、
「それは彼がやり難いよ。政権を譲渡しても前のボス(女史を軽く指す)と一緒じゃぁね」
また目をひん剥いた。

イマイチ何だか女史のオカンムリの理由がわからないので、この後も話を引き出してみたら。
「Eさんが来たのはいいのよ。できる人だしね。Eさんが来るから彼(若手)を抜いて他で責任者に抜擢するのもまぁ彼の為にいいわよ。彼が抜けた分はベテランのEさんが来たから充分まかなえるしさ。でもその『Eさんが来たから彼を抜くよ』っていうプランは、事前に上からアタシに話がなかったのよ」
あ、そういうことか。
「Eさんが来てから彼を抜くって言われたんだからね。そう言って来たR部長とSさんとUさん(職制上は3人とも女史の上司だが、3人とも若手なんですよ)に怒ってるのアタシ」
女史が言うR部長とSさんとは私や女史より若手です。いち社員の頃は私も関わった。でも若いだけに言葉が、ポイントを押さえるのが足りないまま出世しちゃったんです。
そういうのは叩かれて文句言われて積み上げて、引き出しを増やすしかないのだが。
R部長は過去記事に登場しています。
https://funayama-shika.blog.so-net.ne.jp/2012-04-14-1
この記事の真ん中の写真で、左が現在のR部長、右がEを女史に斡旋して女史が育てた若手を引っこ抜いたUという男性です。
Sは次の記事で「お給料明細何で捨てちゃうんですかぁ」と情けない声を出した野郎ですよ。
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2017-11-28

RもSもUも執行部・中枢部にいるが、Eが来るのと前後してそのR部長が女史を怒らせた。女史との面談の中で失言をしたのです。
その失言とは「Zさん、定年まで頑張ろうね」というもの。
これに女史は傷ついた。
「・・・って言われたのよ。だから定年の無いところを探したワ」
「で、見つかったのか?」
「み・つ・か・る・わ・け・ないでっしょうっ!!」
「だろうね」
「なによっ」
私もそりゃ無理だ見つからないさと思ってる。今の待遇を捨てて他へ行くのは愚かしいことだよ。
「ウチの会社は60過ぎても働けるよ」
「知ってるわよ」
本人の希望があれば60歳過ぎても再雇用になります。時代風潮もそうなってきているし、3期目に入った安部政権もこれから公務員を皮切りにいろんな延長雇用政策を打ち出すだろう。だいたい60歳ったってまだまだ元気だからね。
「R部長には俺から言っておくから」と女史を抑えて、私はR部長に言ったのよ。
「Zさんに定年まで頑張ろうって言ったのか?」
「い、言いましたね」
「あのさぁ。40代で今後の去就に迷っている社員には『定年まで頑張ろうぜ』ってハッパかけてもいいけどさ。50代のZ女史にそんなことを言ったら『あ、そう、アタシはこの会社で定年で切られるのね』って受け取って、今から他を探したそうだぜ」
R部長は蒼くなった。
「そ、それってマズかったですね。すみませんフォローお願いします。ごめんなさいって言っといてください」
自分で言えばいいのに。
それを女史にフィィードバックしたらしたで、
「あ、そうなの?自分で言わないで〇〇さん(私のこと)に言わせるわけね。R部長もSさんもちっともウチの現場に来ないし。Sさんはこっちからの相談事をメールしてもちっとも返信が来ないし。」
「Sにも不満があるのか?」
レスが無いというのである。実はSは女史を苦手にしている。若手の頃にトッポいカッコをしていて、女史に服装だか身だしなみを厳しく注意された過去があって、今は上下関係が逆転したからやり難いらしいんだな。
「Sさんはアタシのことが嫌いなのよ多分」
こういう風にムクレる辺りはオンナなんだね。で、私はSにも注意してるんですよ。
「Z女史が怒ってたぞ」
「え?何でですかぁ?」
Sは自分の胸に手ぇ当てて聞いてもわからないヤツなので、
「彼女からの問い合わせメールに返信が来ないって」
「えぇ~?」
「ああいうオンナは自分が無視されてると思い込むと怒るんだよ。レスしとけ」
「何の問い合わせだろう?」
それすら確認してないのかよ。
「届いてるメールをチェックすりゃわかることじゃねぇか」
「あ、もしかしてあれかなぁ。あれですかねぇ?」
あれかこれかは私はワカランよ。アナタに送ったメールなんだから。
「あれでもこれでもいいからレスしなさい」
Sはレスしたらしたで、次に追加や応用的な問い合わせが女史からいくらしいのだが、そのレスも遅いんだと。
女史だけでなくEからも「またZさん怒ってるよ~」と来るもんだから、私もダブルスピーカーでうるさくなっきたので再度Sに、
「お前またレスしてないだろっ」
「え、また〇〇さん(私のとこ)とこに苦情がいったんですかぁ?」
「そうだよ。よく来るよ」
「なぁんで〇〇さん(私のとこ)とこに行くんですかねぇ」
「それはお前さんがちゃんとやらないからだろ」

このSという男性、カオカタチがこの店の若にそっくりなのですよ。
赤いテント3-1.jpg

「今度SさんとUさんに会ったら言ってやるワ」
「今度会うって?」
「・・・」
「まさか今度開催されるあれ?」
「そうよ」
「いっやぁ、あれは全社的な大イベントだし。そういう個々に文句を言う場じゃないよ」
「わかってるけどさ」
1年に1回開催されるイベント、全店店長会議と懇親会です。

こりゃアブないなと思った私は昨年も一昨年も女史と同じテーブルにして貰ったのだ。というのは、昨年の合同会議と懇親会で、Z女史と同年代の女性がひとりで孤立していて年明けに辞めてるんですよ。
辞める理由は親の介護だったが、本当は別の理由だったと思う。世代相が変って若い人たちが増え、自分が居る場所が無くなったというのが本当のところではないだろうか。
その辞めた女性と仲が良かった?草の者1号が泣いちゃったのです。
「今まで誰が辞めてもこんな気持ちにならなかったので自分でもびっくりです。寂しいです。Zさんも大丈夫でしょうか?」
それに対する私は「どんな理由であれ誰でもいつかは辞めるさ。辞めない社員はいないし、誰も辞めない会社なんてないんだ」という冷たい返事をしてしまった。
ジャン妻は呆れた。
「いて当たり前の人がいなくなることで心細くなってるのに何てことを言うのよ」
そう怒っていたが。いよいよZ女史の同世代の数が限られてきたので、私と同じテーブルにして貰ったのです。

その年に1回開催される全体会議イベントの主催者チームは、本社の運営部門、総務、経理、各部署からの有志で準備される。
毎年人数が増えてそこらの宴会場では手狭になり、ここ何年かはホテルの宴会場にグレードUpして1年前から会場を押さえてあるのです。
去年までその主催リーダーは総務にいる例の私と長年ソリの合わないオンナが取り仕切っており、会場との折衝も彼女がやっていたのだが、何故か今年はハズされた。外された理由は私もわからない。上の方で何か意趣があったんじゃないか。

だがそれまでやる気満々だった彼女はおかんむりで、あまり人がいない日に、日頃からソリの合わない私にまで愚痴ってきた。
「聞きました?」
「何をさ?」
「全体会議の責任者、〇〇になったんですよ」
〇〇も若手です。ここでも若手の底上げである。
「君じゃないのか?昨年までずっとやってたじゃないか」
「部長が『今年は〇〇、お前がやれ』って言ってたのを傍らで聞いたんですよ。ああ、今年はアタシにやらせて貰えないんだなって」
「〇〇にやらせるにしても去年までは君がやってたんだから、今年は育てる意味でも〇〇にやらせたいからフォローしてあげてくれって相談も無かったのか?」
「無かったんですよっ」
ここでも上の人は言葉が足りないみたいだね。
「まだ若い〇〇にできるわけないじゃないですかっ」
「それはやらせてみないとわからないが。誰だって最初はやったことないんだし。やらせりゃ何とかなるんじゃないのか」
「社内ならまだしも、〇〇に来賓者の人選やお願いなんてできないですよ」
来賓者とは複数あるグループ他社のことです。伊東甲子太郎とジャン妻のいるとこもそうです。確かに来賓者を何処まで呼ぶかの線引きは若手ではなくベテランじゃないと難しいところはある。

ソリ合わないオンナは、他に誰もこぼす相手がいないと私を掴まえて愚痴るのですが、担当を外されたからといってそこで黙って引き下がる彼女じゃない。自分を外した腹いせか、上役を通り越して普段から嫌ってるTOPの〇長に持ちかけたのは、
「例年のバイキング形式だと皆が席を立っちゃって落ち着かないし、進行している話に耳を傾ける余裕がありません。今年はホテルの人が各テーブルに料理を持ってきて貰うスタイルに変えましょう」
これが通ったのです。自分を外した上司の頭越しにやったので完全なルール違反なのですが、社員たちに自分の話を落ち着いて聞いて欲しい〇長はOKしちゃったのです。
これで予算が30万か40万増えたという。アタマ越しにされた彼女と私の上司は、「そこまでグレードをUpしなくても」と難色を示したが押し切った。
処理済~会場31.jpg
で、毎年恒例の全店長会議、店長100人と事務リーダー(草の者たち)10人以上、取締役10人、本社メンバー私を入れて20数人、他、来賓者、ゲスト、総勢150人で開催されたのだ。
ジャン妻は来ていません。伊東甲子太郎も本来なら来る立場なのだが今回は何でかわからないが不在、欠席だった。この来賓者の人選についても、自分が仕切れなかったソリ合わないオンナは含むところがあってプンプン怒ってたな。
でも後で聞いた話ですが、伊東に言わせると正式に出席依頼が来なかったという。それはソリ合わないがプンプン怒っていた「〇〇に来賓者の人選やお願いなんてできない」の手落ちでもあるが、バイキング形式が無くなって予算が増えた分を来賓者を減らして削減しようとしたのが本当のところらしい。
ソリ合わないオンナは、伊東の部下で自分が個人的に親しい男性社員、飲み仲間だけに口頭で「来たら?」と何処まで本気で冗談かわからない程度に声掛けしたが、それが伊東に伝わり、伊東もさすがにカチンと来たらしく「随分上から目線なんだね彼女は」と言ったそうである。

私は4年連続でZ女史と同じテーブルになった。右が女史です。
処理済~右がZ女史1.jpg
昨年は「またアナタと一緒?」というカオをしたが、今回は私以外に女史を知っている者がいなくて、勝手知ったる私を見て安堵したようだ。
「アタシの知らない人が増えてきたワ」(女史)
「長くいりゃそうなるよ」
毎年新しい顔ぶれが増えているから古参は年々少なくなっていく。
「皆、若い子ばっかり」
そうでもないけどなぁ。
「Zさんだって最初は若かったんだから」
こういうことを言うとまた女史の眦が釣り上がるのだが、敢えて「時の流れだよ。長く在職するからには、そういうのを受け入れないと。そういう中でやっていかないと」
「・・・」
Eは来ていません。昨年までEは群馬の某店長だったが、今年は女史の部下なので参加資格が無いからです。ですが、EをZ女史に斡旋して若手を引っこ抜いた男性Uがやってきて軽口を叩いた。
「ま~たお2人は一緒のテーブルなんスか?まるで熟年夫婦みたいですね」
女史の眦が釣り上がりかけ・・・
・・・でも傍らにいる私を見て眦を下げてもとの表情に戻った。

で、会議ったって、スクリーンに映った前期の結果と今期予想のTALKと、表彰や紹介がダラダラ続くのです。大事なんだけどツマんない内容ですよ。
話が長いな。早く済ませろよ。ビールがぬるくなるじゃないかと言いたくなる。開催される週初め(月)の朝礼前に、ソリ合わないが私に依頼してきたのが、、
「スピーチを短くして貰うよう〇〇さん(私のこと)から言ってください」
「話を短くしろってか?」
「そういうことを言えるのは〇〇さん(私のこと)しかいないですか」とか言いやがったんですよ。私は朝礼で言ったんですよ。「例年話が長過ぎるから短くしろ」なんて言ったんじゃないですよ。「当日は限られた時間なので壇上に上がられる方は短い時間で上手く纏めてお願いします」って言ったの。
こういう不遜極まりないことを言わせる方もどうかと思うがね。
次に乾杯の音頭で、ジャン妻に誤爆メールをした某取締役が、
「リーダーになった人は、上の顔色を見ないで下を見てください」
「上に評価されるのではなく、上に立った者は下の者に見られています」
これに多くの参加者は内心で失笑したそうです。確かに上の顔を窺う人ではないのだが。「よく言うよ。自分だって何言われてるか知ってんのか?」と思った人が何人かいたのよ。そういうのは叩かれないと身につかないものだけどね。
処理済~左の男性はEと衝突したらしい.jpg
この写真の左の男性は群馬のさるリーダーのひとりで、次が群馬のBBQの幹事で私を乗せてくれた女性で、次が草の者3号です。
私は左にいる群馬の若手2人を女史に紹介したのですが、
「(女史を指して)こちらの女性んトコにEが常勤で勤務してるんだよ」
「え?そちらは群馬の方なの?」(女史)
「そうなんスか?自分、Eさんとバトったんスよ」
!!!
シマッタ。
それを忘れてた。その男性、何かが原因でEと衝突したのです。
「ったくアイツは・・・」
・・・アッタマ来るんですよとか何とか。「そっちでちゃんとやってます?ずっとそちらで使っていいですよ」とまで言いだしたからね。女史は「そうなの?ウチではちゃんとやってるけど」そう言うしかない。
私も傍らから「もう責任者じゃないから彼女(女史を指す)の指示で動いてはいるよ」とフォローするはめになった。
料理11.jpg
料理4.jpg
料理12.jpg
料理15.jpg
料理16.jpg
料理17.jpg
出された料理の一例ですが。
各自が料理を取りに行くバイキング形式ではなく、ホテルのスタッフが持ってきて取り分けるスタイルにしたの。
これはこれで良かったけど、私はバイキングの方が自分の好みの料理だけ食べれるのでやや不満だった。喰いたくない料理、デザートとかも喰わなきゃならないからね。
でも私はホストなので、飲んで食べてばかりしてられない。合間合間に各テーブルを廻ったが。150人もいるので全部は廻り切れない。

紹介、表彰、今後の方針、飲み食いしながらではあるが、議事に沿って進行していく。
私は取締役にひとり天敵がいるんですよ。天敵になったのは今年の春からで、それまではそうでもなかったんだけどね。
全店に関わる厄介な問題を丸投げされたのです。量が膨大なのと、各店によって手続きが簡単だったり煩雑だったり、めんどくさい内容なの。
そヤツは稲葉稔さんの「喜連川の風」に出てくる何でも主人公に丸投げする家老のような野郎でさ。詳しく言えないけどホント最初は迷惑した。
その丸投げされた案件はやってるうちに段々オモシロくなってきたんだけど。で、その天敵取締役が何だかわからないが、2番手か3番手で壇上に上がったマイクを持ってTALKしている。
私は聞いちゃいないが。
「るせぇな」
「黙れよ」
「いつまで喋ってんだよ」
そう口走ってたら、左にいる群馬の若手リーダーが「どうしたんスか?」
「いや、何でもない」
ところが天敵の部下で、某所の店長さんが私の隣にいて初めて会う人なのだが、その人に向かって私は、
「あの野郎はいっつもああ話が長ぇんですかね」
「・・・」
その天敵の部下は、初めて会話する私が吐いた毒に困惑の表情である。
「聞いててイライラするんだよなアイツ」
「いつも、ああなんですが・・・」
「ああそうなの。うざったい野郎だぜ」
後でジャン妻が、
「そんなことを言ったのっ??初めて会う人にっ!!」
「・・・」
「その人が〇〇取締役(天敵)に繋がる人や部下だったらどうするのっ。伝わるかも知れないじゃない」
「構やしねぇよ」
「止めてっ!!」
「・・・」
「初めて会った人に何てことを。ホントアナタは放っとくと何を言い出すかわからない人ねっ」
「・・・」
散々に怒られたよ。

処理済~草11号.jpg
この写真、壇上にいるのは草の者11号です。
彼女は群馬に行く前年の平成23年に私が面接したのだよ。
草の者4号が異動になったので、その後任に抜擢され、何か会社にプラスな実績があったので表彰された。自分が面接採用した社員が表彰されるのは嬉しいものだよ。
「おめっとさん」
「ありがとうござ・・・」
カオが強張っているぞ。
「そういうもの(表彰)を貰ったらこれからキツイぜ」
「えぇ~・・・」
11号はやや変わり者で、私が架けた電話を私の用件に応える前に「いただいたお電話ですみませんが質問いいですか?」と自分の質問をババババッと投げて来るんです。こっちが用件あってかけたのにそれは後回しにされ、自分が聞きたかった用件が済んだら私が投げた用件をド忘れする。取次を忘れてブチッと電話を切ったりする。
「俺への質問はいいけど。俺の用事も忘れるなよ」
と言っても忘れるんですよ。

やはり料理はイマイチだな~。
特に最後に出た炒飯みたいなのは何だよ。シラスが混じっていたがしょっぱいだけだぜ。
料理19.jpg
デザートは好評だったが、今回ソリ合わないオンナに「デザート増やそうぜ」って持ちかけてあったの。別に自分や彼女が食べるんじゃないですよ。女性職員の方が多いのと、料理がイマイチでもデザートが良ければ女性たちはまぁまぁ納得するものでしょう。
だが今回はデザートを増やした分、それまでの料理がトーンダウンした感があるのだ。
種類も少なかったし。バイキングだとある程度の種類とボリュームがあるが、今回はそれを止めて運ばれてくるスタイルにしたので、いわゆるコースと同じになっちゃったんですよ。来年からはまた皆で取りに行くバイキング形式に戻るかも知れない。
料理20.jpg

ドリンク.jpg
これはドリンクコーナー。
ビールと自分の毒舌に飽いた私は白ワインをガブ飲みしたが、殆ど自分で注いだよ。マダムクラスの女性に言わせると「少ないですけどいい銘柄もありましたよ」

会がそろそろお開きになる頃、大分、皆、アルコールが廻った頃合いにさっき「自分、Eとバトったんスよ」の席に、群馬でEの後任になった男性と、Eと不仲な群馬エリア長がやってきた。
私はその2人をZ女史に紹介して、先ほどのように「Eは彼女のとこにいる」と話したら、
「Eスか?ちゃんとやってます?あ、そうなんスか?でも今、人足りてるんで」
Eと不仲の群馬のエリア長、Eの後任、3人で寄ってたかって、
「アイツ、ちゃんとやってんスか?ずっとこっち(東京)に置いといていいですよ」
3人であげつらい、しまいに「Eと仲がいいのはこの方(私を指す)だけなんスよ」
「!!!」

お開きになってから、私と女史は群馬の若手リーダー3人から離れて、
「ちょっと・・・」
「・・・」
「Eさんってあっちでそういう人だったの?」
「あの通りお喋りでうるさいからだよ。連中は若いし、群馬は娯楽が少ねぇからさ。でもアイツらが何て言おうと今そっちでEとは上手くいってるんでしょ」
「上手くいってるわよ。できる人ではあるしさ。ちょっと口が多いってOさん(草の者1号)が辟易してる時はあるけど」
女史はそれ以上は言わない。「Eさんがそういう人だとわかっていてアタシのとこへよこしたのね」そういう低レベルの発言は女史自身のプライドが許さないのだ。さっきの群馬の連中が何を言おうと若者の戯言で「今一緒にいるアタシがいいっていったらいいのよ」なのである。

だが女史はEを斡旋したUと、日頃からレスの遅いSを探し始めた。そういう人だとわかってて何も言わないでアタシのとこへ廻したわね?と言いたいのではなく「そういうプランを何で事前に言わないのよ。そんなにアタシがコワイの?」と言いたいわけよ。
「言うの?」
「言うわよ。何処にいるのかしら?何処に隠れてるのかしら?」
隠れてるったってもう会はお開きになり、ザワついたまま各自が散会しようとしている。その中から個人を見つけるのは至難だが、私がUとSに「逃げろ」と言う前に、女史はウロウロしていたSを発見した。
「ちょっと!!Sさんっ!!」
「あ、なんスか?」
実はEを女史のところに決めたのはSではなく「熟年夫婦みたいっスね」と軽口たたいたUの方なのだが。
その後は知らない。私はその場を離れて会場を出た。
真っ直ぐ帰宅したですよ。あまり食べなかったので小腹が空いて、家で晩飯がてらこうなりました。
家で喰い直し.jpg
イベントは1時スタートで2時間半、解散したのが3時半頃で、飲み足りない連中は2次会、3次回、4次回まで行って、日付が変る直前まで飲っていたグループもいたのを後で知った。
歌ったり、WCで吐いたり、席で潰れたりはまだいい方で、店長同士が荒れて喧嘩になったグループもあったというからったくいいトシをして何をやってんだかである。
コメント(4) 

上州から来たオンナ [人間ドラマ]

SL広場.jpg
待ち人なかなか来たらず。
遅ぇな。Eのヤツ何やってやがんだ。
30分遅れてきたんです。
さすがに言いましたよ。「お前さん相手に偉ぶるつもりはないが、仮にも私は上役だぞっ。30分も待たせるんじゃねぇ」って。
「ゴ、ゴメンなさい。長女の晩御飯用意して遅れちゃって」
これが〇長だったらそれでも待たせるんかい。
私を上役と見てない証拠だよ。
店1.jpg
メ.jpg
スパムステーキの店です。
前にEがいます。本文中に挿入する料理写真はこの日のものではなくて前回のもので合間合間に挿入しますが、いつも同じものばかりなので新鮮味がなくてごめんなさい。
前にEがいます.jpg
過去に散々登場した上州でいちばん騒がしいオンナEは、今年の4月から上京して東京勤務になっているのです。
Eが異動した現場がこれまた何の因果か、散々登場したZ女史のところなんですよ。
「東京に大分慣れたよ」
「そうか。よう頑張ったな」
「1年間持つと思う」
持ってくれなきゃ困るよ。1年間かけて前とは違うEに改造して群馬に送り返すんだから
もっとも現地の連中は「そのまま東京に置いといても構わない。戻さなくてもいい」って言ってるけどな。(苦笑)
スパム1.jpg
スパム3.jpg
「このスパムどうやって焼いたらこんなに綺麗に焼けるんだろ」(E)
「これはね。焼いてないで揚げてるの。素揚げ。スパム好きなんか?」
「アタシ年に1回沖縄に行くんで。今年も行ってきたの。」
「ハクソーリッジでも登るのか?」
「ハクソー・・・なんだって?」
「戦争映画」
「???そういうのは見ないよ」
「毎年行ってるの?」
「うん。恒例行事なの」
「群馬に海が無いから?」
「子供たちの小さい頃、海を見せたかったんだよね」
海無県にいたからって毎年沖縄に行かなきゃいけないものなのかな。
「スパムとゴーヤを炒めると美味しいよ」
スパム4.jpg
話は昨年に遡ります。前にUpした記事、5月病ケアは5月となっていますが、実際は昨年(2017年)11月頃だったと思う。
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2018-05-27
上の記事のオチで、私と長年ソリの合わないオンナとの会話で、
「Eさんの話はなんだったんですか?」
「Eはね。東京に転勤したいんだってよ」
「ええっ。でもEさん、お子さんいますよね」
「いるさ。3人いるんじゃないかな」
「それが何で東京へ?」
「長女の受験がどうとか言ってたが・・・。まぁ家庭の事情だろ」
「ご主人は?」
「群馬だよ。彼女の旦那は社長だよ。だから1年間限定的だって言ってたなぁ」

Eから自身の転勤について相談を受けたのは昨年の晩秋のこと。前述の過去記事の中です。
「ねぇねぇ。群馬から東京へ転勤ってできるの?」
理由を言わないで藪から棒に言って来たのです。
「転勤?できないことはないさ。ウチの会社は転勤はあるからね。私だって1年だけ群馬に飛ばされたし」
「ふぅん、そうなんだ」
何でそんな話を切り出したんだろう。私は警戒してこう言ったの。
「私は自分が群馬に行きたいから転勤したんじゃないぜ」
「・・・」
「何でそんなこと聞くのさ?」
「実はね・・・」
・・・はEの家庭の事情です。そのせいで春(2018年だから今年の春)から1年間、東京で暮らすことになるので、これまでの待遇をそのまま活かして転勤が可能かというもの。完全な自己都合である。
「1年って期間限定だから、その間だけ転職もできないし、派遣で登録してヘンなところに飛ばされてもイヤだし、今のまま社員で転勤して、東京の部屋から通えるところに異動できないかなぁって思って」
「可能は可能だろうな。で、何処に住むのさ?」
「〇〇区。もうそこに長女がいるんで」
「上の子の下宿先に泊まるんだ」
それには答えず、
「そこから近い職場ってどこかな」
「ええっと・・・」
ここで私は躊躇した。部屋から近いとこだって?ここで下手に複数の現場を挙げたら、Eは自分勝手な都合で「あそこがいい」と言い張るのが目に見えている。釘を刺さなきゃ。
「何処に配属されるかはわからん。会社が決めるんだよ」
だがEは私のいうことをあまり聞いてないようで、好き勝手に下宿先から近い現場を挙げだした。
「どこどこがいい。あそこでもいいな」
「待て待て待て待て。今はまだ11月だし、こっち(東京)に来るのは来春だろ。慌てなくたっていいさ」
「いつ決まるの?」
「3月だね」
「3月!!そんなにかかるの??」
「こっち(都内)に来るのは4月だろ。4月のシフトを決める会議は前月の3月半ばだから、その時点で欠員が出ているところになるんじゃないかな。今の時点で仮に決めたところで、来年になって状況が変わったら覆るさ」
Eは面白くなさそうな顔をした。なるべく早く決めてくれないと準備がいろいろとか言っとったね。
「あのさ、都内23区の現場のシフトってのはね。Eさんの都合、事情を中心にして決まるものじゃないよ」
「・・・」
「まず私が受けて本社の誰々に話しておくから。Eさんは正式に異動願を上申するだけでいいよ今は」
「今言ったよ」
「私に?私は正規のルートじゃない。エリア長にあげないと」
Eは露骨に嫌そうな顔をした。何か含むところがありそうだな。

実はEのヤツ、群馬エリア長と上手くいってない。不仲なのです。くだらない不要不急のネタでこじれて喧嘩になったのを知っている。
その喧嘩はお互いに会って話したうえで感情的になるならまだしも、例によって今はこういう時代だからメールだのラインだのでやりあったもんだから余計にこじれた。エリア長にも「文章記録が残るメールでEと感情的にやり合わないでくれないか」と言ったんだがね。
だぁからLINEはやりたくないんだよ。上手くいってる時はいいけど、こじれたら弊害になると思ってます。
「今、〇〇さん(私のこと)に言ったからいいじゃん」
いやいや、私はアナタの直の上司ではないよ今は。群馬のご縁で単に仲がいいだけだよ。不仲でも上長に言わないと。
「私からもエリア長に話してはおくが、やはりEさん自ら申告しないと話は動かないよ」
「でも・・・」
「エリア長と不仲なのは知ってるよ。それでも正規ルートを守ってエリア長を通しなさい。それはメールでいいから。事務的にね」

私は過去記事(社員の5月病ケア)で「私の退職金幾らですか?」「実家で畑を耕します」それと合わせて「Eが1年東京転勤を希望している」とエリア長に伝えています。
「1年限定ですか?」
「ちょうどいいじゃないか」
「???」
「Eとこじれてるのは知ってるよ。冷却期間を置けばいいさ」
そしたら返ってきた返事が、
「1年限定でなくって、ずっと東京にいていいっスよ」
吐き捨てるように言われたんだよな。
ポテサラ1.jpg
「ウチではポテトサラダに砂糖を入れるんだよ」
「それって甘くないか?」
「〇〇さんもしかして、マヨネーズ系が好きなの?」
「マヨネーズ嫌いなヤツなんていんのか」
「さっきっからスパムゥ、塩分あるんだからねスパムって。ソーセージィ、竹輪ぁ、全部マヨネース付いてるじゃん。だからこの店に来るの?」
「それもあるよ。いけねぇかよ」
これが仮にも上役の私と、部下(直属ではないが)課員との会話かね。
ポテサラ2.jpg

年が明けて2018年の1月はおとなしくしてたようだが、2月になったらやいのやいのと連絡が来るようになった。
「アタシの勤務先まだ決まらないの?」
「まだ2月じゃないか。前に言ったじゃんか決まるのは3月だよって。2月は3月の欠員を見て決めるだけだよ。アナタが上京するのは4月だろ。」
4月にはこの春入社の新卒もいるので、その子たちの配属も含めて人数や経験年数のバランスを見て決めるので時間がかかるのである。

それらとは別に、Eの転勤先がなかなか決まらないのは理由があるのだが。。。

私はEの都内転勤希望を現場部門を統括する責任者のK取締役(ジャン妻に誤爆メールを送信し、静岡の現場から呼んでもいないのに飲み会に勝手に来たと誹られてる人)にも話した。その後、関係者だけが閲覧できる異動稟議にもEの都内転勤が稟申され、Eの抜けたあとの後任者は誰々と明記してあったのを確認している。会社はEの都内転勤を正式に受けたのです。
首都圏から群馬に転勤するケースはあったが(私がそう)その逆バージョンは初めてです。

「で、4月に上京するのは間違いないんだね。」
「うん。4月の2日からになると思う。大丈夫かな」
「関係者だけが見れるデータにEさんの名前はあったよ」
「行先何処になってました?」
「都内とだけなってた」
「それってまだ決まってないってことだよね。いつ決まるの?」

(ワナワナワナ・・・だから3月半ばだって言ってるじゃんか。)

「3月半ばだって。異動データにEさんの名前あったから大丈夫だよ。会社は正式に受けたってこと」
「できたら部屋から近い方がいいなぁ」
またそうやって自分のいいように決めたがるんだからもうっ。
「山手線の内側か外側かでも違ってくるだろうな」
「家から電車通勤で1時間ぐらいなら」
「そりゃ微妙だな。首都圏では1時間半はザラだよ。2時間だと長いけどな。」
そしたらEのヤツまたしても自分の部屋を基準に都内の各支店を幾つか洗いだし、自分勝手に「〇〇店がいい。近いし。」とか言い出した。
「どうかな今言ったとこ」
「〇〇店は人員足りてるよ」
「でも〇〇店には派遣がいるよ。その派遣を断ってアタシが入れないの?」
「派遣がいたらいたでいいの。派遣を活かした状態で、派遣も決まらなくてどっかホントに人が足りないところに決まるんじゃないかな。」
「でも派遣って高いんでしょ。そこにアタシが入れば派遣要らないじゃない」
「お前さんは派遣の経費削減を言ってるんじゃなくって、単に自分の都合で言ってるだけだろ」
それには答えない。図星だなコラ。
「そのお店見に行ってもいい?」
「いいけど店の中には入るなよ」
「何で?」
「異動先が正式に決まっていないってことは、そこの店長にもEさんの話はいってないってことだよ。そんな状態でがアナタが先に顔を出したら『こういう方が来ましたが、あの方が来るなんて聞いてません』ってなって話がこじれるよ。だから外から眺めるだけで絶対に店内に入るなよ」
「わかったわよ」

Eは自己都合で自分が通うのに楽そうな店鋪をいくつか廻ったらしい。
私はEが「この春からお世話になりますよろしくお願いします」とやらかさないか内心ヒヤヒヤしたが、さすがにそういうフライングはしなかったようだ。
で、現場を見たら見たでまた言ってくるわけでさ。
「あそこがいい」
「そこは足りてるよ」
「どこそこは遠いし夜が遅いからヤダ」
「群馬と違って都内は夜が遅いの」
「何々は乗り換えがめんどくさい」
「都内の地下鉄ってのはそういうもんだよ。」
決まってもいないのにあちこちを物色してあーだこーだ言ってきた。ジャン妻は「アナタよく相手してるね~」って言ってたよ。

「Eさんよ。異動先を決めるのは私じゃないからな」
「誰?」
「都内のエリア長同士で打合せして、最終決定は現場部門統轄部長だよ」
統轄部長は前述した取締役ですが、その人から、普段は私と没交渉なのに珍らしく向こうから「Eさんの配属先が決まらないんです」とボヤいてきたのだ。
その理由を聞いて私は「なるほどね。そりゃ自業自得だな」って思った。

そして3月上旬になって、
「まだ決まらないのかな。話いってるよね」
焦れてきたらしい。
「大丈夫だよ。4月に動ける態勢にしといてくれ」
実はまだ行き先が決まってないのです。なかなか決まらないのは、過去数年間で都内から群馬に応援勤務に行った者の口からEのよくない特徴が伝わったからです
「うるさい」
「おしゃべり」
「手より口の方が動いてる」
「都内からHELP来させておいてあのうるささは何?HELPいらないじゃないか」
あんなお喋りなキャラクターがうちにきたらうるさくてかなわないというのである。そこだけ聞いたら私は笑ってしまったよ。言われてることは全て事実で誹謗中傷でも何でもないのだからね。E自身の「舌禍」といっていい。自業自得というもの。

上層部はこうも憂いている。店舗視察の時に、
「Eさんは自分でやろうとしないで殆ど周囲のスタッフにやらせてるじゃないですか。レジ打ちすらしないし」
「その為にスタッフがEさんの指示に振り回されてるんですよ。本社がスタッフを教育しようとしても、何か新しいことを依頼しようとしてもそれができないんです」
「群馬ってどこもああいうやり方なんですか?」
最後の疑問にはEと不仲な現地のエリア長が憤慨して訂正した。「群馬の現場が全部ああだと思わないでください。Eのとこだけですから」
あまり評判が良くないのだ。

だがEは4月には都内に来る。会社の異動表にも載っているし。ただ、行き先が未定で「都内」となっているだけである。
そしたら都内のあるエリア長が一計を案じた。
「Eさんの件ですけど」
そのエリア長、Eのことはもちろん知っている。
「〇〇〇店しかないんじゃないかと」
「〇〇〇店だってぇ?」
私は耳を疑った。船山史家の呟きⅠからⅡⅢと、これまで散々登場したオンナ、Z女史が店長の現場だったのです。
処理済~女史.jpg
「EがZさんところへかい?」
そのエリア長は私とZ女史の関係ももちろん知っています。
「へぇ~。あの2人合うかな~」
「ZさんもEさんも〇人の子持で同世代っちゃぁ同世代じゃないですか」
「まぁそうかな。合うかもな。アハハハ(笑)それってもしかして毒をもって毒を制すってか?」
「いやいやいやいや、そうじゃないんスけど」
Z女史のところに有望株の若手男性がいるのだが、Eを入れるかわりにその彼を抜いて他で抜擢したいというプランだった。
このプランには後でZ女史が憤慨するのだが。
「今のままだとZさんはその男性を手放すのを嫌がると思うので。その補充というか、Eさんを入れようと」
いいんじゃないか。そのプランには賛成した。

私と因縁深いZ女史とEがタッグを組むとなると、その前に必ず双方から聞いてくるな
「Eさんてどんなひと?」(Z女史)
「Zさんてどんなひと?」(E)
ってね。それについては別の女性課長から「そりゃ〇〇さん(私のこと)が相手するしかないでしょ」
案の定、EについてZ女史から問い合わせがあったのよ。
「今度ウチに来るEさんって知ってる?」
「ええ、知ってますよ」
「どんな人?群馬の人だよね?」
う~ん、言葉に詰まった。
そりゃ知ってるけどさ。知りすぎてるだけにほんとのこと言えないんだよ。
「どんな人ねぇ」
自分の目で見て判断してねと釘を刺してからひとつの例を話した。Eが群馬の店長時代に酔っ払いオンナ(平成24年に会った時は20代だったが、早いもので今年31歳になる)他、店の女の子数人に対して、
「お肉ばっかり食べてないで野菜も食べなさい」
「夜間は車間距離を空けなさい」
「そろそろスタッドレスタイヤに取り換えなさい」
「夜遅くまでゲームやってるんじゃないよ。次の日仕事に差し支えるよ」
うるさく小姑小言を言ってる場に私は居合わせたんです。皆そう言われて内心では「うるさいなぁ」だったらしいよ。表面上はよく我慢してるなと思ったぐらい。
見かねて呆れたのもあって私は、
「Eさん、そんな他人のことは放っとけよ」
そしたらEのヤツ、やや強い口調で、
「放っとけないよ~」
このエピソードを女史に話したら、
「へぇそうなんだ。いい人そうね。よかった」
安堵したものである。
確かにこのエピソードだけなら、Eは若手の面倒を見ようとしている風に見えるが、酔っ払いオンナに言わせると、
「Eさんはアタシたちの面倒なんかみてないですよ。単にウルサイだけです」
そう冷たく言っていたよ。
でもさすがに長年師事したEの都内異動は気にかけていて「Eさんの件、よろしくお願いします」とは言ってきたね。

Eと仲良かった「笑ふ女」は新パートナーを得て家庭に入ったので私とはやや疎遠になっているが、彼女に言わせるとEの都内転勤はいなくなってから初めて知ったらしいぞ。
「聞いてなかったのか?」
「知らなかったですよ。ぶふふっ(笑)」
ソーセージ1.jpg
群馬時代に若手に「野菜もちゃんと食べなきゃダメだよ」と言ってたEだが、この店では、スパム、ソーセージ、水餃子を摘まんでいる。
肉ばっかりじゃないか。
ソーセージ2.jpg
水餃子1.jpg

「さっぱりしたものが食べたい」
「浅漬けとかどう?」
「いいね。アタシこっち(都内)にいるうちに痩せるんだ」
そういえば気持ち、食べる量が減ったな。
浅漬け2.jpg
竹輪2.jpg
竹輪5.jpg
ようやくEに異動先が正式に伝わったのが3月後半で、決まったら決まったでEのヤツ、Z女史の現場の情報をリサーチしだしたのでまたうるさいこと。細いことを言ってきた。
「〇〇〇店(Z女史のいるとこ)だと部屋を7時45分には出ないと間に合わない~」
「出ればいいじゃないか。そっから1時間もかからんさ」
「かかるよ。満員通勤電車だもん」
「ちゃんと検索したかい?私の検索だと45分だったが・・・」
「こっち(都内)で有休取った時に実験してみたの。」
「実験?」
「試しに朝9時に間に合うように部屋を出てみたんだけど」
「行ったんかい?入ったのか?」
「店の前だけ」
「ああそう。(もう辞令出たから挨拶しに行ってもいいんだけどね)だけどオカシイな。乗換ルート間違えてないか?45分で行けるよ」
「45分は乗車時間だけでしょ。乗り換え時間もかかるし」
「そんな筈ない。駅すぱーとでもどんな路線検索でも、乗り換え時間は考慮されて表示されるが。」
私は別ルートを教えた。Eは「じゃぁもう1回TRYするよ」って言ってた。そんなんぶっつけ本番でいいのにね。もう決定したんだからさ。

そしてまたしてもEはZ女史の現場への通勤過程でそこより近いところを挙げだした。
「〇〇〇店よりどこそこ店の方が近いのに。そこじゃダメなの?」
「Eさんね~」
「・・・」
「あなたの都内転勤は100%自己都合だろ。会社が上京しろって言ったんじゃないよな」
「うん」
「会社はそれを呑んだんだからさ。勤務地は会社が決めるんだよ。あなたが決めるんじゃないから」
「・・・」
「EさんをZさんとこにしたのは会社の方針、理由があるんだよ。〇〇〇店だけの問題じゃないんだ。都内全店舗の適正人員配置や効率を考えて配属したんだからね」
Eを配属して、そこにいる若手男性を引っこ抜いて抜擢するプランである。だいたいEの都内勤務は1年間という限定だから長期展望プランが立てられないのだよ。取り敢えず向こう1年間のプランしかできない。
Eを入れる代わりに、Z女史のとこにいる有望な若手をZ女史から奪う為だけのプランでもある。これは後で知ったら女史が憤慨するかもなと思ったが、その若手を抜いて動かすのは私ではないからいいやって思った。
案の定、Z女史は烈火の如く?いきり立ったのだが、それはEが来ることに対してではない。そこはわきまえている人です。「Eさんが来たせいで若手を抜かれた」そういう人では決してない。

その時はEを押さえたのだが、次に言ってきたのが、
「Zさんとこの〇〇〇店でもいいけどさ。朝、長女にちゃんと朝ご飯食べさせてから行きたい」
「そうすればいいじゃないか」
「その場合、家を出るのが8時になるんだよね」
「8時?」
8時で間に合えばいいけど。
「もうちょっと早く作れんのか。世間の働くお母さんは朝早く起きて朝ごはん作ってんでしょ」
「そうだけど」
「だったら早起きして作って、間に合う時間に出ればいいじゃないか」
「ちゃんと食べ終わるまで見届けたいの。そうなると9時過ぎちゃうんだよね」
「あのなぁ。そんな理由は会社は呑めないよぉ」
私はこのワガママにあきれた。世間知らずも度が過ぎている。この辺りが群馬から出たことがないワガママ女性の世間知らずといったところだろうか。

「でも群馬ではそうしてたのよ」
「群馬でそうしてたのが都内で通用するわけないさ。それはEさん自身の生活リズムを変えるしかない。長女さんは高校生だよな。子供じゃないんだから朝ごはんを作っておいて後は娘さんのペースに任せりゃいいじゃないか」
がんせない子供ではあるまいし、食べ終わるのを見届ける必要なんかないよ。

(後日、私は某所でEの長女さんと母娘連れで会ったのですが、まぁすごい別嬪さんで驚いたものだよ。
「お母さんにはお世話になっています」と言うところを「お母さんにはお世話しています」って言っちゃった。いいよなそれくらい。
娘さんはこまっしゃくれた性格で「お母さんこんな遠いとこに通ってるの?会社に行って変えて貰いなよ」って私に聞こえるように言ってたからね。
私は「お嬢さん、お母さんがこっちに来たのは100%本人の都合だから、会社が決めた勤務先に行かなきゃいけないんだよ」って、母親に言ったことを娘にも話すハメになった。)

Eはぐずる。自分でもよく相手してると思うよ。
「だったら他社へ応募してパートになる」
そう来ると思ったよ。バカだなぁ。
「は~ん、他社だってそんな条件受け入れるとは思えないな。それにパートになったら年収が減るぜ」
「・・・」
「それに1年経ったら群馬に戻るんだろ。こっち(都内)で他社へ行ったら群馬に戻ってまた他の職を探さなきゃならないぜ」
こんな簡単なこともわからないのかね。ここまで言ってようやくEは渋々納得したらしく、4月になってEはZ女史の下へ赴任したんです。
Eは女史への手土産にガトーフェスタハラダのラスク大缶を買ったのだが、ウチの〇長が前期黒字達成祝いと賞して全店にラスク大缶を送ったもんだから。
「〇長が送ったラスク、あれってZさんとこにも送られたのかな」
「らしいよ」
「手土産他のに変えた方がいいかな」
「そうしてくれ」
っていうか、私に相談する内容かよ。さっさと変えなさい。いつまで経っても私に依存するところから抜けられないんだね。

締めに焼きそば。
「群馬の焼きそばは美味かったな」
「うん。でもこれも美味しいね」
食べてる時は素直だなコイツは。
焼きそば.jpg

Eは4月に体調崩していた。
慣れない環境と、群馬のとある現場で、酔っぱらい女他のスタッフに「あれやって」「これやって」「やっといて」「やった?」女王様のように振舞って自分でなにもしなかったツケがきたんです。
「こっちって全部自分でやらなきゃならないじゃない~」
「あたりめぇだ」
「人が少ない~」
「いやEさん、それ、どこの現場でも普通だから」
そう言ってから4月は敢えて放っておいた。そしたらGW明けになって、Eが都内の他の店舗に応援に出たのです。
それまでは聞くのが怖かったのもあるがZ女史に聞いたのよ。「アイツどう?」って。そしたら案に相違して、
「別に問題ないわよ?」
「???」
「さすがにもと群馬の・・・どこにいたんだっけあの人?そこの長だっただけあるわね。経験あるし」
「ああ、よかった」
安堵したものだが、
「ただねえ」
「???」
「あの人、細かいことを自分でやったことがないみたいね。自分がやらなきゃいけないことをOさん(女史の片腕で草の者1号)にやらせようと指示を出してたから止めたワ。いやEさん、それはアナタがやらなきゃダメよって」

Eが都内の生活リズムに慣れて復調したのは5月末で、ようやくこうしてスパムステーキの店で向かい合ってるのは復調してZ女史たちとやっていける自信がついたのと、女史と交代で夏休みを取得して「今年も沖縄に家族旅行してきたんだ」って。明るい表情で笑ってやがる。
女史の現場だけでなく、他店のHELPには部屋から近いところもあった。イロんなところを見れるし、毎日でなくてもたまには通勤が楽な現場に入れるからラッキーだと。
週末には群馬の実家にも戻っているようです。子供の教育費、都内の別宅、実家との往復旅費、沖縄旅行、もしかして裕福なのかEは?
処理済~女史とE2.jpg
赴任するまでは自分好き勝手言ってたのに今は「今いるとこ(Z女史)でよかった~」だってよ。
やれやれですよ。私の言ったとおりだろって言いたいよ。
EはZ女史を尊敬していて「あの人何でも自分でできるよね。すごいと思う」とまで言うようになった。最近はZ女史の片腕になっちゃったもんだから、私にしてみりゃギャァギャァうるさいスピーカー、PAが2台になったようなものである。
「Zさんは何でもするって?それはお前さんが今までしてこなかっただけだよ」
「でも群馬と違ってスタッフの数が少なすぎるよ」
人の話を聞いちゃいねぇな。
「群馬と比べるなよ。都内神奈川は何処も今いるとこぐらいの人数が適正なんだよ。1年て期間が限られてるんだからやらなきゃ。いっそ今までやってなかったことを習得して来年群馬に戻ればいいさ」
「それだけどさ」
「???」
「アタシ、来年、群馬に戻れるのかな?」
今度はそうきたかい。
「そりゃ戻るだろ。もとはあっち(群馬)の人で家族もいるんだから」
雨.jpg
実はEが群馬に「戻れるのかな」にも懸念があるのです。
毎年恒例の全店合同店長会議(というか、パーティーのようなもの)が開催され、例によって例の如く私はZ女史と同じテーブルにされ、EをZ女史のところに斡旋したエリア長が「またおふたりは一緒の席なんですか?熟年夫婦みたいですね~?」と冷やかしたらZ女史の眦が釣り上がったのですが、私とZ女史のテーブルに群馬県内の長がひとりいた。若手の男性です。私はその男性とZ女史と双方紹介したのです。
「こちらの方(Z女史)のとこにEが常勤でいるんだよ」
「え?マジっスか?」
最近の若手男性はこういう口の利き方を平気でするよね。
「え、群馬の方なの?」(Z女史)
「Eさんちゃんとやってんスか?自分、Eさんがそっちに行く前にバトったんスよ」
「バトった?」(Z女史)
男性はEが群馬でどういうキャラだったかを女史にバラしちゃった。他の群馬の長たちも2~3人やって来て「え?Eさんそちらにいるんスか」「タイヘンっスねぇ」「アイツちゃんとやってます?」ってやらかしたもんだから、女史に紹介したのが裏目に出たのである。若手中心になっちゃったので、こんな空気の中に戻せるだろうかという懸念があるのだ。
女史は私に向かって「隠してたわね?」のような視線を向けて来た。
「Eさんて向こうではそういう人だったの?」(やや憮然としたZ女史)
「まぁ若い者の言うことだから気にしなくていいよ。実際今はそっちで戦力になってんでしょ」
「まぁいい人だし助かってるけど」
Z女史のいいところは、他人がEを何て言おうと自分の目で見て判断、評価、付き合うところです。誰が何と言おうと「アタシがいい人だって言ってんだから」っていうところ。
「自分があっち(群馬)に行く前はZさんの憤懣をいろいろ聞いたじゃないですか。あっちに行ったら行ったでいろいろ言って来るオンナがいてそれがEだったのよ」
「前のアタシみたいに?」
「そうそう。そういう女性はアナタ(女史)で慣れてたからEなんか全然苦じゃなかったの。でも連中はまだまだ若いからね」
女史はEと同世代なので、私の「連中は若い」にややムッとした。
「まさかこっちでZさんとEさんがくっつくとは思わなかったぜ」
「・・・」
Eを斡旋されたはいいが、その代わりに自分が育てた有望な若手男性を抜かれたZ女史は、このパーティーの後半でその策略を知って憤慨したのです。
コメント(0) 

ラスク [人間ドラマ]

弊社は昨年度も何とか黒字でした。
既に今期に入っていますが、本年度4月からの厚生省の方針にやられて、予算のうえでの昨年比では厳しくなっているらしい。
らしい、というのは、私はもうそういう重要な経営会議に関わっていないから詳細がわからないのだ。あまり数字が得意でないのと、大きい桁で数字を言われてもチンプンカンプンなのだ。
ウチらを支配する大ボスが全社員へのTV会議の訓示で「年間利益を予算上○億計上したのが、厚生省の通達を受けてからは約半分に減額になった。こういう業界はウチらだけです」と吠えていたそうだが、私はそのTV会議にすら出なかった。出欠席が任意だったのもあるが、もう自社の経営数値に興味が無いからである。
大ボスの発言はそのTV会議に出たジャン妻から後で聞いたのだ。大ポスは株主への体裁上そう言ったのかも知れないが、半分に減額になったと言ったってそれでも億の金額なんですよ。
そんだけあればいいじゃんって思ったよ。潰れなきゃいいんだ。社員が路頭に迷わなければいいのだ。

その大ボスの前ではウチの〇長も雇われに過ぎないのだが、一応は運営会社の長でもある。目出度く黒字達成の御祝いというか、嬉しい気持ちもあって各現場へあるお菓子を配布したのです。
「でもそのお菓子って〇長のポケットじゃないじゃないですか。会社経費ですよね」
そう言い出したのは私の前にいる長年ソリの合わないオンナ。
またそうきたかよ。言うと思ったよ。
彼女は私とはソリが合わないが、私に対して以上に、何故そこまで嫌うのかと思うほど〇長が嫌いらしい。過去に何かあったらしいのだ。その〇長がお菓子を各現場に配布したのは自分の懐から出したのではなく会社経費である。それに自分の挨拶状を添えたのだが、それを「会社経費で自分の懐は痛まないのに、さも自分のお金で買って配ったかのように」とクサしたいのである。
会社経費で業者にお中元を送ってお返しが会社宛に来たとします。〇長は自分の嗜好に合うものだけ個人で持ち帰ってますね。お裾分けすらしない。「アンタ自分の金出してないでしょう」と言いたい気持ちはわからないでもないがね。
自作業に集中していた私は「でもそれって〇長のポケットじゃないじゃないですか。会社経費ですよね」そこだけ耳に入ってしまった。
私はなるべく巻き込まれないようにしたのだが、話相手をしていた課員が、
「何のお菓子を配ったんですか?」
「ラスクだって」(ソリ)
私はそれに引っ掛かった。
「ラスクだと?」
「そうです。自分のお金じゃないのに・・・」
私は尚も〇長の悪口を言いたいかのソリ合わないオンナを遮って、
「いやいやそうじゃなくってさ・・・」
「???」
「ラスクを群馬の現場にも配ったのか?」

らすく.jpg
写真は上州のある現場の控室にいた草の者6号、K子(仮名)。
10人いた草の者たちは、私の指示である特定の分野だけ動いています。
稼動してから2年を経過した。当初1号~8号だったのが2名増えて10人になり、最近になって4号が異動と昇格して他部署に抜擢された。
10号は年内で寿退社になる予定。4号と10号は欠員のまま、実は私の大シンパの11号、12号、13号がいずれ登場予定です。増えたな~。
処理済~草の者6号.jpg
群馬の草6号、K子は控室でこれからお昼を食べるのですが、取り出したものが、やよいひめのいちごサンド、野菜を食べようちゃんぽんスープというチープなもの。
処理済~草の者6号の昼.jpg
商品をクサす気はないけどさ。もうちょっとちゃんとしたものを食べなさいよ。
この写真を見たジャン妻も「こんなのを食べて」呆れてましたが。
「何だいそれは?」
「アタシのお昼です」
「それはそうだが。どこで買って来たんだそんなのを?」
「コンビニです」
「コンビニぃ?この近くにあったか?」
「ありますよっ。くるまで10分ぐらいのところにっ」
「くるまで10分の距離なら途中に飲食店があるだろうがよ」
でもK子は30歳半ば過ぎてもまだひとりで外食できない子なのだ。草たちの中で最も酒飲みのクセにひとりで飲みにすら行けないらしい。そういう場に出れば誰か言い寄って来るオトコがいてもオカシくないと思うが。
嫁に行きたいのなら料理力は重要だぞと思った私は心無いことを言いかけた。
「そういうのばっかり喰ってっから・・・あ、言うの止~めたっ」
・・・は言わなかったが「出逢いの場が無いんだよ」というもの。
何となく察したらしい。
「仰っしゃりたいことは・・・わかります・・・」
言ってないのにそういうのを理解する辺りは以心伝心である。
「でもアタシ、〇〇さん(10号)みたいに寿退社が夢なんです」
やはり私が何を言おうとして止めたか即座に理解したのね。寿退社が夢ねぇ。
「ふぅ~ん。すれば」
「え?」
「寿すればいいさ。できるものならやってみろ」
「えぇ~っ!!」
「なんだ?寿退社を引き留めて欲しいのか。肯定して欲しいんじゃないのか。」
「・・・」
「いや訂正。寿はいいさ。そうなったらK君の為に俺は喜ぶよ。だけど寿退社なんて今は流行らないぞ。10号の場合は相手の都合で国外へ転居すっから仕方がないんだ」
そういうアブない会話の場で、6号、K子の後ろにお菓子の四角い缶からが置いてあって、蓋が半開きになっていたのです。
「後ろにあるデカイ缶カラは何だ?」
「あ、これですか?」
この時は撮ってないのでHPから。
ラスク大缶1.jpg
「もしかしてそれって会社が、〇長が全店に配ったお菓子?」
「そうなんですよぉ」
「・・・」
私は絶句したと同時に呆れた。

ラスク、ガトーフェスタハラダ、群馬を代表するお菓子です。王様のおやつともいう。
〇長はこのお菓子を群馬の現場にも配ったのですよ。
王様のおやつ1.jpg
「これってもしかして、群馬の各方面でヒンシュクかってないか?」
「皆言ってます。何で私たちに地元群馬のお菓子を送ってくるかなぁって」
K子は店舗ラウンドの過程で「あ、ここにもある」とその都度目にしたらしいのだ。現地社員から多少のブーイングが出ているんだと。
私は知っててわざと「これって何処で作ってるんだっけ?」と言った。
「倉賀野の先、新町だったかな」

ガトーフェスタハラダはその名の通り原田という人が創業者で、高崎市の埼玉県本庄寄りの新町というところで「有限会社原田商店」として創業し、太平洋戦争終結後の食糧難の最中にどういうツテがあったのかパン製造業を始めた。
ラスクはハラダが製造したローカルなパンを加工したものです。ハラダでなくてもラスクとかビスケットはパン(小麦粉)の二度焼きにいろいろ加えたものといっていい。
ラスクを齧るとパン?クッキー?イマイチ微妙な食感なのはその影響かも知れない。

ガトーフェスタハラダでは2000年頃からこのラスクの知名度が上昇し全国展開まで広げた。群馬を代表する洋菓子メーカーになったといっていい
「アタシ本店に行ったことあります。洋風の素敵な建物でしたよ。ああ~ラスクがたくさんあるぅ~って感動しました。」(6号、K)
それは普段コンビニ食ばかり喰ってるから美味しい本格的な洋菓子に接してないからだろ。K子が大袈裟に感動した本店は、高崎市新町にある本社工場「シャトー・ドゥ・エスポワール」(希望の館ともいう。)のことで、そこには新しい本店「シャトー・デュ・ボヌール」が併設されています。現在は工場見学も受けているようです。観光バスも多く立ち寄るそうですね。
もうひとつ別に下之城町に高崎工場 「シャトー・ドゥ・クレアシオン」(創造の館)もある。倉賀野のちょっと手前ですね。
本社工場1.jpg
高崎工場1.jpg

(倉賀野?下之城町?
思い出した。昨年高崎市下之城町の隣、下佐野町に裏の公用でそっち方面へ足を延ばしたことがある。
上州のさる現場で従業員の身の安全を脅かす事件があったのですが、それに対する上層部の対応が悪くて私は会社不信になりかけた。
その兼ね合いで何故か下佐野町に出向いたのです。そのネタはいつかUPするかも。)

ガトーフェスタハラダのHPを見たら、どの洋菓子も仏語と、それをカタカナにしたネ―ミングだらけである。
これなんか誰が見てもカステラなのに「cake au beurre LIEN」ケーク・オ・ブール・リアンとか。気取った名前をつけてるな~。
これってカステラだろ1.jpg
他、どの商材も気取った表現、比喩が多いね。
ラスクについては、
「香ばしくて美味しい」
「食感サクサク」
「一度食べれば誰もが虜になる」
「グーテ・デ・ロワ」・・・仏語で、王様のおやつ、だって。
「グラニュー糖の優しい甘さ」
「バターの芳醇な香り」

ラスクねぇ。
私は好きでも嫌いでもない。
「ラスクかラスカルかしらねぇが。そんなに美味しいかこれ?」
「〇〇さん(私のこと)は甘いものあまりお食べにならないから」
あまり食べないどころか全然食べないよ。
「ひとつふたつ摘まんでかじったことはあるよ。サクサクしてそこらに粉が飛び散るんだよな。ブランデーに合うかもね。」

草6号、K子は安月給のクセに独り暮らしだから日頃の食生活がチープなだけで、もとは名家の末娘で育ちがいいので、ソリの合わないオンナのように日常あまり文句を言わない子なのだが、このお菓子、ラスクを配布された件については「これを群馬に送られても。なぁに考えてんのかなぁって思いました」
「で、各現場では何て言ってる?」
「あちこち大ヒンシュクですよ」
群馬の子たちは東京の連中のようにスレてないし、どちらかといえば私や東京本社に従順なのだが、何故かこのラスク配布については何処へ行ってもおかんむりだった。地元のお菓子なのに。いや、地元だから余計にだろうか。
この日と翌日、私は群馬の現場を3箇所ほど廻っているのですが「会社のお気持ちはトテモ嬉しいんですけど」と前置きしたらまだいい方で、
「これ(ラスク)にするって誰が決めたんですか?」
「普段どこでも食べられますよ。見飽きてます」
「全店これを送ったんですか。他県はいいけど私たちで喜ぶ人いないんじゃないかな」
もっとキツい言い分は、
「何を考えてるんですか本社は?」
「普通送ってこねぇよこんなの」
という剣幕の現場もあった。センスが無いと言わんばかりである。
「群馬を代表するお菓子を全店に配布するってことは、他の都道府県優先で群馬はどーでもいいってことだよね」なんて言ってきたヤツもいたな。
「〇〇さん(私のこと)食べてくださいよ」とも言われた。
都内出身で、1年半だけ群馬に転勤、現在は東京にいる社員が草6号のK子に電話で、
「このラスク、ウチにも届いたけど。まさかそっち(群馬)にも送ったの?送ったんだ。センス無ぇなぁ」
「わ・ざ・わ・ざ・それだけの為に電話が架かってきたんですよ。ホントに全店に送ったんですね」(6号)
別の意味でヒンシュクだったのがラスクのサイズです。配布されたラスクはこれなのですが。
土産3.jpg
これって大きいサイズですかね。
大缶2枚入り×40袋、3240円らしいな。これを全店一律で送付したんなら豪儀だねぇってか。個人の財布から出たんじゃないけどね。
でも人数が多い現場ばかりじゃないし、スタッフ数が少ないところもあって「ラスクがこんなにあっても食べ切れません」と言うのである。
生菓子ではないし、ひとつひとつが袋に入って密閉されているからすぐにカビ生えたり傷んだりはしないが、数が多過ぎて飽きるというのです。逆に「ウチはこれでも数が足りません」とも言われた。一律サイズで贈るからである。

でもせっかくウチの〇長、全従業員に気を遣って送ったのに散々な言われようである。
「要は〇長の側近が誰もフォローしないからでしょう」(ジャン妻)
「側近?いないだろ」
伊東甲子太郎の後任でそのクラスになった某取締役(ジャン妻に誤爆メール送信男)が側近になるべきだと思うが、日頃から〇長と折り合いが悪い。〇長には誰も取り巻きがいないのである。コミニュケーション力が足りないのもある。
見てると〇長がフロアにやってきて誰かを招集することはあっても、誰も自ら〇長の部屋をノックしないのです。
〇長が招集しようとすると一部を除いて殆どがイヤそうなカオをする。前述の某取締役なんか呼ばれても「ハイ」と腰を上げるまでにかなりの間があるんです。即座に立ちあがらない。〇長は招集かけたらすぐ部屋に引っ込むのですが、その間に立ち上がる幹部連中のイヤっそうな顔ったらない。この私が「大丈夫かよコイツら?」と心配するほどである。

〇長は側近がいない。本人が人任せにできない性格なのもあるが、自分で判断して何でもかんでも自分でやってしまうんだな。
だいたいラスクでなくても、記念品配布なんてのは〇長自らする必要なんてない。商品の選別も含めて総務の女性社員にでも手配させればいい類である。本来それをやるべき立場なのはがソリが合わないオンナだが、彼女も長年〇長とソリが合わないから困ったものである。
ソリ合わないオンナは〇長に指示されないとやろうとしない。自ら気を遣ってフォローしようとしない。私が「あれやったのか?」と聞いても「〇長から事前に相談されてません」ってなるのです。こないだもある重要案件で「〇長に話したか?」と聞いたら「メールで配信しました」直接声をかけようとしない。

私は〇長は嫌いではないが、小さい人だなぁと白眼視するときはあります。そういうネタをこぼすとソリ合わないは、そういう時だけさも共通の敵であるかのように私にスリよって迎合するので、最近は言わないようにしています。

〇長もよくない。上は上なりの仕事ってものがあるでしょう。ハウツー本でいうところの「〇長なのにまだそんな仕事してるんですか?それって〇長の仕事ですか?」のあれです。侮られるだけである。
「それはあるね」(ジャン妻)
じゃぁ〇長は、ガトーフェスタハラダ・ラスクが群馬を代表する洋菓子なのを知らないのだろうか。知ってて送りつけたのだろうか。
「〇長にお話ししたら?」(ジャン妻)
「えぇ~。何で俺がそんなことを。もう送っちゃったんだぜ」
私は側近でもなんでもないぞ。事前にひとこと私に言ってくれりゃぁという気持ちはあるが、でも私が現場の感想をそのまま言ったら「群馬ではヒンシュクです」「喜ばれていません」のように伝わってしまうじゃないか。
まぁそれでもいいけどよ。
そこで一策を思いついた。この記事の最後、オチ、明日の記事につながるのですが。
https://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2018-05-27
5月にUpしたこの記事、上州でイチバンうるさいEというオンナが、家の事情で都内へ転勤するところで終わっている。
現在Eは過去のⅠⅡⅢにさんざん登場したウルサ型Z女史の現場にいる。私はこの異動の仲立ちの過程でEの手前勝手で我が儘な要求に振り回され、Eが「群馬ではこうだったのに」に対して「そんな我が儘は都内では通じないぞ」の応酬になったのだ。群馬と東京の格差、文化、習慣を理解させるのがタイヘンだったのです。
Eの我が儘の内容は明日の記事に廻すとして、そのEがいよいよ都内へ来る前日か前々日に私に電話をかけてきて、
「〇長から送られてきたラスク、あれは全店に送ったのかな?」
私は最初、Eが何を言いたいのかわからなかった。
「ラスクだよ。お菓子」
「ああ、〇長が送ったあれか。全店に送ったらしいぞ」
「アタシ明後日から東京なんだけどさ。Zさんとこの子たちへの手土産にラスクの大缶買っちゃったんだよ~」
「え?ラスクを手土産にか?それも大きいのを?」
「うん。でもZさんとこにも同じのあるよね」
「あるだろ。〇長が送ったから。あの数じゃぁまだ食べ切れてないんじゃないかなぁ」
「他のお菓子に変えた方がいいかなぁ」
「変えた方がいいと思う」
っていうかサッサと他のお菓子に変えろよ。自分で決めろって。私に相談することか。結局何に変えたのか後で聞いたら「七福神煎餅に変えたよ」とのことであった。
これは後日、Z女史とE、草の者1号がいる現場の控室に置いてあったお菓子。
土産1.jpg
開けたところ。
土産2.jpg
七福神あられ1.jpg
ラスクの大缶があります。手前にあるのはEが急遽買い変えた群馬を代表する和菓子「七福神煎餅」の化粧箱入りです。「七福神あられ」ともいうね。
「しちふくじんせんべい?」
「これも有名だよ」
「そうなのか?」
群馬県前橋市千代田町(サイクルトレイン・上毛電鉄の中央前橋駅近く?)に本社がある幸煎餅(サイワイセンベイ)が製造しているひと口サイズ。
七福神なので味がそれぞれ違う。恵比寿天は海老味、大黒天は青海苔味、福禄寿は紫蘇味、弁財天はバター味、寿老人は唐辛子味、布袋尊はチーズ味、毘沙門天はカレー味、7つの味が入っている。私だったら恵比寿天(海老味だから塩味)だけ食べまくってそれだけ先に無くなるだろうな。
私は〇長に苦言を呈するのに、Eの買い替え手土産ネタを利用することにした。
土産3.jpg
土産4.jpg
「よろしいですか?」
「あ、どーぞ」
私が〇長室へノックして訪ねると目立つらしい。出入りする前後で何人かが私を注視しているのです。あの人(私のこと)が〇長に何の用があるんだろうって。
〇長に恥をかかせないように、聞こえないようにドアを閉めて言った。
「こないだ全店に配ったお菓子、ラスク、あれは群馬にも送りまし・・・たか・・・?」
〇長は途端にバツが悪い表情になった。
やはり誰かから苦言を受けたのかもしれない。痛いところを付いて来たなという表情である。
だったらそれ以上私が言う必要はないのだが、〇長だって私と群馬の絆、繋がり、ホットラインは知っている。ある事件で〇長を差し置いて私に「助けてください」のホットラインが来た時、〇長は「今でも群馬と関係があるの?」と改めて驚いていたし。
「あれは高崎の新町ってとこに工場がある群馬のお菓子ですが、ご存じ・・・」
「知ってます・・・」
知ってて何で贈ったんだろ。
「知ってたんですが、つい・・・」
「つい?」
「送っちゃったんですよ」
あまり考えなかったらしいのだ。
「実は前に群馬の〇〇にいたEが今春から都内に異動してきてるのですが、Eが手土産にラスクを買っちゃって、他のお菓子に変えた方がいいかなって私宛に電話が架かってきたんですよ」
「・・・」
〇長は無言でまたバツの悪そうな表情になった。
「Eは手土産を他のお菓子に変えたそうですけど。〇長、来年は群馬と静岡だけは別にしてください」
「群馬と静岡・・・ですね」
何故静岡を出したかって、地方で群馬に次いで自分とのホットラインがあるのは静岡の連中だからですよ。静岡の現場へまさかウナギパイなんぞを送付したらまた笑い者になるからね。
「地方は・・・東京バナナとか、鳩サブレとかでいいんですよ。そういうものの方が喜びます」
「ワカリマシタ」
これなら群馬の子たちがブータレてるとは伝わらないだろう。室を出てフロアに戻ったら、ソリ合わないオンナ、Nがニヤニヤしながら、
「言ったんですか?」
「言った」
「何て言ってました?」
私は内心で、コイツは嫌なオンナだなぁって改めて思ったよ。自分では言わない言いたくないクセに私が何を言ったか気にはなるんだね。
「知ってたけどつい送っちゃったんだってさ」
「ああ、考えないでやっちゃったんですね。」
「Eが東京土産に買っちゃったっていうのもあってさ。それをネタにしてね。だから言いやすかった」
「で、Eさん、Zさんと上手くいってるんですか?」
「・・・」
(続く。。。)
コメント(2) 

ジャン妻壮行会Night [人間ドラマ]

送別会と壮行会は似てますが別ものです。
どちらも歓迎会とは真逆ですが、名前が似ているだけで意味は全く異なるものだよ。
簡単に述べると送別会は退職する人に開く会です。送別イコールお別れですからそこからいなくなる。もう戻って来ないのだ。
壮行会は辞めないまでも、異動や転勤等でそこから離れる人の前途を祝い、新天地での活躍を期待して激励して送ること。
どちらが盛大で、店に気を遣った方がいいかはその対象者によるでしょう。私の持論は辞めるヤツなんかに気を遣う必要なんてないというものですが。
(定年退職はその限りではない。全うしたんだから。)
今宵の主役.jpg
貸切.jpg
ジャン妻は上司さんに「アタシの送別会でも壮行会でもそういうのは無用にしてください」と強く言ったらしいが、ジャン妻を泣く泣く手放す?ジャン妻上司の立場にしてみればそういう訳にはいかない。
「アタシは目の上のたんこぶだからいいです」
「まぁまぁ。そうは言っても・・・」
のような遣り取りがあったらしい。めんどくさいオンナである。
ジャン妻上司は一計を案じた。
http://funayama-shika-3.blog.so-net.ne.jp/2018-04-10-1でこれまでに2回開催された「唄会」にかこつけて、そのメンバーにプラスして別部署のゲストを幾人か呼ぼうというもの。
他部署の上の者は呼ばなかった。歌わない人は基本来ないです。「歌わなくていいのなら」という条件で来た女性もいたね。
「アイツは?」
「さぁ、上司に聞いてよ」(ジャン妻)
アイツ?私と長年ソリが合わないオンナも呼ばれなかった。ジャン妻との合同勤務の年数的には充分過ぎるほど参加資格があるけどジャン妻上司は呼ばなかった。上司も根に持つところがあって、ソリ合わないオンナともう2人、昨日Upした歓迎会に来なかったのを根に持ったらしい。

それでいいのかなぁ。私は首を傾げた。辞めてここからいなくなる送別会なら、呼んで来なかったとしても禍根を残さないが、ジャン妻は完全にいなくなるわけではないのですよ。ダダっ広いフロアの中での伊東甲子太郎の会社に移籍するだけなので、同じ部屋の下にいるといえばいるのです。
「呼んで来なかった場合、〇〇さん(ジャン妻)が気分悪いと思って」(ジャン妻上司)
それは気の遣い損ないではないかなぁ。私は声かけた方がいいと思ったのですが。
「アタシがあのオンナを呼ぶなって言ったみたいじゃない」(ジャン妻)
そういう懸念はある。だがもう呼ばない状態で開催してしまったのです。
テキトーに1.jpg
テキトーに2.jpg
バルタン星人1.jpg
バルタン星人2.jpg
某所にあるPUBを貸切りです。今回で2回めの利用ですが店の場所は今でもよくわからない。多分私はひとりで行こうとしてもたどり着けないと思う。
オリジナルの唄会メンバー5名、歌わないけどこういう大事な会に必ず参加するジャン妻の後任役職者1名、本社中枢にいる雪子や他部署の女性が3名、他に2名、スペシャルゲストで〇長、計13名。補助椅子も出されたから小さい店です。
貸切で持ち込みOKで店側が出すのはドリンク、乾きもの、レンジでチンするピザ、唐揚げ程度だから味についてどうこう言うレベルじゃないです。他部署の女性3人はどっかのデパ地下からポテサラを買ってきたね。
連中にしてみりゃ歌えりゃいいんだろう。乾杯の後、すぐ始まりました。
大盛り上がり1.jpg
前に紹介した唄男、最低でも週に1回以上歌わないと手が震えるカラオケジャンキーKの野郎は、マイク持って歌っている時以外はずーっと下を向いている。
何してんだと見たら選曲に勤しんでいるんです。こういう趣旨の会は歌をある程度事前に決めておくんだよ。普段BOXばかりへ籠っているから空気が読めなくなるんだ。今宵の主旨をわかっとらんな。
Kの野郎.jpg
大盛り上がり4.jpg
若い衆が金切声で叫ぶように歌うイマドキの唄はワカランが、中央フリーウェイ(ユーミン)、ヤングマン(西城秀樹さん追悼)、遠くで汽笛を聞きながら(谷村新司)、越冬つばめ(森昌子)・・・
これの何処が壮行会なのか?

デカい口.jpg
上手い人1.jpg
雪子からCKBの「タイガードラゴン」をリクエストされたのでソツなくこなし、ジャン妻に送る歌は、ほほえみ(安全地帯)

眠れないのはあなたのせい それだけ
なくしたものばかり夢になるから

さよなら ほんとにさよなら
許されるのならこの心に あなたの微笑み 消さないまま

いつでもこの空にふたり 
つつまれているさ 離れていても
あなたのほほえみ 忘れない

ええっ!!って驚きます?驚かれたけど。
実は私この歌オリジナルで高いキーが余裕で出るのですよ。意外でしょ。
ジャン妻の後任役職者.jpg
ジャン妻と○長.jpg
ジャン妻は全く聞いてない。
お前さんへの歌なのに。
後で「そんな~そりゃ無理ってものよ」な~んて言ってたけど、自分は去るのだから各席を廻って挨拶しようとすらしないのです。
〇長と今後のことで打ち合わせのように喋っていた。自分の壮行会という意識はないらしい。
勝手にしやがれ.jpg
締めの歌はジャン妻上司とスペシャルゲストで現れた〇長の、勝手にしやがれ(沢田研二)だった。未練がましくて情けない歌詞であまり好きじゃないのだが。

壁際に寝返りうって背中で聞いている。やっぱりお前は出ていきんだな
行ったきりなら幸せになるがいい。戻る気になりゃいつでもおいでよ
さよならというのも何故か白けた感じだし。あばよとサラリと送ってみるか

上司にしてみればこういう心境なのだろう。
締めの挨拶.jpg
ジャン妻は最後の挨拶に「お世話になりました」のような文言を挿入すべきなのに「何故自分が今の運営会社を離れて伊東甲子太郎氏の統括会社に行くのか」だけを滔々と並べてたもんだからちょっと呆れた。
これまで世話になった上司他、人々への感謝の言葉が全くなかったのである。
ジャン妻の挨拶.jpg
処理済~キャプチャ.jpg
ジャン妻は翌朝、自分のスピーチに足りなかった内容に気づいたらしく、
「アタシ昨夜、上司や皆への感謝の言葉って述べてた」
「ぜんぜん出なかった。自分が何故これこれこうなったってだけしか言わなかったぞ」
ヤバイ、シマッタと思ったらしく、朝早くから家のPCを起動して感謝の意をメールで参加者全員に配信していた。
コメント(2) 
前の30件 | - 人間ドラマ ブログトップ